• 更新日 : 2025年11月5日

e-Taxで確定申告するやり方を解説!メリット・デメリットや添付書類は?

e-Taxとは、国税に関する様々な手続きをインターネット上で電子的に行えるサービスのことです。具体的には、所得税、贈与税、法人税消費税などの申告や、納税、開業届の提出などが可能です。

この記事では、e-Taxとは何かといった基礎的な内容から、e-Taxで確定申告をする具体的なやり方までをわかりやすく解説します。

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e-Taxとは

e-Taxとは
e-Tax(イータックス)とは、国税の電子申告・納税システムのことです。 従来は税務署の窓口への持参や郵送が必要だった申告・納税手続きを、自宅やオフィスからオンラインで完結できます。

参考:インターネットを利用して申告や納税などの手続をしたいとき|国税庁

確定申告書等作成コーナーとの違い

確定申告書等作成コーナー」は、画面の案内に従って金額などを入力するだけで、確定申告書を作成できるサービスです。確定申告書等作成コーナー」で作成した申告データを、e-Taxというシステムを通じて税務署に送信します。つまり、「確定申告書等作成コーナー」は、e-Taxシステムの一部であり、申告書作成をサポートする機能と理解すると分かりやすいでしょう。

参考:確定申告書等作成コーナー|国税庁

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e-Taxで確定申告するメリット

e-Taxで確定申告する最大のメリットは、税務署に行かずに24時間手続きができ、還付もスピーディーな点です。 具体的には、以下のようなメリットがあります。

e-Taxで確定申告するメリット
  • 自宅にいながら確定申告ができる
  • 期限内なら訂正申告をスムーズにできる
  • 還付までがスピーディー
  • 多くの添付書類の提出が省略可能
  • 確定申告ソフトのデータを活用できる

メリット1. 自宅にいながら確定申告ができる

e-Taxの最大のメリットは、税務署や郵便局に出向く必要がなく、自宅で確定申告を完結できる点です。また、メンテナンス時間を除くと24時間対応なので、税務署の開庁時間に左右されないことも大きなメリットです。

メリット2. 期限内なら訂正申告をスムーズにできる

e-Taxを利用すると、申告期限内(例年3月15日まで)であれば、もし誤りに気付いても、データを再送信するだけで簡単に訂正申告(申告内容の上書き)が完了します。その場合、申告期限内の最後に届いた申告書が最終版として扱われるため、訂正したことを改めて報告する必要もありません。

メリット3. 還付までがスピーディー

e-Taxを利用すると、書面提出に比べて還付金の入金が大幅に早くなります。税務署窓口や郵送で提出する場合、還付金が入金されるまでの目安は提出から1ヶ月〜1ヶ月半後とされていますが、e-Taxの場合はこれより早く、約3週間後が目安です。ただし、申告内容・時期・混雑状況などにより、この期間より長くかかることもあります。

メリット4. 多くの添付書類の省略が可能

e-Taxで申告する場合、通常は提出が必要な証明書など、多くの添付書類の提出を省略できます。具体的には、以下の書類について、内容を入力して送信することにより、原本の提出を省略することが認められています。ただし、税務署から求められた場合に備えて原本は保管しておきましょう。

添付を省略できる書類
  • 給与所得者の特定支出の控除の特例に係る支出の証明書
  • 個人の外国税額控除に係る証明書
  • 雑損控除の証明書
  • 医療費通知(医療費のお知らせ)
  • 医療費に係る使用証明書等(おむつ証明書など)
  • セルフメディケーション税制に係る一定の取組を行ったことを明らかにする書類
  • 社会保険料控除の証明書
  • 小規模企業共済等掛金控除の証明書
  • 生命保険料控除の証明書
  • 地震保険料控除の証明書
  • 寄附金控除の証明書
  • 勤労学生控除の証明書
  • 住宅借入金等特別控除に係る借入金年末残高証明書(適用2年目以降のもの)
  • 特定増改築等住宅借入金等特別控除(バリアフリー改修工事)に係る借入金年末残高証明書(適用2年目以降のもの)
  • 特定増改築等住宅借入金等特別控除(省エネ改修工事等)に係る借入金年末残高証明書(適用2年目以降のもの)
  • 特定増改築等住宅借入金等特別控除(多世帯同居改修工事)に係る借入金年末残高証明書(適用2年目以降のもの)
  • 政党等寄附金特別控除の証明書
  • 認定NPO法人寄附金特別控除の証明書
  • 公益社団法人等寄附金特別控除の証明書
  • 特定震災指定寄附金特別控除の証明書

