• 更新日 : 2023年1月26日

副業とは?定義はどこから?複業・兼業との違いや、会社にバレるかどうかも解説

法律上の定義は明確ではありませんが、一般的に副業とは会社員のように本業がある人が、他の労働などにより収入を得ることです。企業は、情報漏洩リスクなどを理由に副業を禁止することがあります。

ただし、本業に支障をきたさない範囲で副業できることも少なくありません。本記事では、副業の定義や確定申告の必要性などについて解説します。

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副業とは?

副業とは、主な収入を得るために携わる本業以外の仕事のことです。働き方改革の一環で、近年副業も注目を集めています。

ここから定義や複業や兼業との違いを把握し、副業への理解を深めていきましょう。

副業の定義は?

実は、「副業」の定義は法律で厳密に定められているものではありません。一般的に、会社員のように、本業を持つ人がそれ以外の仕事で収入を得ることが「副業」です。

なお、総務省は副業について「主な仕事以外に就いている仕事」と定義し、中小企業庁も「一般的に、収入を得るために携わる本業以外の仕事」と説明しています。

参考:総務省 平成29年就業構造基本調査 用語の解説
参考:中小企業庁 兼業・副業を通じた創業・新事業創出に関する調査事業 研究会提言

複業との違いは?

「複業」とは、本業として営む仕事を同時並行で複数抱えることです。読みは同じ「ふくぎょう」でも、「副業」には本業との区別があるのに対し、「複業」はいくつも本業を掛け持ちして取り組む点が異なります。

「複業」は、本業をいくつも持っていることになるため、責任感を持って働ける分負担も大きいでしょう。

なお、並行は英語でパラレル(parallel)と表現するため、複業する人をパラレルワーカーと呼ぶことがあります。

兼業との違いは?

「兼業」は、本業以外に仕事を抱えることを指します。「兼業」は「複業」のように本業の仕事をいくつも掛け持ちする意味で使われることがある点が、「副業」との主な違いです。

ただし、「副業」と「兼業」を同じ意味で使うことも少なくありません。政府はガイドラインで副業・兼業と表記しており、経団連も報告書内で「副業」と「兼業」を同義と記しています。

参考:経団連 副業・兼業の促進

副業・兼業の促進に関するガイドラインとは?

副業・兼業の促進に関するガイドラインとは、希望者が安心して副業・兼業に取り組めるように、厚生労働省が労働時間管理や健康管理などについて示したものです。主に、副業・兼業の従業員に対して企業が取るべき対応や労働者側が取るべき対応などが記載されています。

副業・兼業の促進に関するガイドラインは、2018年1月に策定され、2020年9月と2022年7月に改定されました。2020年9月は企業も働く方も安心して副業・兼業ができるようルールを明確化すること、2022年7月は副業・兼業を希望する労働者が、適切な職業選択を通じて多様なキャリア形成を図れるようにすることが改正の目的です。

ガイドラインでは、「企業が副業・兼業を許容しているか否か、また条件付許容の場合はその条件について、自社のホームページ等で公表することが望ましい」としています。

参考:厚生労働省 副業・兼業

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企業が副業を禁止にする理由は?

副業・兼業の促進に関するガイドラインの策定以降も、依然として副業を禁止する企業が存在します。企業が副業を禁止にする主な理由は、以下のとおりです。

  • 従業員の長時間労働につながる
  • 労働時間を管理できなくなる
  • 情報漏洩リスクがある

それぞれ確認していきましょう。

従業員の長時間労働につながる

本業以外の就労時間が増えるため、結果的に従業員の長時間労働につながる点が副業を禁止する理由のひとつです。長時間労働が続くと、従業員の健康悪化をまねいたり、仕事に対する集中力やクオリティが企業側が求めている水準を下回ったりするおそれがあります。

2021年のリクルートによる調査でも、従業員の兼業・副業を禁止する理由の1位が「従業員には本業に集中してもらいたいため」(50.4%)、2位が「従業員の長時間労働・過重労働を助長するため」(43.1%)でした。

参考:株式会社リクルート 兼業・副業に関する動向調査データ集 2021

労働時間を管理できなくなる

副業されると、企業が本来管理すべき労働時間を把握できなくなることも禁止理由のひとつです。同じくリクルートによる調査では、従業員の兼業・副業を禁止する理由の3位が「労働時間の管理・把握が困難なため」(42.9%)でした。

企業が労働時間を管理できなければ、従業員の健康管理を担う責務を十分に果たせないでしょう。

参考:株式会社リクルート 兼業・副業に関する動向調査データ集 2021

情報漏洩リスクがある

副業では、従業員が自社以外の組織で働くため、社内機密情報や個人情報などの情報漏洩リスクがある点も禁止の理由です。万が一ノウハウが競合他社に流出すると、自社の競争力が一気に下がります。

また、他の会社で働いたことをきっかけに、従業員が転職を決断することがあるでしょう。そのため、大切に育ててきた社員が流出する、人材流出リスクを軽減することも禁止理由と考えられます。

副業禁止の会社でも許される可能性が高い副業は?

