• 更新日 : 2022年7月21日

確定申告の時期に“引越し”で住所変更 提出先はどこ?必要書類や注意点も解説!

確定申告の時期に“引越し”で住所変更 提出先はどこ?必要書類や注意点も解説!

個人事業主が提出する所得税や消費税の確定申告書には、納税者本人の住所を記載する欄があります。所得税であれば「現在の住所」、消費税であれば「納税地」がそれにあたります。住所や納税地は、所得税や消費税を納税する税務署の判定だけではなく、住民税の納付にもかかわる重要な箇所です。

今回は、確定申告時期に引越し等で納税地が変更になった場合の提出先や、必要な手続きと用意する書類などについて解説していきます。

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確定申告の時期に“引越し”で住所変更するとどうなる?

確定申告書には、納税者の方が住んでいる住所を記入する欄があります。同じ場所に住み続けていれば問題ないのですが、確定申告の時期に転勤などの理由により引越しをするケースがあります。このような場合「確定申告書に記入する住所はどの時点のものを書けばよいか?」という疑問が生じます。

確定申告書の提出期限は、毎年3月15日までです。仮に3月1日に引越した後、3月15日に確定申告書を提出するとしましょう。この場合、所得が発生した時点では旧住所、申告する3月15日時点では新住所ですから、どちらの住所を記入すればよいか迷うことになります。

引越しをしたときには「確定申告書を提出する時点の住所を所轄する税務署」に申告書を提出することになります。

そもそも会社員の確定申告に必要な書類は?

1か所からの給与所得で生計を立てている会社員の方であれば、一般的には会社で「年末調整」を行い、所得税の精算をします。したがって、改めて確定申告をする必要はありませんが、以下のような場合には会社員の方でも確定申告をするケースが考えられます。

上記に挙げたようなケースでは「年末調整」で所得税の精算を行うことはできません。したがって、確定申告を通して正しい所得税を計算・納税しなければなりません。

会社員の方が確定申告をする際に必要となる書類を挙げてみましょう。

確定申告書A

まず、「確定申告書(A)(第一表・第二表)」はこちら。国税庁の「確定申告書、青色申告決算書、収支内訳書等」から印刷やダウンロードができます。

確定申告書A 第一表
確定申告書A 第二表

引用:申告書A 令和3年分用|国税庁

そもそも申告書は2種類あって、標準的なものが「確定申告書(B)」、簡易的なものが「確定申告書(A)」です。

確定申告書(A)は、申告する所得が「給与所得」「雑所得」「配当所得」「一時所得」のみで、予定納税額のない人が利用します。そのため、年末調整ができなかった会社員や、株やフリマアプリ、ブログのアフィリエイトなどの副収入で年20万円超は稼いでいる会社員、医療費控除を受けたい会社員は確定申告書(A)で申告します。
なお、確定申告書(A)については、令和4年分の確定申告をもって廃止されます。

収入を証明する書類

給与所得の源泉徴収票
引用:【手書用】令和 年分 給与所得の源泉徴収票(令和4年分以降用)|国税庁
会社員の方は、毎年末になると必ず会社から「源泉徴収票」の交付を受けることになります。年末調整がされているかどうかに関わらず、確定申告の際には必要となる書類です。

所得控除を受けるための書類

例えば、医療保険に入っている場合は「生命保険料控除」を受けられます。これには控除証明書が必要で、年末になると、加入している保険会社から控除証明書が送付されてきます。生命保険料控除の控除限度額は12万円です。
ワンストップ特例制度の届出をした後に確定申告書を提出するような場合、先に提出したワンストップ特例制度は無効になります。確定申告をする際には寄附した金額を証明する書類が必須になりますので、寄附した自治体から発行される寄附金控除証明書はちゃんと保管しましょう。

確定申告シーズン直前に引越しした場合に必要な手続きは?

