• 更新日 : 2022年6月16日

企業年金は確定申告が必要?一時金として受け取る場合の税金も解説!

企業年金は確定申告が必要?一時金として受け取る場合の税金も解説!

勤務先によっては退職後に企業年金を受け取れることがあります。企業年金は一時金としてまとめて受け取ることもありますが、年金として公的年金のように定期的に受け取ることも少なくありません。

この記事では、企業年金による所得に対して確定申告が必要なのかについて解説します。また、確定申告が必要なときの書き方や還付の受け方、どのような税金が課せられるのかについても見ていきましょう。

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企業年金の収入がある場合、確定申告は必要?

企業年金による収入は、原則として確定申告が必要です。しかし企業年金を含めた年金収入が年400万円以下で、なおかつ、公的年金などにかかる雑所得以外の所得金額が20万円以下のときは、所得税の課税対象外となるため確定申告は不要になります。

ただし、所得税と住民税の課税基準が異なる点に注意しましょう。年金収入が年400万円以下で、雑所得以外の所得金額が20万円以下であっても、住民税の申告が必要な場合があります。住民税の申告基準は自治体によって異なるので、お住まいの市区町村役場に問い合わせておきましょう。

参考:源泉徴収票年金Q&A 確定申告が必要になりますか。|企業年金連合会

そもそも企業年金とは?

企業年金とは年金制度の1つです。企業年金を受給できる可能性があるのは厚生年金被保険者で、国民年金を1階、厚生年金を2階とすると企業年金は3階部分に相当します。

企業年金には、厚生年金基金と確定給付企業年金、確定拠出年金の3つの種類があります。なお、厚生年金基金に関しては、2014年4月以降新規に法人設立できなくなったため、基本的には確定給付企業年金と確定拠出年金の2つがメインです。

企業年金についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。

参考:企業年金制度|企業年金連合会

企業年金には税金がかかる?

企業年金には税金が課せられることがあります。受け取り方による税金の種類の違い、税率について解説します。

原則「公的年金等に係る雑所得」として課税対象

年金として定期的に受け取るときは「公的年金等に係る雑所得」として課税対象になります。源泉徴収されるときには一律7.6575%の税率で所得税と復興特別所得税が差し引かれた状態で受け取るため、確定申告は必要ありません。一方、源泉徴収されないときは確定申告により申告・納付を行います。

退職一時金として受け取る場合は「退職所得」に分類される

退職一時金として受け取るときは「退職所得」として課税対象になります。ただし全額が課税対象となるのではありません。退職所得控除額を差し引いて、残額があるときのみ対象となります。

退職所得控除額は勤続年数によって異なります。勤続年数が20年以下のときは40万円×勤続年数、20年超のときは800万円+70万円×(勤続年数ー20年)で求めた金額が退職所得控除額です。なお勤続年数の1年未満は、1年としてカウントします。例えば36年1か月勤務したときは、勤続年数は37年です。

退職一時金の課税所得額は以下の計算式で求めます。

課税所得額 = (退職一時金 - 退職所得控除額) × 1/2

参考:源泉徴収票年金Q&A 確定申告が必要になりますか。|企業年金連合会

企業年金の確定申告が必要なケース

企業年金は、以下のいずれかのケースに該当するときは確定申告が必要です。

  • 源泉徴収されていないとき
  • 年金収入が年400万円を超えるとき
  • 公的年金以外の雑所得が年20万円を超えるとき

該当しているときは、期限内に忘れずに確定申告と納税を行いましょう。

企業年金の確定申告書の書き方・記載例

企業年金の確定申告書の書き方・記載例

出典:確定申告書等の様式・手引き等(令和3年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)
令和 年分の所得税及び復興特別所得税の申告書Aを加工して作成

収入103万円以下の配偶者がいる65歳以上の方で、公的年金と企業年金の合計額が275万円、企業年金から4万5,525円源泉徴収されている場合について確定申告書の記載方法を紹介します。

まず収入金額等の公的年金等(ィ)には「2750000」と記入しましょう。公的年金収入が275万円のときの所得控除額は110万円なので、所得金額等の公的年金等(2)と(5)、(8)は「1650000」と記載します。

社会保険料として25万円支払っている場合は(9)に「250000」、生命保険料控除額と地震保険料控除額がそれぞれ2万円のときは、(11)「20000」、(12)「20000」と記入します。配偶者控除は38万円、また合計所得金額が2,400万円以下のため基礎控除は48万円です。

控除額を合算した115万円を(21)と(25)に記入します。所得から所得控除額と合計控除額を差し引いた残額が課税所得額です。50万円を(26)に記入しましょう。50万円に対する所得税は2万5,000円なので、(27)と(36)、(38)に「25000」と記入します。

復興特別所得税は所得税に2.1%をかけて求めます。(39)に「525」と記入しましょう。所得税額と復興特別所得税額を合算して(40)に「25525」と記入し、源泉徴収額の4万5,525円を(43)と(48)に記入します。源泉徴収額は実際の税額よりも2万円多いため、(45)に「20000」と記入します。

参考:
No.1600 公的年金等の課税関係|国税庁
No.1199 基礎控除|国税庁
No.2260 所得税の税率|国税庁

企業年金の確定申告によって還付が受けられることも

企業年金から源泉徴収されている金額が実際に納税する所得税・復興特別所得税よりも多いときは、還付を受けられることもあります。

確定申告時に振込口座を登録すると、口座に還付金が入金されます。

企業年金の確定申告が必要か事前に確認しておきましょう

企業年金を受け取っている方は、確定申告が必要かどうか確認しましょう。また確定申告が必要ではないときも、還付を受けられるときや住民税の手続きが必要なときは確定申告が必要です。

よくある質問

企業年金を年金として受け取るときは確定申告が必要?

年金収入が400万円を超えるときや源泉徴収額が実際の税額より多いときは確定申告します。 詳しくはこちらをご覧ください。

企業年金を退職一時金として受け取るときは確定申告が必要?

勤続年数から退職所得控除額を計算し、控除額を超えるときは確定申告します。詳しくはこちらをご覧ください。

確定申告により税金が還付されるケースは?

源泉徴収額が実際の税額よりも多いときは還付されます。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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