- 更新日 : 2026年1月22日
確定申告をしないとどうなる?ペナルティや申告義務、対処法を解説
確定申告をしないとどうなるかご存知でしょうか?確定申告をする義務がありながら、意図的に確定申告をしない悪質な脱税に対しては厳しい罰則があり、厳正な処分が下されます。
罰則のリスクを避けるためにも、確定申告に関する情報を少しでも知っておくことが大切です。
目次
確定申告をしないとペナルティが課される
原則として2月16日〜3月15日(祝休日の場合は翌日)の確定申告期限までに申告や納税をしないと延滞税や無申告加算税などの申告漏れによるペナルティが課されることがあります。
重い税がかかるケースもあるので注意が必要です。
なお、2025年分の確定申告の期間は、2026年(令和8年)2月16日(月)から2026年3月16日(月)の間です。
以下に、ペナルティが発生する2つのケースをご紹介します。
その1:無申告加算税が発生するケース
無申告加算税は確定申告書を3月15日までに提出しなかった場合、納付すべき本税に加えて課される罰金的な性質のものです。
無申告加算税は、原則として、次の割合を納付税額にかけた金額になります。
- 納付税額が50万円まで 15%
- 納付税額のうち50万円~300万円 20%
- 納付税額のうち300万円を超える部分 30%
- 税務署の調査を受ける前に自主的に期限後申告をした場合 5%
しかしながら、申告期限から1か月以内に自主的に納付した場合には無申告加算税は課せられません。
また、税務調査の事前通知後に確定申告をした場合、加算税が軽減される措置もあります。
- 納付税額が50万円まで 10%
- 納付税額のうち50万円〜300万円の部分 15%
- 納付税額のうち300万円超の部分 25%
その2:延滞税が発生するケース
確定申告の提出期限である3月15日は、所得税や贈与税を現金で納付する場合の納付期限でもあります。延滞税は、納付期限内に税金を納めなかった場合に課せられる罰則的税金です。
延滞税が発生する期間は原則として、法定納期限である3月15日の翌日から、実際に納付する日までとなります。延滞する日数が増えれば延滞税も増えることになりますので、納付が遅れた場合は、速やかに納付したほうがよいでしょう。
なお、延滞税は納税者自らが計算する必要はなく、国が計算します。延滞税の税率は、納期限の翌日から2月を経過する日までについて、年分ごとに異なりますが、例えば令和7年分は年2.4%、令和8年分は年2.8%です。
納期限の翌日から2月を経過した日以後についても年分ごとに異なりますが、例えば令和7年分は年8.7%、令和8年分は年9.1%です。
※特例基準割合は、前年の銀行における新規の短期貸出約定平均金利に年1%分を加算して算出されます。
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故意に申告書を提出しない「ほ脱」はより重いペナルティに
本来納めるべき税金を逃れるため、意図的に申告書を提出しない行為を「ほ脱」と呼びます。うっかり確定申告の提出を忘れてしまった場合と異なり、ほ脱は初めから脱税を意図して申告を行わない違法行為です。所得税を含む全ての税目で、ほ脱に対する罰則を強化するため、平成23年の税制改正の中で「故意の申告書未提出によるほ脱犯」が新たに創設されました。
これは、故意に脱税をした場合「5年以下の懲役」もしくは「最大500万円以下の罰金」またはその両方が課されるという重いペナルティです。
このような罰則規定は所得税に限らず贈与税や相続税、法人税などにも同様の規定があります。なお、意図せず単純に申告や納税を失念していた場合であっても「1年以下の懲役」または「50万円以下の罰金」が科せられるケースがありますので注意しましょう。
申告を忘れてしまった時の対処法
確定申告を忘れてしまった場合の対処法は、速やかに確定申告を行うことです。
一定の要件を満たす場合に無申告課税が課されなくなる
以下の要件を満たす場合には、申告期限後に申告をした場合にも無申告課税が課されないようになっています。
1 その期限後申告が、法定申告期限から1か月以内に自主的に行われていること。
2 期限内申告をする意思があったと認められる一定の場合に該当すること。
まず前提として、法定申告期限(=確定申告の期限)から1か月以内である必要があります。
その上で、もともと期限までに申告を終える意思があったと認められる必要があります。
なお、一定の場合とは、次の(1)および(2)のいずれにも該当する場合をいいます。
(1) その期限後申告に係る納付すべき税額の全額を法定納期限(口座振替納付の手続きをした場合は期限後申告書を提出した日)までに納付していること。
(2) その期限後申告書を提出した日の前日から起算して5年前までの間に、無申告加算税または重加算税を課されたことがなく、かつ、期限内申告をする意思があったと認められる場合の無申告加算税の不適用を受けていないこと。
納付予定の税額を全額支払っており、なおかつ過去5年間に申告忘れや重加算税が課されるような不正やミスをしていなければ、「意思があった」と認められます。
要件を満たさない場合にも税務署の調査が入る前に申告を
仮に上記の要件を満たすことができない場合にも、税務署の調査が入る前に確定申告をしましょう。無申告課税が5%の割合を乗じて計算した金額に軽減されるためです。
調査の事前通知が行われた後に確定申告をした場合は、納付すべき税額に対して50万円までは10%、50万円〜300万円までは15%、300万円超は25%の金額が課されることとなってしまいます。
確定申告の必要がある人(しないといけない人)は所得税がある人
原則、1年間の収入について支払うべき所得税のある人は、確定申告をする必要があります。ただし、会社員などの給与をもらっている人にまで確定申告を求めてしまうと、事務負担が大きくなるなどのさまざまな理由から、会社員は確定申告ではなく、会社で年末調整を行うことになっています。ただし、医療費控除など年末調整ができない控除などについては会社員であっても、確定申告が必要な場合があります。
