• 更新日 : 2023年12月15日

ふるさと納税の確定申告はこれで完ぺき!スマホでの申請方法も解説

もはやポピュラーとなったふるさと納税ですが、最近ではスマートフォンやタブレット端末でも確定申告書が作成できるようになり、ふるさと納税自体もスマホやタブレット端末で申請可能となっています。

この記事では、確定申告書をスマホなどで作成するにあたって、気を付ける点をまとめています。

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確定申告とは

確定申告とは、終了した1年分の所得および所得税を確定させる手続きのことです。
所得税とは、1月1日から12月31日までに発生した1年間のすべての所得から所得控除を差し引き、一定の税率を掛けて算出した金額から、税額控除を差し引いた「個人に対する」税金のことです。

その年の終了後に、「確定申告」により計算した税額を税務署に申告し、そして納付または還付により税金を精算します。

給与所得を例にとって、所得税の計算の中でふるさと納税がどのあたりで控除されているかを見ると、次のようになります。

【所得税の計算とふるさと納税のイメージ】
 

所得税の計算とふるさと納税のイメージ
ふるさと納税とは、地方自治体に寄附をすると、所得税(国税)と自治体の住民税が控除または還付される制度です。

ただし、控除または還付される額には所得による上限額があります。

ふるさと納税は寄附金控除の1つで、自分の選んだ自治体に「ふるさと納税(寄附)」を行うと、寄附金のうち「2,000円を越える部分」について、控除上限額内で所得税と住民税から全額が控除される制度です。

この控除制度の適用を受ける際、サラリーマンやパート等で給与所得のみの場合には「年末調整」だけで完結し、確定申告を省略できる「ふるさと納税ワンストップ特例制度」が利用できます。
一方、このワンストップ制度の対象でない人やワンストップ特例を申請しない人は、ふるさと納税について確定申告が必要になります。

ふるさと納税で確定申告が不要なケース

ふるさと納税で確定申告が不要なケース

確定申告が不要となるケースとは、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」を適用した場合です。

この制度は、次の3つの要件のいずれにもあてはまる人に適用されます。

  • 確定申告をする必要のない給与所得者であること
    医療費控除等のため確定申告をする人は対象となりません)
  • 1年間の寄附先が5自治体以下であること
  • 「寄附金税額控除に係る申告特例申告書」を寄附した自治体へ提出した人

このワンストップ特例制度の特徴として所得税からの税額控除は発生せず、その分も含めた控除額の全額が翌年の6月以降に支払う住民税の減額にて税額控除が行われます。

「寄附金税額控除に係る申告特例申告書」提出の際は、必ず本人確認書類を一緒に提出します。

また、申請は寄附した翌年1月10日までに自治体必着ですので、もし間に合わない場合には確定申告することになります。

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ふるさと納税で確定申告が必要なケース

ふるさと納税でワンストップ特例制度を利用しない場合は、確定申告が必要となります。
所得区分ごとに、ふるさと納税において確定申告が必要となる主な例を挙げてみましょう。

給与所得者

給与所得者でも、次のようなケースではふるさと納税をした場合に確定申告が必要となります。
また、ふるさと納税の際にワンストップ特例制度を利用していても、その後下のようなケースに該当することになった場合には、確定申告が必要となります。

    • 副業の所得が20万円を超えている
    • 医療費控除やセルフメディケーション税制を適用したい
    • 住宅ローン控除(初回)を適用したい
    • ふるさと納税を6団体以上行った場合
    • 給与の収入金額が2,000万円を超える
    • 給与を2か所以上から受けている
    • 外国企業から受け取った退職金など、源泉徴収されない収入がある

など

個人事業主

個人事業主には「年末調整」はありませんので、ふるさと納税の有無にかかわらず確定申告が必要となります。
個人事業主が、ふるさと納税を行う場合にも、自分が受けることのできる控除額または還付額の上限を把握したうえで、その範囲内でふるさと納税をする必要があります。

年金生活者等

公的年金等を受給している人には、「確定申告不要制度」が適用されます。
公的年金等の収入金額が400万円以下で、かつ、公的年金等以外の所得の合計金額が20万円以下である場合には、所得税の確定申告書を提出する必要がないという制度です。
しかしながら、ふるさと納税を適用するためには、医療費控除などの適用と同様、確定申告をする必要があります。

