- 更新日 : 2023年8月3日
パラレルキャリアは副業と何が違う?メリットとキャリア形成例を解説
近年、パラレルキャリアが注目されています。副業と関連して語られることも多いのですが、両者にはどのような違いがあるのでしょうか?具体的にどのようなことをするのでしょうか?
この記事ではパラレルキャリアの意味や具体例、メリットや注意点についてわかりやすくご説明します。
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最近注目のパラレルキャリアとは何か?
最近、テレビやネット記事などでパラレルキャリアという言葉をよく見聞きするようになりました。まずはパラレルキャリアの定義や副業との違いについて見ていきましょう。
パラレルキャリアは活動の場所を増やすのが目的、副業は収入アップが目的
パラレル(parallel)とは「並行する」、キャリア(career)とは「経歴」という意味です。つまりパラレルキャリアとは、本業と並行して違う場所で活動を行い、経験を積み重ねていくことであり、本業とは別の場所で活動をするという意味では、副業も共通しています。
パラレルキャリアと副業で異なる点は目的です。副業はアルバイトやパート、業務委託として働き収入を得ることが主目的となります。一方、パラレルキャリアの主目的は活動の場所を増やすことです。もちろん活動の場所が増える副業もパラレルキャリアの一種といえますが、パラレルキャリア=副業ということにはなりません。
パラレルキャリアの一つの選択肢として、副業があると考えるとわかりやすいかと思います。
パラレルキャリアにはボランティアなども含まれる
パラレルキャリアには報酬が発生する副業が含まれますが、報酬が発生しないあるいは実費のみが支給されるようなボランティアも、活動の場を増やすという意味ではパラレルキャリアに含まれます。ボランティアを通じて困っている人や社会に貢献し、自分の居場所があるという実感が得られれば、それは立派なパラレルキャリアです。
これ以外にも教育機関に入って学び直すのも、趣味のサークルや同好会に参加するのも、パラレルキャリアであるといえます。
企業が積極的に支援しているケースも
これまで、企業には「本業に集中すべき」という考えが根強くありました。副業は禁止されていて、従業員は終身雇用や年功序列で地位と待遇が守られる代わりに、時には残業や休日出勤、転勤もいとわず一つの本業に打ち込んできたのです。
しかし、人々の価値観が変わったことで、副業を容認したり、学び直しのために残業を抑制したり、ボランティア休暇を導入したりと、パラレルキャリアを積極的に支援する企業も増えてきました。従業員がパラレルキャリアを形成することで、モチベーションやスキルが向上したり、新しいアイデアが生まれやすくなったりするなど、企業もさまざまなメリットを得ることができます。
パラレルキャリアの例
それではパラレルキャリアにはどのようなものがあるのでしょうか?ここからは具体例をいくつか見ていきましょう。
営業職がIT職を選ぶなど、別スキルを身につける目的で
まずは今までとは異なる仕事に挑戦して新しいスキルを身につけることが挙げられます。副業として他の職場で働くほか、会社内の別の部署で働いてみることでもパラレルキャリアを実現できます。
例えば、営業職がIT系の仕事を経験することで、ITツールを駆使して業務効率を改善できる、Webを活用して新しい顧客を獲得できるようになる、営業の経験を商品やサービスに活かせるようになるなどのメリットが得られます。逆に技術者が営業職を経験することで、顧客のニーズがわかり新商品やサービスのアイデアが生まれる可能性もあります。
スキルを活かして別業界に挑戦するなど、視野や人脈を広げるため
本業で培ったスキルを活かして別業界や別職種で副業をする方法もあります。例えば、広報を担当している人がWeb業界でライターやWebデザインの仕事をすることで、クライアントの集客アップにつながる可能性があります。別業界や別職種で副業を行うことで、これまで接する機会がなかったようなさまざまな方と知り合う機会が生まれ、人脈や視野も広がります。
週末にボランティア活動など、社会貢献として
前述の通りボランティアも立派なパラレルキャリアです。ボランティアサークルに入って地域のイベントのお手伝いをしたり、介護施設や児童施設を訪問したり、外国人に日本語を教えたりなど、さまざまな活動を行うことで、社会に貢献することができます。
自宅周辺や公園などでゴミ拾いや掃除などをするといった地道な活動も続けていくことで、声をかけられたり、お礼を言われたりすることで、地域社会とのつながりを強めることができます。
隙間時間に音楽活動など、自己実現のため
趣味のサークルや同好会、チームに参加するのも効果的です。コーラスや吹奏楽、演劇、野球やサッカーなど幅広く、興味があるものや好きなものに参加しましょう。趣味を通じてストレスが発散できる、生きがいが感じられる、話が合う仲間ができるなど、さまざまなメリットが得られます。
