• 更新日 : 2021年11月12日

宝くじに当選したら確定申告は必要?

宝くじに当選したら確定申告は必要?

収入額から必要経費を差し引いたものを、「所得額」といいます。所得額をもとにした所得税の計算で、納付すべき所得税がある場合は、所轄の税務署で所得税の確定申告をしなければなりません。

例えば、宝くじを購入して高額当選した場合、購入費を差し引いた当選額が所得になるのではと考える人もいるでしょう。宝くじに当選したら、確定申告は必要なのでしょうか。あるいは、非課税扱いで確定申告は必要ないのでしょうか。

今回は、宝くじの当選金の確定申告は必要かどうか、また注意点について解説していきます。

宝くじに高額当選した場合、確定申告は必要?

結論から述べると、宝くじで高額当選しても確定申告は必要ありません。理由は、宝くじによる所得は非課税所得になることと、宝くじ購入の時点ですでに税金を納めているためです。

宝くじの当選金は非課税所得

原則、所得税は納税義務者のすべての所得に課税することと規定されています。しかし、非課税所得に分類されるものは所得税の課税対象から外されます。非課税所得とは、社会政策などの見地から所得税を課さない所得のことです。

宝くじの当選金は、非課税所得になるため、所得税は課税されません。よって、所得税を申告するための確定申告は不要です。

ほかに、地方税である住民税の課税対象からも外れます。対価性がある取引ではないため、消費税も非課税です。つまり、宝くじに当選しても、当選金にかかる税金は発生しないということになります。

宝くじは購入時に税金がとられている

もうひとつ、宝くじに当選しても確定申告が必要ないのは、宝くじを購入した時点で税金を納税したことになるためです。

そもそも宝くじの発売は、一般企業や個人には認められていません。発売元は地方自治体で、発売にかかる事務を銀行などに委託しています。

宝くじの販売による売上高は、当選者への当選金の支払いに充てられるほか、発売のための経費や社会貢献広報費などに充てられます。残りは、収益金として都道府県などに納められ、公共事業に使われます。ちなみに、令和2年度は、36.6%が地方自治体の収益金として納められました。

宝くじの購入費の一部が地方自治体の公共事業に充てられるということは、つまり購入した時点で、実質的に税金を納めていることになるのです。

参考:収益金の使い道と社会貢献広報|宝くじ公式サイト

宝くじの当選金の使い道によっては税金が課される

宝くじの当選金は、当選者が自分で使う分には特に問題はありません。しかし、使い道によっては所得税以外の税金が発生することがあります。

当選金を贈与すると贈与税の対象に

宝くじの当選金の一部を家族や友人などにあげることもあるでしょう。当選金を贈与すること自体に問題はありませんが、贈与は贈与税の課税対象になります。贈与税は、贈与をする側(この場合は当選者)が負担するものではありませんが、贈与を受けた人は贈与税を納めなければなりません。

暦年課税の場合は、1月1日から12月31日までの1年間の贈与税の基礎控除額は110万円です。110万円を超える贈与は贈与税が発生しますので、当選金をあげる際は、金額によって贈与税が発生する可能性があることに注意しましょう。

使わずにとっておくと相続税の対象に

高額当選の場合、当選者が当選額にあまり手を付けないまま、または一部を残したまま亡くなってしまうことも考えられます。使わずにとっておいた当選金は、相続時の遺産額に組み込まれます。

亡くなった人が所有していた土地や建物などとは違い、評価の特例などがないため、残った額をそのまま時価で評価しなくてはなりません。

例えば、当選金を銀行に預けたまま、まったく手を付けずに相続が発生した場合は、当選額の入金から相続開始までの間に利息の支払いも行われていることも想定すると、当選額の入金時よりも財産が増えていることになります。

銀行に預けている間に増えた利息も合わせて、当選金は相続税の計算の対象になります。相続額次第では、相続税が発生し、相続した人が相続税を負担しなければなりません。

宝くじ当選後、税務署から税務調査を受ける?

税務調査とは、税務署の職員などが行う手続きで、納税義務者の税額を特定し、必要に応じて処分を行う行為をいいます。基本的には、宝くじに当選したという理由で、税務署から税務調査を受けることはありません。税務調査は、申告の内容が正しいかなどを目的に行われるものであって、宝くじの当選金は非課税であり、所得税の課税対象にはならないためです。

ただし、高額当選すると、税務署に当選金の情報が把握される可能性はあります。当選金を贈与したにもかかわらず贈与税の納税がない場合などは、税務署から指摘を受ける可能性もあるでしょう。

宝くじに当選したら、必ず当選証明書をもらいましょう

宝くじの当選で税務調査を受けることはありませんが、事業を行っている場合など、その事業の申告に関連して税務調査を受けることはあります。

高額当選者は税務署からお金の流れを把握されている可能性がありますが、当選額がそこまで大きくないときは、税務署側が把握していないことも考えられます。事業関連など別の税務調査で、ほかに収入があると疑われないようにするためにも、当選したら当選証明書をもらうようにしましょう。

宝くじに当選しても確定申告は不要!ただし使い道には要注意!

宝くじに当選して高額を手にしても、当選金は非課税所得に該当するため、確定申告は不要です。しかし、当選金の一部を人に渡したり、当選金が残ったまま亡くなったり、その後の当選金の使われ方次第では税金が発生することもあります。使い道には注意しましょう。

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よくある質問

宝くじに当選したら確定申告が必要?

宝くじは非課税所得で、購入時に税金を納めていることになるため、高額当選しても確定申告は不要です。詳しくはこちらをご覧ください。

宝くじ当選後の使い道次第で課税される?

宝くじを贈与したときは贈与を受けた人が、当選金の相続があったときは相続を受けた人が、税金を負担しなければならないことがあります。 詳しくはこちらをご覧ください。

宝くじに当選すると税務調査を受ける?

宝くじ当選を理由に税務調査を受けることはないですが、高額当選だと税務署にお金の流れを把握されている可能性がありますし、別の理由で税務調査を受けることはあります。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:萱谷 有香(税理士)

叶税理士法人 東京事務所代表。不動産投資に特化した税理士事務所で働きながら収益物件について税務と投資面で多くの知識を得られたことを活かし、自らも不動産投資を手掛ける。
大手管理会社、ハウスメーカーや賃貸フェアなどで講演実績があり、記事執筆も行う。
不動産投資の規模を拡大していくために、なくてはならない金融機関からの融資についても積極的に紹介やアドバイスを行う。
金融機関から融資を引きやすい、または金利交渉しやすい決算書の作成を得意とする。
物件購入前、物件保有中、物件売却時、相続時、どの時点で相談を受けても必ず投資家にプラスになるアドバイスを心掛けている。
著書に『減価償却節税バイブル』(技術評論社)がある。

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