- 更新日 : 2025年3月5日
会社員と兼業する個人事業主が加入する社会保険は?辞めた場合の手続きや失業保険・確定申告について解説
会社員と個人事業主を兼業している場合に、気になるのが社会保険です。会社で加入している社会保険に加入するのか、国民健康保険に加入しないといけないのか悩む人もいるでしょう。ここでは、会社員と兼業する個人事業主が加入する社会保険に加え、辞めた場合の手続きや失業保険、確定申告についても解説します。
目次
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個人事業主が会社員と兼業する場合の社会保険
はじめに、個人事業主と会社員とを兼業する場合の社会保険について見ていきましょう。
会社の健康保険と厚生年金保険に加入する
個人事業主と会社員とを兼業する場合は、勤めている会社の健康保険と厚生年金保険にのみ加入します。個人事業主の仕事もしているからといって、会社の健康保険と厚生年金保険のほかに、国民健康保険や国民年金に加入する必要はないので、注意しましょう。
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兼業していた個人事業主が会社を辞めた場合の社会保険
次に、兼業していた個人事業主が会社を辞めた場合の社会保険がどうなるのかを見てみましょう。
国民健康保険・国民年金に切り替える
兼業していた個人事業主が会社を辞めた場合は、国民健康保険と国民年金に切り替える必要があります。会社の健康保険と厚生年金保険をやめる手続きは会社が行うため、個人事業主は国民健康保険と国民年金への加入手続きが必要です。
国民健康保険の加入手続きは、住んでいる自治体の担当窓口で行います。手続きの際には、マイナンバーカードなどの個人番号のわかるものや、健康保険資格等喪失証明書など会社の健康保険をやめた日がわかる書類が必要です。
国民年金への加入手続きも、住んでいる自治体の担当窓口で行います。手続きの際には、基礎年金番号通知書や基礎年金番号を明らかにできる書類が必要です。
必要書類は自治体により異なることもあります。事前にお住まいの自治体に問い合わせしましょう。国民健康保険と国民年金への加入手続きは、どちらも退職日の翌日から14日以内に行う必要があります。
健康保険は任意継続制度も利用できる
会社を辞めた場合でも最長2年間、会社が加入している健康保険に加入できます。これを任意継続制度といいます。ただし、在職中は会社と折半で払っていた健康保険ですが、任意継続制度では全額を自分で負担することになるので注意が必要です。
国民健康保険は世帯収入によって金額が決まるため、全額を自分で負担しても任意継続制度を利用して前職の健康保険に2年間加入し続けたほうが、健康保険料が安くなることもあります。
兼業している個人事業主が本業化を検討するタイミング
兼業している個人事業主が本業化を検討するタイミングは、個人事業主の仕事だけでも十分、生活できる見込みが立ったときです。「生活できる見込み」とは、取引先が確保できて一定の収入が見込めるケースや、資金繰りが回る目途が立つことをいいますが、ここで注意したいのが社会保険のことです。
会社の健康保険・厚生年金保険と個人事業主の国民健康保険・国民年金を比べた場合、個人事業主の国民健康保険・国民年金のほうが保険料が高くなることも多いです。そのため、個人事業主を本業化したときが、会社員と兼業しているときと同程度の収入である場合、個人事業主を本業化すると社会保険料が高くなる分、手取りが低くなることもあるので注意しましょう。
また、老後に受給する年金も国民年金のほうが低くなります。資産運用など老後の資金計画も早いうちから立てておいたほうがよいでしょう。
兼業していた個人事業主が退職したら、失業保険をもらえる?
兼業していた個人事業主が退職しても、失業保険はもらえません。なぜなら、失業保険は仕事を失った人が新しい就職先を見つけるのを支えるために支給されるものだからです。
会社を退職して個人事業主を続けるということは、仕事を失ったわけでもなく、新しい就職先を見つけるわけでもありません。そのため、失業保険の受給対象外になります。
個人事業主が会社員と兼業する場合にかかる税金
ここからは、個人事業主が会社員と兼業する場合にかかる税金について見ていきましょう。
会社員の給料と個人事業主の事業所得に対して所得税と住民税が発生する
個人事業主が会社員と兼業している場合には、会社員の給料と個人事業主の事業所得のそれぞれに税金がかかります。かかる税金は、どちらも所得税と住民税です。そのほか、個人事業主の規模によって、個人事業税や消費税がかかることもあります。
個人事業主が会社員と兼業する場合の年末調整
次に、個人事業主が会社員と兼業する場合の年末調整について見ていきましょう。
年末調整は会社が行う
会社員の給料から源泉徴収されている所得税は、会社が年末調整を行い、過不足の精算をします。これは、個人事業主を兼業している場合でも同じです。個人事業主が会社員と兼業する場合でも、会社員の給料から源泉徴収されている所得税の年末調整は会社が行います。
個人事業主が会社員と兼業する場合の確定申告
個人事業主が会社員と兼業する場合、給料分の所得税については会社が年末調整を行います。では、個人事業主の所得税については、どのような手続きが必要なのでしょうか。
個人事業主の所得税の手続きには、次の2つのケースがあります。
確定申告が必要なケース
個人事業主として収入がある場合は、原則、確定申告が必要です。たとえ年末調整をしていたとしても、個人事業主の事業所得だけでなく、給与所得も一緒に確定申告をする必要があります。これは確定申告で事業所得と給与所得を合算して再度、所得税の金額を計算し直すためです。
確定申告のやり方は以下の記事で解説しているので参考にしてください。
確定申告が不要なケース
個人事業主の1年間の所得が20万円以下の場合は、確定申告は不要です。これを「20万円基準」と呼ぶこともありますが、20万円基準は売上ではなく、売上-経費で計算した所得金額が20万円以下かどうかで判断するので注意しましょう。
また、事業所得の所得金額が20万円以下であったとしても、赤字の場合は確定申告をしたほうがよいです。それは、事業所得の赤字と給与所得を相殺することで、全体の所得が下がるため、すでに給与から源泉徴収済みの所得税が一部、還付されるためです。
会社員と兼業する個人事業主は、社会保険や税金の手続きに注意しよう!
会社員と兼業する個人事業主は、社会保険や税金の手続きが複雑です。
兼業しているときは、会社の健康保険と厚生年金保険に加入しますが、会社を辞めた場合は国民健康保険・国民年金に切り替えます。場合によっては健康保険の任意継続制度を利用したほうが得になることもあります。
また、税金面においても、会社の給与は勤務先が年末調整をしてくれますが、事業所得は個人事業主が確定申告をする必要があります。
社会保険料や税金の手続きを間違えないように、注意しましょう。
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※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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