そもそも定義が曖昧なため、副業禁止の会社でも以下のように許される可能性が高い「副業」があります。

  • 株式・FXなどの投資
  • ブログ・アフィリエイトサイトの運営
  • スキルの販売
  • 単発のアルバイト

それぞれ確認しましょう。

株式・FXなどの投資

本業に支障をきたすことが少ないため、株式投資やFXなどは副業禁止に該当しないことが一般的です。ただし、過度な投資で本業に集中できなくなったり、大損して金銭トラブルにつながったりすることもあるため、就業規則で禁じている会社もあります。

そのほか、不動産を購入して家賃収入を得る不動産投資も、事業的規模でおこなう場合を除き認められることが一般的です。

ブログ・アフィリエイトサイトの運営

ブログ・アフィリエイトサイトの運営とは、自身のサイトで特定のサービスや商品を紹介し、ユーザーが購入するたびに収益を得ることを指します。仕組みさえ作れば、本業に支障を来さずに利益を狙える副業のため、副業禁止の規定に該当しないことが一般的です。

ただし、安定して収入を得るためにはさまざまな工夫が必要なため、のめり込みすぎると本業に悪影響が出るおそれがあります。

スキルの販売

スキル販売とは、主にクラウドソーシングサイトを利用し、プログラミングやデザイン、翻訳作業など自分が強みとする技術で稼ぐ方法です。スキルの販売も、内容次第では会社の副業禁止に該当しない可能性があります。

守秘義務に抵触する場合や、競合他社へ企業にスキルを提供することになる場合は、原則として認められません。

単発のアルバイト

長期休暇や休日を利用して、単発アルバイトの副業をすることもあるでしょう。本業の労働日でなければ本業に支障をきたしにくいため、単発のアルバイトでも認められる可能性はあります。

ただし、休暇を利用していたとしても、身体を酷使して本業に支障を来たす場合や、競合他社でアルバイトする場合は認められないでしょう。

副業禁止の会社で副業する場合の注意点は?

副業禁止の会社で副業が認められたとしても、さまざまな点に注意しなければなりません。主な注意点は以下のとおりです。

  • 就業規則を確認する
  • 本業と両立できるよう労働時間に注意する
  • 税金を申告する必要がある

副業前に注意点を押さえておきましょう。

就業規則を確認する

他の企業で認められていたとしても、自分の勤務先で認められた副業とは限らないため、問題がないかマニュアルや、社内の共有フォルダなどで自社の就業規則を確認しておきましょう。就業規則とは、労働者が守るべき社内の規律やルールを定めたものです。

就業規則を破った従業員は、戒告や減給などの懲戒処分を受ける可能性があります。

本業と両立できるよう労働時間に注意する

本業と同じように副業に時間を費やすと、トータルで過度な長時間労働につながる可能性があるため、両立できるよう労働時間の配分に注意しましょう。法律で、使用者は原則として、1日に8時間、1週間に40時間を超えて労働させてはいけないことが定められています。

副業をしていると、本業の勤務先は従業員の労働時間の管理が困難になるため、自分自身で意識することが大切です。

参考:厚生労働省 労働時間・休日

税金を申告する必要がある

副業による収入から経費を差し引いた所得が20万円を超えたら、所得税の確定申告をしなければなりません。確定申告とは、1年間に生じた所得や対応する所得税額を確定させる手続きのことです。

また、所得が20万円以下の場合でも、住民税で確定申告をしなければなりません。住民税の申告とは、1月1日時点で住民票登録している市区町村に対して前年の所得を申告するものです。

なお、所得税の確定申告をしていれば、別途住民税の申告をする必要はありません。

確定申告をすると副業が会社にバレる?

副業をした場合、原則として確定申告しなければなりません。確定申告をすると、本業だけで働くよりも所得が増えて住民税額が高くなるため、経理担当者が副業の可能性に気づくことがあります。

また、アルバイトをする場合、副業の勤務先の報告に基づき、「給与所得等に係る市民税・県民税 特別徴収税額の決定通知書」の「主たる給与以外の合算所得区分」欄に所得や合計額が記載される点も会社にバレる理由です。

会社に副業がバレる理由について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

副業する際は税金関連の手続きも忘れない

明確な定義はありませんが、一般的に副業とは主な収入を得るために携わる本業以外の仕事のことです。働き方改革に伴い注目を集める一方で、従業員の長時間労働につながることなどを懸念して、副業を禁止する会社もあります。

副業できる状況だったとしても、事前に就業規則を確認することや両立できるように労働時間を管理することが大切です。副業で所得を得た場合は、税金関連の手続きも失念しないようにしましょう。

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よくある質問

副業とは?

一般的に、本業を持つ人がそれ以外から収入を得ることを「副業」と呼びます。詳しくはこちらをご覧ください。

副業禁止の会社で副業する場合の注意点は?

副業禁止でも可能な副業なのか、就業規則を確認することが大切です。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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