- 作成日 : 2024年12月23日
ネイルサロン同意書とは?ひな形をもとに書き方や注意点を解説
ネイルサロン同意書とは、施術によって起こりうるトラブルについて記載し、トラブルを防止するための書類です。事前に同意を取得しておくことで、不要なクレームを防ぐことができます。
本記事では、ネイルサロン同意書の概要や作成の目的、記載内容などを解説します。無料でダウンロードできるテンプレートもありますので、チェックしてください。
▼ネイルサロン同意書テンプレートを無料でダウンロードいただけます。
目次
ネイルサロン同意書とは
ネイルサロン同意書とは、ネイルサロンで施術を行う際、起こりうるトラブル等について、サロン側では責任を負わないことをあらかじめ同意してもらうための書類です。
ネイルサロンでは、施術後の間違ったケアで自爪を傷つけてしまったり、アレルギーを起こしたりするトラブル・クレームを受けることが多く、責任はないのに賠償を求められるといったリスクを抱えています。そのため、事前に同意書を用意し、施術後の注意事項などを伝えることが必要です。
事前に同意書を使って利用者に説明をすることは、万が一のトラブルが起きた際、サロンを守ることにつながります。
また、同意書を用意して事前に施術について説明することは、利用者に安心感を与えるという役割もあります。利用者は施術後のケアについて説明を受けることでトラブルを防ぐことができ、同意書の書面や説明の内容により、施術を受けるかどうかを判断することも可能でしょう。
この記事をお読みの方におすすめのガイド5選
最後に、この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
※記事の内容は、この後のセクションでも続きますのでぜひ併せてご覧ください。
電子契約にも使える!契約書ひな形まとめ30選
業務委託契約書など各種契約書や、誓約書、念書・覚書、承諾書・通知書…など使用頻度の高い30個のテンプレートをまとめた、無料で使えるひな形パックです。
導入で失敗したくない人必見!電子契約はじめ方ガイド
電子契約のキホンからサービス導入の流れまで、図解やシミュレーションを使いながらわかりやすく解説しています。
社内向けに導入効果を説明する方法や、取引先向けの案内文など、実務で参考になる情報もギュッと詰まった1冊です。
紙も!電子も!契約書の一元管理マニュアル
本ガイドでは、契約書を一元管理する方法を、①紙の契約書のみ、②電子契約のみ、③紙・電子の両方の3つのパターンに分けて解説しています。
これから契約書管理の体制を構築する方だけでなく、既存の管理体制の整備を考えている方にもおすすめの資料です。
自社の利益を守るための16項目!契約書レビューのチェックポイント
法務担当者や経営者が契約書レビューでチェックするべきポイントをまとめた資料を無料で提供しています。
弁護士監修で安心してご利用いただけます。
法務担当者向け!Chat GPTの活用アイデア・プロンプトまとめ
法務担当者がchat GPTで使えるプロンプトのアイデアをまとめた資料を無料で提供しています。
chat GPT以外の生成AIでも活用できるので、普段利用する生成AIに入力してご活用ください。
ネイルサロン同意書を作成するケース
ネイルサロン同意書は、利用者がネイルサロンを予約した際に作成します。ネイルサロンは、ネイリストが利用者の手や足の爪を美しく整えることを目的とするお店です。ネイリストは爪の状態やアレルギーの有無などをカウンセリングしながら、希望のデザインに仕上げます。
ネイルサロン同意書は、これらの施術を行う前に、施術によって起こりうるリスクを事前に告知し、トラブルを未然に防止するために作成します。
ネイルサロン同意書のひな形
以下のURLから、弁護士が監修したワード形式のネイルサロン同意書のテンプレートを無料でダウンロードできます。ネイルサロン同意書に記載する必要項目が網羅されているため、ぜひご活用ください。