ふるさと納税の確定申告で必要な書類

ふるさと納税の確定申告で必要な書類

給与所得者で、年末調整後の源泉徴収票がある場合における、確定申告にあたって必要な書類を確認します。

確定申告書

確定申告書を提出する際には、第一表と第二表を必ず一緒に提出します。

※従来の確定申告書にはAとBがありましたが、令和4年分の確定申告からは、「確定申告書」に一本化されました。

寄附を証明する書類(受領書または、一定事業者による証明書)

「ふるなび」「さとふる」など一定の事業者を通じた場合には、寄附ごとに必要であった「受領書」を、特定事業者発行の年間寄附額をまとめた「寄附金控除に関する証明書」に代えることもできますので、添付書類の簡略化ができます。

参考:ふるさと納税に係る寄附金控除に関する証明書等について|国税庁

マネーフォワード クラウド確定申告なら、特定事業者のポータルサイトからダウンロードした証明書データを確定申告書に添付し送信する方法にも対応しています。

なお、ふるさと納税専用の振込用紙や、自治体より発行される納入通知書でふるさと納税を行った場合には、振込票の控えが寄附の証明書類となることがあります。

源泉徴収票(年末調整済)

源泉徴収票に「年調未済」となっている場合には、所得控除(社会保険料控除生命保険料控除等々)の証明書類等が必要です。

その他の必要資料

確定申告において、ふるさと納税以外に医療費控除などの適用を受ける場合には、控除用の明細等必要資料を用意します。

本人確認書類

税務署窓口の場合には提示のみ。郵送の場合は本人確認書類のコピーを添付します。
電子申告(e-Tax)の場合には、マイナンバーカードまたは利用者識別番号などが必要です。

申告書の記入

ふるさと納税をした場合の記入方法について、説明します。

確定申告書は第一表は集計を、第二表は内訳を記載します。第二表から記載していくとよいでしょう。

「寄附金控除」欄の「寄附先の所在地・名称」に、ふるさと納税をした都道府県または市区町村名を記入します。

「寄附金」の欄に、ふるさと納税で支払った金額の合計を記入します。

次に、「住民税・事業税に関する事項」の「都道府県、市区町村への寄附(特例控除対象)」に、ふるさと納税の合計金額を記入します。

<確定申告書第二表記入例>

確定申告書第二表記入例
出典:確定申告書等の様式・手引き等(令和5年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁、「申告書第一表・第二表【令和5年分以降用】」を加工して作成

このあと、第一表の「寄附金控除」に、すべての寄附金の額から2,000円を差し引いた金額を記入します。

<確定申告書第一表記入例>

確定申告書第一表記入例
出典:確定申告書等の様式・手引き等(令和5年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁、「申告書第一表・第二表【令和5年分以降用】」を加工して作成
その他の記入箇所は通常の確定申告と同じように記入します。

ふるさと納税の控除額の計算方法

ふるさと納税の控除額の計算方法

ふるさと納税とは、ふるさと納税により寄附した金額から2,000円を控除した金額を上限とし所得税および住民税が減額(住民税所得割額の20%が上限)される制度です。

所得税および住民税の減額について詳しくは以下の通りです。

  1. 所得税     (寄附金 - 2,000円 ※1)× 所得税率(復興特別所得税を含む)
  2. 住民税(基本分)(寄附金 - 2,000円 ※1)× 10%
  3. 住民税(特例分) 1および2により減額しきれない部分は、住民税所得割額の20%を上限として控除

※1 所得税は総所得金額等の40%、住民税は総所得金額等の30%が上限です。

ふるさと納税では原則として自己負担の2,000円を除いた全額が控除の対象となりますが、控除される寄附金額には、収入や家族構成などに応じて一定の上限があり控除できないふるさと納税額が生じますので事前に確認をしておくことが大事です。
控除されるふるさと納税額の目安については、総務省HP等にて寄附金控除額の計算シミュレーションができます。

