- 更新日 : 2023年8月29日
屋号とは?使い方や確定申告との関係を解説
屋号とは、個人事業主やフリーランスが用いる会社名のようなものです。屋号を使うことで、事業内容がわかりやすくなったり消費者に覚えてもらいやすくなったりします。
屋号は確定申告の際に記載することができますが、必ず記載しなくてはいけないというものではありません。屋号を使う上で知っておきたいポイントについて解説します。
なお、マネーフォワード クラウド確定申告では、個人事業主やフリーランスの方が確定申告する際に知っておきたい基礎知識や、確定申告の準備、確定申告書の作成方法・提出方法などを分かりやすくまとめた「青色申告1から簡単ガイド」を無料で用意しております。
この記事を読む方におすすめ税理士監修で、40ページ以上の情報がギュッと詰まったお得な1冊となっていますので、ぜひ手元に置きたい保存版としてご活用ください。
目次
日々の取引入力、申告書の作成から申告作業まで、1つで完結するのが「マネーフォワード クラウド確定申告」。家計簿感覚で簡単に使えるので、初めての方にも多くご使用いただいています。
スマホのほうが使いやすい方は、アプリからも確定申告が可能です。
屋号とは
屋号とは、事業を行う上で使う名称のことです。必ず使わなくてはいけないわけではないので、屋号を決める必要性を感じないときはつけなくても問題ありません。
しかし、会社員が副業を行う際に屋号を用いると、勤務先による所得と副業による所得を明確に区分できるというメリットがあります。確定申告もしやすくなることがあるので、屋号を決めておくことも検討しましょう。
屋号と確定申告
屋号は確定申告の際に記載することができます。必須ではないので、屋号を決めている場合でも記載しなくても問題はありません。
登記済みの屋号を同じ地域で用いたり、世間一般に知れ渡っている屋号を用いたりすると、混乱を招くので避けるほうがよいでしょう。また、法人であることを誤認させる屋号(〇〇会社、〇〇銀行など)は法律で禁じられています。
【参考】衆議院/会社法第7条
マネーフォワード クラウド確定申告では、個人事業主やフリーランスの方が知っておきたい"経費"のキホンや勘定科目を分かりやすく1つにまとめた「個人事業主が知っておくべき経費大辞典」を無料で用意しております。
税理士監修で、経費の勘定科目や具体例だけでなくワンポイントアドバイスもついているお得な1冊となっていますので、ぜひ手元に置きたい保存版としてご活用ください。
屋号はどんな時に使うのか
屋号は、確定申告を行うとき以外にも用いることができます。主なケースとしては、次の3つを挙げられるでしょう。
- お店を開いたとき
- オフィスを構えたとき
- 個人事業主として開業したとき
お店を開いたとき
お店の名前として個人名をつけることもできます。しかし、個人名でお店を開くよりも、屋号をつけることで何のお店かわかりやすくなるでしょう。例えば「〇〇カフェ」という屋号をつければ、事業内容を詳しく解説しなくてもカフェであることがわかります。屋号は消費者にお店を覚えてもらいやすくするためにも活用できるでしょう。
オフィスを構えたとき
個人名でオフィスを構えるよりも、屋号をつけることで何のオフィスかわかりやすくなるでしょう。例えば「〇〇設計事務所」という屋号をつければ、事業内容を説明しなくても設計事務所であることがわかります。消費者に覚えてもらいやすくなり、利用されやすくなる効果も期待できるでしょう。
個人事業主として開業したとき
個人事業主として開業したときも、屋号をつけられます。名刺に屋号を記載することで、覚えてもらいやすくなるでしょう。また、屋号で口座を開設することで、個人的なお金の利用と業務上の利用を明確に区分しやすくなります。
個人名で仕事を行うよりも信用を得やすくなるというメリットもあるでしょう。クラウドソーシングサービスなどで従業員を募集するときも、本名を公開する必要がなくなります。
屋号を考える際のポイント
屋号は何でもよいのではありません。屋号をつけるときに注意したいことを3つのケースに分けて解説します。
店舗
店舗名として屋号をつけるときは、店舗であることがわかるようにしましょう。〇〇屋、〇〇商店、カフェ〇〇、〇〇美容室などとつけると、店舗であることがわかりやすくなります。
オフィス
オフィスとして屋号をつけるときは、オフィスであることがわかるようにしましょう。〇〇事務所、〇〇法律事務所、オフィス〇〇、〇〇スタジオなどとつけると、オフィスであることがわかりやすくなります。
フリーランス
フリーランスが屋号をつけるときは、ペンネームなどの普段使っている名称を屋号にすると、取引先が覚えやすくなります。外国語でも良いのですが、意味が間違っている可能性もあるため、一度調べてから登録しましょう。
屋号を変えたいとき
屋号は登録制ではないので、変えるときも特に手続きはありません。確定申告の際に新しく決めた屋号を記せば変更できます。
開業届を提出する際に屋号の登録を行った場合も、変更手続きは必要ありません。変更した事実を残しておきたいときは、開業届の「その他参考事項」に変更した旨を書き留めて税務署へ再提出します。
雅号と屋号の違い