参考:所得税及び復興特別所得税についてよくある質問|e-Tax

メリット5. 確定申告ソフトのデータを活用できる

e-Taxは、多くの確定申告ソフトと連携しており、ソフトで作成した申告データを直接取り込んで利用できます。

e-Taxに対応している確定申告ソフトで申告書を作成すれば、電子申告のために一からデータを入力し直す必要がなく、手間と入力ミスを大幅に削減できます。

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個人事業主の"経費"、うまく活用できていますか?

マネーフォワード クラウド確定申告では、個人事業主やフリーランスの方が知っておきたい"経費"のキホンや勘定科目を分かりやすく1つにまとめた「個人事業主が知っておくべき経費大辞典」を無料で用意しております。

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e-Taxで確定申告するデメリット

e-Taxで確定申告をするデメリットは、利用を開始する前に事前準備が必要になることです。 パソコンやインターネット環境の用意はもちろん、マイナンバーカードの取得や、後述する利用者識別番号の取得といった手続きが必要になります。

マイナンバーカードを持っていない人は、以下の記事を参考にしてください。

e-Taxでできること

e-Taxでできること
e-Tax によって、開業・廃業届出書、青色申告承認申請書の提出など、個人事業主に関わる多くの届出・申請手続きがオンラインで可能です。

e-Taxでできること
  • 所得税の確定申告(電子申告)
  • 開業届または廃業届の提出
  • 青色申告承認申請書の提出または取りやめの届出

所得税の確定申告(電子申告)

e-Taxでは、1年間の所得税額を確定させるための所得税の確定申告手続きができます。

個人事業主のうち所得税の納税額がある人は、毎年1月1日から12月31日の1年間で生じた所得などを申告し、所得税額を確定させる義務があります。この手続きは、e-Taxソフトか「確定申告書等作成コーナー」のどちらを利用しても可能ですが、特定のケースでは「確定申告書等作成コーナー」が利用できないこともあり、より広く目的をカバーしているのはe-Taxソフトによる申告といえるでしょう。

なお、多くの方は「マネーフォワード クラウド確定申告」のような確定申告ソフトを利用して申告書を作成し、そのデータをe-Taxで提出することで、日々の記帳から申告作業までを効率化しています。

確定申告までの流れ

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開業届または廃業届の提出

e-Taxでは、事業の開始や廃業を税務署に知らせる「個人事業の開業・廃業等届出書」の提出が可能です。

新たに事業所得、不動産所得、山林所得のいずれかが生じる事業を始めたときや廃業したときは、この届出書を提出しなければなりません。

開業届をe-Taxで提出する方法については以下の記事で解説しているので、参考にしてください。

なお、「マネーフォワード クラウド開業届」を利用すると、フォームに沿って入力していくだけで個人事業主の開業届を簡単に作成できます。サービス料は0円です。

書類作成の準備

青色申告承認申請書の提出または取りやめの届出

e-Taxでは、最大65万円の特別控除などが受けられる青色申告の承認申請書の提出や、取りやめの届出ができます。

確定申告には青色申告と白色申告があり、税制上の特典が多い青色申告を選択するためには、事前に「青色申告承認申請書」の提出が必要です。これらの申請や取りやめの手続きは、「確定申告書等作成コーナー」では対応しておらず、e-Taxソフトを利用してインターネット上で行います。

その他e-Taxでできる手続き

e-Taxでできる申告手続きは幅広く、消費税の申告や納税の猶予申請など、個人事業主に関わるほとんどの手続きをカバーしています。

例えば、以下のような手続きが可能です。

  • 消費税及び地方消費税の確定申告
  • 所得税の棚卸資産の評価方法・減価償却資産の償却方法の届出
  • 所得税の更正の請求
  • 納税の猶予の申請
  • 納税証明書の交付請求
  • 国税関係帳簿の電磁的記録等による保存等の承認申請(電子帳簿保存の申請) など

「消費税の確定申告」や「所得税の更正の請求」については、「確定申告書等作成コーナー」からも手続きできます。

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"法人成り"を検討してみませんか?

