1. 確定申告ソフト「マネーフォワード クラウド確定申告」
  2. 確定申告の基礎知識
  3. 確定申告での源泉徴収票の見方は?添付は不要です
  • 更新日 : 2021年6月10日

確定申告での源泉徴収票の見方は?添付は不要です

確定申告での源泉徴収票の見方は?添付は不要です

給与所得や公的年金等の雑所得がある方で、医療費控除寄附金控除等により所得税の還付を受けるため確定申告をするケースがあります。また、事業所得や不動産所得がある方が副業として給与を受け取ったときに、給与所得を合算して確定申告するといったケースもあります。

確定申告書に金額を転記する際に、基礎資料となる「給与所得の源泉徴収票」について、記載されている各項目の概要や確定申告書への転記方法、令和2年分から始まった添付不要制度などについて解説します。

2020年以降の確定申告からは源泉徴収票の添付が不要に

令和元年分以前の確定申告では、確定申告書の添付資料として「源泉徴収票の原本」の提出が必須でした。郵送で確定申告書を提出する場合には、添付資料用の台紙に源泉徴収票をのり付けして申告書と一緒に郵送しなければなりませんでした。

しかし、国が推進する「マイナンバー制度」の普及により確定申告も大きく様変わりしています。マイナンバーによる個人にかかる各種データの紐づけが進んだため、税務署側で源泉徴収票を確認することも可能となりました。

その結果、令和2年分(2020年分)の確定申告から源泉徴収票の添付が不要となりました。

確定申告でチェックすべき源泉徴収票の項目

「給与所得の源泉徴収票」は給与等の支払をした法人や個人(支払者)が給与等を受け取った人(受給者)に対して必ず発行しなければならない帳票です。

確定申告をするためには、まず「給与所得の源泉徴収票」を入手するところから始めます。

「給与所得の源泉徴収票」とは何か?

「給与所得の源泉徴収票」には定型のフォーマットがあります。

給与所得源泉徴収票フォーマット

国税庁のHPで手書用と入力用のフォーマットが提供されています。

参考:[手続名]給与所得の源泉徴収票(同合計表)|国税庁

「給与所得の源泉徴収票」の各項目の概要

では次に「給与所得の源泉徴収票」に記載されている項目について解説していきます。

給与所得源泉徴収票各項目概要1

①「支払金額」
1年間で支払を受けた給与や賞与の合計額が記載されています。
支払を受けた金額とは「1月1日から12月31日」までの間、実際に支給された金額を指します。したがって、12月分の給与が翌年の1月に支払われるようなケースでは12月分は含まれません。
また、通勤手当が支給されている場合には通勤手段や通勤距離に応じた「非課税限度額」が定められており、総支給額から非課税限度額内の通勤手当を控除した残高(課税支給額)が記載されます。

②「給与所得控除後の金額(調整控除後)」
給与所得控除とは簡単にいうと「サラリーマンの必要経費」のことです。
①の支払金額のうち、法律で定められた一定の金額を支払金額から控除できます。所得税の計算をする際にはこの「給与所得控除後の金額」からスタートします。
ちなみに給与所得の精算業務である「年末調整」を会社でしなかった場合(年調未済)②の欄は空欄となります。

③「所得控除の額の合計額」
会社の「年末調整」で受けた、社会保険料等や生命保険料、地震保険料、扶養親族など
各種控除の合計額が記載されています。
③も②と同様、会社で「年末調整」をしなかった場合には空欄となります。

④「源泉徴収税額」
会社で「年末調整」をした場合には、②「給与所得控除後の金額」や③「所得控除の額の合計額」などから計算した年税額(年調年税額)が記載されます。
会社で「年末調整」をしなかった場合には、毎月の給与等から差し引かれた源泉所得税の合計額がそのまま記載されます。

給与所得源泉徴収票各項目概要2

⑤扶養親族等の情報
ここには受給者が扶養している「配偶者」や「扶養親族」などの人数が記載されています。親族の年齢や所得金額に応じて記載される欄が変わってきます。
扶養親族等について、所得金額から控除できる金額については以下を参照してください。

給与所得源泉徴収票各項目概要3

⑥「社会保険料控除
給与等から差し引かれた社会保険料(健康保険料や厚生年金、雇用保険料など)や受給者が負担した国民健康保険料や国民年金などの金額が記載されます。

⑦「生命保険料控除
受給者が支払った生命保険料については、種類に応じて一定額まで控除を受けることができます。控除を受けた合計額が記載されます。

⑧「地震保険料控除
受給者が支払った地震保険料については、種類に応じて一定額まで控除を受けることができます。控除を受けた合計額が記載されます。

⑨「住宅借入金等特別控除の額」
住宅を取得したときに金融機関等から借入をして、返済中である場合には一定期間、所得税の計算で特別控除を受けることができます。
源泉徴収票には「住宅借入金等特別控除」を受けた2年目以降に金額が記載されます。

給与所得源泉徴収票各項目概要4

⑩上記⑥~⑨の内訳
上記⑥~⑨で控除を受けた金額の内訳を記載する欄です。

給与所得源泉徴収票各項目概要5

⑪上記⑤の内訳
上記⑤で記載した配偶者や扶養親族等の情報が記載されています。

給与所得源泉徴収票各項目概要6

⑫受給者本人の状況、入退社情報、生年月日
この欄には、乙欄者や障害者などの受給者本人の状況や生年月日が記載されます。
また、年の途中で入退社があった場合には、入退社年月日が記載されます。

