• 更新日 : 2026年3月31日

内容証明郵便を出すには?書き方や文字数、費用や拒否された時の対応を解説

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Point内容証明郵便の書き方と出し方

内容証明郵便は送付事実と内容を公的に証明する手段であり、法的証拠として契約解除等に有効です。

  • 「言った言わない」を防ぎ時効を中断
  • 必ず「配達証明」を併用し到達も証明
  • 受取拒否時は「特定記録郵便」で再送を

窓口より安く24時間送れる「e内容証明」が便利です。受取拒否時はポスト投函で記録が残る「特定記録郵便」での再送が、法的到達を主張する有効な対抗策となります。

内容証明郵便は、未払い代金の請求や契約解除の通知など、重要な意思表示を行う際によく用いられる手段です。しかし、一般書留とは異なり、差出方法に応じた作成ルールがあり、窓口で差し出す場合は謄本の字数・行数に決まりがあるため、「書き方がわからない」「郵便局で突き返されたらどうしよう」と不安に感じる方も少なくありません。

この記事では、内容証明郵便の法的効力や具体的な書き方、郵便局窓口とインターネット(e内容証明)それぞれの出し方、最新の郵便料金に基づいた費用などを徹底解説します。万が一、相手に受け取り拒否をされた場合の対処法も網羅していますので、法的トラブルを未然に防ぐためのガイドとしてご活用ください。

内容証明郵便とは?配達証明との違いや法的効力

内容証明郵便とは、「いつ、誰が、誰に、どのような内容の文書を送ったか」を日本郵便(郵便局)が公的に証明してくれるサービスです。

手紙の内容文書の存在を証明できる唯一の郵便サービスであり、「言った・言わない」のトラブルを防ぐために利用されます。

内容証明郵便と配達証明の違い

よく混同されるのが「配達証明」ですが、証明できる範囲が異なります。

  • 内容証明郵便:「文書の存在」を証明する。
  • 配達証明:「郵便物を配達した事実」を証明する。

内容証明郵便だけでは、相手が受け取ったことまでは証明できません。そのため、実務では「内容証明郵便」に「配達証明」のオプションを付けて送ることがよくあります。

内容証明はあくまで「いつ、誰が、誰に、どのような内容の文書を差し出したか」の証明にとどまるため、配達の有無まで示したい場合は、配達証明を併用することが有効です。配達証明は郵便物を配達した事実を証明するものであり、内容証明と併用することで、差し出した文書の内容と配達事実をあわせて立証しやすくなります。

どのような法的効力があるか

内容証明郵便自体に、相手に支払いを強制する法的拘束力はありません。しかし、裁判などの法的手段を見据えた場合、極めて重要な証拠となります。

具体的には以下の4つの効果が期待できます。

  1. 差し出した日時を示す資料になる:郵便局が受付印を押すことで、いつ、どのような内容の文書を差し出したかについて、公的な証明を受けられます。
  2. 時効の完成を猶予できる:借金や未払い金などの「時効」が迫っている場合、内容証明郵便などで催告をすることで、時効の完成を6ヶ月間猶予させることができます。
  3. 心理的なプレッシャーを与える:形式張った書面で届くため、相手に対して「本気で法的措置を検討している」という強い意思表示となり、支払いや対応を促す効果が期待できます。
  4. 契約解除や債権譲渡の通知:クーリングオフや賃貸借契約の解除など、法律上「通知したこと」が要件となる手続きにおいて、確実な証拠となります。

出典:内容証明|日本郵便

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内容証明郵便を利用すべきケース

主にトラブルが発生している、または発生しそうな場面で利用されます。特に「証拠保全」と「相手への心理的圧迫」が必要なケースで有効です。

  • 未払い金の請求売掛金、家賃、貸金などの支払いが滞っている場合。
  • 契約解除の通知:クーリングオフ、賃貸借契約の解除、雇用契約の解除など。
  • 損害賠償請求:交通事故、不貞行為、器物破損などによる慰謝料や賠償金の請求。
  • 債権譲渡の通知:債権を第三者に譲渡したことを債務者に知らせる場合。