所得税の確定申告が必要な人は、次の通りです。
| ① 給与を受け取っている人(サラリーマン・パート・アルバイトなど) 原則、年末調整があるため確定申告不要です。 | 次のいずれかに該当する人 1. 給与の収入金額が2,000万円を超える場合 2. 年末調整した給与以外に収入があり、給与以外の所得金額の合計額が20万円を超える(退職所得を除く)場合 3. 給与を2か所以上で受け、年末調整されなかった給与の収入金額と、それ以外の所得金額(退職所得を除く)との合計額が20万円を超える場合 4. 同族会社の役員・その親族などが、その会社の給与以外に土地の賃貸料などの収入を得ている場合 5. 災害減免法により、源泉徴収税額の徴収猶予などを受けている場合 6. 国内の外国公館勤務の方や家事使用人の方などで、所得税等の源泉徴収を受けない場合 |
|---|---|
| ② 公的年金のみを受け取っている人 | 納める税金がある人 ※受け取った公的年金の金額が400万円以下の場合は、納める税金があっても確定申告は不要です。 |
| ③ 退職所得がある人 退職した勤め先に「退職所得の受給に関する申告書」を提出している人は、原則確定申告不要です。 | 退職金で、源泉徴収されないものがある人 |
| ④ ①から③以外の方 | 納める税金のある人 (計算した税額から税額控除を差し引いても残額がある人) ※「公的年金」のほかに、給与所得など「それ以外の収入」がある場合は、「公的年金等による収入が400万円以下」で、かつ「その他の収入の所得金額が20万円以下」であれば、納める税金があっても確定申告は不要です。 |
源泉徴収票の給与所得控除後の金額の欄が空欄の場合、年末調整を受けていないことになるため確定申告を行ってください。ただし、1年間の給与合計額が160万円以下の場合は、所得控除の65万円を差し引くと、基礎控除額95万円以下になり納税額がゼロになるので、他に収入がなければ確定申告をする必要はありません。
確定申告すべき所得があるにもかかわらず提出を怠ってしまうと、本税のほかに延滞税や無申告加算税といった、本来払う必要がないペナルティが上乗せされてしまいます。確定申告の時期が来たら、ご自身に申告義務がないか、もう一度確認しましょう。
個人事業主やフリーランスは確定申告が義務
原則、個人事業主・フリーランスは確定申告を行う必要があります。確定申告をしなければ、青色申告特別控除を適用することもできません。
しかし、例えば所得控除などの控除が所得金額よりも大きいなど、納付すべき税金がない場合は、確定申告をする必要がありません。ただし、その場合も翌年の国民健康保険料などが正しく計算されるよう、住民税の申告は忘れないようにしましょう。
個人事業主やフリーランスの確定申告については、次の記事で詳しく解説しています。こちらをご参照ください。
そもそも確定申告が分からない方はこちら
確定申告とは、1年間の収入や所得、納税額などを自分で計算し、申告・納税を行うことです。
確定申告は、個人事業主やフリーランスがメインになりますが、医療費控除や住宅ローン控除(初年度)がある場合など、会社員が行うこともあります。確定申告については、次の記事で詳しく解説しています。こちらをご参照ください。
確定申告の種類
確定申告の申告書には「A」と「B」という2つの様式がありましたが、令和4年分の確定申告から「確定申告書」に一本化されました。なお、確定申告には青色申告と白色申告があり、青色申告には、さらに特別控除の10万円のものと最大65万円のものとがあります。これら白色申告、10万円控除青色申告、65万円(55万円)控除青色申告は、それぞれ作成が義務付けられている帳簿が異なります。
白色申告では、収入金額や経費を記載すべき帳簿を作成すれば足りるところ、青色申告の場合には、以下のような帳簿が必要になります。
青色申告特別控除10万円を受ける場合に必要な帳簿
現金出納帳、預金出納帳、売掛帳、買掛帳、経費帳、固定資産台帳など
青色申告特別控除65万円(55万円)を受ける場合に必要な帳簿
仕訳帳、総勘定元帳、現金出納帳、預金出納帳、売掛金元帳、買掛金元帳、固定資産台帳など
確定申告の手順
確定申告をする手順には大きく分けて「必要書類の準備」「申告書の作成」「申告書の提出」「税金の納付(還付)」の4つがあります。
必要書類の準備では、確定申告書や各種控除証明書など、確定申告に必要な書類を揃えます。必要書類の準備ができたら、会計ソフトや国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」で確定申告書を作成し、税務署に提出します。その後、税金の納付(還付)を行い、確定申告の手続きが完了します。
確定申告の流れについては、次の記事で詳しく解説しています。こちらをご参照ください。
ペナルティを受けないようにしっかりと確定申告を行いましょう!
個人事業主やフリーランスの場合は、基本的には確定申告をする義務があります。確定申告をしなければならない人が確定申告を忘れると、延滞税や無申告加算税などのペナルティが科されるリスクがあります。
ペナルティを受けないように、しっかりと確定申告を行う必要があるでしょう。
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ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様
よくある質問
確定申告の必要・義務があるのはどんな人?
原則、個人事業主やフリーランスは確定申告をする必要があります。会社員であっても、医療費控除を受けるなど一定の場合は、確定申告を行います。詳しくはこちらをご覧ください。
確定申告をしないとどうなる?
無申告加算税が発生したり、延滞税が発生したりするケースがあります。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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