• 更新日 : 2023年10月23日

教師の副業解禁状況!教師におすすめの副業は?

教師の副業解禁状況!教師におすすめの副業は?

教師の兼業や副業は、禁止されていると思っている方も多いでしょう。実は公立高校の教師であっても、許可を取れば可能です。また教師におすすめの副業や、学校にバレることを気にしている方も多いでしょう。

本記事では教師の副業の解禁状況や、YouTuberやイラストレーターなど、実施が難しい副業も紹介しています。

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教師は副業できる?解禁された?

教師といえば副業は禁止されているイメージが強いですが、働き方によっては可能な場合もあります。ここでは教師の副業について、解説していきます。

公立学校の場合

教師の副業は、勤務している学校によっても違いがあります。公立学校に勤務している常勤講師の場合は地方公務員にあたり、副業は認められていません。ただし教育に関する内容で、本業に支障がないと教育委員会が認めた場合は副業が認められます。一方、非常勤講師の場合は制限がないため、副業を行えます。

私立学校の場合

私立学校に勤めている常勤講師の場合は、学校の規則によります。私立学校の教師は公立学校の教師と違い、公務員ではありません。民間企業に勤務している会社員と同じであり、勤務している学校の規則で認められていれば副業が可能です。非常勤の場合も同様の扱いで、多くの学校では許可制にしている場合が多いでしょう。

教師の副業に関する法律・規定

教師の副業に関する規定は、下記の法律で定められています。

  • 国家公務員法
  • 地方公務員法
  • 教育公務員特例法

それぞれの法律と規定について、詳しく見ていきましょう。

国家公務員法

国家公務員法では、副業について下記のように定めています。

「第百三条 職員は、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業(以下営利企業という。)を営むことを目的とする会社その他の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、又は自ら営利企業を営んではならない。」

また、104条には下記のような記載もあります。

「第百四条 職員が報酬を得て、営利企業以外の事業の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、その他いかなる事業に従事し、若しくは事務を行うにも、内閣総理大臣及びその職員の所轄庁の長の許可を要する。」

営利を目的とした副業は認められていませんが、内閣総理大臣及び所轄庁の長の許可があれば認められます。

参考:国家公務員法103条
参考:国家公務員方104条

地方公務員法

地方公務員の規定を定めた、地方公務員法にも副業に関して記載されています。

「第三十八条 職員は、任命権者の許可を受けなければ、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業(以下この項及び次条第一項において「営利企業」という。)を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない。ただし、非常勤職員(短時間勤務の職を占める職員及び第二十二条の二第一項第二号に掲げる職員を除く。)については、この限りでない。」

国家公務員法と同様に、営利を目的とした副業は禁止されています。営利企業に勤務することはもちろん、自ら営利目的の事業を行うことはできません。また地方公務員法は非常勤の場合、この規定は適用されないことが明言されています。

参考:地方公務員法38条

教育公務員特例法

続いて教育公務員特例法の規定も紹介します。

「第十七条 教育公務員は、教育に関する他の職を兼ね、又は教育に関する他の事業若しくは事務に従事することが本務の遂行に支障がないと任命権者(地方教育行政の組織及び運営に関する法律第三十七条第一項に規定する県費負担教職員(以下「県費負担教職員」という。)については、市町村(特別区を含む。以下同じ。)の教育委員会)において認める場合には、給与を受け、又は受けないで、その職を兼ね、又はその事業若しくは事務に従事することができる。

2 前項の規定は、非常勤の講師(地方公務員法第二十二条の四第一項に規定する短時間勤務の職を占める者及び同法第二十二条の二第一項第二号に掲げる者を除く。)については、適用しない。」

要約すると、教育に関する事業で本業に支障がなく、許可があれば副業を認めると解釈できます。このように教師の副業に関してはさまざまな法律で規定はありますが、完全に禁止されている訳ではありません。教育に関連するもので、許可がおりれば実施できる可能性があるでしょう。

参考:教育公務員特例法17条

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公立学校の教師におすすめの副業

公立学校の教師でも行いやすい副業には、次のようなものがあります。

  • 教育関連の執筆・講演
  • 投資信託・株式投資などの資産運用
  • フリマアプリを利用した不用品販売
  • 小規模の不動産投資
  • 小規模の農業

それぞれの内容について、紹介していきます。

教育関連の執筆・講演

教師におすすめの副業として代表的なものが、教育に関連した事業です。これまでの教育経験を活かして執筆したり、講演活動などが該当するでしょう。先ほど紹介したように、教育関連の事業であれば副業の許可もおりやすいです。

執筆活動では本を書いたり、教育関連のコラムを書いたりして印税をもらいますが、すぐに実現できるわけではありません。普段からSNSなどで教育に関する発信を行うなど、実績をアピールする必要があるでしょう。また講演は大勢の前で話すため、情報漏洩に注意が必要です。

投資信託・株式投資などの資産運用

投資信託や株式投資などを活用した運用も、おすすめの副業の1つです。株式投資などは事業ではなく資産運用であるため、副業の許可は不要です。そのため、比較的実施しやすい副業といえます。ただし、ある程度の資金が必要になる点には注意しましょう。

また、株式などは常に価格が動いているため、あまり気にしすぎないことも大切です。株式運用に夢中になりすぎてしまうと、業務中にも株価ばかりチェックするようになってしまう恐れがあり、本業に支障が出る可能性もあります。

フリマアプリを利用した不用品販売

フリマアプリを利用した不用品販売も、許可不要で行える副業です。不用品をアプリなどを活用して売却するだけで、事業にはなりません。フリマアプリを行う場合の注意点は、永続性のある事業とみなされないようにすることです。

あくまで不用品を販売するのであって、アプリで販売するために仕入れを行ってしまうと営利目的の事業になる可能性があります。フリマアプリを活用する際は、あまり規模が大きくならないように注意しましょう。