内容証明郵便の書き方・文字数などのルール

内容証明郵便では、郵便局窓口で差し出す際に提出する「謄本」について、1行あたりの文字数や行数にルールがあります。これを守らないと受け付けてもらえません。

用紙と文字数の制限

用紙の種類やサイズに決まりはありませんが、謄本の文字数と行数には制限があります。以下の表のいずれかのパターンに合わせて謄本を作成します。

一般的にはA4サイズのコピー用紙や、市販の内容証明用原稿用紙を使用します。文字数制限は以下の通りです。

記載形式1行あたりの文字数1枚あたりの行数備考
縦書き20文字以内26行以内一般的な形式
横書き20文字以内26行以内
横書き13文字以内40行以内電子内容証明等で多い形式
横書き26文字以内20行以内1行を長く書きたい場合

句読点は原則1字として数え、括弧は1組で1字として数えます。パソコンで作成する場合は、ワード等のページ設定で文字数と行数を指定して作成しましょう。

使用できる文字

使用できるのは、ひらがな、カタカナ、漢字、数字、および一般的な記号(%、+、=など)です。英字は原則使用不可ですが、固有名詞には使用できます。

英字(アルファベット)は、氏名や会社名、地名などの固有名詞に限り使用可能です。それ以外の本文中で英字を使うことは原則として認められていません。

同じ文書を3通用意する

内容証明郵便を送る際は、全く同じ内容の文書を3通用意する必要があります。

郵便法および内国郵便約款により、差出人、郵便局、受取人の三者が同じ文書を保有することで証明を行う仕組みだからです。

  1. 受取人への送付用
  2. 郵便局での保管用(5年間保管)
  3. 差出人の保管用

手書きの場合は1通書いて2通コピー、パソコンの場合は3部印刷すれば問題ありません。複数枚になる場合は、その綴じ目に割印(契印)が必要です。

必要事項の記載

文書には、表題、本文、日付、差出人・受取人の表示など、必要事項を漏れなく記載します。

  • 表題(タイトル):「通知書」「請求書」「催告書」など。
  • 本文:伝えたい内容を簡潔に記載します。余計な時候の挨拶などは不要です。
  • 日付:発送する日を記載します。
  • 差出人の住所・氏名
  • 受取人の住所・氏名

※文書内に記載する住所・氏名は、封筒に記載するものと完全に一致している必要があります。

内容証明郵便の出し方と費用

準備が整ったら、郵便局の窓口へ持参するか、インターネットを利用して発送します。窓口の場合は「集配郵便局」または「支社が指定した郵便局」に限られるため注意が必要です。

郵便局の窓口で出す方法

すべての郵便局で取り扱っているわけではありません。「集配郵便局」または「支社が指定した郵便局」の窓口へ行く必要があります。

事前に電話等で取扱いの有無を確認することをおすすめします。

【持参するもの】

  • 文書(謄本)3通
  • 封筒1通(宛名書き済み、封はしない)
  • 差出人の印鑑(訂正印用)
  • 料金

窓口で係員が文字数や形式をチェックし、問題なければ受理されます。この際、配達の事実も証拠化したい場合は、「配達証明」を付けることを検討しましょう。

e内容証明(電子内容証明)を利用する方法

「e内容証明」とは、インターネット上でWordファイルをアップロードし、内容証明郵便として発送できるサービスです。24時間利用可能で、郵便局に行く手間が省けます。

【メリット】

  • 24時間いつでも発送可能
  • 1枚あたりの記載可能文字数の目安が窓口差出しより多い
  • ただし、当社指定の雛形や作成規定に沿って文書を作成する必要がある
  • 文字数や通数によっては、窓口差出しより安くなる
  • 手書きや印刷の手間がない

専用サイトに利用登録し、所定の雛形で作成したWordファイルをアップロードすると、日本郵便側で印刷・照合・封入封かんの上、内容証明郵便として発送してくれます。

出典:e内容証明|日本郵便

かかる費用の目安(料金)