マネーフォワード クラウド会社設立は、個人事業主が法人成りを検討したほうがよいタイミングをまとめた「法人化を検討すべき7つのタイミング」を無料で用意しております。

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e-Taxで確定申告をするための事前準備

e-Taxで確定申告を行うには、主に「マイナンバーカード」「利用者識別番号」「電子証明書(とそれを読み取る機器)」の3つの準備が必要です。

1. マイナンバーカードを用意する

マイナンバーカード方式で確定申告をする場合は、マイナンバーカード本体が必要です。

ID・パスワード方式で申告する場合は必要ではありませんが、推奨されているマイナンバーカード方式を利用するためには準備が欠かせません。もし通知カードしか手元にない場合は、市役所や区役所などで手続きを済ませ、マイナンバーカードを発行してもらう必要があります。

2. 利用者識別番号を取得する

e-Taxの利用には、16桁の利用者識別番号が必須です。

この番号の取得方法には、e-Taxのログイン画面からオンラインで利用者情報を登録して取得する方法や、税務署の窓口にて職員と対面で本人確認を行った上で取得する方法などがあります。

3. 電子証明書の取得

マイナンバーカードがあれば、電子証明書を改めて取得する必要はありません。

マイナンバーカードにはICチップに電子証明書が標準で組み込まれているためです。ただし、パソコンで申告する場合は、その電子証明書を読み取るためのICカードリーダライタを別途用意しておく必要があります(マイナンバーカード読み取り対応のスマートフォンがあれば不要です)。

e-Taxで確定申告(電子申告)するやり方

e-Taxで電子申告をするやり方は、主に2種類あります。

e-Taxで確定申告をする2つの方法
  • e-Taxソフト(インストール版)で電子申告する方法
  • e-Tax(WEB版)で電子申告する方法

1. e-Taxソフト(インストール版)で電子申告する方法

e-Taxソフト(インストール版)

引用:e-Taxソフトについて|e-Tax

Windowsパソコンに専用ソフトをインストールして電子申告を行う方法です。

e-Taxソフト(インストール版)で電子申告する場合、マイナンバーカードとそれを読み取るカードリーダーが必要で、確定申告書の編集も可能です。ただし、スマホからの申告はできないため、スマホで確定申告をする人は②のWEB版を利用しましょう。

e-Taxソフトを利用して確定申告をするときは、以下の手順で行います。

  1. e-Taxソフトのインストールと起動
  2. 利用者ファイル作成
  3. 納税用確認番号や電子証明書の登録
  4. 帳票の作成または作成済みファイルのアップロード
  5. 電子署名及び電子証明書の添付
  6. 申告書データの送信
  7. 受付結果の確認

帳票などのデータ作成の前に、利用者情報の登録などが必要になる点に注意しましょう。帳票や申告書のデータについては、システム上で作成するほか、対応する確定申告ソフトのデータをアップロードする方法もあります。データの準備ができたら、システム上で電子証明書を添付し送信します。一連の流れはすべてシステム上で完結できます。

2. e-Taxソフト(WEB版)で電子申告する方法

パソコンやスマホのブラウザから利用する方法で、ソフトのインストールは不要です。 e-Taxソフト(WEB版)で電子申告する場合、マイナンバーカードと、その読み取りに対応するスマホもしくはカードリーダーが必要です。

e-Taxソフト(WEB版)

