- 更新日 : 2023年12月21日
所得税の「更正の請求」で払いすぎた税金を取り戻そう!
所得税の申告と納税を済ませた後で、納付額が多すぎたり、還付金が少なかったりすることに気づくことがあります。こうした場合には、「更正の請求」という手続きを行うことで、納付した税金が戻ることがあります。
所得税の「更正の請求」についてみていきましょう。
なお、マネーフォワード クラウド確定申告では、個人事業主やフリーランスの方が確定申告する際に知っておきたい基礎知識や、確定申告の準備、確定申告書の作成方法・提出方法などを分かりやすくまとめた「青色申告1から簡単ガイド」を無料で用意しております。
チェックリスト付きなので、情報収集だけでなく、書類作成・申告手続きを行う時にもお使いいただけます。
この記事を読む方におすすめ税理士監修で、40ページ以上の情報がギュッと詰まったお得な1冊となっていますので、毎年使える保存版としてご活用ください。
「マネーフォワード クラウド確定申告」なら日々の取引入力→申告書の作成→申告作業が、1つで完結します。取引明細の自動取得と仕訳の自動作成に対応しており、手入力を減らしてカンタンに書類を作成。そのままスマホから提出することもできます。
PC(Windows/Mac)だけでなく、スマホアプリからも確定申告が可能です。
所得税の更正の請求について
納税者は税金を多く納めすぎた場合や、還付を受ける金額が少なかった場合に税務署に更正の請求という手続きを行うことができます。更正の請求の手続きが行われると、税務署はその内容を検討し、税金を多く納めすぎた等と認められた場合には、正しい税額へ訂正され、納税者は納めすぎた税金の払い戻しを受けたり、足りなかった還付金を受け取ることができます。
所得税の更正の請求ができる期間
・すでに納付した税金が多すぎたり還付金が少なかった人:平成22年分は法定申告期限より1年以内、平成23年分以後はそれぞれの年分の法定申告期限より5年以内。
・申告済みの純損失などの金額が実際には少なかった人:法定申告期限より5年以内。
提出期限が祝日や土曜日・日曜日など税務署の閉庁日の場合は、期限が閉庁日明けに延びます。また、税務署の時間外収受箱への投函や郵送の場合は閉庁日の提出も可能です。
「所得税及び復興特別所得税の更正の請求書」の書き方
所得税の更正の請求には、「所得税及び復興特別所得税の更正の請求書」へ必要事項を記載して提出する必要があります。なお、請求書の提出に関する手数料はかかりません。
また、請求の理由となる事実を証明するための書類を添付する必要があります。
出典:所得税及び復興特別所得税の更正の請求書・書き方【令和4年分以降用】|国税庁
各欄の記載については次の通りです。
(1)「個人番号」の欄:更正の請求をする方の12桁の個人番号を記載。
(2)「請求の目的となった申告又は処分の種類」の欄:どの年度分であるか(平成○○年度分)と、訂正する申告・処分の種類(確定申告、決定通知など)を記載。
(3)「申告書を提出した日、処分の通知を受けた日又は請求の目的となった事実が生じた日」の欄:原則は申告した年月日または処分通知を受けた日を記載。ただし、法令に規定する事実に基づいた際には、その事実が生じた日となる。
(4)「更正の請求をする理由、請求をするに至った事情の詳細等」の欄:請求の理由や請求に至る事情を詳細に記載。
(5)「添付した書類」の欄:更正の請求書に添付した書類の名前を記載。
なお、添付書類の例は次のとおりです。
事業所得の必要経費漏れについて:決算書もしくは収支内訳書、請求に関係する内容を記帳した帳簿書類、支払いに関する領収書など。
医療費控除の記載漏れについて:医療機関への支払いに対する領収書。
社会保険料の記載漏れについて:社会保険料(健康保険料や国民年金保険料など)控除証明書。
住宅借入金等特別控除額の過誤記載について:(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書、金融機関が交付する借入金の年末残高等証明書(住宅取得資金に関わるもの)。
マネーフォワード クラウド確定申告では、個人事業主やフリーランスの方が知っておきたい"経費"のキホンや勘定科目を分かりやすく1つにまとめた「個人事業主が知っておくべき経費大辞典」を無料で用意しております。
税理士監修で、経費の勘定科目や具体例だけでなくワンポイントアドバイスもついているお得な1冊となっていますので、ぜひ手元に置きたい保存版としてご活用ください。
更正の請求期間の延長について
所得税の更正の請求が可能な期間は、平成23年12月1日以前に法定申告期限を迎えたものについてはその法定申告期限より1年でした。これが平成23年12月2日以降に法定申告期限を迎えるものについては、原則5年に延長されました。
また、平成23年12月1日以前に法定申告期限を迎えたものについても、増額更正ができる期間内(3年、純損失の金額についての更正は5年)に「更正の申出書(所得税及び復興特別所得税の更正の請求書)」が提出されれば、調査を経て減額更正を行う経過措置もあります。詳細は税務署に問い合わせてください。
更正の請求範囲の拡大
当初の申告がなければ適用されないという要件のあった措置について、一定のものは更正の請求の際にも適用されるようになりました。平成23年12月2日以降の年分から適用される措置については「当初申告要件が廃止された措置|国税庁」を参照してください。
また、当初の申告で記載された金額に限定される「控除額の制限」の措置についても、更正の請求で計算された適正な控除額まで増額できることになりました。平成23年12月2日以降の年分から適用される措置については「控除額の制限が見直された措置|国税庁」を参照してください。