屋号に似た言葉に「雅号」があります。雅号とは芸術家などが名乗る別名のことです。そのため、個人事業主として作家をしている場合は雅号を名乗れます。一般的に、屋号は事業に対する名前、雅号は人物につけた名前であることが多いです。
ビジネスに合った屋号をつけることが大切
屋号は必ずしもつける必要はありませんが、つけることで覚えてもらいやすくなります。個人事業主などであれば、事業における収支と個人における収支を区分けする際にも便利になるでしょう。
屋号をつける方法は簡単です。確定申告の際に確定申告書に記載すれば、屋号をつけたことになります。開業届に記載している場合も、変更するときは特に手続きする必要はありません。確定申告については以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
はじめての確定申告もラクラク安心に済ませる方法
確定申告がはじめての方や、簿記の知識に不安がある方、確定申告書類の作成を効率よく行いたい方は、確定申告ソフトの使用がおすすめです。
個人事業主向け会計ソフトの「マネーフォワード クラウド確定申告」は、確定申告の必要書類が自動作成でき、Windows・Macはもちろん、専用アプリも提供しています。
①取引明細は自動で取得
銀行口座やカードを登録すると、取引明細を自動取得します。現金での支払いに関しても、家計簿のようなイメージで、日付や金額などを自分で入力することが可能です。
②仕訳の勘定科目を自動提案
自動取得した取引明細データや、受領後にアップロードした請求書・領収書などの情報をAIが判別し、仕訳を自動で入力します。学習すればするほど精度が上がり、日々の伝票入力が効率化されます。
③確定申告必要書類の自動作成機能
白色申告・青色申告の両方に対応しており、確定申告に必要な書類が自動で作成できます。また、マネーフォワード クラウド確定申告アプリで、スマホから直接の提出も可能です。印刷しての提出やe-Taxソフトでの提出にも対応しています。
マネーフォワード クラウド確定申告の導入事例
データ連携機能を使って、銀行やクレジットカードの明細データを自動で取り込むようになってからは、会計ソフトへの入力作業が減ったので、作業時間は1/10くらいになりましたね。
ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様
もっと読むよくある質問
屋号とは?
個人事業主やフリーランスが用いる事業の名前のことです。必ずしも用いる必要はありませんが、あると覚えてもらいやすくなります。 詳しくはこちらをご覧ください。
確定申告に屋号は必須?
必須ではないが、記載することができます。屋号を変更したときは、新しい屋号を確定申告書に記載します。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
確定申告の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
個人事業主が知っておきたい所得税の予定納税とは?
個人事業主は、6月ごろ税務署から「予定納税額の通知書」という通知を受け取ることがあります。個人事業主に課せられる予定納税とは、どのようなものでしょうか? この記事では、予定納税の意義や基準額の計算方法、減額申請や延滞税、さらには還付について…
詳しくみる個人事業主が開業するために必要な書類とは?
会社を退職して独立した場合、税法の世界では「個人事業主」に該当することになります。 サラリーマン時代には、税務署に対して管理部や総務部などが書類を提出してくれていたかと思いますが、独立後はそうはいきません。 個人事業主となる場合に最低限、税…
詳しくみる個人事業主とは?定義やメリット、開業方法・フリーランスとの違いを解説
個人事業主とは、法人を設立せずに、事業を行っている人を総称した言葉です。個人事業主として事業を新たに開始した場合、原則として1ヵ月以内に管轄の税務署へ開業届を提出する必要があります。 この記事では、個人事業主の定義や法人・フリーランスとの違…
詳しくみる個人事業主の節税・税金対策とは?経費にできるものや裏ワザも紹介!
ここでは、個人事業主を始めとした事業を行っている人なら覚えておきたい税金対策や節税の裏ワザとして活用できる方法をご紹介します。合法かつ合理的な税金対策を実施しておけば、税務調査が来ても怖くありません。 また、青色申告についても解説します。青…
詳しくみる個人事業主は資本金が必要ある?ない?
法人登記の際に必要となる開業資金が資本金ですが、登記の必要がない個人事業主にはこうした概念がありません。しかし、事業を始めるには設備資金や運転資金が必要です。こうした個人事業主の開業資金を、複式簿記の勘定科目上では「元入金」としています。 …
詳しくみる個人事業主の「消費税」に関する見逃せない5つのポイント
「消費税は複雑でなんだか不安……」 「そもそも支払う義務はあるの?支払うとしたら金額は?」 この記事では、こんな疑問を持っている個人事業主の方向けに5つのポイントに絞り消費税を解説していきます。 複雑そうな消費税ですが、理解すべきポイントが…
詳しくみる