- 更新日 : 2025年1月31日
コンパニオンの確定申告のやり方は?給与と報酬の違いや源泉徴収も解説
2025年(令和7年)提出 確定申告まとめ
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一般的にコンパニオンは、確定申告が必要なケースが多いです。なぜなら、コンパニオンは個人事業主として働いていることが多いからです。また、コンパニオンの確定申告では、源泉徴収された所得税に注意しなければなりません。
ここでは、コンパニオンの確定申告のやり方や給与と報酬の違い、源泉徴収などについて詳しく解説します。
目次
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コンパニオンは確定申告が必要?
はじめに、コンパニオンは確定申告が必要かどうか、働き方別に見ていきましょう。
コンパニオンが本業の個人事業主の場合
コンパニオンが本業の場合は、お店との契約関係により確定申告が必要かどうかは異なります。お店と雇用契約にあるコンパニオンは、給与を受け取っているので確定申告の必要はありません。
お店が毎月の給与から所得税を源泉徴収し、翌月などに国に納付しています。また、年末には年末調整を行い、所得税の精算をします。そのため、コンパニオンが所得税について自分で確定申告することはありません。
一方、お店と雇用契約にないコンパニオンは、年末調整がないため自分で確定申告をする必要があります。
副業でコンパニオンをしている場合
会社員が副業でコンパニオンをしている場合は、通常、確定申告が必要です。なぜなら、コンパニオンの副業収入が年末調整の対象にならず、自分で申告する必要があるためです。
ただし、コンパニオンの副業の所得金額が1年間で20万円以下の場合は、確定申告をしなくてもよいことになっています。ここでいう20万円以下とは、1年間の収入金額ではなく、売上から経費を差し引いた「所得金額」であることに注意しましょう。
コンパニオンの報酬と給与の違い
コンパニオンの収入には、報酬と給与の2種類があります。
報酬と給与はどちらも、労働に対する対価として受け取る金銭のことですが、違いは雇用契約の有無にあります。お店との雇用契約がない場合は報酬、雇用契約がある場合は給与を労働の対価として受け取ります。
報酬と給与の違いによって、以下の点に注意しなければいけません。
コンパニオンの報酬は源泉徴収の対象
コンパニオンの収入が給与の場合は、会社員と同じように毎月の給与から所得税が源泉徴収されます。一方、コンパニオンの収入が報酬の場合は、報酬の場合も所得税が源泉徴収されています。
一定の種類の報酬については、支払時に所得税の源泉徴収の義務があり、コンパニオンの報酬もそれに該当します。
給与の源泉徴収票がもらえない場合は確定申告が必要になる
給与の源泉徴収票がもらえない場合は、確定申告が必要です。税務上の取り扱いとしての報酬や給与は、指揮命令や時間的な拘束などの観点から判断されます。そのため「給与と思っていても実は報酬だった」ということも少なからずあります。
本来、雇用関係にある場合は、お店から源泉徴収票の発行をしてもらう必要があるので、まずは、源泉徴収票を発行してもらうように依頼しましょう。
「雇用関係にないため、源泉徴収票が発行できない」と言われたら、給与でない可能性があるので、確定申告を行いましょう。
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コンパニオンの確定申告のやり方
ここからは、コンパニオンの確定申告のやり方について見ていきましょう。
コンパニオンの確定申告の必要書類
コンパニオンの確定申告書の作成で必要となる書類は、主に次のものがあります。
- 支払調書(店からの発行がある場合)
- 源泉徴収票(給与所得がある場合、店からの発行がある場合)
- 保険料の控除証明書(生命保険料や地震保険料などの支払いがある場合)
- 確定申告書(第一表、第二表)
- 青色申告決算書または収支内訳書
その他、医療費の領収書など、納税者の状況に合わせた書類が必要です。確定申告書や青色申告決算書、収支内訳書は、国税庁サイトや税務署の窓口などから入手できます。
参考:確定申告書等の様式・手引き等(令和6年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁
コンパニオンの確定申告書の書き
コンパニオンが作成しなければならない確定申告書は、第一表と第二表です。
第一表は、納める税金を計算する書類です。支払調書や源泉徴収票、控除証明書などを見ながら、個人情報やマイナンバー、収入金額や所得金額、所得控除金額などを記載します。事業所得は「事業」の「営業等」欄に記載し、給与所得は「給与」欄に記載します。
