- 作成日 : 2024年12月25日
インタビュー同意書とは?ひな形をもとに書き方や注意点を解説
インタビュー同意書は、インタビューを受ける人が作成し、インタビューを行う事業者に対して提出する同意書です。事業者は、インタビューに関する注意点を明記した同意書を準備しておきましょう。本記事では、インタビュー同意書の書き方や注意点などを、文言の具体例を示しながら解説します。
▼インタビュー同意書のテンプレートを無料でダウンロードいただけます。
目次
インタビュー同意書とは
インタビュー同意書は、インタビューを受けることに同意する旨や、インタビューに関する確認事項や目的などを記載した書面です。インタビューを受ける人が必要事項を記入し、インタビューを行う事業者に提出します。
インタビュー同意書の取得は必須ではありませんが、インタビューを受ける人とのトラブルをできる限り避けるため、事業者としては同意書を取得することが望ましいです。
この記事をお読みの方におすすめのガイド4選
この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
※記事の内容は、この後のセクションでも続きますのでぜひ併せてご覧ください。
電子契約にも使える!契約書ひな形まとめ45選
業務委託契約書や工事請負契約書…など各種契約書や、誓約書、念書・覚書、承諾書・通知書…など、使用頻度の高い45個のテンプレートをまとめた、無料で使えるひな形パックです。
実際の契約に合わせてカスタマイズしていただきながら、ご利用くださいませ。
【弁護士監修】チェックリスト付き 改正下請法 1から簡単解説ガイド
下請法の改正内容を基礎からわかりやすく解説した「改正下請法 1から簡単解説ガイド」をご用意しました。
本資料では、2025年改正の背景や主要ポイントを、弁護士監修のもと図解や具体例を交えて解説しています。さらに、委託事業者・受託事業者それぞれのチェックリストを収録しており、実務対応の抜け漏れを防ぐことができます。
2026年1月の施行に向けて、社内説明や取引先対応の準備に役立つ情報がギュッと詰まった1冊です。
弁護士監修で分かりやすい! 契約書の作り方・書き方の教科書
弁護士の南陽輔氏(一歩法律事務所所属)が監修している「契約書の作り方・書き方の教科書」ガイドです。
契約書作成の基本知識、作成の流れ・記載項目、作成時の注意点・論点が、分かりやすくまとまっています。手元に置ける保存版としてぜひご活用ください。
自社の利益を守るための16項目 契約書レビューのチェックポイント
契約書レビューでチェックするべきポイントをまとめた資料を無料で提供しています。
契約書のレビューを行う企業法務担当者や中小企業経営者の方にもご活用いただけます。
インタビュー同意書を作成するケース
インタビュー同意書は、事業者がインタビューを行う際に、インタビューを受ける側に交付したうえで、作成および提出してもらいます。インタビューの目的や内容を問わず、インタビューを行う際にはできる限り同意書を提出してもらいましょう。
インタビュー同意書のひな形
インタビュー同意書のひな形は、以下のページからダウンロードできます。実際にインタビュー同意書を作成する際の参考としてください。
※ひな形の文例と本記事で紹介する文例は、異なる場合があります。
インタビュー同意書に記載すべき内容
インタビュー同意書には、主に以下の項目を記載します。
- インタビューに同意する旨
- プライバシーへの配慮など
- インタビューの目的
- インタビューの使用などに関する裁量
- 知的財産権の不行使
- 免責事項
インタビューに同意する旨
私は、以下の説明事項の説明を受け納得したうえで、インタビューを受けることに同意します。
インタビューを受けることに同意する旨を明記します。また、同意書に記載されている説明事項についても、事業者側から説明を受けて納得している旨を明記しておきましょう。
プライバシーへの配慮など
1.株式会社〇〇(以下「当社」といいます。)は、インタビュー回答者のプライバシーについて、十分配慮します。
2.当社によるインタビューの録音は、お断りいただくことが可能です。
インタビューを受ける人に安心してもらうため、プライバシーに十分配慮する旨を記載しておくとよいでしょう。
録音については、拒否する選択肢を与えた方が、インタビューを受ける人の安心感に繋がります。このとき、拒否された場合に備えて、録音がなくてもインタビューを利用したコンテンツ作成ができる体制を整えておきましょう。
インタビューの目的
3.当社によるインタビューは、〇〇の目的で使用するものとし、その他の目的には使用しません。
インタビューの目的を明示します。作成するコンテンツの種類や内容、掲載先などを明記しましょう。目的外での使用はしない旨を明記しておけば、インタビューを受ける人の安心感は高まります。
インタビューの使用などに関する裁量
4.インタビューは、当社の判断で使用されない場合がございます。また、インタビューに基づいて作成された画像、動画、文書その他のコンテンツは、当社の判断で予告なく削除する場合がございます。
インタビューの内容は、コンテンツ制作の都合によっては使用しないことも想定されます。事業者側に裁量権があることを明確化するため、インタビューが使用されないこともある旨を明示しましょう。
また、インタビューに基づいて制作されたコンテンツが一旦公開された後でも、事業者側の判断によって削除することがある旨も明記しておきましょう。
知的財産権の不行使
5.インタビューに関する画像、動画、文書その他のコンテンツについて、当社に対し、著作権、著作者人格権、肖像権その他一切の権利を行使しないことをお約束いただきます。
インタビューで話した内容や、その内容を基にして制作されたコンテンツについては、インタビューを受けた側に知的財産権が発生することもあり得ます。
しかし、実際に知的財産権を行使されると、事業者側としては予期せぬトラブルに巻き込まれかねません。インタビューに関するトラブルをできる限り防ぐため、知的財産権などの権利を行使しないことに同意してもらいましょう。
免責事項
6.インタビューを受けたことに起因して何らかの損害が発生した場合でも、当社に故意または重大な過失がある場合を除き、当社は一切責任を負いません。
インタビューの様子や内容が公開されると、それを見た人から誹謗中傷を受けるなど、インタビューを受けた人が何らかの損害を被るケースがあります。事業者がインタビューに起因する損害を補償することは現実的でないので、上記のような免責事項を同意書に明記しましょう。
インタビュー同意書の様式を作成する際の注意点
インタビュー同意書を提出してもらうことには、主に以下の目的があります。
- インタビューを受けることに同意している旨を明確化する
- インタビューを受ける側に安心してもらう
- 事業者側の免責事項を明確化する
インタビュー同意書を作成する際には、上記の目的が達成できるかどうかの観点を念頭に置くことが大切です。本記事で紹介した文言を参考にして、インタビューの目的や内容に適した同意書を作成しましょう。
インタビュー同意書に関するQ&A
インタビュー同意書について、よくある質問と回答をまとめました。
- インタビュー同意書を取得しないと、インタビュー内容は利用できない?
