- 更新日 : 2023年8月22日
確定申告を公認会計士に依頼する費用相場は?仕訳は丸投げできる?
法人や個人事業主の確定申告は日々の記帳や決算処理などに手間がかかり、計算も複雑です。公認会計士や税理士に代行を依頼できれば本来の業務に専念できますが、料金がいくらぐらいになるのか、高額になるのではないかが気になるところです。
本記事では、公認会計士に確定申告を依頼するときの費用相場について説明するとともに、税理士に依頼する場合との違い、公認会計士に依頼するメリットなども紹介します。
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目次
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確定申告を公認会計士に依頼する費用の相場はいくら?
確定申告を公認会計士に依頼する場合、料金に特に決められた基準はありません。会社の売上をベースに決めている場合が多く、年間売上高が500万円以下であれば10万〜15万円程度が相場です。
所得税の申告では所得や控除の種類によって計算が異なり、複数の所得や控除があれば手間がかかります。そのため、内容に応じて加算料金がつく場合もあるでしょう。
また、領収書等を渡して丸投げしたり、決算書作成だけを依頼したりするなど、依頼方法によっても料金は異なります。
費用についてはいくつかの公認会計士に見積もりを依頼し、比較検討してみるのがよいでしょう。
確定申告を丸投げできる?公認会計士に依頼できる業務の範囲
公認会計士は監査業務をはじめ、財務書類の作成や経営相談などを業務としています。税理士登録をしている公認会計士であれば確定申告の依頼も可能で、丸投げで依頼することも可能です。
公認会計士に依頼できる業務の内容や、確定申告についてどの程度依頼できるかについて見ていきましょう。
公認会計士の主な業務内容
公認会計士は監査と会計の専門家です。監査業務を独占業務とし、法定監査や会社等の財務諸表の監査を行います。
経営戦略の立案や組織再編など、経営全般にわたる相談業務も公認会計士の仕事です。
また、公認会計士は税理士登録することにより、税務を担当もできます。税務代理や各種税務書類の作成など幅広い税務業務を引き受けており、確定申告の依頼も可能です。
確定申告の丸投げは可能
税理士登録をしている公認会計士であれば、確定申告の丸投げもできます。忙しくて経理に手が回らず何も手をつけていない、申告の期限に間に合わないという場合に、領収証や請求書などの資料を提出すれば確定申告を丸ごと引き受けてくれる事務所もあります。
確定申告をすべて任せれば、万が一税務調査が入った場合にも安心できる書類を作成できるでしょう。
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確定申告を税理士に依頼する場合とどう違う?
確定申告の代行業務を行うのは、税理士が一般的です。税理士登録をしている公認会計士であれば基本的に税理士に依頼するのと変わりませんが、税理士は税務の専門家であり、税金についてのさまざまな相談もできます。
公認会計士と税理士の違いや、確定申告を税理士に依頼するメリットについて見てみましょう。
公認会計士と税理士の違い
税理士は税務のスペシャリストで、税務代理や税務書類の作成、税務相談を独占業務とします。これに対し、公認会計士は監査業務と財務書類の作成、経営相談が主な業務です。
公認会計士は一定の要件を満たして税理士登録ができますが、ただ形式的に登録しているだけでは税務について満足できるサービスを期待できない可能性があります。
公認会計士に税務の仕事を依頼する場合は、税理士として税務の実績が十分といえるかを確認するとよいでしょう。
公認会計士と税理士の違いについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
税理士に依頼する場合のメリット
税理士に確定申告を依頼する場合、節税も視野に入れた確定申告書の作成が期待できます。申告にいくつか方法がある場合に、節税効果のある方法を提案してもらえるでしょう。
税務を専門に行っている税理士ならではの、税金に関する幅広い相談ができるのもメリットです。
確定申告を税理士に依頼するメリットについては、以下の関連記事が読まれています。
確定申告を公認会計士に依頼するメリットは?
確定申告を公認会計士に依頼する場合、いくつかのメリットがあります。正確な書類の作成が期待できる、手間を省いて本業に専念できるのは税理士に依頼する場合と変わりません。公認会計士はさらに、会計業務についての相談もできます。
確定申告を公認会計士に依頼するメリットを紹介しましょう。
正確な決算書類が作成できる
公認会計士は貸借対照表、損益計算書など決算書類の作成を業務としており、正確な決算書類の作成が期待できます。
監査業務を独占業務とする公認会計士が作成する決算書類は信頼性が高く、安心して依頼できるのがメリットです。
会計業務の相談ができる
公認会計士は会計の専門家であるため、会計業務や帳簿記帳についての相談をできるのが特徴です。
また経営戦略や組織再編、情報システム開発などの相談もできます。経営に関するアドバイスを求める方に最適です。
本業に専念できる
確定申告は手間のかかる作業であり、本業にあてる時間が削られてしまいます。また、経理の専門知識が少ない場合、自力で作成しても正しい書類を作れたのか不安になるでしょう。
確定申告を依頼すれば、手間と時間を省いて本業に専念でき、書類の不備を心配しなくて済むのがメリットです。
確定申告を公認会計士に依頼する流れは?
