- 更新日 : 2023年1月26日
障害者控除とは?障害年金を受給したら確定申告は必要?
2025年(令和7年)提出 確定申告まとめ
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初心者から経験者まで、毎年多く読まれている記事です。確定申告の必要性、やり方、簡単に済ます方法についてまるっと解説しています。
障がいがある人、もしくは親族に障がいがある人がいると、気になるのが確定申告のことです。何か控除を受けられるのか、障害年金をもらっているが確定申告をどうしたらよいのかなど、気になる人も多いのではないでしょうか。
そこで、ここでは確定申告に関係する障害者控除や障害年金について、詳しく解説します。
目次
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確定申告とは
障害者控除について見る前に、まずは確定申告がどのようなものかを見ていきましょう。
個人が1年間に収入を得ると、所得税などの税金を納める必要があります。税金を求めるには、所得(もうけ)を計算し、税額を求める必要があります。所得や税額を計算し、国に申告することを確定申告といいます。
サラリーマンは勤務先が年末調整をするため、原則、確定申告をする必要はありません。個人事業主などサラリーマン以外の人は、原則、確定申告をする必要があります。
障害者控除とは
確定申告における「障害者控除」とは、納税者本人、または控除対象となる配偶者や扶養家族に障がいがあった場合に受けられる、一定金額の所得控除のことです。
所得控除は、所得金額から差し引くことができる控除のため、障害者控除を受けると、納める税金が低くなります。
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障害者控除の対象となる範囲
- 精神上の障がいによって、物事を正しく判断し、自ら意思決定して行動する能力を欠く人
- 児童相談所、精神保健福祉センター、精神保健指定医、知的障害者更生相談所によって、知的障害者であると判定された人
- 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律によって、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人
- 身体障害者福祉法によって交付されている身体障害者手帳に、身体に障がいがあると記載されている人
- 精神か、もしくは身体に障がいをもつ満65歳以上の人で、その障がいの程度が上記の1、2、4に近しいものとして、市町村長や福祉事務所長の認定を受けている人
- 戦傷病者特別援護法によって、戦傷病者手帳の交付を受けている人
- 原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律によって、厚生労働大臣の認定を受けている人
- その年の12月31日時点で、身体の障がいにより6カ月以上寝たきりの状態であり、排せつにおける介助などの介護を必要とする人
障害者本人が受けられる特例
障害者控除のうち、確定申告のときに障害者本人が受けることのできる特例には、以下のようなものがあります。
所得税の障害者控除
納税者が障害者の場合は27万円、障害者のなかでも重度の障がいだと認定される「特別障害者」に該当する場合は40万円が、確定申告において所得金額から控除されます。
心身障害者扶養共済制度に基づく給付金の非課税
地方公共団体が給付する心身障害者扶養共済制度の給付金には、所得税は課税されません。さらに、相続や贈与によってこの給付金を受給する権利を得たときにも、相続税や贈与税の対象にはならないことが定められています。
少額貯蓄の利子等の非課税
身体障害者手帳等を交付されている方、遺族基礎年金・寡婦年金などをもらっている方、児童扶養手当をもらっている方が受給する預貯金の利子などは、しかるべき手続きを行えば非課税にすることができます。
特例の区分 | 障害者 | 特別障害者 |
---|---|---|
所得税の障害者控除 | 控除額27万円 | 控除額40万円 |
心身障害者扶養共済制度に基づく給付金の非課税 | 給付金は非課税(所得税) 相続や贈与により給付金の権利を取得した場合は非課税(相続税・贈与税) | |
少額貯蓄の利子等の非課税 | 元本合計350万円までの預貯金等の利子は非課税(所得税) |
障害者を扶養している方が受けられる特例
障害者控除のうち、確定申告のときに扶養対象である配偶者や扶養家族に障害者がいる方が受けられる特例には、以下のようなものがあります。
所得税の障害者控除
控除対象である配偶者や扶養親族が障害者の場合、障害者1人につき27万円(特別障害者の場合は40万円)が確定申告において所得金額から控除されます。
特別障害者と同居している場合
納税者自身や配偶者などと生計を一にし、同居(常況)している配偶者や扶養親族が特別障害者である場合(同居特別障害者)は、障害者控除として1人当たり75万円が所得金額から差し引かれます。
納税者自身や配偶者などと生計を一にし、同居(常況)している配偶者や扶養親族が特別障害者である場合(同居特別障害者)は、障害者控除として1人当たり75万円が所得金額から差し引かれます。
障害者控除の金額まとめ
障害者の区分 | 控除額 |
---|---|
障害者 | 27万円 |
特別障害者 | 40万円 |
同居特別障害者 | 75万円 |
このように、確定申告において障害者本人、障害者を扶養している人 が受けられる特例には、さまざまなものがあります。障害者控除に関する正しい知識を学び、不利益をこうむることがないように確定申告を行いましょう。
障害年金を受給した場合に確定申告は必要?不要?
障害年金は、病気やケガなどにより障がいがあった場合に受給できる年金のことです。障害年金は、所得税が非課税となっているため、確定申告をする必要はありません。
ただし、障害年金は現役世代であっても受け取ることができるため、個人事業など他に収入がある場合は、その収入については、原則、確定申告が必要(給与所得などを除く)です。
障害者控除は年末調整か確定申告で受ける
本人や親族に障がいがある場合は、障害者控除を受けることができます。サラリーマンの場合は、年末調整で障害者控除を受けることができますが、個人事業主の場合は、確定申告で障害者控除を受けることになります。
また、障害年金は所得税が非課税のため、確定申告は不要ですが、他に収入がある場合は、確定申告が必要になる場合もあるので、注意が必要です。確定申告については、次のページで詳しく解説しています。こちらご参照ください。
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青色申告1から簡単ガイド
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ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様
もっと読むよくある質問
障害者控除とは?
納税者本人、または控除対象となる配偶者や扶養家族に障がいがあった場合に受けられる、一定金額の所得控除のことです。こちらをご覧ください。
障害年金を受給したら確定申告は必要?
確定申告は不要です。詳しくはこちらをご覧ください。
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