- 作成日 : 2022年1月7日
フリーランス(個人事業主)デザイナーは必見!「文芸美術国民健康保険組合」徹底解剖!
なお、マネーフォワード クラウド確定申告では、個人事業主やフリーランスの方が確定申告する際に知っておきたい基礎知識や、確定申告の準備、確定申告書の作成方法・提出方法などを分かりやすくまとめた「青色申告1から簡単ガイド」を無料で用意しております。
この記事を読む方におすすめ税理士監修で、40ページ以上の情報がギュッと詰まったお得な1冊となっていますので、ぜひ手元に置きたい保存版としてご活用ください。
目次
日々の取引入力、申告書の作成から申告作業まで、1つで完結するのが「マネーフォワード クラウド確定申告」。家計簿感覚で簡単に使えるので、初めての方にも多くご使用いただいています。
スマホのほうが使いやすい方は、アプリからも確定申告が可能です。
会社を辞めると悩ましい「健康保険」事情
会社から独立しフリーランス(個人事業主)として働きはじめると、これまで会社が行ってくれていた様々な手続きを自分で行わなければなりません。
その際、保険や年金の加入は大抵は地元の市町村の役所で、国民健康保険や国民年金の加入を行います。どちらも国民の義務ですので、収入により支払額は異なりますが、必ず加入して支払わなくてはなりません。
通常、地方自治体が運営する国民健康保険に加入することが一般的ですが、業種によっては、「国保組合」という地方自治体と同様に国民健康保険事業を行っている医療保険者を選択することも可能です。
ここでは特に、フリーランス(個人事業主)のWebデザイナーといったクリエーター職に人気の「文芸美術国民健康保険組合」を取り上げ、ご紹介します。
そもそも「国民健康保険」って何?
まずは国民健康保険について、おさらいをしておきましょう。国民健康保険とは日本の社会保障制度の1つであり、その加入者が病気やケガ、出産、死亡した場合に、一定の医療費が保険料から支払われる制度です。
また、国民健康保険は各市区町村が管轄しており、加入や脱退などの手続きは住所登録のある市区町村役場で行い、市区町村ごとに保険料は異なります。
日本は「国民皆保険」が基本で、国内に住所がある方であれば年齢や国籍(外国籍の方は在留期間が3ヶ月を超える場合)に関係なく必ず何かしらの健康保険に加入しなくてはなりません。
その中で、次の要件のうち「どれにもあてはまらない」方は国民健康保険に加入する必要があります。例えば、以下のような方々です。
2. 船員保険に加入している方とその扶養家族
3. 75歳以上の方(後期高齢者医療制度の対象者)
4. 生活保護を受けている方
5. 勤務先を退職し、加入していた健康保険を任意継続している方
会社員をやめて国民健康保険に加入した場合、特に初年度はおそらく「割高感」を感じてしまうことでしょう。
なぜなら、会社員時代の健康保険は会社とその従業員と半額ずつの負担となっていましたが、国民健康保険は全額加入者自身が払わなければなりませんので、負担が単純に増えます。
また、保険料の計算基礎は、前年の所得に基づいているため、フリーランスになって所得が前年より減っているとしても、割高な保険料を払わなければいけない、ということになります。
マネーフォワード クラウド確定申告では、個人事業主やフリーランスの方が知っておきたい"経費"のキホンや勘定科目を分かりやすく1つにまとめた「個人事業主が知っておくべき経費大辞典」を無料で用意しております。
税理士監修で、経費の勘定科目や具体例だけでなくワンポイントアドバイスもついているお得な1冊となっていますので、ぜひ手元に置きたい保存版としてご活用ください。
注目の「文芸美術国民健康保険組合」とは?
そこで、フリーランスでデザイナーなどクリエイティブ系の仕事に従事している人たちに向けて、「文芸美術国民健康保険組合」と言うものがあります。
これは、文芸・美術・映画・写真などの業種に従事する者を組合員とする「国民健康保険組合」なのです。(略称「文美国保」と言われています。)
作家の丹羽文雄を中心とする日本文芸家協会が、日本美術家連盟、日本著作家組合、全日本工芸美術家協会、出版美術家連盟の4団体に呼びかけ、1953年4月1日国民健康保険法に基づいて、厚生省(現厚生労働省)の認可を経て設立しました。
しかし、フリーランスのアーティスト、芸能人を対象にした国民健康保険組合などが別にあったり、さまざまな保険組合が乱立し詳細がわからなかったりすることもあり、まだまだ一般的な認知度は高いとはいえないでしょう。
「文芸美術国民健康保険組合」加入方法は?
まず、文芸美術国民健康保険組合(以後「文美国保」)に加入するためには、この国保を構成する団体に加入しなくてはなりません。
この団体は何十もあり、加入するあなたの業種に近い団体に加盟するということになります。ここでは平成29年7月現在の加盟団体一覧がありますので、ぜひ確認してみてください。
また各団体によって異なりますが、入会金および年会費などが発生します。
「文芸美術国民健康保険組合」のメリットは?
