- 更新日 : 2026年1月27日
動産賃貸借契約書とは?ひな形をもとに必要項目や印紙について解説
動産賃貸借契約書とは、不動産以外の有体物の貸し借りをするときに作成する契約書のことです。例えば自動車や工作機器、観葉植物などをレンタルするときに作成します。動産賃貸借契約書を作成するときの注意点や書き方、印紙の必要性についてまとめました。また、無料ダウンロードできるひな形も紹介します。ぜひご活用ください。
目次
動産賃貸借契約書とは?
動産賃貸借契約書とは、不動産以外の貸し借りをするときに作成する契約書のことです。ただし、貸し借りをする対象は有体物(実体のあるもの)に限られます。ソフトウェアなどの無体物のレンタルには、動産賃貸借契約書は使用されない点に注意してください。
なお、ソフトウェアをレンタルで利用することは可能ですが、実際のものを借り受けるわけではないため、使用許諾契約書を作成することが一般的です。
| 契約書の種類 | 貸し借りの対象 |
|---|---|
| 動産賃貸借契約書 | 不動産以外の有体物 |
| 賃貸借契約書 | 不動産 |
| 使用許諾契約書 | ソフトウェアなどの無体物 |
ビジネスの動産賃貸借契約書の例
ビジネスにおいては、動産賃貸借契約書を作成して以下の動産を借り受けることがあります。
- 建設機械、測定機器、コピー機などの業務に必要な設備機器
- 観葉植物、門松などの装飾や慣例的な行事に関するもの
なお、コピー機や観葉植物は、レンタルではなくリースとして契約する場合もあります。リース契約も民法上では動産賃貸借契約のひとつです。
しかし、レンタルはレンタル会社が保有しているものから賃貸対象を決めるのに対し、リースは借りる側が指定したものをリース会社が購入して貸します。そのため、一般的な動産賃貸借契約と比べると、金融取引よりの契約といえるでしょう。
また、リースはレンタルと比べて長期間借りることが多いこと、途中解約が難しいことなどの特徴もあります。状況に応じて、適切な契約方法を選びましょう。
個人の動産賃貸借契約書の例
個人においては、次の動産を借り受けるときに動産賃貸借契約書を作成することがあります。
- 自動車、船舶(レジャー用)など
- 家具、家電、介護用品など
ビジネスと同様、借りる期間が長期にわたる可能性があるときは、リース契約を選択するほうがよいこともあります。賃貸借の条件を細部まで確認しておきましょう。
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動産賃貸借契約前のチェックポイント
動産賃貸借契約書を作成する前に、次のポイントを明確にすることが必要です。
- 賃貸借の対象物・範囲
- 賃貸借の目的・用途
- 費用
また、次の内容も決めておくと、トラブルを回避しやすくなります。
- 目的以外の用途に使ったときのペナルティ
- 費用の支払い方や期限
動産賃貸借契約書のひな形・テンプレート(ワード)
動産を賃貸借するときは、さまざまなトラブルが生じる可能性があります。例えば目的以外の用途に貸借物を使用して破損した、賃料が期日までに支払われなかった、貸借物に初期不良があることが後日判明したなどのトラブルが起こるかもしれません。
想定されるさまざまなケースに備えるためには、対応方法やペナルティなどを契約前に定めておくことが必要です。とはいえ、すべてのケースを網羅した契約書を作成するのは容易ではなく、想定もしていなかったことが起こり、解決が難しくなることはあります。
トラブルへの網羅性を高めるためにも、テンプレートの利用がおすすめです。以下から無料で利用できるワード形式のひな形をダウンロードして、ぜひご活用ください。
動産賃貸借契約書の主な記載事項
動産賃貸借契約書には、主に以下の内容が記載されています。
- 物件情報・特定方法
- 契約期間
- 賃料・支払い方法
- 禁止事項
- 契約解除条件
それぞれの内容について見ていきましょう。
物件情報・特定方法
賃貸借契約の前提として、賃貸借の対象となる物件についての情報を記載します。型番や型式、登録番号などがある場合は、すべて記載することが必要です。また、対象物件を特定する方法があれば、その方法についても記載します。
契約期間
契約期間について明記します。例えば「令和〇年〇月〇日~令和△年△月△日」のように、具体的な日付を記載しましょう。また、契約期間を延長できる場合は、延長の条件について記載することもあります。
賃料・支払い方法
賃料についての情報も必要です。月単位であれば月〇円、日単位であれば日〇円と記載します。また、銀行口座への振込や引き落としなど、支払い方法についても記載します。
支払いの際に手数料がかかる場合は、借りる側・貸す側のどちらが手数料を負担するのかについても記載してください。例えば銀行口座への振込により賃料を支払うときは、振込手数料を負担する側を明記します。
禁止事項
賃貸借の対象物件を借りる側がしてはいけないことについても列挙します。例えば、次の事柄を禁止することがあります。
- 対象物件を第三者に賃貸借すること(いわゆる又貸し行為)
- 対象物件の売却
- 対象物件を第三者と共同で利用すること
契約解除条件
通常は契約期間の満了を持って契約が終了しますが、特定の条件を満たしたときには契約期間中でも契約が解除されることはあります。想定されうる契約解除条件を列挙し、賃貸借契約書に記載しておきましょう。
例えば、次の条件を満たすときは、契約解除と定めることがあります。
- 賃料の不払いが一定期間続いたとき
- 借りる側が財産差し押さえなどの申立を受けたとき
- 契約書に記載されている禁止事項をしたとき
動産賃貸借契約書の書き方や作成ポイント
動産賃貸借契約書を作成するときは、次の点に注意が必要です。
- 禁止事項と禁止事項を実施したときのペナルティを明らかにする。
- 契約解除条件を明らかにする。
- 片方にとって一方的に有利にならないようにする。
通常、動産賃貸借契約書は貸す側が作成します。しかし、貸す側にとって一方的に有利な条件を羅列すると、借りる側の正当な権利が守られません。
例えば、対象物件に初期不良があるときは〇日以内なら無償交換するなどの条件を定めておかないと、借りる側は無用の物件に対して賃料を支払うことになります。借りる側が主張できる権利についても網羅し、貸す側・借りる側の双方にとって満足度の高い契約締結を目指しましょう。
動産賃貸借契約書に印紙の貼付は必要?
契約書を作成するときは、印紙税の対象となることがあります。しかし、動産の賃貸借は印紙税の対象ではないため、賃料や契約内容とは関係なく収入印紙の貼付は不要です。
なお、建物の賃貸借も印紙税非課税ですが、土地の賃貸借については印紙税の対象となります。賃貸借契約書を作成するときは、適切な額面の収入印紙を貼付してください。
適切な契約書でトラブルを回避しよう
機械や自動車などの有体物の動産を賃貸借するときは、動産賃貸借契約書を作成します。動産賃貸借契約書には、賃貸借の対象物件についての情報や賃料などについて詳細に記載することが必要です。
また、賃貸借期間中に想定されるトラブルや対処方法についても、過不足なく含めておくことが求められます。禁止事項やペナルティ、契約解除の条件などを網羅することで、トラブルを回避することが可能です。テンプレートなどを使い、貸す側・借りる側の双方が満足できる動産賃貸借契約書を作成してください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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