- 更新日 : 2026年3月27日
類似商号に対する警告書とは?ひな形をもとに書き方や注意点を解説
類似商号に対する警告書とは、自社の商号と類似した商号を無断で使用している者に対して、その使用の停止などを求める警告書です。侵害行為の内容や侵害に当たる理由を明示したうえで、速やかな使用停止を求める旨を記載しましょう。本記事では、類似商号に対する警告書の書き方やレビューのポイントを、文言の具体例を示しながら解説します。
<関連記事>
▶契約書の書き方をテンプレート・例を用いて解説!
<サービス資料>
▶マネーフォワード クラウド契約の詳細はこちら
▶マネーフォワード クラウドAI契約書レビューの詳細はこちら
類似商号に対する警告書とは
類似商号に対する警告書とは、自社と類似した商号(会社名・屋号など)の無断使用の停止を求める警告書です。
何人も、不正の目的をもって、他の商人・会社と誤認されるおそれのある名称・商号を使用してはなりません(商法12条1項、会社法8条1項)。
上記の規定に違反する名称・商号の使用によって営業上の利益を侵害され、または侵害されるおそれがある商人・会社は、侵害行為の停止・予防を請求できます(商法12条2項、会社法8条2項)。類似商号に対する警告書は同規定に基づき、自社のものと紛らわしい商号を使用する相手方に対して、その使用の停止・予防を請求する書面です。
商号に関する詳細については、以下の記事を併せてご参照ください。
【無料】お役立ち資料
▶16項目 契約書レビューのチェックポイント(合計12ページ)
▶電子契約にも使える!契約書ひな形まとめ45選(合計10ページ)
▶契約書の作り方 書き方の教科書(合計21ページ)
▶電子契約サービス比較マニュアル(合計12ページ)
類似商号に対する警告書を作成するケース
類似商号に対する警告書を作成・送付するのは、自社と類似した商号(会社名・屋号など)が、不正な目的により無断で使用されていると思われる例を発見した場合です。具体的には、以下のようなケースにおいて類似商号に対する警告書を作成・送付します。
- 自社の商号は「株式会社○○」であるところ、「○○株式会社」と称する別の会社が、自社の有名商品と酷似した商品を販売しているのを発見した。
- 自社は「××」という屋号の店舗を出店しているところ、他社が「新××」という屋号の店舗を新規に出店しているのを発見した。「新××」のメニューは、自社の「××」で提供しているものと酷似していた。
類似商号に対する警告書のひな形
類似商号に対する警告書のテンプレートは、以下のページからダウンロードできます。実際に類似商号に対する警告書を作成する際の参考としてください。
※ひな形の文例と本記事で紹介する文例は、異なる場合があります。
類似商号に対する警告書に記載すべき内容
類似商号に対する警告書には、以下の事項などを記載しましょう。
①商号の表示
(例)当社は、○県〇市○町にて、平成〇年〇月〇日登記済みの「○○」という商号にて○○業を営んでおります。
②侵害行為の内容
(例)ところが、貴社は令和〇年〇月頃から、当社と同じ〇県〇市において、「○○」という商号にてやはり○○業を営まれています。貴社が当該商号の略称として用いている「〇」は、当社が創業当時から使用している略称と同じであるため、貴社の行為は会社法第8条違反に該当します。
③求める対応(差止めなど)の内容
(例)したがって、当社は貴社に対し、同法同条第2項の規定に基づき、直ちに上記商号の使用を中止するよう請求いたします。
④差止めなどが行われない場合の対応
(例)なお、本書面到達後○日以内に、貴社が本請求に対し何らの対応も行わない場合には、当社は貴社に対し、商号使用の差止め及び損害賠償を請求する訴訟を提起する所存であることをあらかじめ警告いたします。
類似商号に対する警告書を作成・送付する際の注意点
類似商号に対する警告書を作成・送付する際には、相手方の商号使用が自社に対する侵害に当たる旨を明示すべきです。特に、提供する商品・サービスの内容や、提供地域などの類似性を指摘して、相手方に不正な目的がある旨を示すことが大切になります。
また、類似商号に対する警告書の送付に当たっては、相手方へ確実に届いたことを確認できる方法を用いましょう。
例えば、追跡サービスを利用できる各種書留(一般書留・簡易書留など)、特定記録郵便、レターパックなどで送付する方法が考えられます。
参考:郵便追跡サービス|郵便局
また、少し費用が高くなるものの、配達証明付き内容証明郵便による送付も有力な方法です。相手方に警告書が配達されると、郵便局から配達証明が返送されます。配達証明は、相手方に類似商号に対する警告書が届いたことの証拠として利用可能です。
なお、電子メールや問い合わせフォームなどを利用して警告を伝えることも考えられます。ただし、相手方が確認したかどうかをチェックできないため、基本的には郵便で警告書を送付した方がよいでしょう。
