- 更新日 : 2026年1月27日
広告契約書とは?ひな形をもとに記載項目や注意点を解説
広告契約書とは、広告主が広告代理店や媒体などに広告業務を委託する際に締結する契約書です。
この記事では広告契約書の概要や契約書に盛り込むべき項目、レビューする際のポイントについて紹介します。
目次
広告契約書とは
広告契約書とは、事業会社などの広告主が、広告代理店や媒体などに広告業務を委託し、その業務に対して報酬を支払う旨を定めた契約書です。広告主が広告代理店に広告の制作や出稿を依頼する際などには広告契約書を作成して契約を締結します。
広告といっても非常に多くの種類があり、特に以下のような広告を作成・出稿する際には広告契約書を締結します。
放送広告
広告代理店にテレビやラジオCMの制作を依頼する際に広告契約を締結します。なお、テレビ局やラジオ局に放送広告の放送を依頼する場合は別途「放送広告契約」を締結します。
紙面・誌面広告
紙面広告とは新聞に掲載される広告、誌面広告とは週刊誌や専門誌、漫画誌などの雑誌に掲載される広告です。また、地域雑誌やフリーペーパーなども誌面広告の一種です。新聞社や雑誌の編集社と広告契約を締結します。
折込広告・ポスティング
折込広告とは新聞に折り込むチラシのことを指します。ポスティングとはチラシを各世帯に配布することです。チラシの作成や印刷を依頼する際に広告代理店や印刷会社と広告契約を締結します。
看板
街でよく見かける看板も広告の一種です。駅などの施設や他人の土地、電柱などに看板を出す場合は、その看板の管理者(広告代理店など)と広告契約を締結します。
インターネット広告
ネットが普及している今、インターネット広告の需要も高まってきています。検索結果画面上に広告を表示させるリスティング広告やWebサイトに広告を表示させるディスプレイ広告、SNS上に広告を表示させるSNS広告など様々な広告の形式があります。広告を運用する広告代理店やWeb会社と契約を締結します。
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なお、上記のテンプレートはテレビCMの制作依頼を想定した文言になっています。実際に依頼する業務に応じて、文言を調整・確認してご利用ください。
広告契約書に記載する主な項目
広告契約書を作成する際には最低限以下のような項目を盛り込みましょう。テンプレートを見ながらお読みいただくことでさらに理解が深まります。
契約者の名称
広告の依頼者と受託者(広告代理店など)の正式名称(会社名)を記載します。依頼者を「甲」、受託者を「乙」というように置き換えるのが一般的です。また、契約に関しても「本契約」と置き換えます。
広告業務の概要
広告の出稿先や出稿時間、期間などを具体的に記載します。やはり、テレビ番組を「本番組」、放送広告を「本広告」というように置き換えることで、契約書の文章がスッキリします。
報酬額と支払い方法
依頼者が受託者に対して支払う報酬の金額と支払いのタイミング、支払い方法や振込手数料の負担者について記載します。金額については「◯◯円」と具体的に明記しましょう。
広告制作に関する取り決め
広告の製作納期やデータの納品方法、修正や再制作に関するルールを定めておきます。
広告が出稿できなかった場合の対応
広告の出稿がなんらかの理由でできなかった場合や回数が減った場合の報酬の支払いルールについて明確にしておきます。
著作権
作成した広告の著作権の扱いについて明確にします。
契約の解除
契約期間中に契約を解除できる要件について定めておきます。一般的に相手方が契約違反をしたケースや破産したケースなどを条件として設定することが多いです。
損害賠償
相手方のミスや契約違反行為、契約解除などによって損害を被った場合に賠償請求できる旨を記載します。
反社会的勢力の排除
双方が反社会的勢力(暴力団やその関係企業、総会屋など)の関係者でないことを確約する条項です。また、相手方が反社会的勢力の関係者であることが判明した場合の対応についても記載します。
協議
契約書に記載されている取り決め以外で新たにルールを設ける必要が生じた際に、双方が話し合って新しく取り決めることを定めた条項です。
合意管轄
紛争が発生した際に双方が訴えを起こす裁判所を明記します。
広告契約書をレビューする際のポイント
広告契約書を作成する際には当事者双方がレビューする必要があります。特に以下のような点に注意しましょう。
報酬額を明確にする
広告契約に限らずビジネスでは「報酬額が聞いていたものと違っていた」「報酬が支払われていない」といった報酬に関するトラブルがよく発生しがちです。契約書を作成する際には報酬の金額と支払いの時期、方法をしっかりと明記する必要があります。受託者は報酬額が打ち合わせなどで聞いていたものと相違がないかを確認しておきましょう。
業務の内容や範囲の妥当性
業務の内容や範囲についてもトラブルが発生しやすいポイントとなります。たとえば依頼者側としては「納期までにデータが納品されない」「修正に対応してくれない」といったトラブルを、委託者側は「修正が多すぎる」「不当にやり直しを要求された」といったトラブルを抱えがちです。
納期や修正、再制作の対応方法、修正や再制作を依頼できる要件などを定めておき、双方でズレがないようすり合わせておく必要があります。
著作権の扱い
広告の著作権は映像広告とその他の広告で所有者が変わってきます。基本的に映像広告の場合は依頼者が著作権を所有し、画像広告や音声広告などの映像以外の広告は広告代理店などの受託者に帰属するのが一般的です。
とはいえ、広告代理店が著作権を所有したままだと依頼者は受託者の合意なしに広告を使うことができません。契約書で著作権が依頼者に帰属する旨を記載することで、依頼者が自由に広告を使えるようになります。
収入印紙を貼付する
契約書を作成する場合、印紙税を納めて収入印紙を貼る必要があります。広告契約書は印紙税法上「請負に関する契約書」に該当し、記載された報酬額に応じた税額分の収入印紙を購入し契約書に貼付しなければなりません。印紙税額については国税庁のホームページに記載されています。
なお、電子契約であれば印紙税の納付義務がないため、節税したいのであれば電子契約の活用も検討してみましょう。
ひな形を参考に広告契約書を作成してみましょう
今回は広告契約書の概要や項目、レビューするときのポイントについてご説明しました。特にハードルが高いのは契約書の作成だと思います。
ひな形や今回ご紹介した内容を参考に、自社や相手側の実情に合わせて広告契約書を作成してみましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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