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  • 作成日 : 2021年6月4日

準確定申告とは?やり方や期限、必要書類を解説

準確定申告とは?やり方や期限、必要書類を解説

準確定申告とは、亡くなった人の所得に対して行われる確定申告を指します。その申告を行う義務のある人は相続人全員です。自分が申告対象となるか判断するためには、申告の必要がある人の例示について正しく理解しておく必要があります。

また、申告期日に間に合うように、その流れや控除に必要な書類についても押さえておきましょう。今回は準確定申告の概要を解説し、申告方法や提出期限、準確定申告の電子申告に関する内容について解説します。

準確定申告とは?

準確定申告とは、亡くなった人の生前の所得税についての確定申告です。亡くなった人の代わりに、相続人全員が共同で確定申告を行います。

他の確定申告と同様に、申告期限と納付期限があり、申告には確定申告書といくつかの添付書類が必要です。生前の所得によって、納付もしくは還付が決定し、納付の場合には相続人に納付義務が発生します。

通常の確定申告と異なる点とは?

準確定申告には、通常の確定申告と異なる点があるため注意しましょう。

 通常の確定申告準確定申告
申告期限暦年1年間の所得税を翌年2月16日~3月15日の間(年によって異なる)相続が発生してから4か月以内
申告の管轄本人が住民票を置いている住所の管轄税務署亡くなった人の住所の管轄税務署
申告者本人1人で行えば済む相続人全員で行う(共同の連署、押印が必要)
保険料、医療費の所得控除の対象1年間に支払った金額本人が亡くなった当日までに支払った金額
人的な控除(扶養控除配偶者控除)の対象その年の12月31日時点での扶養の状況が対象死亡日までの扶養の状況が対象

このように、通常の確定申告と準確定申告には、申告期限や控除対象など異なる点がみられ、間違えやすいポイントでもあるため注意が必要です。

準確定申告が必要なケース

準確定申告が必要になるのは、生前に収入を得ていた人が亡くなった場合です。申告が必要なケースには、いくつかのパターンがあります。

まず亡くなった人が自営業者やフリーランスなどで、事業収入があった場合には、準確定申告が必要です。条件は売上金から経費を差し引いた所得が48万円以上となる場合に限ります。

また、不動産所得や株取引などで、48万円以上の所得がある人も申告対象です。準確定申告は、懸賞金や賞金といった一時所得も対象となる点には注意しましょう。この場合、収入を得るために支出した金額と、特別控除額を足した金額より多い収入があった場合には申告します。

その他、申告が必要かどうか見極めるためには、亡くなった人の収入源やどのような控除を受けていたのかなどの情報を整理しておきましょう。

準確定申告が必要となる人の条件

準確定申告は法定相続人、または包括受遺者が行う必要があります。包括受遺者とは相続人と同じ権利義務を有しており、包括的に継承する人を指します。準確定申告が必要なケースは次のとおりです。

  • 自営業者だった場合
  • アルバイトや正社員で2ヵ所以上から給与を得ていた場合
  • 2,000万円以上の給与所得があった場合
  • 400万円以上の年金受給があった場合
  • など

準確定申告が必要とならない人の条件

生前に確定申告をしていなかった人は、基本的には申告不要です。申告不要のケースは次のようになります。

  • アルバイトや正社員で1ヵ所からのみの給与所得だった場合
  • 準確定申告を行う相続人が相続を放棄した場合
  • 年金受給額が400万円以下で、その他の所得が20万円以下の場合

ただし、申告が必要ない条件であっても、準確定申告によって税金の還付が発生するケースがあります。以下のケースに当てはまる場合には、還付が生じる可能性があるでしょう。

準確定申告の必要有無を確認する方法

準確定申告の必要有無は、国税庁のホームページ内にある「確定申告が必要な方」を確認しましょう。給与所得に応じた例示や、年金の所得控除の例示など具体的な内容が記されています。

前述のとおり状況次第では、準確定申告によって還付金が発生する場合があり、申告をしなければ、得られるはずだった還付金が受け取れません。準確定申告の対象になるかどうかを、掲載される例示で確認しましょう。

準確定申告の期限

準確定申告の期限は「相続の開始を知った日の翌日から4ヵ月以内」です。例えば、2月1日に死亡を知ったとしましょう。

その場合は、翌日にあたる2月2日を起点とし、その4カ月後にあたる6月1日までに準確定申告を行わなければなりません。また、納税期限も同様の条件で定められています。

もし死亡日を2月1日とし、それを知ったのが3ヶ月後の5月1日であった場合も、死亡の事実を知った日の翌日から4カ月です。5月1日を起点とし、その4ヶ月後にあたる9月1日が期限となります。

期限を過ぎた場合はどうなる?

