• 更新日 : 2025年1月27日

小説家は確定申告が必要?やり方や税金対策、どこまで経費にできるかも解説

小説家は確定申告が必要な場合があります。小説家の収入が本業か副業か、そこから得られる所得の金額によって確定申告の要否が変わります。小説家が確定申告する際にどこまで経費として認められるのか、節税対策にはどのような方法があるかなどを中心に解説します。

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小説家は確定申告が必要?

小説家の方が確定申告をする必要があるかどうかは、その収入が本業か副業か、所得金額がいくらかによって判断します。

小説家の仕事が本業である場合

小説家の仕事を本業(事業)として行っている場合、収入金額から経費を差し引いた所得(もうけ)が赤字、あるいは基礎控除額の48万円以下であれば確定申告をする必要はありません。小説家として得る所得が事業に該当するかについては後ほど解説しますが、事業として48万円を超える所得がある場合には、確定申告をする必要があります。

小説家の仕事が副業である場合

例えば会社員が副業として小説家の仕事で収入を得た場合、収入金額から経費を差し引いた所得(もうけ)がいくらかによって確定申告の要否が決まります。計算した結果、所得金額が20万円以下の場合には確定申告は不要ですが、20万円を超える場合には確定申告が必要です。

なお、この20万円基準は本業である会社員の給与所得年末調整を行っていることが前提です。何らかの理由で年末調整を行っていない場合には、所得金額に関わらず確定申告が必要なため注意してください。

小説家の確定申告のやり方

次に、小説家の確定申告の進め方について解説します。

小説家の確定申告の必要書類

確定申告の際には収入金額から経費を差し引きした所得(もうけ)を計算する必要があります。したがって小説家が確定申告をするにあたって収入金額と経費の金額がわかる資料を準備する必要があります。また、所得控除税額控除の資料も併せて準備しておきましょう。

  • 収入金額の資料
    原稿料が入金される通帳の写しやクライアントからの支払調書、入金の領収書などを準備し、そこから年間の収入金額を計算します。
  • 経費の資料
    収入を得るために支出した際の請求書や領収書などを準備し、そこから年間の経費を計算します。
  • 源泉徴収票
    会社員などの方が副業で小説家をしているケースでは、本業の会社から発行される源泉徴収票が必要です。
  • 所得控除や税額控除の資料
    国民健康保険料のお知らせや国民年金の控除証明書、生命保険料・損害保険料の控除証明書、小規模企業共済等掛金の証明書、住宅借入金等特別控除にかかる借入金残高証明書など、所得控除や税額控除を受けるために必要な資料を準備します。
  • マイナンバーがわかる資料と身元確認資料
    確定申告書を書類で提出する場合には、添付資料としてマイナンバーがわかる番号確認資料と運転免許証などの身元確認資料が必要です。

小説家の確定申告書の書き方

確定申告書の作成手順として、小説家の収入が「事業所得」に該当する場合には、まず「青色申告決算書」または「収支内訳書」を先に作成します。これらの書類のなかで所得を計算した後、確定申告書に内容を転記する手順です。

副業として小説家の収入(雑所得)がある場合には、収入金額が1,000万円以下であれば「収支内訳書」の作成は必要なく、雑所得の所得金額を確定申告書に直接記載することになります。

小説家の確定申告書の提出方法

確定申告書の提出方法には「e-Tax等を利用した電子申告」「書類を窓口に持参」「郵送」の3つがあります。電子申告についてはパソコンのほかにもスマートフォン、タブレット等を利用して提出することが可能であり、マイナンバーカードを取得していれば画面上で簡単に確定申告書を作成し、提出することができます。

小説家の確定申告書の提出期限

確定申告の提出期間は「毎年2月16日から3月15日まで」となっています。電子申告であれば提出期間中、24時間いつでも提出することができます。窓口に持参する場合には3月15日の閉庁時間までに税務署に提出すれば問題ありません。郵便については3月15日の消印が押印されていれば期限内の提出として認められます。

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小説家の確定申告における所得の区分は?