内容証明郵便の料金は、「基本郵便料」+「内容証明料」+「書留料」+「配達証明料」などの合計となります。文書1枚の場合、約1,400円〜1,500円程度かかります。

郵便料金の改定(2024年10月)により、基本料金等が変更されています。

【窓口で出す場合の例(定形郵便物25gまで、文書1枚)】

  • 基本料金:110円
  • 内容証明料:480円(2枚目以降は290円加算)
  • 一般書留料:480円
  • 配達証明料:350円
  • 合計:1,420円

e内容証明の場合は、内容証明料が安く設定されており(1枚目382円)、用紙代やインク代も節約できるため、トータルコストは抑えられる傾向にあります。

内容証明郵便を受け取り拒否されたら?

相手が居留守を使ったり、受取を拒否したりして内容証明郵便が届かないケースがありますが、「特定記録郵便」での再送や「弁護士名義」での送付が有効です。

1. 特定記録郵便で再送する

「特定記録郵便」は受取人のポストに配達され、引受けや配達状況を確認できます。

内容証明は「手渡し(書留)」が原則であり、不在や居留守で戻ってきてしまうリスクがあります。一方、特定記録郵便は相手のポストに入った時点で「配達完了」の記録が残ります。

心理的なプレッシャーは弱まりますが、民法上の「意思表示の到達」を主張する証拠としては有効に機能します。「内容証明が戻ってきたので、特定記録で同内容を送ります」と記載して再送するのが一般的です。

2. 弁護士名義で送る

差出人が本人だと無視される場合でも、「弁護士」の名前で届くと相手の態度が変わることもあります。

弁護士に依頼して内容証明を再送してもらうことで、本人名義では対応が進まない場合でも、相手に心理的プレッシャーを与える効果が期待できるためです。結果として、迅速な解決につながるケースもあることから、進展が見られない際は検討してみましょう。

3. 公示送達を利用する(意思表示の公示送達)

相手方の住所や所在が分からず、意思表示を到達させることができない場合には、公示送達を申し立てる方法があります。公示送達とは、裁判所の掲示板に掲示することで「送達された」とみなす手続きです。

これは主に裁判を見据えた最終手段となります。申立先は、相手方が所在不明になる直前の住所地などを管轄する簡易裁判所です。

内容証明郵便を送付する前に:契約書の管理体制の重要性

未払い金の請求や契約解除のために内容証明郵便を送る際、まずは根拠となる契約書の内容を正確に確認することが不可欠です。しかし、いざという時に目的の契約書をすぐに見つけられないケースは少なくありません。株式会社マネーフォワードが独自の調査を実施し、企業における書類の管理実態を明らかにしました。

トラブル時に契約書を探し出す時間が課題に

契約書の管理業務経験者を対象に、書類の管理・保存における課題や負担を尋ねました。その結果、最も課題に感じているのは「過去の契約書を探し出すのに時間がかかる」で、34.4%でした。次いで「スキャンや台帳入力などの事務作業の工数が多い」が28.6%、「電子帳簿保存法などの法令対応が不十分、または不安がある」が24.5%と続いています。

相手方とのトラブルが発生し、内容証明郵便による通知が必要となるような場面では、迅速な事実確認が求められます。いざという時に慌てないよう、日頃から契約管理システムなどを活用して契約書を適切に保管し、必要な情報へ即座にアクセスできる体制を整えておくことが大切です。

出典:マネーフォワード クラウド、契約書の管理・保存における課題・負担【契約書の種類・書き方に関する調査データ】(回答者:契約書の管理業務経験者416名、集計期間:2026年2月実施)

内容証明郵便はルールを守って確実に送ろう

内容証明郵便は、法的トラブルに備える上で有力な手段です。「誰が、いつ、どんな内容を送ったか」を公的に証明できるため、未払い請求や契約解除の場面で活用できます。書き方のルール(文字数制限など)や出し方(窓口かe内容証明か)を正しく理解し、必要に応じて「配達証明」を付けて送ることで、証拠化しやすくなるでしょう。

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