• 更新日 : 2023年12月4日

退職所得の受給に関する申告書とは?記入例や提出方法、出さなかった場合どうなる?

退職所得の受給に関する申告書とは?記入例や提出方法、出さなかった場合どうなる?

退職所得の受給に関する申告書」とは、退職金が支給される場合に支払者に対して提出する必要がある書類です。受け取った退職金から源泉徴収される所得税に関わる申告書であり、忘れずに提出しなければなりません。当記事では「退職所得の受給に関する申告書」の概要や申告書の書き方、もし提出を忘れた場合の対処法などを紹介します。

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退職所得の受給に関する申告書とは

「退職所得の受給に関する申告書」とは、退職金を受け取る人が退職手当などの支払い側に対して提出する申告書です。この申告書を提出することにより、適正な退職所得の額と所得税額が計算され源泉徴収が行われます。

退職所得とは「退職金」や「特定退職金共済からの一時金」「中小企業退職金共済からの退職金」など、退職時にもらえる退職手当をさします。退職所得額の詳しい計算方法については、以下の記事を参照ください。

退職所得の受給に関する申告書の書き方

「退職所得の受給に関する申告書」の書く欄は大きく分けて、A~Eの5欄に分かれます。まずは上段に、退職する勤務先の所在地や名称など、退職する本人の住所や氏名などを記入します。

退職所得の受給に関する申告書(退職所得申告書)令和4年4月1日以後

【参考】退職所得の受給に関する申告(退職所得申告)
はじめて退職所得を得た場合はA欄だけ記入すればよいのですが、以前に退職所得を得ていた人は、ほかの欄へも記載する必要があるので覚えておきましょう。
ここでは各欄の書き方について解説します。

A欄の書き方

A欄は退職をするすべての人が記入する欄です。

    1. 「退職手当等の支払いを受けることになった年月日」には、退職日を記入。
    2. 「退職の区分」には、在職中に障害者となり、その障害が直接の原因で退職した場合は「障害」に〇をつけ、それ以外の場合は「一般」に〇をつけます。また、退職年の1月1日時点で生活保護により生活扶助を受けている場合には「生活扶助」の「有」にも〇をつけてましょう。
    3. 「この申告書の提出先から受ける退職手当等についての勤続期間」には、勤務先からの退職金を受け取る場合は「勤続期間」を記入。「自」には入社日を、「至」には退職日をそれぞれ記入します。「勤続期間」に1年未満の端数がある場合は、切り上げて記入する点に注意しましょう。

特定役員退職手当の対象となる期間がある場合は、「うち特定役員等勤続期間」にその期間を記入します。自分が特定役員かどうかわからない人は、確認を取ったうえで期間を記入しましょう。

B欄の書き方

B欄は同じ年にほかの場所からも退職金を受け取っている場合に記入します。

    1. 「本年中に支払を受けた他の退職手当等についての勤続期間」には、先に支払を受けた「退職所得の源泉徴収票特別徴収票」から転記しましょう。
    2. 「3と4の通算勤続期間」には、A欄の期間と重複しないように、通算した期間を記入します。

C欄の書き方

C欄は、前年以前から4年以内に退職手当を受け取っている場合に記載します。

    1. 「前年以前4年内の退職手当等についての勤続期間」には、その退職手当を算出する基礎となる「勤続期間」を記入しましょう。
    2. 「3又は5の勤続期間のうち、6の勤続期間と重複している期間」には、A欄とB欄の勤続期間と重複する期間がある場合は、その重複期間を記入します。こちらの勤続年数は切り捨てで記載される点に注意が必要です。

D欄の書き方

D欄は、A欄とB欄の勤続期間で、前に受け取った退職手当と一部または全部を通算している場合に、通算されている期間を記載します。こちらも1年未満の端数は切り捨てる点に注意しましょう。