- 録音や録画をするなら、関係者のみが閲覧する場合も同意書が必要?
- 街頭インタビュー実施時にインタビュー同意書は必須?
インタビュー同意書を取得しないと、インタビュー内容は利用できない?
インタビュー同意書を提出してもらうことは、法律上必須というわけではありません。
そのため、同意書を提出してもらわなくてもインタビューはできます。また、本人が同意していれば、インタビューの内容を公開することや、インタビューを基にしてコンテンツを制作することも可能です。
ただし、インタビューを受ける人とのトラブルを防ぐ観点から考えると、同意書を提出してもらうことが望ましいでしょう。後から「同意していなかった」などと主張されても、同意書があれば、インタビューの当時において同意があったことを証明できます。
録音や録画をするなら、関係者のみが閲覧する場合も同意書が必要?
録音や録画のデータを公開しない場合は、損害賠償責任が認められる可能性は低く、認められたとしても少額にとどまるでしょう。
しかし、インタビューを受ける側とのトラブルのリスクをできる限り防ぐため、公開の予定があるかどうかにかかわらず、録音や録画をする際には同意書を取得しておくべきです。
街頭インタビュー実施時にインタビュー同意書は必須?
街頭インタビューを行う際も、インタビューを受ける側とのトラブルを防ぐためには、同意書を提出してもらった方がよいでしょう。
特に、インタビューの内容をテレビで放映するなど公開する予定がある場合には、インタビューを受けた人との間でトラブルが生じるリスクが高いと考えられます。屋内でのインタビューにも増して注意深い対応が求められますので、インタビュー同意書を確実に準備しておきましょう。
インタビュー同意書は、トラブル予防の観点から重要です
インタビューを行うにあたって、同意書を提出してもらうことは、法律上必須ではありません。しかし、インタビューを受ける側とのトラブルを防ぐ観点からみると、同意書を提出してもらうことは非常に重要です。
インタビュー同意書には、同意を明確化すること、受け手に安心してもらうこと、インタビューを行う側の免責事項を明確化することなどの目的があります。これらの目的を念頭に置きながら、インタビュー同意書の記載事項を検討しましょう。
インタビュー同意書は、インタビューの内容やシチュエーションなどを問わず重要なものです。屋内でのインタビューでも街頭インタビューでも、同意書を確実に準備しておきましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
契約の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
パッケージソフトウェア販売契約書とは?ひな形をもとに書き方や注意点を解説
パッケージソフトウェア販売契約書とは、パッケージソフトウェアの権利者が相手方にソフトウェアの利用を許諾する際に作成する契約書です。販売管理ソフトや会計ソフトを購入する場合に結ぶケースがあります。 本記事では、パッケージソフトウェア販売契約書…
詳しくみる損害賠償条項とは?契約書に記載すべき事項や文例を紹介
契約書には損害賠償条項によって損害賠償の支払いについて定めておくことが大切です。仮に損害賠償条項を記載していない場合、本来損害賠償が請求できるようなトラブルが発生したとしても、請求できなくなってしまい、損失が発生する可能性があります。 この…
詳しくみる契約期間に関する条項とは?文例や記載すべきケース、確認ポイントを解説
契約期間に関する条項とは、継続的に取引する契約で定める条項です。主に、業務委託契約や賃貸借契約などに盛り込まれます。契約に基づく権利義務の有効期間を明確にすることを目的とするものです。 今回は、契約期間に関する条項の概要や記載例を解説します…
詳しくみる残存条項とは?契約書チェック時の注意点や具体的な文例を紹介
残存条項とは、締結した契約の期間が満了した後も有効に存続する契約条項のことです。代表的な残存条項には、秘密保持の規定などがあります。本記事では残存条項の概要や設定の基準、記載例、代表的な残存条項、注意点などを解説します。 残存条項(存続条項…
詳しくみるホームページ作成を委託するには?契約書を作成する手順やポイントを解説
ホームページ作成を業務委託する際、契約書の作成は不可欠です。請負契約書を適切に作成することで、納期や品質に関するトラブルを未然に防ぎます。 本記事では、ホームページ作成における請負契約書の作成手順と重要なポイントについて詳しく解説します。 …
詳しくみる動産賃貸借契約書とは?ひな形をもとに必要項目や印紙について解説
動産賃貸借契約書とは、不動産以外の有体物の貸し借りをするときに作成する契約書のことです。例えば自動車や工作機器、観葉植物などをレンタルするときに作成します。動産賃貸借契約書を作成するときの注意点や書き方、印紙の必要性についてまとめました。ま…
詳しくみる