引用:個人ログイン|e-Tax

e-Taxソフト(WEB版)にログイン後、メインメニューから「確定申告を行う」を選択すると、「確定申告書等作成コーナー」に遷移します。

確定申告書等作成コーナー

引用:e-Taxソフトについて|e-Tax

国税庁確定申告書等作成コーナー引用:確定申告書等作成コーナー|国税庁

確定申告書等作成コーナー」は、WEB上で確定申告書を作成できるシステムで、ここで作成したデータをe-Taxソフト(WEB版)から送信できます。確定申告ソフトで作成したデータなど、外部データの取り込みも可能です。

マネーフォワード クラウド確定申告のスマホアプリ/

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マネーフォワード クラウド確定申告はe-Taxに対応

マネーフォワード クラウド確定申告

マネーフォワード クラウド確定申告」のような確定申告ソフトでは、e-Taxに対応した確定申告書のデータを作成でき、スムーズな電子申告が可能です。 作成したデータは、e-Taxソフトやe-Taxソフト(WEB版)を使って送信できます。

スマホアプリで提出(電子申告)

引用:マネーフォワード クラウド確定申告 スマホアプリで提出(電子申告)※画像は執筆時点のイメージです

また、「マネーフォワード クラウド確定申告」のアプリを使えば、スマホだけで確定申告を完結させることもできます。その場合は、ICカードの読み取りに対応したスマホとマイナンバーカードがあれば、カードリーダーを別途用意する必要はありません。

確定申告ソフトを使えば初めてでもラクラク簡単!

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医療費控除の申告はマイナポータル連携でさらに便利に

マイナポータル連携を利用すると、1年間の医療費通知情報(医療機関の名称、支払った医療費の額など)を確定申告書に自動で反映させることができます。これにより、医療機関の領収書を一枚一枚集計する手間が省け、簡単かつ正確に医療費控除の申告を完了できます。

e-Taxに関してよくある質問(FAQ)

e-Taxに関してよくある質問とその回答をまとめました。

e-Taxのログイン方法は?

主に2つの方法があります。

  1. マイナンバーカード方式
    マイナンバーカードと、ICカードリーダライタ(PCの場合)またはマイナンバーカード読み取り対応のスマートフォンを使ってログインします。セキュリティが高く、利用者識別番号やパスワードの入力が不要になるため便利です。
  2. ID・パスワード方式
    税務署で職員と対面による本人確認を行った後に発行される「ID(利用者識別番号)」と「パスワード」でログインします。

利用者識別番号を忘れた場合はどうすればいいですか?

いくつか確認・再発行の方法があります。

  • マイナンバーカードでログインする
    マイナンバーカード方式でログインできれば、e-Taxソフト(WEB版)の「マイページ」からご自身の利用者識別番号を確認できます。
  • 「変更等届出書」を提出する
    オンラインまたは書面で「変更等届出書」を所轄の税務署に提出することで、通知書が送付され確認できます。
  • 過去の書類を確認する
    確定申告書を提出した際の控えや、税務署からのお知らせなどに記載されている可能性があります。

参考:利用者識別番号が不明な場合は|国税庁

スマホだけで確定申告は完了しますか?

多くの場合、スマホとマイナンバーカードを使えば確定申告書の作成と e-Tax による送信まではスマホだけで処理可能です。ただし、電子証明書や特定の添付資料の準備、証明書発行元との連携など、スマホだけでは対応が難しく、他の機器・方法を併用しなければならない場面もあります。

e-Taxで確定申告はもっと手軽に

e-Taxのサービスが向上したことで、自宅から手軽に確定申告を行えるようになりました。近年ではスマホやタブレットからも確定申告ができ、利便性が大きく向上しています。

マネーフォワード クラウド確定申告」のような確定申告ソフトも、スマホを使ってe-Taxでの提出に対応しています。もっと楽に確定申告をしたいという方は、これらのソフトの活用もチェックしてみましょう。

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ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様

マネーフォワード クラウド確定申告の導入事例

データ連携機能を使って、銀行やクレジットカードの明細データを自動で取り込むようになってからは、会計ソフトへの入力作業が減ったので、作業時間は1/10くらいになりましたね。

ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様

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