ネイルサロン同意書に記載すべき内容
ネイルサロン同意書には、利用者に同意してもらいたい内容を記載します。
盛り込む内容は、主に次のとおりです。
- ネイルサロンの施術は医療行為ではないこと
- アレルギーなどがある場合は施術を提供できないことがあること
- 効用・効果は個人差があること
- 施術後の怪我や痛み、体調不良に関して責任を負わないこと
- 除去やリペアに関する注意
- 未成年者への対応
ネイルサロンの施術は医療行為を代替するものではなく、何か症状がある場合は医師の指示に従ってもらうことを記載します。
また、アレルギーや痛みなどがある場合、施術を提供できないことがあること、施術中に症状がみられた場合は、施術を中止する場合があることも同意事項として記載が必要です。
施術の内容は絶対的なものではなく、個人ごとに違いがあることも記載しておきましょう。
施術後に痛みや体調不良など、何らかの症状が生じた場合、損害賠償や返金はできないという文言も記載し、トラブルを予防します。
施術後の除去やリペアについての記載も必要です。間違った知識で無理に除去してしまうと爪を痛める原因になることや、ジェルネイルの施術で誤ったケアをするとグリーンネイルになるといった注意事項を記載します。
リペアを無料で行う場合、無料となる判断基準も記載しておけば、施術後の対応もスムーズにできるでしょう。
未成年が利用する場合に備え、親権者の同意が必要なことの記載も必要です。未成年者契約同意書も用意しておき、記載してもらうようにしましょう。
ネイルサロン同意書を作成する際の注意点
ネイルサロン同意書の作成や提出の際は、次の点に注意が必要です。
- 記入漏れがないように注意する
- 2枚作成して保管しておく
- ネイル施術の流れをしっかり説明する
- 友人や知人でも同意書をとる
トラブルを防ぐためにも、必要事項を網羅しているかを確認し、記入漏れのないようにしましょう。何かあった際にはすぐに双方が確認できるよう、同意書は2枚作成してそれぞれが保管します。
また、同意書にサインをもらうに際して、ネイルの施術について一連の流れは必ず説明します。説明もなく、書面だけ見せて一方的にサインを要求するのは誠意が感じられず、施術にも不安を覚えるでしょう。
施術の流れを説明するときは施術で気をつけるべきこともあわせて説明することで、利用者の信頼を得られ、気持ち良く同意書にサインしてもらえます。
友人や知人など、親しい人が利用する場合でも、同意書は必要です。トラブルが起こる可能性があることに変わりはないため、同意書の内容をしっかりと確認したうえ、サインをしてもらいましょう。
子連れやペット同伴OKの場合は同意書に記載したほうがよい?
子ども連れやペット同伴についても、同意書に記載しておきましょう。子どもは、騒いで他のお客様の迷惑になったり、走り回って怪我をしたりすることがあります。ペットは衛生面から入店禁止、もしくは外で待たせるなどの対応をしているサロンも多いでしょう。
子ども連れやペット同伴がNGの場合は、その旨を記載して同意を求めます。
キッズスペースを備えていたりおもちゃを貸し出したりして子連れをOKにする場合でも、待機している場合の注意事項を記載しておくことが、トラブルの防止につながります。
ネイルサロン同意書の同意を取得するタイミングは?
ネイルサロン同意書の同意を取得するタイミングは店舗によりさまざまですが、基本的に施術を受ける前です。利用者が来店するパターンは、インターネットからの予約や電話、飛び込みなど複数あります。
いずれの場合でも、同意書の内容と施術の流れについて説明をする必要があるため、同意をとるのは初回の来店時になるのが一般的です。少し早めの時間に来店していただき、同意書を読み合わせながら内容を説明します。
なお、同意書をとるのは初回のみで、同様の施術を継続する場合、2回目以降は必要ありません。
自宅でネイルサロンを開業する場合、同意書に記載するとよい事項は?
