- 更新日 : 2021年10月13日
確定申告は過去分も申告して還付金をもらえるの?
確定申告で申告した税額が本来の税額より多い、もしくは少ない場合は、過去分の申告をやり直す必要があります。申告の際、多めに納税をしていれば、還付を受けられる可能性もあるでしょう。
一方、申告期限を守れなかった場合や確定申告をしない場合には、ペナルティが課せられるため注意が必要です。今回は、過去分を遡って確定申告をする概要やメリット、ペナルティについて紹介します。
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目次
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確定申告は過去分を遡って申告できる?
確定申告は、過去分を遡って申告ができます。ただし、申告ができるのは以前申告した際、納税金額が間違っている場合のみです。
具体的には、納税を多くしてしまった場合や、申告によって還付される金額が少なかった場合を指します。このように確定申告における税額の間違いを正すことが「更正の請求」と呼ばれるものです。
本来納税するはずだった納税額より多い、もしくは還付額が少ない場合に、この制度を利用しましょう。また、税額を実際よりも少なく申告してしまった場合は、速やかに修正申告をしなければなりません。
税務署の調査で税額が少ないことが発覚した際には、過少申告加算税が加わります。本来不要な納税額が膨らまないよう、申告内容に誤りがないか正確に調べておきましょう。
更正の請求について詳しく知りたい人は、以下のページも参考にしてみてください。
遡れる年数は?
確定申告は、更正の請求によって過去5年分であれば遡って申告が可能です。本来の確定申告は、前年の所得内容に応じて翌年の2月中旬から3月中旬あたりまでに申告します。
しかし、前述の通り申告に誤りがある場合は、過去5年分の内容であれば再度修正して申告ができます。そのため、確定申告の期間を過ぎていた場合でも、常に確定申告の修正が可能です。
ただし、申告内容を修正しないままでいると、延滞税やさまざまなペナルティの対象となってしまう可能性があります。「過去5年分ならあとで申告すればよいだろう」「修正申告のやり方がよくわからない」などとそのまま放置せず、気付いた段階で早めに過去分の申告をすることをおすすめします。
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過去分の確定申告を行うと還付はある?
過去分の確定申告で本来よりも多い税額で申告をしてしまった際は、還付を受けられる可能性があります。更正の請求によって間違って申告した税額から、本来の税額を差し引いた分を還付してもらうことが可能です。
本来より少ない税額で確定申告をしてしまった場合に発生するペナルティは、早めに修正申告ができれば影響を最小限にできる可能性があります。税務署の調査によって税額の修正が必要だと分かった際には、申告期間を過ぎていたとしてもすぐに修正申告をしましょう。
過去分の確定申告を行った際のペナルティ
確定申告での誤った税額を修正するのは可能ですが、過去分の確定申告を行うまでにペナルティが課せられます。具体的には「延滞税」「無申告加算税」「重加算」「過少申告課税」「青色申告の取消」が挙げられます。
時間の経過とともに内容が重くなるため、どのようなペナルティがあるか理解した上で、早めに申告をし直しましょう。ここからは、確定申告で発生するペナルティについて解説します。
延滞税
延滞税はその名の通り、納税期限を過ぎても納税がされなかった場合に発生する税金です。延滞された日数によって税率が変動し、延滞日数が長くなるほど税率が上がります。
具体的には、納税期限から2ヵ月以内の納税であれば、本来の税額に対して年率7.6%分が延滞税として加算されます。更に期限を過ぎ、納税期限から2ヵ月以上経過してしまうと年率は14.6%まで上がってしまうため注意が必要です。
このように、延滞税は過去分の確定申告をいつ修正したかによって、かかる税額が変動します。そのため延滞日数をできる限り少なくするよう、早めの修正が必要です。
無申告加算税
無申告加算は、そもそも確定申告の申請期間内に申告をしなかった場合に加算される税です。加算される税額は、本来の申告しなければならなかった税額に応じて変動します。