参考:ふるさと納税のしくみ|総務省

申告書の提出方法

申告書の提出方法は、以下の通りです。

    • 持参する

税務署へ持参し控用に受付印をもらいます。

    • 郵送する

この場合は返信用切手を貼付した返信用封筒を同封して郵送します。受付印を押した控用が返送されてきます。

    • e-TAX(電子申告)

インターネットで各種手続きを行う国税庁のシステムです。こちらのシステムを利用するには、マイナンバーカードとICカードリーダライタというICカードをパソコンに読み取らせる機器が必要です。マイナンバーカードがなくても、利用者識別番号と暗証番号でも電子申告が可能です。また、スマホやタブレット端末でも、ふるさと納税を含む確定申告について電子申告ができます。

マネーフォワードの確定申告アプリならスマホで電子申告まで可能

給与所得者が確定申告をする場合、スマホとマイナンバーカードがあれば可能です。令和5年分の確定申告からさらに範囲が拡大し、現在次のものがスマホで申告可能です。

マイナポータル連携による申告書の自動入力対象が拡大!

引用:令和5年分 確定申告特集(準備編)スマホとマイナンバーカードでe-Tax!|国税庁
国税庁が提供するe-Tax以外にも、スマホで使いやすいアプリがいろいろとあります。

例えば、マネーフォワード クラウド確定申告アプリは、とても使いやすいクラウド会計が備わった確定申告アプリです。対応機種であればiPhone、Androidを問わず、確定申告における電子申告をサポートします。

ふるさと納税の申告も可能で、確定申告書様式の出力に対応しています。セキュリティ面でも安全かつ安心してご利用できます。

物品を受け取った場合は課税される?

ふるさと納税をしたことで自治体から、野菜や米、海産物などの食べ物やイベントのチケット、工芸品など品物を受け取ると送料を含めた表示価格が一時所得となります。一時所得の合計金額が50万円以下であれば課税されません。

しかし、ふるさと納税で受け取った物品、そのほか競馬や懸賞金なども合わせて一時所得が50万円を超えると課税されてしまいます。ただし、返礼品については原価で計算しますので、寄付先の自治体に確認します。

また、ふるさと納税は寄附金控除扱いとなりますので、所得税の節税のほか、翌年の住民税が減額されます。一定の制約があるため寄附金額と同額の減税より少なくはなりますが、寄附と控除がセットになった節税効果の高いシステムとなっています。

ふるさと納税の確定申告はますます簡単に!

給与所得者の場合はふるさと納税の際は、できれば確定申告が不要となるワンストップ特例制度を利用したいものです。そして、確定申告が必要となってもスマホなどで済ませることができるよう、マイナンバーカードの利用をおすすめします。ふるさと納税の手続きは簡素化されてきたので、利用しやすいですね!

確定申告について詳しく知りたい方は、以下の記事をご確認ください。

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はじめての確定申告もラクラク安心に済ませる方法

確定申告がはじめての方や、簿記の知識に不安がある方、確定申告書類の作成を効率よく行いたい方は、確定申告ソフトの使用がおすすめです。

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白色申告・青色申告の両方に対応しており、確定申告に必要な書類が自動で作成できます。また、マネーフォワード クラウド確定申告アプリで、スマホから直接の提出も可能です。印刷しての提出やe-Taxソフトでの提出にも対応しています。

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ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様

マネーフォワード クラウド確定申告の導入事例

データ連携機能を使って、銀行やクレジットカードの明細データを自動で取り込むようになってからは、会計ソフトへの入力作業が減ったので、作業時間は1/10くらいになりましたね。

ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様

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よくある質問

ふるさと納税で確定申告が必要なケースは?

ふるさと納税でワンストップ特例制度を利用しない場合には、確定申告が必要となります。詳しくはこちらをご覧ください。

ふるさと納税はe-taxで確定申告できる?

ふるさと納税はe-taxで確定申告できます。詳しくはこちらをご覧ください。

ふるさと納税はスマホで確定申告できる?

可能です。給与所得などだけでなく、事業所得、不動産所得においても、ふるさと納税はスマホとマイナンバーカードを使って、e-taxで確定申告できます。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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