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  • 作成日 : 2021年6月25日

青色申告で必要な帳簿(複式簿記)のつけ方・書き方は?個人事業主必見!

青色申告で必要な帳簿(複式簿記)のつけ方・書き方は?個人事業主必見!

事業所得、不動産所得、山林所得の業務を行う者は、青色申告白色申告を問わず、会計帳簿に収入金額や必要経費に関係する事項を記帳する必要があります。記帳の義務のほか、受領した請求書や領収書などを一定期間保存しなければなりません。この記事では、青色申告を選択した場合の帳簿の会計処理や保存期間について解説します。

青色申告特別控除適用のための帳簿の書き方は2種類

青色申告には、特典として青色申告特別控除があります。所得金額から最高65万円又は10万円を控除する制度で、55万円の青色申告特別控除の要件を満たした人のみがさらに別要件を満たすと10万円の追加控除が受けられます。

①55万円の特別控除の要件

②65万円の特別控除の要件(①プラス10万円)

  • 上記①のすべての要件を満たしていること
  • 電子帳簿保存又は、e-Tax(国税電子申告・納税システム)を使用すること

一方、10万円の特別控除は、簡易帳簿だけで受けられます。この場合には、プラス10万円はありません。

なお、青色申告についての詳細は以下の記事をご参照ください。

複式簿記

複式簿記とは、一つの取引に対し、「借方」「貸方」という二つの側面から記録する方法で、この借方と貸方の金額が常に一致するものです。
取引とは資産、負債、純資産、収益、費用を増減させることをいい、複式簿記で使用する勘定科目は必ずこれら5分類のどこかに所属しています。
複式簿記により処理された帳簿は、必ず貸借が一致するのでミスを発見しやすく、また、過去との連続性を保つため不正がしづらいとされてます。

簡易簿記

簡易簿記とは単式簿記とも呼ばれるもので、一つの取引に対し一つの勘定科目で記録する方法で、これを集計して帳簿を作成します。
なお、複式簿記と簡易簿記(単式簿記)の詳細については以下の記事をご参照ください。

65万円の青色申告特別控除を受ける場合に必要な帳簿

最高65万円の青色申告特別控除額を受けるために必要な帳簿は、先述したとおり確定申告時に貸借対照表と損益計算書を作成できるよう、「正規の簿記」によることが原則です。
なお、帳簿の様式や種類について特に定めはなく、個々の取引の実態に応じて作成します。

仕訳帳

仕訳帳とは、日々発生する仕訳を日付順に記録した会計帳簿のことです。
日々の事業活動における取引をすべて記録し集約している仕訳帳は「主要簿」とされ、総勘定元帳や補助元帳などの大元となります。

仕訳帳

総勘定元帳

総勘定元帳も仕訳帳と同様に日々発生する取引を記録した帳簿ですが、勘定科目別に取引が日付順に記録されます。仕訳帳から転記により記入しますので仕訳帳のページ数を付します。
総勘定元帳も「主要簿」であり、一定の勘定科目についての増減が確認できる帳簿です。

総勘定元帳

現金出納帳

現金出納帳とは、金銭出納帳とも呼ばれる、現金を管理する帳簿です。
現金の管理が1箇所だけの場合は、総勘定元帳の現金勘定と現金出納帳は同じとなります。
利用頻度が多いことからシンプルな書式ものが多いのも特徴です。

現金出納帳

売掛帳・買掛帳

売掛帳とは、得意先単位で作成する売掛金の元帳です。基本的に、総勘定元帳からの転記により作成します。それぞれの得意先における売掛金の増減を調べる際にとても役立ちます。
同様に買掛帳とは、仕入先単位で作成する買掛金の元帳です。
数量や単価欄など、業態に合った形にします。
売掛帳の個々の残高を合計すれば、売掛金の総勘定元帳の残高と一致します。

売掛帳
買掛帳

経費帳

経費帳とは、必要経費のうち仕入以外の科目について作成された帳簿です。仕入については「仕入帳」がありますが、租税公課消耗品費水道光熱費などの必要経費については経費帳と呼ばれ、勘定科目ごとに作成します。

経費帳

固定資産台帳

固定資産台帳には、上記の会計帳簿とは異なり、個票と一覧表があります。
固定資産を所有する場合に作成します。下のサンプルは固定資産台帳(一覧表)です。

固定資産台帳

各帳簿についての詳細は、以下の記事をご参照ください。

10万円の青色申告特別控除を受ける場合に必要な帳簿

10万円の青色申告特別控除を適用するためには、現金出納帳、売掛帳、買掛帳、経費帳、固定資産台帳のような帳簿を備え、簡易な記帳をする必要があります。

仕訳帳と総勘定元帳は不要

業種によっても異なりますが、標準的な簡易帳簿の種類は、1現金出納帳、2売掛帳、3買掛帳、4経費帳、5固定資産台帳の5種類です。
複式簿記による仕訳がないため、「仕訳帳」や「総勘定元帳」は不要です。
簡易記帳によって、取引内容を正確に記録します。個人事業の場合、事業用の取引なのか、個人的な取引なのかの区別が難しいので、とくに現金や預金については、明確に分けておくことが大切です。現金・預金を取り扱う担当者を決め、毎日一定の時間に残高が合うかどうかを確認するとよいでしょう。

帳簿や書類の保存期間

青色申告の場合、帳簿や書類の保存期間は以下のとおりです。

保存が必要なもの
保存期間
帳簿
仕訳帳、総勘定元帳、現金出納帳、売掛帳、買掛帳、経費帳、固定資産台帳など
7年
書類
決算に関して作成した書類損益計算書、貸借対照表、棚卸表
現預金取引等関係書類預金通帳、小切手控、領収書など
業務に関して作成し、又は受領した書類請求書、見積書、契約書、納品書、送り状など
5年

【参考】記帳・帳簿等の保存制度|国税庁

65万円と10万円のどちらの控除を受けるかで必要な帳簿・書き方が異なる!

青色申告の場合でも10万円、65万円のどちらの控除を受けるかによって、必要書類が異なります。最大65万円の控除を受ける場合には、複式簿記で記録をしなければならず、簿記の知識がまったくないような場合には、記帳することは難しいかもしれません。
しかし、最近の会計ソフトは進歩しているので、知識がなくとも会計ソフトの指示に従って入力するだけで、帳簿から青色申告に必要な決算書の作成まで可能です。
売上が上がり、青色申告で節税を検討している場合には、会計ソフト導入には価値があるかもしれません。

【参考】帳簿の記帳の仕方|国税庁

よくある質問

青色申告特別控除とは?

所得金額から最高65万円又は10万円を控除することができる、青色申告者に認められた特典です。詳しくはこちらをご覧ください。

複式簿記とは?

一つの取引に対し、「借方」「貸方」という二つの側面から記録する方法で、借方と貸方の金額が常に一致する記帳方法です。詳しくはこちらをご覧ください。

仕訳帳とは?

日々発生する仕訳を日付順に記録した会計帳簿で、「主要簿」とされています。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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