税額が50万円までであれば税額に対して15%の加算となり、50万円を超えると税額の20%という高い加算税を支払わなければなりません。「確定申告に必要があると知らなかった」「申告期限がいつか間違えていた」など申告漏れが起きないようにくれぐれも注意しましょう。
重加算税
重加算税は、無申告加算税や過少申告加算税にプラスされる税です。申告者が意図的に所得や控除額の隠ぺいや工作をした場合には、税務署の調査で指摘を受けます。また、忘れてよいわけではなくわざと申告をしないでた場合も同様です。
これらの確定申告に対する悪質な事実が発覚した場合、本来の税額の35%もしくは40%の税が課せられます。無申告加算税や過少申告加算税と合算すると大きな金額になるでしょう。
過少申告加算税
過少申告加算税は、確定申告で出した金額が本来より少ない場合にかかる税金です。確定申告をしてからすぐに修正申告をすれば加算されませんが、税務署で確認が入った際は加算税の対象となります。
自分では適正に申告したつもりだった場合でも、申告に不備があったという扱いとなってしまうので注意しましょう。具体的には、本来の税額との差額にプラスしてその金額の10%が過少申告加算税となります。自分で申告内容を確認して、税額に差異が発生してないか見ておくことをおすすめします。
青色申告の取消
青色申告の取消は、確定申告の期限内で申告がされない状況が二期連続になってしまった場合のペナルティです。
青色申告とは、確定申告において所定の手続きを期限内にした場合に受けられる優遇措置です。これにより青色申告特別控除という措置がとられ、最高65万円が控除されます。
ただし、この青色申告は申告の遅れが連続すると承認が取り消される可能性があります。再度青色申告の承認を得るには2年かかるとされているため、期限内の確定申告ができるようにしましょう。
不明点を放置せず適切な申告を
確定申告では過去分を遡って申告することができます。ただし、過去分の申告内容に差異があったり意図的に偽造したりすると、加算税が課せられ厳しいペナルティを受けることになります。
確定申告は複雑かつ分かりづらい点が多くあります。「こんなこと知らなかった」「申告漏れをした項目があった」と後悔しないように、不明点はそのままにせずに税務署で確認して正しく申告しましょう。
確定申告に関して詳しく知りたい人は、以下のページも参考にしてみてください。
はじめての確定申告もラクラク安心に済ませる方法
確定申告がはじめての方や、簿記の知識に不安がある方、確定申告書類の作成を効率よく行いたい方は、確定申告ソフトの使用がおすすめです。
個人事業主向け会計ソフトの「マネーフォワード クラウド確定申告」は、確定申告の必要書類が自動作成でき、Windows・Macはもちろん、専用アプリも提供しています。
①取引明細は自動で取得
銀行口座やカードを登録すると、取引明細を自動取得します。現金での支払いに関しても、家計簿のようなイメージで、日付や金額などを自分で入力することが可能です。
②仕訳の勘定科目を自動提案
自動取得した取引明細データや、受領後にアップロードした請求書・領収書などの情報をAIが判別し、仕訳を自動で入力します。学習すればするほど精度が上がり、日々の伝票入力が効率化されます。
③確定申告必要書類の自動作成機能
白色申告・青色申告の両方に対応しており、確定申告に必要な書類が自動で作成できます。また、マネーフォワード クラウド確定申告アプリで、スマホから直接の提出も可能です。印刷しての提出やe-Taxソフトでの提出にも対応しています。
マネーフォワード クラウド確定申告の導入事例
データ連携機能を使って、銀行やクレジットカードの明細データを自動で取り込むようになってからは、会計ソフトへの入力作業が減ったので、作業時間は1/10くらいになりましたね。
ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様
もっと読むよくある質問
確定申告は過去何年遡って申告できる?
税金を取り戻すための還付申告であれば、過去5年に遡って申告できます。つまり「正しい申告にするための猶予期間が5年ある」とも言い換えれます。詳しくはこちらをご覧ください。
過去を遡ると還付金はどうなる?
過去分の確定申告を行うことで還付を受けられる可能性があります。更正の請求により、税額の差額を返してもらえます。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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