確定申告を公認会計士に依頼する場合、まず確定申告を引き受ける事務所を探し、どのような業務を代行してくれるのか相談をします。初回は無料で相談できる事務所もあるため、いくつかあたってみるとよいでしょう。
確定申告を公認会計士に依頼する流れを紹介します。
事前相談をする
確定申告の代行業務も、依頼できる業務や料金は事務所によって異なります。まず事前相談をして、業務内容の説明を受けましょう。困っていることや疑問なことがあれば、なんでも相談してみてください。
可能であれば、無料で対応しているところを数件あたり、相性なども確認してみるのがおすすめです。
確定申告だけでなく経営相談もしたい、顧問契約をしたいと考えている場合も、事前相談で内容を確認してみるとよいでしょう。
見積もりや提案を行う
事前相談では料金の見積もりや会社の状況に合わせた提案をしてくれるため、その内容で契約するかどうかを判断します。
その場で契約を決める必要はなく、一度持ち帰って、ほかの事務所と比較検討してみるとよいでしょう。
契約を締結する
相談した内容で納得できれば、契約を締結します。サインする前に、契約内容はよく確認しておきましょう。
契約後は確定申告に必要な書類を渡し、業務を依頼します。料金は、サービスが完了してから請求されるのが一般的です。
確定申告の依頼する公認会計士の選び方は?
会計事務所にはさまざまな特徴があります。そのため、確定申告を公認会計士に依頼する際は、自社のニーズにあった事務所を選ぶことが大切です。
主に、以下の内容を比較して決めるとよいでしょう。
- 事務所の規模
- 得意分野
- サービス内容
事務所の規模は、たくさんの公認会計士が在籍する大手事務所から、代表がすべて対応する個人事務所まで多様です。それぞれ一長一短があるため、相性なども考えて選ぶとよいでしょう。
また、会計事務所にはそれぞれ得意分野があります。特定の業種を専門とする、税務調査に強いなどさまざまです。単純に確定申告書を作成するだけでなく、プラスアルファのサービスを希望する場合は得意分野や実績についてもチェックしましょう。
サービス内容は事務所によって大きく異なります。対応のスピードやアフターフォローなど、どのようなことをしてくれるのかを事前相談の際によく確認しておきましょう。
確定申告の代行費用の勘定科目・仕訳は?
確定申告の代行費用を記帳する際は、一般的に「支払手数料」「業務委託費」「支払報酬料」などの勘定科目を使って仕訳します。
支払いには源泉徴収が発生する場合と、発生しない場合があります。源泉徴収の支払いが不要になるケースは、支払先が法人の場合と、個人事業主が支払う場合です。個人事業主は源泉徴収義務者ではないため、源泉徴収なしで支払えます。
それぞれの仕訳を見てみましょう。
源泉徴収なしの場合
確定申告の代行費用を支払い |
源泉徴収ありの場合
差し引く源泉徴収の計算は、以下のように行います。
- 支払金額100万円以下:支払金額×10.21%
- 支払金額が100万円超え:(支払金額-100万円)×20.42%+102,100円
確定申告の代行費用を支払い | ||||
次月に源泉所得税を納付した場合、以下のように仕訳します。
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料金が高いなどで公認会計士に依頼できない場合、確定申告ソフトの利用がおすすめです。
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銀行やクレジットカードと連携し、取得した明細から自動仕訳入力ができるだけでなく、家計簿アプリ「マネーフォワード ME」と連携して家計簿データを利用した入力もできます。
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料金やメリットを比較し、公認会計士への依頼を検討しましょう!
確定申告は公認会計士に依頼することができます。公認会計士に依頼することで正確な決算書類の作成が期待でき、本業に専念できるなどがメリットです。会計業務や経営について相談もできます。
料金は確定申告の内容により異なるため、まずは事前相談を申し込んで見積もりをしてもらうとよいでしょう。公認会計士への依頼が難しい場合は、マネーフォワードクラウド確定申告海苔用もご検討ください。
合わせて読みたいおすすめ資料
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青色申告1から簡単ガイド
個人事業主が知っておくべき経費大辞典
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銀行口座やカードを登録すると、取引明細を自動取得します。現金での支払いに関しても、家計簿のようなイメージで、日付や金額などを自分で入力することが可能です。
②仕訳の勘定科目を自動提案
自動取得した取引明細データや、受領後にアップロードした請求書・領収書などの情報をAIが判別し、仕訳を自動で入力します。学習すればするほど精度が上がり、日々の伝票入力が効率化されます。
③確定申告必要書類の自動作成機能
白色申告・青色申告の両方に対応しており、確定申告に必要な書類が自動で作成できます。また、マネーフォワード クラウド確定申告アプリで、スマホから直接の提出も可能です。印刷しての提出やe-Taxソフトでの提出にも対応しています。
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データ連携機能を使って、銀行やクレジットカードの明細データを自動で取り込むようになってからは、会計ソフトへの入力作業が減ったので、作業時間は1/10くらいになりましたね。
ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様
もっと読むよくある質問
公認会計士に確定申告の代行を丸投げできる?
税理士登録をしている公認会計士であれば丸投げ可能です。詳しくはこちらをご覧ください。
税理士に依頼するのとどう違う?
公認会計士には会計業務の相談もできます。詳しくはこちらをご覧ください。
確定申告を公認会計士に依頼するメリットは?
正確な決算書類の作成ができ、手間を省いて本業に専念できます。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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