小規模の不動産投資

小規模の不動産投資であれば、副業として認められています。不動産投資とは賃貸アパートの経営を行うことで、入居者からの家賃収入を毎月得ることが可能です。不動産投資は相続などで親から引き継ぐ場合も多いため、許可が取りやすいでしょう。

ただし、認められているのは小規模な不動産投資です。規模が大きい場合は、事業に該当します。一般的に事業に該当する不動産投資は、独立した家屋(戸建て)であれば5棟以上、マンションなどであれば10室以上が対象です。不動産投資は銀行借入などを活用すれば規模を拡大しやすいため、フリマアプリと同様に規模を大きくしすぎないようにしましょう。

小規模の農業

収益をあげるためではなく自家消費が目的の小規模な農業も、認められやすい副業です。不動産投資と同様に、相続で農業を引き継ぐ場合もあるでしょう。ただし農業もフリマアプリや不動産投資と同様に、規模を大きくすると事業とみなされます。

具体的には、小規模と認められるのは「耕地面積が30a以下」「農作物の年間販売額が50万円以下」とされています。新しく農業をはじめる際には、農地面積は50a以上(北海道は2ha以上)と農地法で定められているため、実態としては相続で引き継いだ場合のみに行えるでしょう。

公立学校の教師も副業でYouTuberはできる?

教師であっても、YouTuberとして配信を行うことは問題ありません。配信を行うだけであれば、学校の許可を取る必要はないでしょう。ただし配信を行う際に注意しなくてはいけないのが、広告収入を得てはいけないことです。

YouTuberとして広告収入を得た場合は「営利目的」の事業に該当する可能性があるため、規定違反になります。ただし、YouTuberとして収益をあげることは簡単ではありません。そのため、はじめのうちはあまり収益は気にせず、継続して配信を行うのがよいでしょう。また、教育系の内容であれば学校の許可がおりやすいため、事前に相談してみることをおすすめします。

公立学校の教師が行うのが難しい副業

公立学校の教師におすすめの副業は先ほど紹介しました。逆に公立小学校の教師には、向いていない副業もあります。

  • 許可されている小規模農業を上回る規模の農業
  • 許可されている小規模不動産投資を上回る不動産投資
  • アフィリエイト
  • イラストレーター

農業や不動産投資は、小規模であることが前提とされています。基本的には相続で引き継ぐようなケースを想定しているため、あまり収益をあげすぎないようにすることが大切です。先ほども紹介した小規模とされる目安を越えてしまわないように、注意しましょう。

比較的簡単に始めやすいアフィリエイトは、興味を持っている方は多いかもしれませんが、営利目的であるため禁止されています。また教師は仕事柄絵を書くことも多く、イラストレーターの仕事には向いているでしょう。しかし、イラストレーターも収益を得てしまうと営利目的とみなされるため、公立学校の教師では行えません。

公立学校の教師が副業で処罰された事例

過去には公立学校の教師が無断で副業を行い、処罰された事例もあります。ここでは、過去の処罰事例を紹介していきます。

塾講師のアルバイト

埼玉県の県立高校に勤務している教師が、無断で塾講師のアルバイトをした事例があります。週4から5日程度のアルバイトを3年間行い、交通費と報酬を貰っていました。外部からの問い合わせによって発覚し、減給6か月の懲戒処分となっています。

参考:埼玉県 教職員の懲戒処分について

フードデリバリー

横浜市では無許可でフードデリバリーの仕事を行い、処罰された事例があります。体力維持を目的に自転車での出前代行を行っていましたが、報酬約140万円を受け取っていました。結果、6か月停職の懲戒処分となりました。

参考:livedoorNEWS  副業で出前代行をした中学校教諭を懲戒処分「体力維持のため」と話す

教師が副業する際の注意点

教師が副業する際に注意点としては、下記の2点があります。

  • 同僚の先生や生徒・保護者からの印象に注意
  • 確定申告が必要になる場合もある

それぞれの注意点について、解説していきます。

同僚の先生や生徒・保護者からの印象に注意

教師が副業を行う際には、同僚や生徒・保護者からの印象に注意する必要があります。教師は授業を行うことが本業であり、特に生徒からの印象は大事でしょう。教師として威厳を保てるように、副業で印象を悪くしないようにする必要があります。

公序良俗に反するような行為はもちろん、情報漏洩や職務専念義務にも注意しましょう。学校や生徒に関する情報を漏らしてしまったり、本業に支障が出たりしてしまっては生徒や保護者からの印象も悪くなってしまいます。そうなると授業を受ける生徒に対して威厳もなくなってしまうため、授業の効率も悪くなります。

確定申告が必要になる場合も

副業の所得が20万円を越えてしまうと、確定申告が必要になります。確定申告とは1年間の所得を計算・申告して、所得税を納める手続きのことをいいます。教師の方であれば確定申告をする機会は少ないため、確定申告に疎い方も多いでしょう。

しかし確定申告を怠ってしまうと、脱税になる可能性もあります。確定申告については、下記で詳しく紹介しているのでぜひ参考にしてください。

教師でも教育関連の副業は可能

教師といえば副業が禁止されているイメージが強いですが、完全に禁止されている訳ではありません。私立高校の教師であれば勤務する学校によっては可能ですし、公立高校の教師であっても許可があれば副業を行える場合もあります。非常勤の講師であれば、公立・私立に関係なく、副業に関する規定はありません。

副業といってもさまざまですが、教育に関連した内容であれば許可もおりやすいです。しかし教師が副業を行う際には、生徒や保護者からの印象を悪くしないように注意が必要です。また副業の所得が20万円を越える場合、確定申告が必要になるため注意しましょう。

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