個人事業税が課せられる業種と基礎知識

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この記事は1年以上前に公開されたものです。法律・制度などに関して、現在とは異なる内容が含まれている可能性があります。

個人事業主が支払う可能性のある主な税金には、所得税、個人事業税、住民税、消費税などがあります。

それらの税金は支払うだけでなく、一定の要件を満たした場合、還付を受けることが出来ます。

今回は、このうち「個人事業税」について紹介します。

個人事業税とは70の法定業種に課せられる税金

個人事業税とは、地方税の一つで、個人で事業を営んでいる場合に課せられる税金です。そのため、副業をしていないサラリーマンの方には関係のない税金です。個人が行う事業の中でも、法律で決まっている70種類の業種に対してかかる税金ですが、ほとんどの事業がこれにあてはまります。

事業主控除について

所得税では、青色申告を申請していれば65万円又は10万円の青色申告特別控除がありますが、個人事業税にはそういった控除の優遇はありません。(個人事業税を計算する時、所得税で適用される65万円又は10万円の青色申告特別控除は適用出来ませんのでご注意下さい。)

ただし、個人事業税の計算では、一律年間290万円の事業主控除があります。したがって、1年間の所得金額が290万円以下の場合、個人事業税はかかりません。

なお、事業を始めた期間が1年に満たない場合は月割額(例えば、1カ月の場合は24万2千円)で控除します。

個人事業税の申告は不要

個人事業税自体の申告は必要ありません。毎年3月15日までに所得税の確定申告を行うと、税務署が地方自治体に申告をし、そこで計算された個人事業税の納付書が送られてきます。そのため、自分で計算する必要はありませんが、ここでは算出方法もご紹介します。

税額の算出方法は

(事業所得および不動産所得+所得税の事業専従者給与(控除)額-個人事業税の事業専従者給与(控除)額+青色申告特別控除額-各種控除額)×税率=個人事業税額

※この計算式でいうところの「事業所得及び不動産所得」とは、「事業および不動産での総収入額から必要経費と青色申告特別控除額などの控除額を差し引いた金額」をさします。

つまり、本来、個人事業税では差し引かれないはずの「所得税の事業専従者給与(控除)額」と「青路申告特別控除額」が差し引かれてしまっているので、それぞれを足し戻した上で、個人事業税で控除される項目を差し引いた金額に対して税率をかけて、個人事業税を算出します。

事業主の家族が事業を手伝っているような場合、一定額を必要経費として控除することができます。

個人事業税で差し引かれる控除は以下の通りです。

・青色申告の場合=その給与支払額(所得税の事業専従者給与)
・白色申告の場合=配偶者は86万円、そうでない方は1人50万円が限度

また、各種控除では、事業で赤字を出した場合の損失や災害で事業用資産が損失した場合、さらには事業用資産を譲渡したときに発生した損失については3年間繰り越して控除することができます。
なお、個人事業税の税率は3~5%と業種によって異なります。

納付期限と納付方法

原則として8月、11月の年2回納めることになります。(ただし、税額が1万円以下の場合は8月にその全額を納めます)。8月に行政から送付される納税通知書により各納期に納めます。なお、これと異なる月に納税通知書を送付された場合は、送付された納税通知書に定める納期によります。

納付方法は、お住まいの市町村役場ほか、口座振替、コンビニエンスストアなど、詳細は納付書をご確認ください。

個人事業税での不動産貸付業と、駐車場業の認定基準について

不動産貸付業や駐車場業の課税は、以下の基準により認定を行います。

なお、共有物件は持分には関係なく、共有物件全体の貸付状況により認定され、税額は持分に応じて計算します。 また、信託物件も貸付件数等に含みます。

建物

・住宅 一戸建て 10棟以上、アパート・貸間等 10室以上
・住宅以外 一戸建のもの 5棟以上、貸店舗・貸事務所など一戸建のもの以外 10室以上

土地

・住宅用土地の貸付け 契約件数10件以上または貸付総面積2,000平方メートル以上
・住宅用以外の土地の貸付け 契約件数10件以上

駐車場

・建築物・機械式 駐車可能台数を問わず
・青空・ピロティー式 駐車可能台数10台以上

ただし、貸付をしている不動産や、賃貸料収入や管理等の状況などを鑑みて判断する、上記の基準未満であっても不動産貸付業とされるケースもあります。

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※掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:加地 延行 (公認会計士 / 税理士)

税理士法人ゆびすい
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