では、実際の文美国保に加入するメリットは何かというと、保険料が一定で変わらないということです。保険料は、本人が月額19,600円であり、家族は月額10,300円です。また40歳から64歳までの介護保険被保険者は、1人月額4,000円が必要です。
一般の国民健康保険では、詳細な計算方法は別として、過去1年間の所得に応じて、保険料が変動します。簡単に言えば、稼げば稼ぐほど、保険料が上昇するということです。(もちろん限度はありますが)
それに比べると、文美国保はそのようなことがなく、保険料が一定であることにメリットがあるわけです。
しかし、仮に前年の所得(正確には保険料算出の対象所得)が200万円にも満たない場合など、市町村によりますが、一般の国民健康保険の方が、年間保険料が安い場合もあります。
例えば、杉並区の40歳未満の2人家族の住民で、保険料算出の対象になる所得が200万円のときは、文美国保は358,800円、一般国民健康保険の保険料は、約287,600円となります。このように、どちらの方が有利になるのか保険料算出の対象所得とそれに応じた保険料を市町村の係できちんと計算してもらう必要があります。
また、先に述べました、団体加入の費用(入会金および年会費)も加味して、いずれがあなたにとってメリットがある保険料となるのかを判断する必要があります。
より簡潔に言えば、保険料算出の対象所得が、300万円超であるなら、文美国保に加入する方が、ほぼ保険料は安くなります。
まとめ
以上が、文美国保(正確には「文芸美術国民健康保険組合」)に関するご紹介です。様々なメリットを感じていただけましたでしょうか。
目先の損得ではなく、長い目で見た際に自分にとってどの保険に入ることが適切なのか、また年金をきちんと納めていくにはどうしたら良いかなど、一度考えてみてはいかがでしょうか。
はじめての確定申告もラクラク安心に済ませる方法
確定申告がはじめての方や、簿記の知識に不安がある方、確定申告書類の作成を効率よく行いたい方は、確定申告ソフトの使用がおすすめです。
個人事業主向け会計ソフトの「マネーフォワード クラウド確定申告」は、確定申告の必要書類が自動作成でき、Windows・Macはもちろん、専用アプリも提供しています。
①取引明細は自動で取得
銀行口座やカードを登録すると、取引明細を自動取得します。現金での支払いに関しても、家計簿のようなイメージで、日付や金額などを自分で入力することが可能です。
②仕訳の勘定科目を自動提案
自動取得した取引明細データや、受領後にアップロードした請求書・領収書などの情報をAIが判別し、仕訳を自動で入力します。学習すればするほど精度が上がり、日々の伝票入力が効率化されます。
③確定申告必要書類の自動作成機能
白色申告・青色申告の両方に対応しており、確定申告に必要な書類が自動で作成できます。また、マネーフォワード クラウド確定申告アプリで、スマホから直接の提出も可能です。印刷しての提出やe-Taxソフトでの提出にも対応しています。
マネーフォワード クラウド確定申告の導入事例
データ連携機能を使って、銀行やクレジットカードの明細データを自動で取り込むようになってからは、会計ソフトへの入力作業が減ったので、作業時間は1/10くらいになりましたね。
ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様
もっと読むよくある質問
文芸美術国民健康保険組合とは?
文芸・美術・映画・写真などの業種に従事する者を組合員とする「国民健康保険組合」です。詳しくはこちらをご覧ください。
健康保険は入らなければいけないの?
日本は「国民皆保険」が基本で、国内に住所がある方であれば年齢や国籍(外国籍の方は在留期間が3ヶ月を超える場合)に関係なく必ず何かしらの健康保険に加入しなくてはなりません。詳しくはこちらをご覧ください。
文芸美術国民健康保険組合の保険料は?
保険料は、本人が月額19,600円であり、家族は月額10,300円です。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
確定申告の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
フリーランスの確定申告の関連記事
新着記事
課税証明書とは?取得方法や必要書類、見方や注意点を徹底解説!
一般に課税証明書とは、住民税について所得、控除、課税額などを記載した書類のことです。児童手当や奨学金などの申請や、金融機関でのローンの申し込みなどで必要になります。 本記事では、課税証明書が必要な場面や取得方法、取得できる場所などを解説しま…
詳しくみる個人事業主の定額減税ガイド!やり方・所得税なしの場合は?
2024年には、インフレ対策として定額減税が実施されています。定額減税を受けるためには、どのような手続きが必要になるか知りたい個人事業主の方も多いのではないでしょうか。 個人事業主が定額減税を受けるためには、確定申告が必要です。今回の記事で…
詳しくみる個人の税務調査はいくらから?どこまで調べる?
税務調査が入るかどうか、不安を感じている個人事業主の方は多いのではないでしょうか。法人に比べると頻度は少ないですが、個人事業主にも税務調査は入ります。 そのため会計ソフトなどを使った、適切な対策が必要です。本記事では税務調査の概要や、税務調…
詳しくみる松戸市の確定申告ガイド!郵送先や相談方法は?
当記事では、松戸市で確定申告を行おうとしている方に向けて、松戸市の管轄税務署や郵送先、相談会場、確定申告のやり方・提出方法などを、ギュッとまとめております。 なお、松戸市の確定申告会場に行かなくても、確定申告書の作成・提出は可能です。 初心…
詳しくみる簡易課税の消費税申告のやり方を個人事業主向けに解説!
消費税の申告にあたっては、税額の計算方法として、原則である一般課税のほかに簡易課税制度が置かれています。簡易課税と一般課税では何が異なるのでしょうか。個人事業主向けに、簡易課税制度による消費税申告の計算や申告の方法を解説します。 簡易課税制…
詳しくみる消費税申告とは?やり方・計算【個人事業主対応】
消費税申告とは、個人事業主の場合は各年(1月1日から12月31日までの1年)、法人の場合は各事業年度に納めるべき消費税を管轄の税務署に申告することです。この記事では、消費税申告の対象者や計算方法、個人事業主向けの確定申告のやり方や作成方法な…
詳しくみる