- 更新日 : 2025年3月18日
確定申告を忘れた場合はどうなる?知っておきたいペナルティ
確定申告の期限を過ぎてしまうと、無申告加算税や延滞税などのペナルティが発生する可能性があります。さらに、悪質な申告漏れには重加算税が適用される可能性があるため注意が必要です。
この記事では、確定申告を忘れた場合にどのようなペナルティが発生するのかをまとめました。また、申告を忘れないための具体的な対策も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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目次
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確定申告の期限はいつまで?
確定申告とは、1月1日から12月31日までに生じた所得を集計して所得税を計算・納付する手続きのことです。1月1日から12月31日までの所得を、翌年の2月16日から3月15日までに申告します。
令和6年分(2024年分)の所得税の申告、納税の期間・期限は令和7年(2025年)2月17日(月)から3月17日(月)です。
確定申告書は、税務署の窓口だけでなく、郵送やe-Tax(国税電子申告・納税システム)でも提出できます。確定申告の方法を詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
確定申告を忘れた場合のペナルティ
確定申告を忘れた場合のペナルティの種類は、以下の3つです。
無申告加算税
無申告加算税は、期限までに確定申告しなかった場合に科される税金です。
無申告加算税の税率は、納付すべき税額が50万円までは15%、50万円を超える部分は20%となります。なお、税務署の指摘を受ける前に自主的に期限後申告をした場合には、この無申告加算税が5%の割合を乗じて計算した金額に軽減されます。
無申告加算税は、税務調査で指摘された場合に高くなります。確定申告を忘れたことに気づいたら、なるべくはやめに税務署に相談して申告手続きを行うことが大切です。
無申告加算税について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
延滞税
延滞税は、期限までに納付すべき税金を納めなかった場合の利息のようなものです。確定申告を忘れると、当然ながら納付も遅れてしまうため、延滞税が発生します。
延滞税は、申告期限の翌日から実際に納める日までの日数に応じて計算されます。税率は年度によって異なりますが、延滞期間が長期にわたると高い利率が適用されるため注意が必要です。
- 年7.3%、もしくは「延滞税特例基準割合+1%」の いずれか低い割合
- 令和6年(2024年)分の場合は年2.4%が適用
- 年14.6%、もしくは「延滞税特例基準割合+7.3%」の いずれか低い割合
- 令和6年(2024年)分の場合は年8.7%が適用
延滞税について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
青色申告特別控除の減額
開業届と青色申告承認申請書を提出している個人事業主で、不動産所得・事業所得・山林所得のいずれかの所得がある場合は、複式簿記による帳簿付けを行うことで、青色申告特別控除を受けられます。
しかし、確定申告を期限内に提出しなかった場合、この青色申告特別控除の金額が減額されてしまいます。最大65万円の青色申告特別控除が受けられる人でも、期限を過ぎた場合には10万円控除しか適用されません。
また、期限後申告によって青色申告承認が取り消されてしまう場合もあります。その場合は白色申告扱いとなり、控除自体が受けられなくなります。
青色申告の特典は節税効果が大きい分、確定申告期限を厳守するよう心がけましょう。
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悪質な場合は重加算税も支払う必要がある
重加算税とは、意図的な申告漏れや隠蔽、虚偽の申告があった場合のペナルティです。重加算税の税率は、本来納付すべき税額に40%を乗じて計算した金額です。単なる申告忘れとは異なり、悪質なケースとして扱われます。
重加算税は無申告加算税よりも税率が高く、一度指摘されると今後の申告にも影響を及ぼす可能性があります。税務調査の際に不正が発覚すると、過去の申告も遡って調査されるため、注意が必要です。
重加算税について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
納税を滞納した場合は督促状が送付される
税金を期限内に納付しなかった場合、税務署から「督促状」が送付されます。この督促状を無視すると、最終的には「滞納処分」に進み、強制的に徴収されることになります。
特に、税務署は銀行口座の情報を把握しているため、税金の滞納が続くと預金の差し押さえが最優先で行われます。給与所得者の場合、勤務先に通知されて給与の一部が差し押さえられることもあります。
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確定申告を忘れないための対策
確定申告を忘れないためには、事前の準備と適切な対策をしておくことが重要です。ここでは、具体的な対策方法について解説します。
確定申告の期限をカレンダーに登録する
確定申告の期限を忘れないようにするために、スマホのカレンダーやリマインダー機能を活用するのがおすすめです。
Googleカレンダーやスケジュールアプリに予定を追加したり、定期的なリマインダーを活用することで、申告期限が近づいた際に確実に対応できるようになります。
確定申告の必要書類を事前に整理しておく
確定申告では、確定申告書以外にもいくつかの書類を準備する必要があります。必要な書類を事前に整理しておけば、申告直前に慌てることがなくなります。
必要書類が揃っていないと、申告手続きがスムーズに進まないため、年末から年明けにかけて書類を整理する習慣をつけることが大切です。
確定申告の必要書類について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
e-Taxを活用して確定申告手続きを簡単にする
国税庁の電子申告システム「e-Tax」を利用すれば、税務署に行かずに確定申告を済ませることができます。
マイナンバーカードやICカードリーダーが必要ですが、スマホ対応も進んでおり、年々使いやすくなっています。一度e-Taxを利用すると、翌年以降もデータが引き継がれるため、手続きがよりスムーズになります。
e-Taxで確定申告するやり方については、以下の記事もご覧ください。
確定申告は必ず期限内に行いましょう
確定申告の期限を過ぎてしまうと、無申告加算税や延滞税といったペナルティが発生し、納税負担が増えてしまいます。さらに、意図的な申告漏れや不正行為が発覚した場合は、重加算税の対象となることもあるため、注意が必要です。確定申告を忘れないためには、事前の準備が重要です。また、e-Taxを利用すれば手続きが簡単になり、スムーズな申告が可能になります。申告期限を守り、必ず忘れることのないようにしましょう。
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データ連携機能を使って、銀行やクレジットカードの明細データを自動で取り込むようになってからは、会計ソフトへの入力作業が減ったので、作業時間は1/10くらいになりましたね。
ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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