- 更新日 : 2022年3月30日
固定資産税の計算は地域差あり!固定資産の計算方法と評価方法とは
固定資産税の税率は原則として全国一律ですが、その前提となる固定資産の評価額は地域により差があります。今回は、基本的な固定資産税の税率の計算方法と、固定資産の評価方法について解説していきます。
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固定資産税の定義
固定資産税とは、毎年1月1日時点で保有している家屋や土地、有形償却資産といった固定資産に対して課される地方税です。固定資産税は、賦課課税制度といって、地方公共団体が納めるべき税額を計算し、納税者に納税通知書を送る方式が採られています。
固定資産税の計算方法
固定資産税は申告する必要がないので、自分で税額を計算する必要はありません。しかしどのように課税されているかを知るためにも、固定資産税の計算方法について見ていきましょう。
【計算式】
固定資産税の税率は、全国一律1.4%となります。ただし、市町村の判断により、財政上、とくに必要があるときはこれを上回った税率を課すことができます。
また、税率を掛ける対象は、実際の固定資産の売買価格ではなく「課税標準額」という固定資産を独自に評価した金額になります。課税標準額は、総務大臣が定める「固定資産評価基準」に基づき査定されます。査定された価格は「固定資産課税台帳」に掲載され、納税義務者等が閲覧するために使用されます。需給関係の変化により資産価格は変動するため、3年ごとに評価が見直されています。これを「評価替え」といいます。なお、課税評価額が下記の金額未満であれば課税されません。
土地 30万円
家屋 20万円
土地の固定資産評価
土地の固定資産評価ですが、画地計算法に基づき計算されます。
【計算式】
路線価とは、土地の評価方法のひとつで、主要な路線(道路)に面する標準的な宅地の土地評価額をいいます。この路線価に土地の面積を掛けて評価額を算定します。
しかし、土地の形状はさまざまなので、固定資産評価基準で、奥行補正や間口狭小補正などの補正を行います。なお、これはあくまで国が定めたものなので、市町村により補正の内容が異なります。したがって、具体的に計算する場合には、土地の所在する市町村に問い合わせるなどして確認する必要があります。
家屋の固定資産評価
家屋の固定資産評価も、土地と同様総務大臣によって決められた固定資産評価基準によって算出されます。家屋の場合、再建築価格または再建築費を基準として評価する方法が採用されています。このような計算方式を「再建築価格方式」といいます。
再建築価格方式とは、評価の時点において、その場所に全く同じものを新しく建てようとしたときに必要とされる建築費を求めるものです。そして、その家屋が建てられてから経った年数に応じて減価することを考慮し、その家屋の価格を計算します。計算式は次のようになります(再建築費評点、経年減点補正率)。
【計算式】
ここで計算された評価額が固定資産課税台帳に記録され、「課税標準額」となります。再建築評点とは、建築費を指数化したもので、工事の項目ごとに基準値が定められており、その建物で使用されているすべての材料や工事にかかる手間について、積み上げ式で計算を行います。
また、経年減点補正率とは、1年経過の住宅の経年減点補正率は0.8というように、資産価値の減少を補正するものです。いわゆる減価償却費と同じような性格のものです。評点1点あたりの価格とは、「1円×設計管理費等による補正率」のことで、設計管理費等による補正率は、家屋を建築する際に一般的に原価に含まれている設計費、管理費、利潤等の割合をいいます。
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課税標準の特例措置
なお、住宅用地については、政策的に税負担を軽減するため、課税標準の特例措置がとられています。住宅1戸あたり200平米以下の土地(200平米を上回る場合は200平米までの部分)を小規模住宅用地といい、課税標準の価格が1/6になります。
また、住宅1戸あたり200平米をこえ、家屋の床面積の10倍までの部分については、一般住宅用地といい、課税標準の価格の1/3になります。
※たとえば、350平米の土地に住宅が1戸建っている場合、200平米は小規模住宅用地として、残りの150平米は一般住宅用地となります。
負担調整措置
さらに、平成6年度から行われた評価替えから、それまで公示価格の2〜3割程度だった土地の固定資産税評価額が、公示価格の7割という水準に一気に引き上げられたことに伴い、それを軽減するための措置が取られています。要するに、一気に税率を上げずにゆっくりと引き上げるという措置です。これも、地方の土地の状況によるので、地域により差があります。
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ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様
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