- 更新日 : 2025年9月19日
個人事業主向けのマッチングアプリガイド|仕組み・おすすめ・確定申告まで解説
マッチングアプリは、個人事業主が新たな仕事と出会うための有効な手段として注目を集めています。営業活動の効率化や取引の安心感を得られる一方で、契約リスクや費用面の確認も欠かせません。
本記事では、マッチングアプリの基本的な仕組みや向いている人の特徴、サービスの比較、注意点や税務処理などを解説します。
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目次
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個人事業主のマッチングアプリとは?主な機能
個人事業主が仕事を受ける機会を広げる手段として注目されているのが「マッチングアプリ」です。ここで言うマッチングアプリとは、企業とフリーランス(個人事業主)を仕事でつなぐオンラインサービスのことを指します。場所や人脈にとらわれず、幅広い仕事にアクセスできることから、フリーランスの営業活動を補完するツールとして定着しつつあります。
企業とフリーランスの仕事をつなぐ
マッチングアプリは、企業側の「こんな仕事をお願いしたい」という依頼と、個人事業主側の「こういうスキルを提供できます」という提案をつなげる役割を果たします。クラウドソーシング型(例:クラウドワークス、ランサーズ)、エージェント型(例:レバテックフリーランス)、スキル販売型(例:ココナラ)などのタイプがあり、それぞれ提供される仕組みやマッチングの精度に特徴があります。
プラットフォーム上で完結する仕事の受発注
多くのマッチングアプリでは、プロフィール登録、案件の検索・応募、企業からのオファー受信、契約、納品、報酬の受け取りまで、すべてのやり取りがオンライン上で完結します。チャット機能やファイル共有機能、エスクロー(仮払い)システムなども備わっており、直接会わずともスムーズに仕事を進められます。
評価制度とスキルの可視化
プラットフォーム上では、過去の取引実績やレビュー、スキル情報などがプロフィールに蓄積されていきます。これにより、初めての取引相手でも信頼性を判断しやすくなり、高評価が集まれば継続的に依頼を受けやすくなるという好循環が生まれます。実績が「見える化」されることで、新規の営業にも有利に働きます。
マッチングアプリの利用がおすすめの個人事業主の特徴
マッチングアプリはすべての個人事業主に適しているわけではありません。相性の良い人ほど、その利便性や収益性を実感しやすくなります。ここでは、マッチングアプリの利用がおすすめな個人事業主の特徴を見ていきましょう。
安定した受注先がない
継続的な取引先がまだ見つかっていない、あるいは既存の顧客が少ない個人事業主にとって、マッチングアプリは有力な営業手段になります。プラットフォームには毎日新しい案件が掲載されており、自分で営業しなくても仕事を獲得できるチャンスがあるため、開業初期の営業不足を補う役割を果たします。
オンライン完結の業務をしている人
Web制作、デザイン、ライティング、翻訳、プログラミング、動画編集、マーケティング支援など、オンラインで完結できる仕事をしている人は、マッチングアプリとの親和性が高いです。これらの職種は特に需要も多く、アプリ内での取引実績を積み上げやすいため、高評価→継続依頼という流れも生まれやすくなります。
自由な働き方を重視している
勤務時間や場所に縛られず、自分のペースで仕事をしたいと考える人にとって、マッチングアプリは非常に有効なツールです。対面営業や人脈づくりが苦手でも、スキルと実績があれば評価されやすく、スキルファーストの環境で勝負したい個人事業主には適しています。
ポートフォリオを作成・改善したい
自分のスキルを客観的に証明したいと考えている人にも、マッチングアプリは最適です。プロフィールや過去の取引評価が蓄積されていくため、それ自体がポートフォリオや営業資料の代わりとなります。将来の直接契約や法人取引につなげる足掛かりとしても有効です。
収入源を多様化したい人
特定のクライアントや仕事に依存していると、突然の契約終了で収入がゼロになるリスクもあります。マッチングアプリを活用して複数の小規模案件を持つことで、リスク分散や売上の安定化につながります。副業レベルでも継続的に利用できる点も強みです。
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個人事業主がマッチングアプリを利用するメリット
