- 更新日 : 2022年3月30日
覚えておきたいビジネス印鑑の種類と社印の押し方まとめ
ビジネスを行っていく上で、要所要所で必要になるのが印鑑。しかし、それぞれの印鑑の種類や押し方について、その都度、調べているのではないでしょうか?
そこで、今回は、ビジネスで用いられる印鑑に関して覚えておきたいことを、種類と押し方に分けてまとめました。
印鑑を作成する必要がある経営者の方は、ぜひ、参考にしてみてください。
印鑑の種類
まずは、ビジネスにおいて用いる印鑑の種類を確認していきます。一般的には、下記の4種類の印鑑を用意していれば問題ありません。
実印

参考:昭栄堂
法務局へ登録し、印鑑登録証明書が発行された印鑑を実印といいます。または、代表印とも呼ばれます。通常は直径18mmの丸印が用いられることが多いようです。
■利用シーン
印鑑登録を行っているため、法人にとって、最も重要な印鑑となります。そのため、特に重要な契約書を結ぶときなどに用いることになります。
認印

参考:昭栄堂
印鑑登録を行っていない印鑑を認印といいます。
■利用シーン
印鑑登録証明書を必要としない書類の作成、伝票関係の書類などに用います。
銀行印

参考:昭栄堂
銀行での法人口座開設、手形、小切手の振り出しなどのために使う印鑑を銀行印といいます。銀行印は、経理担当者が持つことが多いため、リスク管理という点から代表印と区別することが一般的です。多くの場合で代表印よりも小さめのサイズとなっています。
■利用シーン
前述のとおり、銀行での口座開設や手形、小切手の振り出しなどの際に使われます。
社印(角印)

参考:昭栄堂
見積書や請求書、領収書のような日常業務の中で、対外的に発行する書類を発行元が自社のものであると示すために用いる印鑑を社印といいます。通常は角印を用います。
なお、社印は認印の一種であるため、印鑑登録証明書を付すことが必要とされる重要な文書には不十分であり、この場合には代表印が必要となります。
■利用シーン
こちらも前述のとおり、見積書・請求書などの作成の際に使用されます。
この記事をお読みの方におすすめのガイド5選
最後に、この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
※記事の内容は、この後のセクションでも続きますのでぜひ併せてご覧ください。
電子契約にも使える!契約書ひな形まとめ30選
業務委託契約書など各種契約書や、誓約書、念書・覚書、承諾書・通知書…など使用頻度の高い30個のテンプレートをまとめた、無料で使えるひな形パックです。
導入で失敗したくない人必見!電子契約はじめ方ガイド
電子契約のキホンからサービス導入の流れまで、図解やシミュレーションを使いながらわかりやすく解説しています。
社内向けに導入効果を説明する方法や、取引先向けの案内文など、実務で参考になる情報もギュッと詰まった1冊です。
紙も!電子も!契約書の一元管理マニュアル
本ガイドでは、契約書を一元管理する方法を、①紙の契約書のみ、②電子契約のみ、③紙・電子の両方の3つのパターンに分けて解説しています。
これから契約書管理の体制を構築する方だけでなく、既存の管理体制の整備を考えている方にもおすすめの資料です。
自社の利益を守るための16項目!契約書レビューのチェックポイント
法務担当者や経営者が契約書レビューでチェックするべきポイントをまとめた資料を無料で提供しています。
弁護士監修で安心してご利用いただけます。
法務担当者向け!Chat GPTの活用アイデア・プロンプトまとめ
法務担当者がchat GPTで使えるプロンプトのアイデアをまとめた資料を無料で提供しています。
chat GPT以外の生成AIでも活用できるので、普段利用する生成AIに入力してご活用ください。
印鑑、社印の押し方
印鑑の押し方は、その目的により、以下のように分かれています。
契印(けいいん)

