- 更新日 : 2026年2月12日
白色申告の事業専従者控除とは?条件や計算方法までわかりやすく解説!
白色申告の事業主の元で、その子どもや配偶者が事業に従事した場合、子どもや配偶者へ支払った給与については必要経費として認められません。
この記事では、これら給与分が必要経費にならない代わりに設けられた「事業専従者控除の特例」について解説します。
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白色申告における事業専従者控除とは?
生計を一にしている配偶者やその他親族が、納税者本人が経営している事業へ従事する際に、納税者がこれらの人に対して給与を支払うことがあります。
白色申告において、これらの給与は必要経費に算入することはできませんが、事業に従事している家族の人数、配偶者なのかそれ以外の親族、その所得金額に応じて計算される金額を事業専従者控除として必要経費と「みなす」ことができます。
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青色事業専従者給与との違いは?
青色申告者には、一定要件を満たせば、実際に支払った給与の額を必要経費とする「青色事業専従者給与の特例」が設けられています。
一定の要件とは、次の4要件です。
- 青色事業専従者に対して支払われた給与であること。
- 「青色事業専従者給与に関する届出書」を税務署に提出していること。
- 届出書に記載されている方法でかつ、記載された金額の範囲内で支払われたものであること。
- 青色事業専従者給与の額は、労務の対価に応じたものであること。
白色申告における事業専従者との違いとして、青色申告は届出書の提出が求められ、届出に記載された金額内であれば認められるという点が挙げられます。
また、細かな違いとしては、専従期間の考え方について白色と青色では異なっていることが挙げられます。
<原則(白色申告・青色申告に共通)>
その年を通じて「6か月を超えて」その事業に専従していること
上記の原則に対し「6か月」の取り扱いについては、青色申告では次の特例があります。
<特例(青色申告のみ)>
次のような場合には、専従期間が従事可能期間の1/2を超えれば従事要件にあてはまるとされます。
- 年の中途における開業や廃業があった場合など、その年において事業が年中を通じて営まれなかった場合
- 長期にわたる病気、婚姻、就退職などにより、専従者としてその事業に従事できなかった場合
青色事業専従者給与の詳細は、こちらをご参照ください。
専従者控除を受けるための条件は?
では、白色申告者が事業専従者控除の特例を受けるための要件を見てみましょう。
1. 白色申告者の行う事業に事業専従者がいること
事業専従者とは、下記の3つの条件のすべてに該当する方を指します。
- 白色申告者と生計を一にする配偶者やその他の親族である
- その年の12月31日時点で15歳以上である
- 年間で6か月を超えて、その白色申告者が行う事業に従事している
つまり、たとえ親族だとしても、別生計であったり、14歳以下の子供であったり、「ときどき手伝いにくる」といった程度の人については事業専従者として認められないということです。
また、事業専従者控除の対象者は配偶者控除や扶養控除の対象外となりますので、注意が必要です。
さらに注意すべき点は、事業専従者として必要経費とみなした金額がある場合、その金額については、その事業専従者の給与収入とみなされることです。
その事業専従者が他でアルバイト等をしていた場合には、事業専従者として得た給与収入とアルバイト収入を合計した金額が年間収入となります。
2. 確定申告書に必要事項を記載すること
確定申告に必要な収支内訳書及び確定申告書への記載について見ていきましょう。
事業専従者控除額の計算は次で確認しますが、先に確定申告書等の記載する位置を確認しておきましょう。
収支内訳書
まず、収支内訳書ですが、1ページ目の「専従者控除」の欄に計算した事業専従者控除額を記載し、所得金額を求めます。

出典:確定申告書等の様式・手引き等(令和7年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁、「収支内訳書(一般用)【令和7年分用】」を加工して作成
確定申告書
そして確定申告書には、上記専従者控除額を記載します。この欄は、青色申告の場合には事業専従者給与を、白色申告の場合には事業専従者控除額を記載することになっています。

出典:確定申告書等の様式・手引き等(令和7年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁、「申告書第一表・第二表【令和7年分用】」を加工して作成
専従者控除の金額の計算方法は?
事業専従者控除の計算は難しくありません。
事業所得等 ÷ (事業専従者の数 + 1)
という計算式によって簡単に求めることができます。
ただし、配偶者86万円・配偶者以外50万円/人という上限が定められている点に要注意です。求められた金額がこれを超える場合には超過部分が切り捨てられ、「控除額=上限額」となります。
それでは具体例を挙げて計算してみましょう。
例1 収入300万円・経費150万円・専従者1人(配偶者)の場合
この場合の専従者控除額は、次のとおり計算されます。
(300万 - 150万) ÷ (1 + 1) = 75万 < 86万円(配偶者)
この場合における事業専従者控除額は算出された数字がそのまま適用されて75万円となります。
例2 収入400万円・経費200万円・専従者1人(配偶者)の場合
この場合の専従者控除額は、次のとおり計算されます。
(400万 - 200万) ÷ (1 + 1) = 100万 > 86万円(配偶者)
この場合における事業専従者控除額は上限である86万円をオーバーしているため、86万円となります。
事業専従者控除を受けるための手続き
事業専従者控除を受けるための手続きは、とてもシンプルです。
収支内訳書
収支内訳書1ページ目にある「事業専従者の氏名等」の欄に事業専従者の氏名や続柄、従事月数等を記入します。
引用:確定申告書等の様式・手引き等(令和7年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁、「申告書第一表・第二表【令和7年分用】」
確定申告書
確定申告書 第二表「事業専従者に関する事項」の欄に、氏名や専従者のマイナンバー、続柄、専従者の生年月日、従事月数、従事した時間(毎日6時間従事など)、従事した仕事内容、事業専従者の控除額など、控除対象となる者の情報を記載します。第二表に記載した専従者給与の合計額が確定申告書B第一表「専従者給与(控除)額の合計額」と一致するように記載します。
引用:確定申告書等の様式・手引き等(令和7年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁、「申告書第一表・第二表【令和7年分用】」
青色申告において事業専従者の給与を必要経費にする場合には、事前に届出書を提出しておかなければならないのですが、白色申告者の場合はこのような書類は不要です。
事業専従者控除を賢く活用しましょう
白色申告の事業専従者控除は、生計を一にする親族への給与をある程度認める制度ですが、上限があります。
賢明な活用によってある程度は節税が可能ですが、青色申告に切り替えるほうがより節税になります。親族の支援をより事業に活かす意味でも、将来的に青色申告についても検討しましょう。
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よくある質問
白色申告における事業専従者控除とは何ですか?
事業に従事している家族の状況や所得金額に応じて計算される金額を必要経費と「みなす」ことができる制度です。詳しくはこちらをご覧ください。
青色申告と白色申告の事業専従者はどこが違いますか?
青色申告は税務署に届出書の提出が必要であり、届出書に記載した金額の範囲内で支払われた給与は必要経費になります。白色申告は、専従者への支払額とは別に控除額が計算されます。 詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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