• 更新日 : 2022年10月22日

副業の確定申告で還付金を受け取れる?どんな人が対象になるのか解説

副業の確定申告で還付金を受け取れる?どんな人が対象になるのか解説

副業の所得が20万円を超える方、2カ所以上から給与をもらっている方は、原則として確定申告をしなければなりません。本業の勤務先や副業での取引先から源泉徴収された税額が本来納めるべき所得税額より多い場合、還付金を受け取ることができます。副業の収入がある方は確定申告のポイントを押さえ、還付金が受け取れるかを試算してみましょう。

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副業の確定申告で還付金はもらえる?

副業の所得が20万円を超えるケースやダブルワークで2カ所以上から給与をもらっている方は確定申告が必要です。本業の勤務先と副業での取引先から源泉徴収された額の合計が本来の納税額より多い場合には、確定申告で還付金を受け取れます。さらに、たとえ副業収入が20万円以下でも、所得や副業の経費によっては還付金をもらえるケースもあります。

還付金とは?

還付金とは確定申告をした結果、本来納めるべき税額より源泉徴収税額が多かったため、還付される差額です。確定申告を行うことで、還付金がもらえるケースともらえないケースがあります。

副業をしていて還付金がもらえるケース

還付金がもらえる条件は「源泉徴収税額が(所得税額+復興特別所得税)より多い」ことです。源泉徴収税とは、給与・報酬を支払う事業者があらかじめ所得税・復興特別所得税を差し引いた税務署に納付する税金のことです。

副業で顧客・取引先の企業に源泉徴収をされている場合、確定申告によって還付金がもらえる可能性があります。ライターや作家が報酬として受け取る原稿料、セミナー・講習などを行った際の講演料を事業者が支払う際には源泉徴収をしなければいけません。

支払金額が100万円以下の場合は「支払金額×10.21%(所得税+復興特別所得税)」が源泉徴収されます。

しかし、確定申告によって本業の所得と合わせて課税される所得を計算し直した結果、本来納める所得税額(+復興特別所得税)が源泉徴収税額より少なかった場合はその差額が還付金としてもらえます。

また、年の途中で退職し年末調整を受けていない方、ふるさと納税や一定の団体に寄付をした方、1年間で一定額以上の医療費を支払った方、住宅ローン控除を受ける方は確定申告によって還付金をもらえる可能性があります。

副業をしていて還付金がもらえないケース

確定申告をした結果、源泉徴収税額が所得税額より少ない場合には、還付金はもらえず追加の税金を納めることになります。年の途中で退職し、同年内に再就職をしていない方は年末調整を受けることができないため自身で確定申告・納付しなければなりません。

20万円以下の確定申告でもお金が戻ってくる?

副業の所得が20万円を超えると確定申告を行わなければなりません。ただ、副業の所得が20万円以下でも、副業で源泉徴収をされている場合には確定申告を行うことで還付金が戻ってくる可能性があります。

確定申告で還付金がもらえる場合の計算方法

還付金として受け取れる金額は以下の計算式で求められます。

源泉徴収税額-(本来納めるべき所得税+復興特別所得税額)

そのため、まずは本業の勤務先で源泉徴収された税額と、副業における勤務先の企業もしくは取引先で源泉徴収された額を把握する必要があります。

本業での源泉徴収税額は源泉徴収票に記載されています。副業がアルバイト・パートの場合も源泉徴収票で源泉徴収税額がわかります。副業が業務委託の場合で、取引先の企業に源泉徴収をされている方は、請求書・発注書に源泉徴収税額を記載しているはずですので確認してみましょう。

本業と副業の源泉徴収税額の合計から、確定申告で計算した本来納める税額を差し引いた結果が還付金の額です。

還付金の計算・シミュレーションをしてみよう

還付金がもらえる場合、確定申告をすることでいくらの還付金をもらえるのでしょうか?本業の年収が180万円で、副業でセミナーを開催し講演料の収入として年間30万円をもらい、セミナーを開催するためのスペースのレンタル料金・資料作成の費用・交通費など必要経費が1年で10万円かかった方で、本来納める税金と源泉徴収税額を計算・シミュレーションしてみましょう。

扶養家族人数0人、40歳未満の方で白色申告の場合
月の給与収入(年間)15万円(180万円)
月の社会保険料(年間)2万1,533円(25万8,396円)
月の源泉徴収税額(年間)2,150円(2万5,800円)
年間副業収入(講演料)30万円
副業の年間経費15万円
副業の源泉徴収税額3万630円
年間の源泉徴収額の合計5万6,430円
課税される所得金額66万1,604円
所得税(66,1604×5%)3万3,080円
復興特別所得税(33,080×2.1%)694円
源泉徴収税額-所得税+復興特別所得税額=2万2,656円

還付金は2万2,656円がもらえる結果となりました。ただ、上記は白色申告の場合です。青色申告を選択し青色申告特別控除(10~65万円)を受ける際にはもらえる還付金はさらに多くなります。

副業で確定申告をする方法

副業の確定申告を行う際には、年間の収入と経費の計算など準備をしたあとに申告を行います。申告はe-Tax(電子申告)・税務署に郵送・持参の3つの方法から選択できます。

確定申告の準備

副業がアルバイトやパートの方は源泉徴収票を準備しましょう。源泉徴収票に記載されている支払金額(給与収入)や源泉徴収税額をもとに確定申告書を作成します。所得は「給与所得」に分類されます。
副業がWebライター・デザイナー・ハンドメイド品の販売など業務委託である場合、所得は「雑所得」です。請求書や支払調書などをもとに1年間の収入と経費を計算します。源泉徴収されている場合には源泉徴収税額もチェックしておきましょう。

給与所得者の副業の確定申告は基本的に、確定申告書Aを利用します。副業が事業規模で事業所得として申告するケースなどでは確定申告書Bを使います。

申請書の提出

申告書A、またはBに必要書類を添付し管轄の税務署に持参または郵送します。e-Taxによる電子申告も可能です。

確定申告の詳細は下記の記事をご覧ください。

副業をしている場合は、確定申告について理解を深めましょう!

副業をしている方は、確定申告を行うことで還付金をもらえる可能性があります。特に副業で源泉徴収されていて、所得が低めの方は還付される可能性が高くなっています。
副業が個人事業であり、いずれ個人事業主として独立するという方にとっては将来事業の確定申告を自身で行うことも想定されます。確定申告は普段、勤務先が天引きしている税金や社会保険料の知識も身につきます。ポイントを押さえ、理解を深めていきましょう。

よくある質問

副業の確定申告を行うと還付金をもらえる?

源泉徴収税額が、本来納める所得税・復興特別所得税額を上回った場合に差額を還付金としてもらえます。詳しくはこちらをご覧ください。

副業で確定申告をしても還付金をもらえない人とは?

納めるべき所得税・復興特別所得税額が、源泉徴収税額より多い方は還付金をもらえません。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:河野雅人(公認会計士・税理士)

東京都新宿区に事務所を構え活動中。大手監査法人に勤務した後、会計コンサルティング会社を経て、税理士として独立。中小企業、個人事業主を会計、税務の面から支援している。独立後8年間の実績は、法人税申告実績約300件、個人所得税申告実績約600件、相続税申告実績約50件。年間約10件、セミナーや研修会等の講師としても活躍している。趣味はスポーツ観戦。

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