確定申告の書き方・記入例など

所得税の確定申告書の書き方について見ていきましょう。

ここでは、確定申告書A、Bそれぞれについての書き方を説明していきます。それぞれ第一表と第二表で構成されているので、順を追ってみていきましょう。

確定申告書A

主に会社員の方が該当し、申告する所得が給与所得や公的年金、雑所得、配当所得、一時所得給与所得に該当する方が該当します。

確定申告書B

所得の種類にかかわらず、どなたでも使用でき、個人事業主やフリーランスの方がこちらに該当します。

確定申告書A 第一表


出典:国税庁

1、収入金額等

源泉徴収票に記載されている、一年に支払われた給与合計額「支払金額」を「給与」の項目に記入します。

2、所得金額

源泉徴収票に記載されている、「給与所得控除後の金額」を2の「給与」の項目に記入します。雑所得、配当所得、一時所得がない場合は、「給与」の項目に記入した額を2の「合計」に記入します。

3、各種控除金額

源泉徴収票に記載されている、社会保険料や生命保険料の控除額や、すべての人を対象に適用される基礎控除・38万円などを3の各控除の欄に記入します。すべての控除額を記入後、その合計金額を3の「合計」に記入します。

4、税金の計算

2の「所得金額」の「合計」から3の各種控除金額の「合計」を差し引いた額を4の「課税される所得金額」に記入します(※1)。そして、「課税される所得金額」に所得税率をかけた後の金額を4の「上の21に対する税額」の欄へ記入します。

※1 1,000円未満の端数は切り捨てる

「上の21に対する税額」の額から、配当控除以下から住宅耐震改修特別控除までの合計額を差し引いた結果を「差引所得税額」へ記入します。そして「差引所得税額」から「災害減免額」の金額を差し引いた金額を項番34へ記入します。

項番34と「復興特別所得税額」の金額を合計し、項番36の欄へ記入後、そこから項番37と源泉徴収票に記載されている源泉徴収税額を差し引いた金額が黒字の場合は項番39へ、赤字の場合は項番40へ記入します。

5、その他

配偶者の前年度の合計所得金額を5の「配偶者の合計所得金額」に記入します。項番42については、項番38で記入した税額のうち、雑所得、一時所得の金額に対する所得税および復興と区別所得税の源泉徴収税額の合計を記入します。

また、項番43については、給与等の支払者において未払の収入金額があり、その収入金額に対する所得税及び復興特別所得税の源泉徴収税額の支払者の未納付があるとき、その未納付の所得税及び復興特別所得税の源泉徴収税額を記入します。

確定申告書A 第二表


出典:国税庁

第二表の各項目については第一表で記入した額をすべて転記します。ただし、所得の種類については具体的な会社名と共に記載し、保険料については源泉徴収票に書かれている控除額ではなく、実際に支払った保険料を記入します。

確定申告書B 第一表


出典:国税庁

1、収入金額など

その年の1月1日から12月31日までの間に得られた収入を、所得ごとに記入します。事業による収入がある場合には、「事業」の欄に、給与の収入がある人は、「給与」の欄に収入金額を記入します。個人事業主あるいはフリーランスの人は事業所得があるでしょうから、「事業」の「営業等(※2)」の欄に記入します。

給与所得者でも給与以外の収入がある場合には、給与所得の欄に源泉徴収票に書かれている支払金額を記入し、加えて、該当する所得の欄にも副業で得た収入を記入します。

※2 営業などの所得に当てはまる事業は以下になります。

・卸売業、小売業、飲食店業、製造業、建設業、金融業、運輸業、修理業、サービス業などのいわゆる営業 ・医師、弁護士、作家、俳優、職業野球選手、外交員、大工などの自由職業 ・漁業などの事業

2、所得金額

所得金額とは、収入から必要経費を差し引いた金額です。個人事業主あるいはフリーランスの人であれば、収入から通信費や交通費などの必要経費を除いた額になります。なお、青色申告の承認を受けている場合、青色申告特別控除の金額(65万円または10万円)もここで控除ができます。

