• 更新日 : 2021年7月29日

源泉徴収漏れがあった場合の延滞税はいくらかかる?

源泉徴収漏れがあった場合の延滞税はいくらかかる?

延滞税とは、法で定められた納税の期限までに完納しない場合に課される罰則のことを言います。毎月徴収し、納めるべき所得税及び復興特別税(以下所得税)の納税が漏れてしまった場合、給与等の支払いをする事業者、すなわち源泉徴収義務者に漏れていた税金に対して罰則が科されるので、正確な知識を持つことが大切です。

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源泉徴収とは

源泉徴収を要約すると、その年度分の所得税を前払いすることです。毎月、給与等を支払う側が給与所得の源泉徴収税額表等を使用して計算した税額を、給与等から前もって引く(天引きする)ことを言います。

給与等を支払う側は、源泉徴収税を税務署に納める義務を負い、徴収した税金の納入期限は給与等を支給した月の翌月10日までとなっています。源泉徴収税の徴収が漏れていたり、徴収した所得税を期限までに完納しなかったりした場合、延滞税などのペナルティが課されることがあります。

源泉徴収に漏れがないよう細心の注意が必要です

延滞税について

税金が定められた期限までに納付されない場合には、原則として法定納期限の翌日から納付する日までの日数に応じて、利息に相当する延滞税が自動的に課されます。

期限後申告書や修正申告書を提出後、または、更正や決定の処分を受けた後に納付するべき税金がある場合も同様です。納税の漏れは余計な出費をつくりだしますので、漏れがないか十分注意してください。

※1 本税の額が10,000円未満の場合は端数切り捨て、延滞税はかかりません。

延滞税の計算方法

延滞税は、「完納するべき本税」に「延滞税の税率」と「延滞期間」をかけたものを「365日」で割り算します

延滞税は、法定納期限から2か月を境に、それを超えると税率が高くなります。

法定納期限までおよび納付期限翌日から2か月を経過するまでの延滞税
その年度の法定税率(原則7.3%)か、特例基準割合(※2)+1%のどちらか低い方を乗じて算出されます。

2か月を超える日の翌日以降の延滞税
年(14.6%)か、「特例基準割合+7.3%」のどちらか低い方を乗じて計算します

延滞税の算出期間に関する特例(除算期間)
修正申告等が法定納期限(期限後申告の場合はその提出日)の翌日から1年を経過する日後に提出された場合には、1年を経過する日の翌日から修正申告書等が提出された日までは計算期間から除かれます。ただし、重加算税対象金額については適用がありません。

「完納するべき本税」は10,000円に満たない場合は切り捨て、延滞税が1,000円未満の場合は納税義務の発生はしません。また「延滞期間」は完納期限の翌日から完納されるまでの期間のことを言います。国税庁のホームページに数字を入力するだけで簡単に延滞税を計算できるページがありますので、必要な方は活用してください。

※2 特例基準割合は、銀行の前年新規の短期貸出約定平均金利に年1%分を加算して算出されます。

源泉徴収するべき所得とは

所得税は、給与や報酬、退職金や料金等を支払う際に源泉徴収します。対象となる所得には、以下のようなものがあります。

・給料や賃金、賞与などの給与、役員や使用人に対する手当(残業手当や休日出勤手当、住宅手当など)
・弁護士や税理士などへの報酬、原稿料など
・公社債や預貯金などの利子
・株式などから生じる配当
・退職金
・役員や使用人への経済的利益を生む現物給与など(無償または低価額で譲渡された物品や土地、家屋など)

※3 消費税等を含めた報酬や料金は、消費税等を含んだ額から源泉徴収します。しかし、消費税等が報酬や料金と明確に区分されている場合には、消費税等の額を除いた報酬・料金等の金額のみを源泉徴収の対象としても差し支えありません。

源泉徴収した所得税を納めすぎた場合

漏れることとは反対に、計算間違いや誤払いによって源泉徴収した所得税を間違って多く納付した場合、税務署は指摘をしてくれません。自分自身でしっかり計算して、納めすぎないように注意しましょう。

万が一納めすぎた場合は、「源泉所得税及び復興特別所得税の誤納額還付請求書」を提出して、多めに払いすぎた所得税の還付請求をすることができます。その際、誤りを証明する書類のコピーも同時に提出する必要があります。

最後に

そのほか、気をつけておきたい勘定項目として、雇用していない個人以外の事業主は、弁護士や税理士のほか、事業のために翻訳や通訳を雇ったりした場合など、それらの報酬、料金に対する源泉徴収が必要となります。

このようなケースも漏れのないように徴収してください。その際の源泉徴収は国税庁が発表している所定の方法で行ってください。源泉徴収漏れがあった場合の延滞税などの罰則は、報酬を支払いされる側に課されます。

延滞税などの罰則は、経費として扱うことができません。報酬・料金等を受け取る側が源泉徴収を拒んだとしても、請求書には必ず源泉徴収税額を記載するようにしましょう。

参考URL:
延滞税について/国税庁
延滞税の計算方法/国税庁
源泉所得税及び復興特別所得税額を納め過ぎたとき/国税庁

よくある質問

源泉徴収とは?

毎月、給与等を支払う側が給与所得の源泉徴収税額表等を使用して計算した税額を、給与等から前もって引く(天引きする)ことです。詳しくはこちらをご覧ください。

源泉徴収するべき所得とは?

給料や賃金、弁護士や税理士への報酬、公社債や預貯金の利子などが挙げられます。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:土屋 英則 (税理士)

税理士法人ゆびすい
ゆびすいグループは、国内8拠点に7法人を展開し、税理士・公認会計士・司法書士・社会保険労務士・中小企業診断士など約250名を擁する専門家集団です。
創業は70年を超え、税務・会計はもちろんのこと経営コンサルティングや法務、労務、ITにいたるまで、多岐にわたる事業を展開し今では4500件を超えるお客様と関与させて頂いております。
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