類似商号に対する警告書を受け取った場合の対処法
類似商号に対する警告書を受け取った場合、相手方の警告が正当なものであるかどうかを直ちに検討しましょう。
具体的には、以下の3点について検討する必要があります。
- 問題となっている商号を使用し始めたのは、自社と相手方のどちらが先か
- 自社の商号と相手方の商号が、誤認混同されるおそれがあるほどに類似しているかどうか
- 類似商号を使用することについて、自社に不正な目的があったか否か
問題となっている商号を使用し始めたのは自社の方が後であり、かつ誤認混同のおそれと不正な目的がいずれも認められる場合は、自社の商号使用が商法または会社法に違反している可能性が高いです。この場合には、速やかに商号使用の停止などの対応を行いましょう。
一方、相手方の警告に正当な理由がない場合は、法的な根拠に基づいて反論しなければなりません。どのように反論すべきかについては、顧問弁護士などにアドバイスを求めましょう。
類似商号に対する警告書を速やかに送付して、被害を最小限に抑えましょう
他社による自社と類似した商号の無断使用を放置していると、売上の減少やブランドイメージの低下など、看過できない損害が発生するおそれがあります。
もし不正な目的による類似商号の無断使用を発見したら、速やかに類似商号に対する警告書を送付して、自社の損害を最小限に食い止めましょう。
契約関連のおすすめコンテンツ
契約・電子契約関連記事
▶契約とは?民法における成立要件や契約書の種類などを簡単にわかりやすく解説
▶電子契約のメリット・デメリットは?導入が進まない理由や関連する法律もわかりやすく解説
▶電子契約システムとは?導入メリットや注意点を種類別に解説
▶電子契約とは?仕組みやメリット、法的有効性について解説
▶電子契約の導入の流れは?サービスの導入から契約締結までの進め方を解説
契約書関連記事
▶契約書とは?注意すべきポイントを簡単に解説
▶契約書の書き方をテンプレート・例を用いて解説!
▶雇用契約書とは?法的な必要性や項目、作り方をひな形付きで紹介
▶業務委託契約書とは?書き方や個人事業主の注意点を解説
▶印紙が必要な契約書の種類と金額まとめ
おすすめお役立ち資料
▶電子契約にも使える!契約書ひな形まとめ45選(合計10ページ)
▶16項目 契約書レビューのチェックポイント(合計12ページ)
▶契約書の作り方 書き方の教科書(合計21ページ)
▶マネーフォワード クラウド契約サービス資料
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
契約の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
-
# 契約書の種類・書き方
秘密保持条項とは?契約書における役割や文例を解説
「情報」は企業にとって重要な資産の1つです。多種多様、質の高い情報を持つことは企業の競争力向上にも関わってきます。しかしモノとは異なり外部に流出しやすいため、他社との契約に際しては…
詳しくみる -
# 契約書の種類・書き方
中途解約条項とは?途中解約できないリスクを防ぐ書き方や違約金を解説
中途解約条項の重要性と書き方 中途解約は原則として契約違反となりますが、事前の条項設定により合意解約が可能になります。 期間の定めがある契約は原則解約不可 条項で予告期間と違約金を…
詳しくみる -
# 契約書の種類・書き方
寄託契約書とは?雛形をもとに記載事項など解説
寄託契約書とはどんな契約書なのでしょうか? 寄託契約書は、物を預けて保管・返還してもらう契約内容を定める書面です。 民法657条が根拠 有償・無償で責任差 再寄託の可否を明記する …
詳しくみる -
# 契約書の種類・書き方
【テンプレ付】契約書の損害賠償条項はどう書く?有利・不利を見極める例文や上限設定を解説
契約書の損害賠償条項のポイント 損害賠償条項は発生条件・責任範囲・上限額を定め、契約違反時のリスクを制御する規定です。 受注者は契約額上限と特別損害除外が鉄則 発注者は安易な上限を…
詳しくみる -
# 契約書の種類・書き方
著作権に関する同意書とは?テンプレートや例文、書き方を解説
著作権に関する同意書は、著作権の譲渡への同意を明確にするための書面です。著作権の譲渡者と譲受者が締結します。この記事ではテンプレートや具体例を交え、書き方やレビューすべきポイント、…
詳しくみる -
# 契約書の種類・書き方
借入申込書とは?例文や書き方を解説(テンプレート付)
「借入申込書」は、資金の借入を申込む際に作成する書類です。通常は金融機関が定めた様式を使用しますが、当記事ではテンプレートを用意したうえで、一般的な借入申込書の書き方などについて解…
詳しくみる