給与所得源泉徴収票各項目概要7

⑬「支払者」
給与等の支払者の氏名又は名称や住所、電話番号などが記載されています。
確定申告書には⑬に記載された「支払者」を転記しなければなりません。

源泉徴収票の確定申告書への転記

確定申告書にはA・Bの二種類があります。

申告書Aは申告する所得が「給与所得」「雑所得」「総合課税配当所得」「一時所得」の4種類だけである場合のみ使用することができます。4種類以外の所得がある場合には申告書Bを使用します。

源泉徴収票の転記方法はA・Bどちらでも同じですが、今回は作成が簡単な申告書Aを使った転記方法を解説します。

「給与所得の源泉徴収票」の「第二表」への転記

確定申告書Aは「第一表」と「第二表」をセットで作成する必要があります。

計算違いや記載漏れをなくすため、「第二表を先に記入してから」→「第一表に合計額を転記」という手順で進めていくのがベターです。

給与所得の源泉徴収票の第二表への転記1

まず「給与所得の源泉徴収票」から①「支払金額」④「源泉徴収税額」を第二表「所得の内訳」欄に転記します。

給与所得の源泉徴収票が2枚以上ある場合には2段目以降に順次転記していきます。
給与支払者も忘れずに記載しましょう。

給与所得の源泉徴収票の第二表への転記2

次に⑥「社会保険料等の金額」を転記していきます。

「保険料等の種類」の欄に『源泉徴収票の通り』と書いて合計額を転記すればOKです。
源泉徴収票が2枚以上ある場合には、それぞれの社会保険料等の金額を各段に記載していき、最後に合計額を計算します。

また、社会保険料の上段内書き(小規模企業共済等)がある場合には『小規模企業共済等掛金控除』の欄に分けて記載します。

給与所得の源泉徴収票の第二表への転記3

次に「生命保険料の支払金額」「地震保険料の支払金額」を転記していきます。

支払った保険料の合計額を転記しますが、⑦「生命保険料の控除額」⑧「地震保険料の控除額」を間違って転記しないよう注意が必要です。

給与所得の源泉徴収票の第二表への転記4

次に⑫「本人に関する事項」を転記していきます。

源泉徴収票の該当する項目にチェックをつけていきます。該当する項目がなければ空欄のままで構いません。

給与所得の源泉徴収票の第二表への転記5

次に⑪「配偶者や親族に関する事項」を転記していきます。

源泉徴収票に記載された配偶者や控除対象扶養親族、16歳未満の扶養親族(年少扶養)を転記していきます。

ここまで転記すれば第二表の作成は終了です。

「第一表」への転記

第一表への転記1

次に第二表で転記した合計額を第一表に書き写します。

まずは①「収入金額」④「源泉徴収税額」をそれぞれ転記していきます。

ここで注意したいのが、源泉徴収票が2枚以上ある場合には必ず合計金額を記載するという点です。
第一表への転記2

①「収入金額」の合計額に応じた「給与所得控除後の金額」を記載していきます。
源泉徴収票が1枚だけであれば②「給与所得控除後の金額(調整控除後)」の金額を転記するだけです。しかし源泉徴収票が2枚以上ある場合には「給与所得控除後の給与等の金額の表」から該当する金額を探して記載しなければなりません。

出典:別表第五 年末調整等のための給与所得控除の給与等の金額の表

第一表への転記3

次に保険料控除等に関する事項を記載していきます。

⑥「社会保険料控除」「小規模企業共済等掛金控除」についは第二表の合計額、⑦「生命保険料控除」⑧「地震保険料控除」については源泉徴収票からそれぞれ記載します。

第一表への転記4

次に本人に関する事項及び配偶者・親族に関する事項を記載していきます。

⑪「配偶者控除」「扶養控除」⑫「寡婦、ひとり親控除」「勤労学生、障害者控除」の控除額を自分で計算し記載します。

なお、控除額については以下のリンクを参照してください。

参考:令和2年分の扶養控除額及び障害者等の控除額の合計額の早見表

第一表への転記5

最後に⑨「住宅借入金等特別控除の額」が記載されている場合はここで転記します。

これで源泉徴収票の確定申告書への転記は完了です。

手順に従えば簡単に作成が可能

専門用語が並び、どこから手をつければよいのかわからない確定申告書も「源泉徴収票→第二表→第一表」の手順さえ覚えておけばさほど難しくはありません。

給与所得に関する全ての情報が詰まった「源泉徴収票」を正しく読み解き、正しい確定申告をするように心がけましょう。

確定申告についてもっと詳しく知りたいという方は、以下に詳細がのっていますのでご覧ください。

よくある質問

確定申告で源泉徴収票は不要?

マイナンバー制度の導入で、税務署側で源泉徴収票を確認できるようになったため、令和2年分(2020年分)の確定申告から源泉徴収票の添付は不要となりました。詳しくはこちらをご覧ください。

源泉徴収票の確定申告への転記はどうすればいい?

まずは源泉徴収票の記載内容を「第二表」に転記します。転記が終わったところでさらに「第一表」に転記して申告書全体を完成させます。詳しくはこちらをご覧ください。

源泉徴収票を失くしてしまったら?

源泉徴収票がなければ確定申告に必要な収入金額や源泉徴収税額のデータを記載できません。失くしてしまった場合には給与の支払者に再発行を依頼しましょう。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

【監修】マネーフォワード クラウド確定申告

確定申告に関するお役立ち情報を提供します。
確定申告ソフトならマネーフォワードの「マネーフォワード クラウド確定申告」。無料で始められてMacにも対応のクラウド型確定申告フリーソフトです。