契約書が複数ページに及ぶ場合、全てのページとページの間に押す印のことを契印と呼びます。一度作成した契約書が後から改変されることを防ぐ目的で押されます。
なお、署名の末尾に押した印と同一の印を押す必要があります。
割印(わりいん)

契約書の正本と副本・原本と写しのように、同じ文面の文書を2つ以上作成した際に一個の印を半分ずつ押すことを割印と呼びます。
前述の契印との違いとして、契印が複数ページからなる文書が1つの文書であることを証明する印であるのに対し、割印は2つ以上の独立した文書の関連性を示すための印であるという点があります。また、割印の場合は、必ずしも署名の末尾に押した印と同一の印である必要はありません。
消印(けしいん)

文書に収入印紙を貼った場合、印紙の再利用を防ぐためにその印紙と本紙にまたがって押す印を消印と呼びます。消印を押し忘れてしまうと過怠税が取られることになります。
なお、消印は、割印と同様に署名の末尾に押した印と同一である必要はなく、印でなくボールペンなどで署名するだけでも問題ありません。
訂正印(ていせいいん)

文書に記載した文字を書き直したり、書き加えたりしたときに文書の作成者が字句の訂正を行ったことを証明するために押す印を訂正印と呼びます。
訂正は以下の手順で行います。
1.訂正箇所に二重線を引き、正しい文書を記載
2.欄外に何字加筆・何字削除のような形で記載
3.最後に署名の末尾に押した印と同一の印で、当事者全員の印を押す
最後に
いかがでしたか?印鑑は、状況に応じて使う種類や押し方が異なります。様々な種類があり、一見すると難しく思えますが、それぞれの用途を正しく理解すれば、意外と難しくないかと思います。
ぜひ、本記事を参考に印鑑の種類や押し方を一度整理してみてください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
契約の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
捨印とは?押し方や印鑑の選び方、押さなくてもいいのかなどを解説
契約書に捨印を押すことで、契約内容を後から簡単に修正することができます。しかし捨印にはリスクもありますので、安易に利用すべきではありません。 ここで、捨印が求められるケースや利用のメリット・デメリット、さらに捨印を押すことによるリスクや注意…
詳しくみる割印とは?契印との違いと正しい押し方を解説
割印とは、複数の文書にまたがって捺す(おす)押印方法のことです。また、割印と混同されやすい押印方法に、契印があります。今回は割印と契印の違いや、割印の正しい押し方・位置、失敗しないためのコツなどを解説します。 割印とは 割印(わりいん)とは…
詳しくみる捺印とは?押印との違いや法的効力、どのハンコを使用すべきかを解説
捺印(なついん)とは、一般的に「署名捺印」を省略した呼称のことです。署名とは自筆で書いた氏名のことで、署名捺印はその横に印鑑を押すという意味になります。単に印鑑を押すことを指して使う場合もあります。 本記事では、捺印の意味や押印との違い、書…
詳しくみる印影とは?印鑑・印章の違いとの違いやデータを無料作成する方法を解説
「印影」や「印鑑」など、ハンコに関しては似た用語がいくつかあるため混乱することがあります。そこで言葉を整理して正しく使い分けられるようにするとともに、「印影」の意味や書面に押印することの重要さ、その正しい方法などについても紹介します。 印影…
詳しくみるハンコの押し方で失敗したら?訂正方法などを解説
書類にハンコを押す際に間違えたり、うまく押せなかったりすることがあります。確実なのは再度書類を印刷して押し直すことですが、相手方が捺印済みの場合などはそれができません。 今回は、ハンコを訂正する方法についてご説明します。 ハンコはどう訂正す…
詳しくみる実印とは?銀行印・認印との違いや印鑑証明、作成する時のポイントを解説
実印は、企業や個人のさまざまな取引に使用される印鑑です。公的な書類や契約書に実印を用いることで、その信頼性が確保され、正式な意思表示であることを証明できます。 この記事では、実印の定義、銀行印や認印との違い、印鑑証明の方法、作成する時のポイ…
詳しくみる