E欄の書き方

E欄は、B欄もしくはC欄で退職手当などがある場合に記載します。先に受け取ったすべての退職手当の内容を「退職所得の源泉徴収票・特別徴収票」から転記しましょう。

また「支払者の所在地(住所)・名称(氏名)」という欄には、B欄に記載した支払者の住所と名称(名前・企業名)を記載してください。

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退職所得の受給に関する申告書の提出方法

「退職所得の受給に関する申告書」の提出方法について、ここでは「提出先」「提出時期」「必要な添付書類」の3つに分けて紹介します。作成したら速やかに申告書を提出しなければなりません。申請者によっては添付書類も必要です。提出時に押さえておくべきポイントを確認しておきましょう。

提出先

提出先は退職金の支払者です。退職金であれば勤務先、共済組合などの場合は該当する組合に提出します。

提出時期

提出は勤務先へ退職前に行うことが一般的です。支払者は「退職所得の受給に関する申告書」を受け取ってから源泉徴収額の計算を行います。

そのため、遅くても退職金の支払の処理が始まる日までには提出しましょう。共済組合などでは、他の書類と合わせて提出した後に、一時金や退職金などの支払処理が始まることが多いです。

必要な添付書類

申請者によっては必要書類を添付する必要があります。同年にほかの退職手当を受け取っている人は、該当する退職手当の「退職所得の源泉徴収票」を1部添付しなければなりません。

「退職所得の受給に関する申告書」のA欄で「障害」に該当する人は「障害者手帳のコピー」を添付する必要があります。同じくA欄において、生活扶助の有無で「有」に該当した人は、生活保護決定通知書のコピーの添付が必要です。

退職所得の受給に関する申告書を出さなかった場合

「退職所得の受給に関する申告書」の存在を知らなかった場合や出し忘れた場合にどうなるのか、またその対処法について解説します。

退職所得控除が適用されない

「退職所得の受給に関する申告書」を出し忘れた場合、退職所得控除が適用されません。そのため、退職手当などの金額に20.42%をかけた所得税(復興特別所得税を含む)が源泉徴収されます。

例えば、申請していない状態で、退職金500万円を受け取ったとしましょう。この場合であれば、102万1,000円の所得税が源泉徴収されます。申告書を提出していれば、退職手当などの金額から退職所得控除額を差し引いたものに該当する税率をかけて算出されるため、源泉徴収される額はもっと少ないはずです。

確定申告をした方が良い場合も

前述のとおり、ほとんどの場合、申告書の提出をしていないと所得税が多く源泉徴収されてしまいます。しかし、確定申告をすることで、源泉徴収額より退職所得控除後の所得税額のほうが低い場合は、納めすぎた所得税の還付金を受け取れます。「退職所得の受給に関する申告書」の提出をしなかった場合は、忘れずに確定申告をしましょう。

「退職所得の受給に関する申告書」を正しく理解して提出しましょう

「退職所得の受給に関する申告書」を提出することによって退職所得控除が受けられ、退職金を受け取る時点で適正な源泉徴収がなされます。提出を忘れると、一律20.42%の税率で源泉徴収されるため、本来の税額よりも過大な税金を納めなくてはいけない可能性があります。

しかし、提出を忘れたからといってあきらめる必要はなく、確定申告を行えば還付金の受け取りが可能です。税金を払いすぎることがないよう「退職所得の受給に関する申告書」のことを正しく理解しておきましょう。

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よくある質問

「退職所得の受給に関する申告書」とは?

退職金を受ける人が提出することで、退職金にかかる所得税が適正な金額で源泉徴収されます。詳しくはこちらをご覧ください。

「退職所得の受給に関する申告書」はだれに提出?

退職金の支払者、共済組合の場合はその組合に提出しましょう。詳しくはこちらをご覧ください。

「退職所得の受給に関する申告書」を提出しないとどうなる?

退職所得に20.42%を掛けた所得税(復興特別所得税含む)が源泉徴収されます。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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