確定申告シーズン直前に引越しした場合、個人事業主については所定の手続きが必要になります。引越しに伴い必要になる手続きや提出する書類について解説します。

「所得税・消費税の納税地の異動又は変更に関する届出書」を税務署に提出

個人事業主の場合、引越しにより納税地が異動したときには「所得税・消費税の納税地の異動又は変更に関する届出書」を所轄の税務署に提出しなければなりません。
所得税・消費税の納税地の異動に関する届出書
引用:所得税・消費税の納税地の異動又は変更に関する届出書|国税庁
ここでいう所轄の税務署とは、異動前の納税地を所轄する税務署を指しますので、提出先には充分注意してください。

個人事業主が事業所を移転した場合は別途届出が必要

個人事業主が事業所を移転する場合にはさらに「個人事業の開業・廃業等届出書」を別途提出しなければなりません。
個人事業の開業・廃業等届出書
引用:個人事業の開業・廃業等届出書(提出用・控用)|国税庁
引越しにより納税地だけではなく、事業所ごと移転する場合にはこの届出書を忘れずに提出する必要があります。

引越し後の確定申告書に記載する住所と納税地はどこ?

「引越し前の住所と引越し後の住所、確定申告書にはどっちの住所を書くの?」と疑問を持つ方もいらっしゃいますね。
確定申告書B 住所と納税地
出典:申告書・申告書付表と税額計算書等 一覧(申告所得税)|国税庁
「申告書B 令和3年分以降用」を加工して作成

確定申告書に住所を記載する欄は2か所あります。画像では、赤枠に現住所(申告書を提出する時点の住所)、青枠に1月1日時点の住所を書きます。この1月1日とは、例えば2022年分の申告内容を提出する場合、「2023年1月1日の住所」を記入します。

そして、2023年は「2023年1月1日の住所」がある自治体に納税することになります。例えば、2023年1月31日まで東京都豊島区に住んでいて、2023年2月1日から神奈川県川崎市に住所が変わったとしても、2023年は東京都豊島区に住民税を納めるということです。

<確定申告書に記載する住所>

  • 住所:
    現住所(申告書を提出する時点での住所)
  • 令和〇年1月1日の住所:
    確定申告する年分の翌年1月1日の住所
    【例】2022年分の申告なら2023年1月1日の住所

確定申告書の提出先は、引越し先の管轄税務署

確定申告書は引越し先の管轄税務署に提出することになります。ということは、必ずしも納税地と申告書提出先が一致するとは限らないということですね。より近い税務署に提出できるのは便利ですね。

引越し後、確定申告以外で注意すべきこととは?

確定申告以外にも引越しに伴い届出をしなければならないものがあります。国民年金は「住民票のある市区町村」に納付することになります。したがって、住民票を移した場合には併せて国民年金の異動届を提出することになります。

住民税についても同様に「住民票のある市区町村」に納付することになりますが、こちらは「転入届」「転出届」さえ提出してあれば役場で自動的に切り替えをしてくれます。

「転出届」の提出を失念してしまうと、旧住所から住民税の督促がくるといったことが起こります。転入・転出の届出は忘れずに行いましょう。

引越し前に確定申告で必要な手続きを把握しておきましょう

引越しとなると準備や住民票の異動など、忙しさのあまりつい税務官庁への届出が後回しになりがちです。しかし、引越しに伴う届出は納税にかかる大切な手続きですから、面倒ではありますが忘れてしまう前に必ず提出するようにしましょう。

よくある質問

引越した場合の確定申告書の提出先は?

引越した後の住所を所轄する税務署に提出します。詳しくはこちらをご覧ください。

個人事業者が引越しをした場合に必要な届出は?

「所得税・消費税の納税地の異動又は変更に関する届出書」を提出しなければなりません。詳しくはこちらをご覧ください。

税務署への届出のほかに必要なものは?

転入先の市町村に提出する「転入届」「転出届」のほか、国民年金の住所変更手続きが必要になります。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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