なお、更正の請求範囲の拡大については、平成23年12月1日以前の年分に対する申告には適用されません。
また、「所得税及び復興特別所得税の更正の請求書」に虚偽の内容を記載して提出した場合、「1年以下の懲役または50万円以下の罰金」が課せられます。適用は平成24年2月2日以後の更正の請求からとなります。
はじめての確定申告もラクラク安心に済ませる方法
確定申告がはじめての方や、簿記の知識に不安がある方、確定申告書類の作成を効率よく行いたい方は、確定申告ソフトの使用がおすすめです。
個人事業主向け会計ソフトの「マネーフォワード クラウド確定申告」は、確定申告の必要書類が自動作成でき、Windows・Macはもちろん、専用アプリも提供しています。
①取引明細は自動で取得
銀行口座やカードを登録すると、取引明細を自動取得します。現金での支払いに関しても、家計簿のようなイメージで、日付や金額などを自分で入力することが可能です。
②仕訳の勘定科目を自動提案
自動取得した取引明細データや、受領後にアップロードした請求書・領収書などの情報をAIが判別し、仕訳を自動で入力します。学習すればするほど精度が上がり、日々の伝票入力が効率化されます。
③確定申告必要書類の自動作成機能
白色申告・青色申告の両方に対応しており、確定申告に必要な書類が自動で作成できます。また、マネーフォワード クラウド確定申告アプリで、スマホから直接の提出も可能です。印刷しての提出やe-Taxソフトでの提出にも対応しています。
追加料金なしで確定申告以外のサービスが使える
有料プラン(パーソナルミニ・パーソナル・パーソナルプラス)に登録すると、基本料金だけで請求書や契約のサービスを含む11サービスを利用することができます。日々の業務や作業をまとめて効率化しましょう。
合わせて読みたいおすすめ資料
マネーフォワード クラウド確定申告では、さまざまなお役立ち資料を用意しています。 無料登録するだけで資料がダウンロード可能なので、ぜひ読んでみてください。会社員の確定申告 丸わかりガイド
青色申告1から簡単ガイド
個人事業主が知っておくべき経費大辞典
マネーフォワード クラウド確定申告の導入事例
データ連携機能を使って、銀行やクレジットカードの明細データを自動で取り込むようになってからは、会計ソフトへの入力作業が減ったので、作業時間は1/10くらいになりましたね。
ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様
もっと読むよくある質問
所得税の更正の請求ができる期間は?
すでに納付した税金が多すぎたり還付金が少なかった場合について。平成22年分は法定申告期限より1年以内、平成23年分以後はそれぞれの年分の法定申告期限より5年以内。申告済みの純損失などの金額が実際には少なかった場合について。法定申告期限より5年以内とされています。詳しくはこちらをご覧ください。
所得税の更正の請求が可能な期間は?
平成23年12月2日以降に法定申告期限を迎えるものについては、原則5年とされています。詳しくはこちらをご覧ください。
「所得税及び復興特別所得税の更正の請求書」に虚偽の内容を記載して提出した場合はどうなる?
1年以下の懲役または50万円以下の罰金」が課せられます。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
確定申告の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
個人事業主の税金の関連記事
新着記事
滋賀県の確定申告ガイド!税務署や郵送先、会場の情報を網羅的に解説
この記事では滋賀県の確定申告に必要な税務署や申告書等の送付先、会場について解説します。確定申告を行う際は、時間に余裕を持って準備を進め、期限内に行いましょう。 2025年の確定申告期間は2月17日から3月17日まで 確定申告の期間は、原則翌…
詳しくみる山梨県の確定申告ガイド!税務署や郵送先、会場の情報を網羅的に解説
この記事では山梨県の確定申告に必要な税務署や申告書等の送付先、会場について解説します。確定申告を行う際は、時間に余裕を持って準備を進め、期限内に行いましょう。 2025年の確定申告期間は2月17日から3月17日まで 確定申告の期間は、原則翌…
詳しくみる山口県の確定申告ガイド!税務署や郵送先、会場の情報を網羅的に解説
この記事では山口県の確定申告に必要な税務署や申告書等の送付先、会場について解説します。確定申告を行う際は、時間に余裕を持って準備を進め、期限内に行いましょう。 2025年の確定申告期間は2月17日から3月17日まで 確定申告の期間は、原則翌…
詳しくみる山形県の確定申告ガイド!税務署や郵送先、会場の情報を網羅的に解説
この記事では山形県の確定申告に必要な税務署や申告書等の送付先、会場について解説します。確定申告を行う際は、時間に余裕を持って準備を進め、期限内に行いましょう。 2025年の確定申告期間は2月17日から3月17日まで 確定申告の期間は、原則翌…
詳しくみる三重県の確定申告ガイド!税務署や郵送先、会場の情報を網羅的に解説
この記事では三重県の確定申告に必要な税務署や申告書等の送付先、会場について解説します。確定申告を行う際は、時間に余裕を持って準備を進め、期限内に行いましょう。 2025年の確定申告期間は2月17日から3月17日まで 確定申告の期間は、原則翌…
詳しくみる埼玉県の確定申告ガイド!税務署や郵送先、会場の情報を網羅的に解説
この記事では埼玉県の確定申告に必要な税務署や申告書等の送付先、会場について解説します。確定申告を行う際は、時間に余裕を持って準備を進め、期限内に行いましょう。 2025年の確定申告期間は2月17日から3月17日まで 確定申告の期間は、原則翌…
詳しくみる