- 更新日 : 2026年2月9日
青色申告者が損失申告で赤字(純損失)を3年間繰越控除するには?
個人において、所得の合計が赤字となった場合には所得税額もないため、確定申告の必要はありません。しかし一定の場合において、赤字を翌年以降に繰り越して節税になるケースがあります。
ここでは、確定申告書第四表の書き方なども含め、青色申告者は赤字が出た場合にどう処理すればよいか解説します。
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目次
青色申告者は赤字でも確定申告すべき?
所得税の計算において、赤字で所得額がない場合には確定申告の義務はありませんが、一定の場合には確定申告することによって来期以降の節税をすることができます。
確定申告をしなくてよいのに、わざわざするのは手間がかかると考える人も多いでしょう。
しかし、特に青色申告者は手間のことを考えても、赤字でも確定申告をしたほうがよいです。それは、確定申告をしたほうが得になることが多いからです。次からは、損失申告をすることで、どのような特典があるのかを見ていきましょう。
なお、青色申告については以下の記事でくわしく解説しています。
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損失申告とは
「損失申告」とは、一定の純損失や雑損失がある場合に、その損失を翌年以降3年間にわたって繰り越すことを言います。この繰越しをする場合には、「損失が生じた年分の確定申告すること」及び「その後連続して確定申告書を提出すること」が必要であり、この申告を「損失申告」と呼びます。
①繰り越せる「純損失」と「雑損失」
損失申告の対象となる純損失と雑損失は次のようなものを言います。
※損益通算とは、各所得の損失額(赤字)を他の所得金額(黒字)から差し引く計算のこと
②個人事業主(白色申告者の場合)
損失が生じた年分が青色申告者でない場合には、被災事業用資産の損失額、雑損失の金額等が損失申告の対象となります。
③個人事業主(青色申告者の場合)
損失が生じた年分に青色申告をしている場合には、純損失の金額の全額を繰り越せます。また、白色申告者と同じく雑損失の金額を繰り越すことができます。
④その他
上記②、及び③以外にも「居住用財産に係る通算後譲渡損失」等の損失申告が可能です。下記のサイトをご参照ください。
参考:No.3203 不動産を譲渡して譲渡損失が生じた場合|国税庁
申告書第四表(損失申告書)の書き方は?
損失申告には、確定申告書第一表、第二表以外に、「第四表」の提出が必要となります。
損失が発生し、その損失を繰り越す場合と、その後繰り越した損失を黒字と相殺する場合とでは申告の記載方法が違います。例1では損失発生時の記載のしかた、例2では前年の損失と当年の黒字を相殺する方法を見ていきます。
(この例においては、例1の損失発生と例2の繰越控除の連続性はありません。)
例1)令和7年分に損失が発生した場合
確定申告書第四表(一)(二)に記載が必要です。

出典:確定申告書等の様式・手引き等(令和7年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁、「確定申告書第四表」を加工して作成
1. 第四表(一)①②に本年度の損失金額をそのまま記載します。損益通算がない場合には、②の行の数字は同一となります。
2. ③に損失額の縦の合計を記載します。

出典:確定申告書等の様式・手引き等(令和7年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁、「確定申告書第四表」を加工して作成
3. ③の金額を第四表(二)の④に記載します。
例2)令和7年分で前年分の赤字を当年の黒字と相殺する場合
確定申告書第四表(二)に記載が必要です。(第四表(一)には、住所・氏名を記載します。)
ここでは、新たに損失は発生せず、前年分(令和6年)の赤字100万円と当年(令和7年)の黒字80万円を相殺し、残り20万円をさらに繰り越すこととします。

出典:確定申告書等の様式・手引き等(令和7年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁、「確定申告書第四表」を加工して作成
確定申告書第四表(二)の④の金額を、第四表(二)の⑤に記載します。
- 黒字の金額を⑥に記載します。
- ⑤から⑥を引き、翌年分以降に繰り越す損失がある場合は⑦に記載します。なお、左側の損失が発生した年度も記入します。
損失申告の手続きを忘れた場合
確定申告書は提出したものの損失申告だけ失念したときは、まず、「更正の請求書」を作成し、当初の申告内容と正しい申告を記載します。この場合には事実を証明する書類が必要となります。
また、確定申告そのものを失念したときは、第四表(損失申告)を含む期限後申告により損失申告を有効にすることが可能です。
しかしそうはいうものの、期限内の提出を心掛けることが、一番のメリットにつながると考えられます。
参考:A1-2、H1-1 所得税及び復興特別所得税の更正の請求手続|国税庁
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損失申告ができない損失もある
上記で損失申告についての計算方法などを紹介しましたが、赤字でも適用されないものも多々あります。
例えば、利子所得、給与所得、退職所得、配当所得、一時所得、雑所得で発生した赤字は適用されません。これらの所得は損失が出たとしても、原則として他の所得と相殺したり、翌年以降に繰り越したりすることはできません。
また逆に、雑所得の分離課税における特殊なケースとして、「先物取引に係る雑所得等」について生じた損失については、一定の要件の下で3年間の繰越控除が可能になるというものもあります。
参考:確定申告書等の様式・手引き等(令和7年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁、「確定申告書の手引き(損失申告用)」、No.1522 先物取引に係る雑所得等の課税の特例|国税庁
青色申告者は赤字でも翌年以降のために確定申告しましょう
青色申告者の場合、赤字が出たときに損失申告をして、損失の繰越しをしておくと、翌年以降3年以内に発生した黒字と相殺ができるため、納付する税金が減少、節税となります。青色申告者は、赤字であっても確定申告をするようにしましょう。
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ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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