自宅でのネイルサロン開業は、家賃などのコストがかからず、通勤の時間もかからないため、効率的に働ける点が人気です。
しかし、自宅サロンの場合、万が一トラブルやクレームが発生したときに1人で対応しなければならず、自宅で行うだけに不安もあります。そのような場合に備え、同意書の作成が欠かせません。
同意書では、「心身ともに健康であること」という記載をしておくことで、持病があってトラブルが起こる可能性のある利用者をお断りできます。起こりうるクレームを未然に防げるでしょう。
同意書で防げるのは、サロン側に故意・過失がない場合です。万が一、サロン側の不注意で利用者に被害を与えた場合に備えて、ネイルサロン向け損害保険に入ることも対策になります。
ネイルサロンを対象とする保険は「サロン保険」と呼ばれ、正式名称は「店舗賠償責任保険」です。施術中のトラブルだけではなく、サロン内の事故や利用者の荷物の破損、盗難被害などのケースにも対応しています。
ネイルサロンの経営では、必ず同意書を取得しよう
ネイルサロン同意書は、サロンで起こりうるリスクを事前に告知し、トラブルを未然に防ぐ目的で作成します。
サロン側のミスで事故やトラブルが起こった場合、責任を負うのは当然です。しかし、利用者の間違ったケアや持病などによるトラブルなど、サロン側に故意・過失がない場合には責任を負う必要はなく、同意書の作成によりクレームの発生を回避できます。
同意書には、アレルギーなどで提供できない場合があることや、施術内容は個人ごとに違いがあることなどを盛り込みましょう。
同意を取得するタイミングは、一般的に初回の来店時で、施術を行う前です。同意書を作成する際は、無料のテンプレートもぜひご活用ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
契約の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
取締役会の開催頻度は?数え方や例外ケースなど詳しく解説
企業の重要な意思決定を担う取締役会。その運営において「開催頻度」は法律で定められた重要なルールです。本記事では、会社法が定める取締役会の開催頻度はもちろん、間違いやすい「3ヶ月」の数え方、そして開催義務の例外ケースとなる書面決議(みなし決議…
詳しくみる取締役会の成立要件とは?有効な決議を行うための定足数や招集手続きなど解説
企業の重要な意思決定を担う取締役会。その決定が法的に有効と認められるためには、会社法に定められた「成立要件」や「決議要件」を正しく満たす必要があります。 本記事では、そもそも取締役会とは何かという基本から、成立に不可欠な定足数、有効な決議の…
詳しくみる業務委託契約書に必須!個人情報保護条項のポイント
ビジネスの効率化や専門性の活用のため、業務の一部を外部の事業者に委託する「業務委託」は、多くの企業で広く行われています。しかし、委託する業務内容によっては、顧客情報や従業員情報などの「個人情報」を委託先に預ける、あるいはアクセスを許可する必…
詳しくみる個人情報保護に関する誓約書とは?テンプレートとともに解説
企業がアンケート調査などを行う際、相手に渡す書類に「個人情報保護に関する誓約書」があります。この書類は、どのような意味を持つのでしょうか。ここでは「個人情報保護に関する誓約書」の概要や秘密保持契約書との関係性、誓約書に記載する項目などについ…
詳しくみる薬剤師の業務委託契約書を作るには?例文・テンプレートを紹介
薬剤師業務委託契約書は、調剤薬局やドラッグストアが薬剤師へ調剤・在宅訪問をはじめ薬局運営業務を外注する際に締結する契約書です。この記事では書き方のポイントをレビューし、条項ごとの具体例とテンプレートを示しながら未払い・偽装請負・個人情報漏え…
詳しくみる美容サロン業務委託契約書とは?例文・テンプレート、作り方を紹介
美容サロン業務委託契約書は、サロンとフリーランスの美容師やエステティシャンが締結する契約書です。法的効力を持つため、未払いトラブルや業務範囲外の請求を回避するポイントを明確にしながら作成し、レビュー・締結することが重要。この記事ではテンプレ…
詳しくみる



