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  3. 【青色申告 65万控除】貸借対照表の注意ポイント
  • 更新日 : 2021年7月6日

【個人事業主向け】貸借対照表と青色申告のチェックポイント

【個人事業主向け】貸借対照表と青色申告のチェックポイント

個人事業主の方が青色申告によって確定申告をする場合は、青色申告決算書の提出が必要となります。その4ページ目に出てくるのが「貸借対照表」です。では「貸借対照表」とは何を記載する表で、なぜ作成の必要があるのでしょうか。本記事では貸借対照表が個人事業主に必要な理由や見方、表の書き方などについて解説します。

貸借対照表とは

貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)は決算日時点の財政状態を示す重要な書類です。一定時点の「資産」を左側に、「負債」と「純資産」を右側にまとめて記載しており、左側の合計金額と右側の合計金額が必ず同じ金額になることから「B/S(バランスシート)」とも呼ばれます。

貸借対照表では「次年度の事業資金がいくらあるのか」「設備投資した金額はいくらか」「借金として返済する金額がいくらあるのか」といった財産の状況を、俯瞰して読み取れます。

貸借対照表は個人事業主になぜ必要?

日々の収支記録だけで、会社の財政状態を正確に読み取みとるのは非常に難しいでしょう。しかし、貸借対照表があれば、会社の財産や負債の状態を把握でき、資金繰りや事業計画がしやすくなります。

また、貸借対照表は個人事業主の方が、確定申告で最大65万円の青色申告特別控除を受けるために必要な書類です。そこで、青色申告特別控除に関する概要や要件について解説します。

青色申告特別控除とは

青色申告特別控除とは、青色で確定申告をする個人事業主やフリーランスを対象にした控除制度です。白色申告に比べ申告方法のハードルが高くなるものの、節税効果では大きな差が生まれます。

青色申告特別控除は、令和2年(2020年)分以降より3段階に分かれ、要件ごとに所得額から控除される額が決まります。

なお、青色申告特別控除は法人にはなく、個人事業主だけの制度であるため積極的な利用をおすすめします。

青色申告特別控除の要件

大きな節税効果のある青色申告特別控除は控除額ごとに要件があります。「65万円」「55万円」「10万円」それぞれの要件について確認しましょう。

【10万円】青色申告特別控除の要件

青色申告特別控除が10万円となるのは、65万円および55万円の控除を受ける要件を満たしていなかった場合です。青色申告はしているが「複式簿記ではなく単式簿記で記帳した」「貸借対照表や損益計算書を添付せず確定申告した」といった場合は、これに該当します。

ただし、どの青色申告特別控除で申告するかについては自己申告制です。虚偽の申請によって控除を受けようとすると、トラブルに発展する場合もあるため注意してください。

【55万円】青色申告特別控除の要件

55万円の青色申告特別控除の具体的な要件は次のとおりです。

  • 青色申告をしている
  • 事業所得または不動産所得がある
  • 複式簿記による帳簿付けを行っている
  • 帳簿に基づいて損益計算書・貸借対照表を作成し、確定申告書に添付している
  • 確定申告書に控除を受ける金額を記載している
  • 法定申告期限内(通常は翌年3月15日)に確定申告書を提出している

つまり、事業か不動産による所得があり、複式簿記で記帳した帳簿をもとにした必要な書類を期限までに申告しなければならないということです。

【65万円】青色申告特別控除の要件

令和2年(2020年)分の確定申告からは、65万円の青色申告特別控除の要件として55万円の要件にe-Taxの利用か電子帳簿保存が追加されました。

  • 55万円の青色申告特別控除の要件を満たしている
  • e-Taxによる申告をしている又は電子帳簿保存をしている

e-Taxとは税金に関連する申告や申請、届出などをインターネットによって行うシステムです。一方、電子帳簿保存とは会計帳簿や決算書などを電子データで保存することを指します。

貸借対照表の見方

貸借対照表の見方
貸借対照表は「資産」を左側、「負債」と「純資産」を右側に記載します。正しい帳簿記入をすることで「左右の合計額が必ず一致する」ようになっています。

左右の合計額が合わないということは、帳簿記入に何らかの問題があると認識する必要があります。その状態では65万円の青色申告特別控除も受けられません。

個人事業主が貸借対照表でチェックすべきポイント

貸借対照表は控除を受ける以外にも活用できます。個人事業主の方は貸借対照表をどう読み解くべきなのでしょうか。チェックするべきポイントを3つ紹介します。

ポイント1「自己資本比率」

まず1つ目のポイントは「自己資本比率」です。会社の安全性を貸借対照表から読み取れます。自己資本比率の求め方は次のとおりです。

自己資本比率 = 自己資本÷総資本×100(%)

 

「自己資本」とは貸借対照表の「純資産の部」を指し、「総資本」とは貸借対照表の「負債の部及び純資産の部の合計」を指しています。

自己資本比率の値が高いほど、財政状況が安全な状態です。返済を必要としないお金を多く保有していることを指しており、自社が倒産の危機にないかといった安全性を知ることができます。