パラレルキャリアのメリット
パラレルキャリアを形成することで、本業だけでは得られない、以下のようなさまざまなメリットを享受できます。
キャリア形成や収入アップ
パラレルキャリアとして副業を行うことで、今よりも収入をアップさせることが可能です。自由に使えるお金が増え、生活が豊かになります。
また、アルバイトやパートとして働いていて評価が高ければ正社員にスカウトされる、業務委託として副業して収入が安定してきたら独立するというように、今と異なるキャリアを積める可能性もあります。
スキル向上や新領域への挑戦
パラレルキャリアを形成することでスキルアップを実現できます。前述の通り、営業畑一筋だった人がパラレルキャリアによってITのスキルを身につける、あるいは逆に技術者が営業のスキルを身につけるといったこともできます。また、副業を行うことで、転職しなくとも他業種や他職種を経験することが可能です。
スキルを身につけたり、視野や人脈を広げたりすることによって、今後の選択肢も広がっていきます。
モチベーションアップ
ずっと同じ職場で、同じ仕事を続けていると、マンネリに陥ってしまいがちです。パラレルキャリアによって自分の好きなことや挑戦したかったことを実行すると、それが良い刺激になって日々のモチベーションがアップします。副業で思わぬところで特技が役に立った、ボランティア活動をして人から感謝されたといった経験ができれば、生きがいを感じることもできます。
いったん職場を離れることで、これまでの仕事の進め方や人間関係、人生について客観視することができ、これからの働き方や生き方にも変化が現れるかもしれません。
新たな人脈作り
パラレルキャリアを形成することで、全く関わりがない業種や職種の人、今まで接したことがなかったような人とも知り合うことができます。これも良い刺激となり、モチベーションアップにつながり、人生が豊かになります。新しい考え方や価値観に触れることで、今まで思いつかなかったアイデアが生まれ、本業でもそれらが活きてくるかもしれません。
また、パラレルキャリアで知り合った人からヘッドハンティングされる、企業を紹介されるなどして転職する、仕事を依頼されて独立するというように、これからのキャリア形成にもつながる可能性があります。
パラレルキャリアをする際の注意点
さまざまなメリットがあるパラレルキャリアですが、本業のパフォーマンスが落ちる、職場とトラブルになる、税金絡みの問題が発生するなどのリスクもあります。最後にパラレルキャリアを形成する際に注意すべき点についてご紹介します。
本業とのバランスやセルフマネジメントが必須
副業やボランティア、その他の活動を行う際には、本業に差し障りがない範囲で行いましょう。パラレルキャリアに精を出すあまり体調を崩したり、ストレスがたまったりと、本業のパフォーマンスが落ちてしまえば本末転倒です。睡眠時間や休養の時間をしっかりと確保する、無理がない範囲で取り組むなど、セルフマネジメントをしながら活動しましょう。
また、職場で副業が禁止されている場合は、報酬が発生する副業を行えません。職場に発覚すると処分対象になってしまう恐れもあります。
キャリアの棚卸しや振り返りもしよう
パラレルキャリアで新しいことに挑戦したり、自分の活動の場を広げたりするのは素晴らしいことですが、可能であればキャリアの棚卸しや振り返りもしましょう。
「活動を通じてどのようなスキルが身についたのか?」「自分の目標を達成できたか?」を定期的に見つめ直し、「これからどうなりたいのか?」「今後どのように活動していくのか?」という新たな目標を設定することで、パラレルキャリアがより充実したものとなります。
確定申告が必要ないか確認しよう
ボランティアや趣味であれば問題はないのですが、副業を行って報酬を得る場合は確定申告が必要かどうかも確認しておきましょう。収入が本業のみの給与だけであれば職場が年末調整を行ってくれるので申告は不要ですが、給与以外の所得が20万円を超えると確定申告をして所得税を納める必要があります。もし所得税がかかってしまうのを避けたい場合は、所得が20万円を超えないよう仕事量や出勤日を調整しましょう。
また、税金絡みで副業していることが職場に発覚するケースもあります。こうしたことも念頭に置いておきましょう。
新しいキャリアを構築!パラレルキャリアを知ろう
副業やボランティア、趣味などを通じパラレルキャリアを形成することで、自分のキャリアが広がる、スキルが身につく、モチベーションがアップする、人脈ができるなど、さまざまなメリットが得られ、人生がより豊かなものになる可能性があります。
本業との兼ね合いや税金のことにも考慮しながら、ぜひ新しいことに挑戦してみませんか。
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ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様
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