- 更新日 : 2023年8月22日
還付申告とは?確定申告との違い、受け取り方法や時期まで徹底解説!
会社員であれば、年末調整の対象にならない医療費控除や初年度の住宅ローン控除など、確定申告の時期を過ぎた後に、所得や所得税から控除できることに気づくケースもあるでしょう。確定申告を必要としない人の場合、確定申告時期を過ぎていても、還付申告によって納め過ぎた税金の還付を受けることができます。
還付申告とは具体的に何か、確定申告との違いや手続き、還付金の受け取り方法まで解説します。
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還付申告とは
還付申告とは、確定申告の義務のない人が、本来納税すべき所得税額よりも納め過ぎた税金の還付を受ける手続きのことをいいます。
確定申告とは何が違う?
還付申告と確定申告で異なるのは、手続きの目的です。還付申告は、本来確定申告の必要のない人などが、納め過ぎた税金の還付を目的に行う確定申告です。そのため手続きを行った結果、還付を受けることはあっても、追加で税金が徴収されるようなことはありません。
対して、一般的な確定申告は、個人事業主などの申告義務のある人が、年間の所得を計算し、所轄の税務署に納税額を申告する手続きをいいます。確定申告は、所得税を納税するケースも、源泉徴収された所得税から還付を受けるケースも、どちらも考えられます。
このほかに、還付申告と比較対象になりやすいのが、更正の請求です。還付申告、更正の請求、どちらも所得税の還付を受けるための手続きですが、還付申告は確定申告の義務がない人が還付のために行う確定申告であり、更正の請求は確定申告により納税額の算出を済ませた人が対象となります。更正の請求は、過去の確定申告により、税金を多く納め過ぎた場合に行われる手続きです。更正の請求は内容が適切かどうかの審査があり、請求を行っても還付が行われないこともあります。
還付申告の具体例
還付申告を行うケースには、さまざまなパターンが考えられます。以下は、還付申告をする具体例と適用される控除です。ほかにも、年末調整後に手出しで社会保険料の支払いが発生した場合などで所得税の納税が本来より多くなったときは、還付申告の対象になります。
年の途中で退職した (年末調整を受けていない) | |
住宅ローンでマイホームを取得 |
|
マイホームの改修工事 | 特定増改築等住宅借入金等特別控除 |
認定住宅の新築や新築の取得 | 認定住宅新築等特別税額控除 |
災害や盗難の損失があった | 雑損控除 |
会社員で交通費など多額の出費があった | 特定支出控除 |
多額の医療費を支出した | 医療費控除 |
特定の寄付をした | 寄附金控除 |
上場株式等の譲渡損失を上場株式等の配当所得から控除するとき (配当は申告分離課税であること) | (上場株式等の譲渡損失の損益通算) |
還付申告の手続き
還付申告の手続きの方法は、確定申告と同じです。基本的な流れを紹介します。
- 確定申告書を用意する(手書き、データ入力、確定申告書等作成コーナーでの作成ができます。)
- 還付申告に必要な書類を集める(※後述)
- 確定申告書に所得額を記入する
- 確定申告書に所得控除額を記入する
- 確定申告書上で税額の計算を行う
- 必要に応じて確定申告書に税額控除を記入する
- 確定申告書に還付先を記入する
還付先の記入の仕方については、以下の記事の「還付申告の手順」で説明していますので、こちらもご覧ください。
還付申告に必要な書類
還付申告に必要な書類は、確定申告書、源泉徴収票、控除の証明書類、マイナンバーカードなどの本人確認書類です。
たとえば、医療費控除を申告して還付を受けたい場合は、医療費控除の明細書を別途用意しなければなりません。
還付申告で必要な書類については、以下の記事でも取り上げていますので、こちらもご覧ください。
還付申告の期限
還付申告の手続き自体は確定申告と同様ですが、提出期限は確定申告の期限に縛られません。還付が発生する年の翌年1月1月から5年以内であれば還付申告ができます。5年を過ぎたものについては時効となり、還付申告は受け付けられません。
還付申告を期限内に受けられるよう年末調整で申告できない所得控除や税額控除が発生していないか確認することをおすすめします。
会社員以外でも、源泉徴収を受けている年金受給者、確定申告が必要な所得に達していない個人事業主なども還付申告できる可能性があります。
マネーフォワード クラウド確定申告では、個人事業主やフリーランスの方が知っておきたい"経費"のキホンや勘定科目を分かりやすく1つにまとめた「個人事業主が知っておくべき経費大辞典」を無料で用意しております。
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還付金の受け取り方法
還付金(払い過ぎた税金の払い戻し)の受け取り方法には、最寄りのゆうちょ銀行や郵便局で直接受け取る方法、指定の預貯金口座への振り込みで受け取る方法の2つがあります。
預貯金口座への振り込みを希望する場合は、還付申告の手順でも説明したように、還付先の口座について確定申告書に記入しなければなりません。記入できる預貯金口座は、還付申告をする本人名義の口座に限られますので注意しましょう。また、インターネット専用銀行は、還付金の振り込みができないこともあります。都市銀行や地方銀行、ゆうちょ銀行など、できればインターネット専用でない銀行口座を記入しましょう。
還付金が何かについては、以下の記事でも説明していますので、こちらもご覧ください。
還付申告についての理解を深めて、適切に還付金を受け取りましょう!
還付申告は、主に確定申告の義務がない会社員や源泉徴収を受けている年金受給者などに関連する申告です。還付申告は5年の期限がありますので、還付が受けられることに気づいたら、早めに手続きを行うようにしましょう。
はじめての確定申告もラクラク安心に済ませる方法
確定申告がはじめての方や、簿記の知識に不安がある方、確定申告書類の作成を効率よく行いたい方は、確定申告ソフトの使用がおすすめです。
個人事業主向け会計ソフトの「マネーフォワード クラウド確定申告」は、確定申告の必要書類が自動作成でき、Windows・Macはもちろん、専用アプリも提供しています。
①取引明細は自動で取得
銀行口座やカードを登録すると、取引明細を自動取得します。現金での支払いに関しても、家計簿のようなイメージで、日付や金額などを自分で入力することが可能です。
②仕訳の勘定科目を自動提案
自動取得した取引明細データや、受領後にアップロードした請求書・領収書などの情報をAIが判別し、仕訳を自動で入力します。学習すればするほど精度が上がり、日々の伝票入力が効率化されます。
③確定申告必要書類の自動作成機能
白色申告・青色申告の両方に対応しており、確定申告に必要な書類が自動で作成できます。また、マネーフォワード クラウド確定申告アプリで、スマホから直接の提出も可能です。印刷しての提出やe-Taxソフトでの提出にも対応しています。
マネーフォワード クラウド確定申告の導入事例
データ連携機能を使って、銀行やクレジットカードの明細データを自動で取り込むようになってからは、会計ソフトへの入力作業が減ったので、作業時間は1/10くらいになりましたね。
ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様
もっと読むよくある質問
還付申告とは?
還付申告は、確定申告義務のない人などが納め過ぎた税金の還付を受けるために行う確定申告手続きのことです。詳しくはこちらをご覧ください。
還付金はどのように受け取る?
ゆうちょ銀行または郵便局の窓口で直接受け取るか、指定の預貯金口座に振り込んでもらう方法があります。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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