第二表は、所得の内訳や支払った保険料の情報、配偶者や扶養家族の情報などを記載する書類です。コンパニオンは所得税が源泉徴収されているため、所得の内訳は正しく記載しましょう。
一般的な確定申告書の作成手順は、青色申告決算書や収支内訳書、確定申告書第二表から作成し、最後に、確定申告書第一表を作成します。
コンパニオンの確定申告書の提出方法
コンパニオンの確定申告書の提出方法には、次の3つがあります。
- 税務署の窓口に提出
- 郵送で提出
- e-Tax
このうち、確定申告書を紙で提出するケースでは、税務署の窓口に確定申告書を提出する、もしくは郵送で提出する方法を選びます。郵送で提出する場合の郵送先は、税務署もしくは業務センターです。また通常、簡易書留で郵送します。
確定申告書を紙ではなく、電子データとして提出する方法がe-Taxです。e-Taxをするためには「確定申告書等作成コーナー」の利用や、e-Taxと連携しているソフトなどの使用が必要です。
コンパニオンの確定申告書の提出期限
コンパニオンの確定申告書の提出期限は毎年決まっており、翌2月16日から3月15日までです。ただし、期限日が土日の場合は翌営業日になります。例えば、令和6年分の確定申告書は、本来の提出期限である3月15日が土曜日なので、令和7年3月17日(月)までです。
郵送で確定申告書を提出する場合は、消印日が提出期限です。令和6年分の確定申告の場合、令和7年3月17日の消印が提出期限になります。
コンパニオンは確定申告でどこまで経費にできる?
コンパニオンの確定申告では、いかに経費を計上するかが重要です。
コンパニオンが確定申告で経費にできる費用は、コンパニオンの仕事に関係しているものだけです。経費にできるものには、次のようなものがあります。
その他、事務用品やパソコンなど、仕事で使うための費用は経費になります。
ただし、仕事とプライベートの両方で使うものは、仕事で使う割合のみ経費にできます。例えば、携帯電話を仕事で7割、プライベートで3割使っている場合は、携帯電話の通信費のうち7割のみを経費にできます。
コンパニオンが確定申告しないとどうなる?
確定申告が必要なコンパニオンが確定申告をしないと、本来の税金にプラスして「延滞税」や「無申告加算税」「重加算税」などが課されます。
延滞税は、税金を期限までに納めなかった場合に課される税金です。また、無申告加算税は期限までに申告をしなかったことに対して課される税金です。期限を過ぎてから、申告するまでに時間が経つほど、ペナルティとして支払う税金は高くなるので注意しましょう。
また、悪質なケースとみなされた場合では、無申告加算税ではなく、税率の重い重加算税が課される場合があります。無駄な税金を支払わないためにも、確定申告は忘れずに行うようにしましょう。
コンパニオンが確定申告するときのポイント
コンパニオンが確定申告をするときに注意したいポイントには、次のものがあります。
赤字でも確定申告が必要な場合がある
納める税金がなければ、確定申告をする必要はありません。しかし、赤字でも確定申告をしたほうがよいケースもあります。それは、青色申告をしている場合です。
青色申告では、赤字を翌年以降3年間に繰り越すことができます。赤字を繰り越すことで、翌年以降3年間の黒字と繰り越した赤字を相殺できます。
例えば、今年度の赤字70万円、翌年度の黒字100万円の場合で今年度の赤字を繰り越すと、翌年度は黒字100万円ではなく、100万円-70万円=30万円にのみ税金が課されます。翌年以降は黒字が出ても、納める税金が低くなるので節税となります。
確定申告が不要でも還付金がもらえる場合がある
納める税金がなくても確定申告をしたほうがよいケースとして、税金の還付がある場合も該当します。
コンパニオンは報酬や給与の支払いを受ける際に、あらかじめ所得税を源泉徴収されています。これは、いわゆる税金の前払いです。
ふるさと納税や医療費控除をしている場合などは、控除金額が大きくなるので税金が源泉徴収されすぎの状態になっていることもあります。税金が源泉徴収されすぎている場合は、確定申告することで税金が還付されます。
個人事業主のコンパニオンは確定申告を忘れずに!
一般的に、コンパニオンは個人事業主として働いていることが多いため、確定申告が必要となるケースも多いです。
確定申告書の提出期限は、毎年翌2月16日から3月15日までと決まっています。提出期限までに確定申告書を提出しないと、本来の税金にプラスして延滞税や無申告加算税などのペナルティが課されます。無駄な税金を支払わないためにも、忘れずに確定申告しましょう。
はじめての確定申告もラクラク安心に済ませる方法
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ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様
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