記入方法は、1の「収入金額/営業等」から青色申告控除による金額(65万円または10万円)および経費金額などを差し引いた額を2の「営業等(※3)」に記入します。事業所得以外の所得がある場合はそれぞれ計算し、各所得の欄に記入します。給与所得者の場合には、源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」の欄にある数字を記入します。全ての所得を計算後、その合計金額を2の「合計」に記入します。

※3 所得税青色申告決算書の項番45の「所得金額」の額を記入します。

3、所得から差し引かれる金額(各種控除金額)

ここは、所得から控除が認められる金額を記入する欄です。具体的には、医療費控除、社会保険料控除、生命保険料控除、扶養控除などがあります。

個人事業主やフリーランスの人は、該当する項目について個々に記入していきます。

一方サラリーマンは、年末調整で申告漏れがなければ、源泉徴収票の所得控除の合計額を申告書の所得控除額の合計額に転記するだけです。

4、税金の計算

税金は、総所得金額から所得控除の合計額を差し引いた額に、所得税率を掛けて計算します。ここから、さらに税額控除として認められるものを差し引いて、最終的な税額を計算します。

主な税額控除としては、配当控除と外国税額控除があります。配当控除とは、総合課税の配当所得がある場合に、配当所得の金額の10%または5%に相当する金額を控除するものです。

外国税額控除とは、同じ所得に対し、外国と日本国内の両方で課税されることを調整するための控除です。外国で生じた所得には、外国での所得税にあたる税と、日本国内での所得税の両方が課せられることになります。その二重に課税されている状態を調整するために、外国で支払った税のうち、一定の額を所得税額から控除することができるようになっています。

記入方法は、2の「所得金額」の「合計」から3の各種控除金額の「合計」を差し引いた額を4の「課税される所得金額」に記入します(※4)。そして、「課税される所得金額」に所得税率をかけた後の金額を4の「上の26に対する税額」の欄へ記入します。

4の「上の26に対する税額」の額から、配当控除以下から住宅耐震改修特別控除までの合計額を差し引いた結果を「差引所得税額」へ記入します。そして「差引所得税額」から「災害減免額」の金額を差し引いた金額を項番40へ記入します。

項番40と「復興特別所得税額」の金額を合計し、項番42の欄へ記入後、そこから項番43と所得税の源泉徴収税額を差し引いた金額が黒字の場合は項番47へ、赤字の場合は項番48へ記入します。

※4 1,000円未満の端数は切り捨てる

5、その他

この欄は、税額が正しく計算されているかを確かめるのに必要な情報で、専従者給与(控除)の合計額や青色申告特別控除額、未納付の所得税および復興特別所得税の源泉徴収税額などを記入します。

専従者給与(控除)の合計額は、青色事業専従者または事業専従者がある場合に、青色申告決算書の専従者給与額もしくは収支内訳書の専従者控除額を記入します。

青色申告特別控除額は、最大65万円または10万円の額を記入します。未納付の所得税および復興特別所得税の源泉徴収税額は、給与支払い者が給与をまだ支払っていない場合に、源泉徴収されるべき金額について記入します。この額は、未払給与が支払われて源泉徴収されるまで還付が認められません。

また、前年分より繰り越された損失があり、翌年に繰り越す損失額がない場合は「本年分で差し引く繰越損失額」の欄に前年分の損失額を記入します。

確定申告書B 第二表


出典:国税庁

1、所得の内訳欄

ここには、所得の種類と支払者の名称、収入、源泉徴収税額を記入します。

2、所得から差し引かれる金額に関する事項

源泉徴収票で控除されている場合には、「源泉徴収票のとおり」と記入すれば大丈夫です。そうでない場合は、控除が認められる額ではなく、実際に支払った金額を記入します。

まとめ

以上、大まかな確定申告書の書き方を説明しました。細かい項目よりも、まずは全体の構成を捉えることが大切です。それがわかれば、あまり難しいものではありません。各項目についてわからないことは、個別に税務署に相談してみましょう。国税庁の記入例も参考にしてください。
確定申告書A
確定申告書B



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監修:高木 健太郎 (税理士)

税理士法人ナレッジラボ 代表社員
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