ポイント2「流動比率」

2つ目のポイントは「流動比率」です。流動比率は、会社の短期的な支払能力を知ることができる指標になります。流動比率の求め方は次のとおりです。

流動比率=流動資産÷流動負債×100(%)

 

流動比率が高いほど、短期的な支払能力が高いこと指しており「100%」が基準です。100%以上であれば、支払義務に対して短期的な支払能力が足りることを意味します。

一方で100%以下であれば、1年以内に現金化できる資産よりも返済すべき負債のほうが多いため、支払能力に課題があると予測できるのです。

ポイント3「当座比率」

3つ目のポイントが「当座比率」です。当座比率も会社の安全性を貸借対照表からわかる指標となります。当座比率の求め方は次のとおりです。

当座比率 = 当座資産÷ 流動負債×100(%)

 

当座資産は、流動資産のうち確実に現金化される資産を指します。当座比率は100%以上の場合は短期の債務返済能力が十分にあることを意味します。

一方、100%未満であれば、短期債務返済能力が十分でないことを指し、流動比率よりも厳しい改善が必要でしょう。

貸借対照表の作り方

個人事業主の方が初めて貸借対照表を作成する際に迷うのが、その「作り方」ではないでしょうか。ここではエクセルと会計ソフトの2種類の作り方について解説します。

貸借対照表の作り方「エクセル」

まずはエクセルでの貸借対照表の作り方です。近年は数多くのウェブサイトで、エクセルによる貸借対照表の無料テンプレートが公開されています。ダウンロードしたテンプレートに数値を入力するだけで、簡単に貸借対照表を作成することが可能です。

エクセルで作成するメリットは「コストを抑えられる」「後に自分でも調整できる」という2点でしょう。特に初期投資もかからず、無料で貸借対照表作りを始められます。

一方、デメリットはある程度の簿記とパソコンの知識が必要となることや、帳簿と連携することが難しいため入力ミスが起きやすいことです。

貸借対照表の作り方「会計ソフト」

続いては会計ソフトです。貸借対照表の作成だけでなく、会計業務全般において「仕訳」が重要になります。仕訳とは、日々の取引を帳簿に記録することです。

日々の取引を会計ソフトを使って仕訳作業をすることで、自動的に各項目の金額が集計されていきます。そのため、貸借対照表などの決算書類を手計算で入力する必要はなく、簡単かつ効率的に作成できます。

会計ソフトで作成するメリットは「仕訳がラク」「高度な簿記知識は不要」「出力帳票の作成が簡単」といった点が挙げられるでしょう。一方、デメリットは無料で実施できる機能に限りがあるため、追加機能の利用時に別途コストが発生する点です。

個人事業主の確定申告には「マネーフォワード クラウド確定申告」がおすすめ

個人事業主の方の確定申告にはクラウド会計ソフトマネーフォワード クラウド確定申告」をおすすめします。

インターネットが利用できる環境であれば、どこからでも会計処理が可能です。入力から申告まで確定申告に必要な機能が揃っており、今回紹介した青色申告特別控除にも対応しています。

スマホアプリでも仕訳や申告書作成そして電子申告まで完結できるため、貸借対照表作り方や青色申告で悩んでいる方はぜひ導入を検討してみてください。

マネーフォワード クラウド開業届で個人事業主の開業もラクラク

個人事業主としてこれから開業される方は「マネーフォワードクラウド開業届」が便利です。個人事業主として開業する際には、必要となる書類がいくつかあります。

マネーフォワードクラウド開業届を利用すれば質問形式の内容に入力するだけで、開業に必要な書類が完成します。また、利用料金も完全無料です。

個人事業主が青色申告特別控除を受ける為には開業届や青色申告承認申請書の提出が必要となります。まだ手続きがお済みでない方はマネーフォワードクラウド開業届を利用してスムーズに進めていきましょう。

個人事業主の確定申告には会計ソフトを利用しよう

ここまで貸借対照表が個人事業主に必要な理由や見方、表の作り方などについて解説しました。貸借対照表は65万円の青色申告特別控除を受けるために必須の資料です。

最も重要なのは貸借対照表の正しい見方や必要な理由を知り、そこから何を読み取るかでしょう。会計ソフトを利用して日々の作業を効率化しながらも、より正確な貸借対照表作成をすすめていきましょう。

よくある質問

貸借対照表は個人事業主になぜ必要?

確定申告で最大65万円の青色申告特別控除を受けるために必要です。詳しくはこちらをご覧ください。

個人事業主が貸借対照表でチェックすべきポイントは?

自己資本比率、流動比率、当座比率などをチェックする必要があります。詳しくはこちらをご覧ください。

貸借対照表の作り方は?

エクセルで作成することも可能ですが、会計ソフトなら仕訳がラク、高度な簿記知識は不要、出力帳票の作成が簡単といったメリットがあります。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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