準確定申告の申告期限を過ぎてしまうと、加算税や延滞税といった追徴税がかかる可能性があります。申告時期が4ヵ月と短いこともあり、手続きの方法に手間取るとすぐに期限を迎えてしまい、申告遅延が起きる可能性も高いです。

加算税や延滞税が発生すると、通常納める必要のない税金が発生します。相続が発生した時点で、準確定申告の必要有無を確かめるようにしましょう。

準確定申告の必要書類

準確定申告の必要書類は、通常の確定申告とほぼ同様です。亡くなった方の源泉徴収票や保険料等の支払証明書などが必要になります。

また、年金受給者の場合は、死亡届の提出時点で年金の源泉徴収票が送付されます。事業所得がある場合、申告内容に合わせて青色申告決算書や収支内訳書などを提出しなければなりません。

準確定申告で必要な書類は次の6種類です。

  • 確定申告書
  • 亡くなった人の源泉徴収票
  • 亡くなった人の控除証明書
  • 所得税及び復興特別所得税の確定申告書付表
  • 亡くなった人の医療費の領収書
  • 委任状

もし遠方に住んでいる場合などは、申告に必要な書類を集めるだけでも時間がかかります。相続人の連署、押印をしなければならない「確定申告書」だけでなく、さまざまな書類を集める時間を見越して、早めに行動しましょう。

準確定申告の注意事項

準確定申告の注意事項として「相続人が複数いる場合」「所得控除の適用」「委任する場合」などが挙げられます。いずれも準確定申告を行う上で悩みやすいものばかりです。ぞれぞれの内容について解説します。

相続人が複数いる場合

相続人が2人以上いる場合、相続者全員が連署して申告書を作成します。相続者全員が連署して申告書を作成する場合は、まず相続人の代表を選定し、その代表者が申告を進めます。

前述のとおり、準確定申告は申告期日が通常の確定申告よりも早く、相続人同士で申告に必要な連署、押印をスムーズに進行しなければなりません。

相続人全員の連署ではなく、相続人それぞれで申告書を作成することも可能です。しかし、それぞれで必要書類を準備したり、申告書を作成したりと申告までに多くの時間を要します。

また、申告書の提出有無などを管理する必要があり、いらぬトラブルを招きかねません。確実に申告書を提出するためにも、相続人が複数いる場合は、代表者が1通の申告書で提出するとよいでしょう。

所得控除の適用について

準確定申告による所得控除の適用は、その年の1月1日から死亡日までの計算となります。生命保険料や地震保険料などの物的控除は、死亡日時点までに支払われたものが対象です。

また、被相続人が生前に支払った医療費は、医療費控除の対象となります。ただし、被相続人が入院先で亡くなった場合、死亡日までの間に未払いの医療費が残りますが、準確定申告における医療費控除には含まれません。

しかし、被相続人と相続人が死亡時に生計を共にしていた場合は、相続人の医療費として確定申告時に含めることができます。   

委任する場合

相続人が準確定申告の手続きを委任する場合、税務代理権限証書が必要です。税理士は税務代理権限証書がないと、正式な代理人としては扱われません。税理士法で書類必須の明確なルールが記されているためです。

自分たちでは申告ができないと判断した場合は、専門家である税理士への委任を考えると思います。しかし、委任する判断が遅れたり、証書の必要性を知らなかったりすると、申告の遅延が起きる可能性もあるため注意が必要です。

準確定申告は電子申告が可能?

準確定申告は、通常の確定申告と同様に電子申告が可能となりました。平成30年の法改正を受け、令和2年度以降の申告と納税が「e-Tax」システムで可能となったのです。

パソコン、スマホを使えば、自分でも準確定申告ができます。ただし、必要なソフトのダウンロードや電子証明書の取得が必要であり、これらの作業が難しいと感じる場合は、電子申告を税理士に任せる方法もあります。

税理士の代理による電子申請の場合は、先ほど紹介した委任状の取り交わしは必要ありません。その代わりに、トラブルが生じないよう「電子申告に係る利用者識別番号等の利用同意書」を取り交わします。準確定申告の電子申告について不明な点は、税理士など専門家への相談をおすすめします。

準確定申告について正しく理解しよう

準確定申告は、確定申告の対象者だった人が亡くなった時に発生する申告です。申告期限が通常の確定申告より短く、必要な書類を集めるために時間をかけすぎた場合は、本来よりも多くの納税が必要になります。

いつか自分も行うかもしれない準確定申告をスムーズに進めるためにも「どの人が申告対象となるのか」「どのように申告をすすめていくのか」といった点は、あらかじめ決めておくとよいでしょう。また、通常の確定申告についてさらに詳しく知りたい人は、以下のサイトをご覧ください。

よくある質問

準確定申告とは?

準確定申告とは確定申告を必要とする被相続人が、確定申告を行う前に亡くなった場合、その年の所得税や消費税等の申告を相続人が代理することを指します。詳しくはこちらをご覧ください。

準確定申告の期限とは?

準確定申告の期限は、通常の確定申告とは異なります。相続の開始が判明した日の翌日から4カ月以内に、申告と納税をそれぞれ終わらせる必要があります。詳しくはこちらをご覧ください。

準確定申告の期限を過ぎるとどうなる?

準確定申告の期限を過ぎた場合、延滞税や加算税などの追徴税を支払わなければなりません。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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