次に、小説家の収入がいずれの所得に区分されるかについて解説します。

小説家が本業の場合は事業所得

小説家の仕事を自己の責任において営利性、継続性をもって本業として行っていれば「事業所得」に区分されます。ここで注意したいのが、個人事業の開業届を提出しても必ずしも事業所得になるとは限らないという点です。小説家の仕事が事業に該当するかは、営利性や継続性など事業の実態によって判断されます。その結果、事業に該当しないケースもあることを覚えておきましょう。

小説家が副業の場合は雑所得

会社員の副業として小説家を行っている場合、営利目的で継続的に行っていたとしても本業ではないことから「雑所得」に区分されるのが一般的です。空いた時間の活用や趣味の範疇で収入を得ているようなケースは事業とはみなされず、事業外所得である雑所得とされる可能性が高くなります。

小説家が確定申告すると会社に副業がばれる?

副業で小説家の仕事をしている方のなかには、副業禁止等の社内ルールがあるため会社にばれないようにしたいと考える方もいるでしょう。

確定申告書は住民税の申告書でもあり、申告書のなかで、小説家の所得にかかる住民税の徴収方法を選択する欄があります。ここを「特別徴収」にすると、給与所得と副業を合算した住民税の通知が会社に届くため、副業をしていることがばれてしまいます。ここで「普通徴収」を選択すれば、副業にかかる住民税は自身で納付するので、ばれにくくなります。

小説家は確定申告でどこまで経費にできる?

小説家が確定申告で経費にできる項目について、代表的なものを挙げてみましょう。

  • 用紙代、筆記用具などの購入費用
    紙ベースで原稿を執筆するようなケースでは、原稿用紙や筆記用具など、執筆にあたって直接要する支出は経費とすることができます。
  • パソコンやスマホ、タブレットなどの購入費用
    パソコンやスマホ、タブレットなどを使って執筆するような場合、これら機器の取得費用を経費にすることができます。ただし、取得費用が1アイテムあたり10万円以上になるとその支出は固定資産として期間按分しなければなりませんので注意してください。
  • 書籍、参考資料の取得費
    執筆にあたって参考にした書籍や参考資料にかかる支出は経費にすることができます。

これらの費用を経費にするためには、その支出が収入を得るために要したものであることが条件です。仮に上記の例示に合う支出でも、事業外のものは経費とすることはできませんので注意してください。

小説家は開業届を出していないと確定申告できない?

結論から言うと、開業届の提出がなくても確定申告することができます。開業届は、新たに事業を開始したとき開業した旨を税務署に通知するための書類です。開業日から1ヶ月以内に提出する義務がありますが、提出しなかったとしてもペナルティは特にありません。確定申告ができないということもありません。

小説家が確定申告するときのポイント

最後に、小説家が確定申告をする際に注意すべきポイントについてまとめてみましょう。

原稿料は源泉徴収税の対象となる

小説家が受け取る収入は、所得税法上の「原稿料」に該当するため、源泉所得税の対象となります。したがって、原稿料を支払うクライアントは原稿料から「10.21%」の源泉徴収を行い、源泉所得税を差し引いた残額を支払います。控除された源泉所得税は、確定申告で計算された税額から控除できます。

税金対策のために正しく経費を計上する

収入金額から控除する経費が多くなれば所得(もうけ)が少なくなり、所得税額が下がり結果として税金対策となります。収入を得るために直接要した経費はもちろんのこと、プライベートと事業が混在する経費から事業に該当する部分だけを抜き出し、経費として計上(認容)することを忘れずに行いましょう。

社会保険料の対策も検討する

小説家の仕事を本業として専業している方は、国民健康保険料や国民年金に加入することになります。そのなかでも国民健康保険料は、その年分の所得に応じて計算されるため、「所得が増える=社会保険料が増える」ことになります。したがって、所得税のほかに社会保険料についても対策をとる必要があります。

小説家の収入が確定申告の対象になるか正しい判断を

小説家の収入は本業か副業かによって、確定申告の進め方が大きく変わっています。まずは自身の小説家の仕事が本業として行っているか、事業に該当するかを正しく判断した上で、確定申告の手続きを進めていくようにしましょう。

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