• 更新日 : 2024年11月27日

個人事業主をやめた方がいい年収は?平均年収別の手取りの目安も

個人事業主と会社員では、課される税金や社会保険料の金額などに違いがあるため、同じ年収であっても手取りの金額が異なります。そのため、年収によっては会社員の方が手取りが高く、個人事業主をやめた方がよいと感じることもあるでしょう。ここでは、個人事業主をやめた方がいい年収や、平均年収別の手取りについて解説します。

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個人事業主をやめた方がいい年収

個人事業主と会社員どちらがよいか、単純に年収だけでは決められません。会社員より年収が低くても、将来的に年収を高くできる可能性があったり、やりがいがあったりする場合など、個人事業主の方が本人にとってよいケースもあります。

しかし、いくらやりがいがあっても個人事業主として生計が成り立たない場合や、会社員よりも手取りの面で大きく損をしている場合など、個人事業主をやめたほうがよいといえるケースもあります。

なお、一般的に個人事業主の年収とは「1年間の売上-1年間の仕入や経費」で計算した金額です。つまり、所得金額(もうけ)のことをいうので注意しましょう。

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個人事業主はいくら稼げばいい?

個人事業主は自分の裁量で仕事ができるので、会社員よりもやりがいがあります。ただし、やりがいを重視するとはいえ、会社員より大きく手取りが減少していては個人事業主としてのメリットが少なくなります。そのため、会社員と同程度の手取りになる年収が好ましいでしょう。

個人事業主が稼ぐ年収の目安は、400万円超といわれます。年収400万円であれば、年間数万円程度、会社員の方が手取りが多いです (事業の種類や住んでいる市区町村などで異なる)。そのため個人事業主として続けていくには、400万円超の年収は欲しいところです。

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個人事業主の平均年収

国税庁によると、個人事業主の平均年収(令和4年度)は約472万円でした。次に、どの年収の人数が多いのかを見ると、事業所得においては500万円超1,000万円以下の年収が最も多いです。

参考:標本調査結果|国税庁「令和4年分 申告所得税標本調査結果ー調査結果報告」第22表

しかし、個人事業主の平均年収は、営んでいる業種によって大きく異なります。個人事業主の平均年収や業種別平均年収などについては、次の記事で詳しく解説しています。ぜひご参照ください。

個人事業主が一番得する年収

個人の所得税は、年収が高くなるほど税率が上がる「累進課税制度」が採用されています。そのため、個人事業主は年収に合わせて納める所得税額が変わります。

また、国民年金保険料は、減免などがなければ年収に関わらず一定金額を支払います。そのため、年収が低い方が、収入に対する国民年金保険料の占める割合は高くなります。

個人事業主が一番得する年収は、その人の家族構成や世帯収入などによっても変わりますが、生活をしていくことを考えると、個人事業主の平均年収である年収500万円から1,000万円程度になると考えられます。それ以上になると、年収に占める税金や保険料の割合が高くなる可能性が出てきます。

個人事業主の年収別の手取り早見表

個人事業主は、年収から所得税や住民税、国民年金保険料や国民健康保険料などを支払わなければなりません。そのため、手取りはこれらの金額を差し引いて計算します。

住民税や国民健康保険などは、住んでいる地域や家族構成などによって金額が異なります。そのため以下の数字は、あくまで目安としてお考え下さい。

なお、以下の所得金額は青色申告特別控除前のものとし、本人は30代で配偶者や扶養家族、控除や定額減税などは考えないものとします。

年収200万円の手取り

種類 金額
所得税(復興特別所得税込み) 25,200円
住民税(調整控除後) 57,000円
個人事業税 0円
国民年金保険料 203,760円
国民健康保険料 171,200円
手取り金額 1,542,840円

年収200万円の場合、合計45万円程度の税金や保険料が引かれ、手取り金額は155万円程度となります。

年収300万円の手取り

種類 金額
所得税(復興特別所得税込み) 70,400円
住民税(調整控除後) 145,500円
個人事業税 5,000円
国民年金保険料 203,760円
国民健康保険料 286,100円
手取り金額 2,289,240円

年収300万円の場合、合計70万円程度の税金や保険料が引かれ、手取り金額は230万円程度となります。

年収400万円の手取り

種類 金額
所得税(復興特別所得税込み) 131,700円
住民税(調整控除後) 234,000円
個人事業税 55,000円
国民年金保険料 203,760円
国民健康保険料 401,000円
手取り金額 2,974,540円

年収400万円の場合、合計100万円程度の税金や保険料が引かれ、手取り金額は300万円程度となります。

年収500万円の手取り

種類 金額
所得税(復興特別所得税込み) 222,000円
住民税(調整控除後) 322,500円
個人事業税 105,000円
国民年金保険料 203,760円
国民健康保険料 515,900円
手取り金額 3,630,840円

年収500万円の場合、合計140万円程度の税金や保険料が引かれ、手取り金額は360万円程度となります。

年収600万円の手取り

種類 金額
所得税(復興特別所得税込み) 387,400円
住民税(調整控除後) 411,000円
個人事業税 155,000円
国民年金保険料 203,760円
国民健康保険料 630,800円
手取り金額 4,212,040円

年収600万円の場合、合計180万円程度の税金や保険料が引かれ、手取り金額は420万円程度となります。

年収700万円の手取り

種類 金額
所得税(復興特別所得税込み) 568,100円
住民税(調整控除後) 499,500円
個人事業税 205,000円
国民年金保険料 203,760円
国民健康保険料 745,700円
手取り金額 4,777,940円

年収700万円の場合、合計220万円程度の税金や保険料が引かれ、手取り金額は480万円程度となります。

年収800万円の手取り

種類 金額
所得税(復興特別所得税込み) 749,100円
住民税(調整控除後) 588,100円
個人事業税 255,000円
国民年金保険料 203,760円
国民健康保険料 860,200円
手取り金額 5,343,840円

年収800万円の場合、合計270万円程度の税金や保険料が引かれ、手取り金額は530万円程度となります。

年収900万円の手取り

種類 金額
所得税(復興特別所得税込み) 947,500円
住民税(調整控除後) 685,300円
個人事業税 305,000円
国民年金保険料 203,760円
国民健康保険料 888,200円
手取り金額 5,970,240円

年収900万円の場合、合計300万円程度の税金や保険料が引かれ、手取り金額は600万円程度となります。

年収1,000万円の手取り

種類 金額
所得税(復興特別所得税込み) 1,176,600円
住民税(調整控除後) 785,100円
個人事業税 355,000円
国民年金保険料 203,760円
国民健康保険料 890,000円
手取り金額 6,589,540円

年収1,000万円の場合、合計340万円程度の税金や保険料が引かれ、手取り金額は660万円程度となります。

年収1,200万円の手取り

種類 金額
所得税(復興特別所得税込み) 1,725,500円
住民税(調整控除後) 985,100円
個人事業税 455,000円
国民年金保険料 203,760円
国民健康保険料 890,000円
手取り金額 7,740,640円

年収1,200万円の場合、合計430万円程度の税金や保険料が引かれ、手取り金額は770万円程度となります。

年収1,500万円の手取り

種類 金額
所得税(復興特別所得税込み) 2,736,300円
住民税(調整控除後) 1,285,100円
個人事業税 605,000円
国民年金保険料 203,760円
国民健康保険料 890,000円
手取り金額 9,279,840円

年収1,500万円の場合、合計580万円程度の税金や保険料が引かれ、手取り金額は920万円程度となります。

年収2,000万円の手取り

種類 金額
所得税(復興特別所得税込み) 4,421,000円
住民税(調整控除後) 1,785,100円
個人事業税 855,000円
国民年金保険料 203,760円
国民健康保険料 890,000円
手取り金額 11,845,140円

年収2,000万円の場合、合計820万円程度の税金や保険料が引かれ、手取り金額は1,180万円程度となります。

個人事業主とサラリーマンはどっちが得?

個人事業主とサラリーマンのどちらが得か、一概にはいえませんが、同一年収における手取り金額を考えると、サラリーマンの方が得になることが多いです。なぜなら、個人事業主は、サラリーマンが支払う必要のない「個人事業税」を納めなければならないからです。

また、忘れてはならないのが消費税です。個人事業主の多くは、消費税を納める必要があります。特にインボイス制度が導入されてからは、今まで以上に消費税を納める個人事業主が増えます。サラリーマンの給与には消費税が課税されないため、サラリーマンの方が得になります。

ただし、この比較は同一年収が前提です。サラリーマンをやめて個人事業主として独立したら、年収が増える人もいます。この場合は、個人事業主の方が得になることも多いです。

個人事業主は年収を聞かれたらどう答える?

市区町村などの自治体に提出する書類など、個人事業主が年収を聞かれることは多いです。一般的に、個人事業主の年収とは「1年間の売上-1年間の仕入や経費」で計算した金額、つまり「所得金額(もうけ)」を指します。総収入金額や手取り金額ではないので注意しましょう。

個人事業主は年収と手取り金額に注意

個人事業主の年収とは「1年間の売上-1年間の仕入や経費」で計算した所得金額を指します。会社員のように、会社からの支給額がそのまま年収になるわけではないので注意が必要です。

また、個人事業主は所得税や住民税、国民健康保険料や国民年金保険料を年収から支払います。また、業種によっては会社員では発生しない個人事業税を納める必要があるなど、年収に対して手取り金額がかなり少なくなることもあります。

個人事業主を続けるかどうか迷っている場合は、年収だけでなく年収に対する手取り金額も把握しておきましょう。

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