マッチングアプリを使えば、個人事業主が抱えがちな「営業の手間」や「契約の不安」を大きく減らし、より本業に集中しやすい環境を整えることが可能です。ここでは、得られる主なメリットを解説します。
幅広い案件に効率的にアクセスできる
個人事業主にとって最大の魅力は、案件探しの効率化です。マッチングアプリには、多様な業界・職種の案件が常に掲載されており、希望条件を絞って検索することで、自分に合った仕事を迅速に見つけられます。これまで人脈や紹介に依存していた場合でも、アプリを活用することで全国の企業と出会える機会が飛躍的に広がります。
さらに、プロフィールの充実度や実績に応じて企業からスカウトを受けることもあり、待っているだけで仕事が舞い込む可能性もあります。これにより、営業活動に費やしていた時間を本業やスキルアップに使えるようになり、業務効率が向上します。
取引の安心感とサポート体制
マッチングアプリは単なる仕事探しの場ではなく、取引の信頼性を高める仕組みも備えています。多くのサービスでは、発注者が事前に報酬をサービスに預ける「エスクロー制度(仮払い)」を導入しています。これにより、納品後の未払いリスクは大幅に低減され、個人間の取引でも安心して業務を進めやすい環境が整っています。
契約書テンプレートやチャット履歴の保存など、トラブル時の証拠も残しやすいため、個人での取引でも安心して業務に取り組めます。
また、エージェント型のサービスでは交渉やスケジュール調整の代行、確定申告サポート、福利厚生サービスの提供といった付加価値も得られます。さらに、ユーザー評価制度を活かせば、信頼を積み重ねるごとに依頼の単価や件数が増える好循環も期待できます。
このように、マッチングアプリは仕事を探すだけではなく、営業力の強化、取引の安心感、長期的な信頼構築までサポートしてくれる、個人事業主にとって強力なビジネスインフラと言えます。
おすすめの個人事業主向けマッチングアプリ・サービス3選
BizOn!(ビズオン)
- 特徴
WizBiz社が運営するマッチングアプリで、経営層と個人事業主のビジネスつながりを促進します。AIによるおすすめレコメンドにより、ユーザーのプロフィールに合った経営者を毎日5人、月150人紹介してくれます。登録時に審査ありで、質の高いマッチングが期待できます。 - 利用料金
個人利用は無料です。
参考:BizOn!
Workship(ワークシップ)
- 特徴
フリーランス・副業ワーカーと企業をつなぐプラットフォームです。エンジニアやデザイナー、マーケターなど多様な職種が案件に対応。高単価案件が豊富で、メッセージで契約内容(報酬・稼働時間など)の交渉が可能です。賠償責任保険やサポート窓口もあり、安全性が高い設計です。 - 利用料金
ワーカー(個人事業主)は無料で利用可能です。
参考:Workship
Linker(リンカー)
- 特徴
経営者・役員・フリーランス専用のビジネスマッチングアプリです。AIによるおすすめ提案と、自ら興味ある相手へアプローチする自由度が魅力です。ビジネス目的で効率的にマッチングしたい人に適した設計です。 - 利用料金
基本無料。マッチング数を増やす有料プラン(月額5,500円〜)があります。
参考:Linker
※料金は2025年8月時点の情報であり、変更される可能性があります。ご利用の際は公式サイトをご確認ください。
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マッチングアプリを使う個人事業主が気を付けたいポイント
マッチングアプリは便利な一方、仕事が得られない、契約トラブルが起きる、想定以上のコストがかかるといった注意点もあります。ここでは、個人事業主がマッチングアプリを安全・有効に使うために押さえておきたいポイントを解説します。
希望通りの案件がすぐ見つかるとは限らない
マッチングアプリに登録すればすぐに案件が舞い込むわけではありません。人気の高い案件には応募が集中し、実績の少ないフリーランスや競合の多い業種では、受注までに時間がかかることもあります。また、サイトによっては発注者からの評価制度があり、低評価がつくと次の受注に影響が出る可能性があります。案件獲得のためにはプロフィールの充実や継続的な応募、丁寧な対応を心がけ、信頼を積み重ねていくことが大切です。
サービス手数料や月額料金の確認は必須
多くのマッチングアプリでは、案件を受注すると報酬から10〜25%前後の手数料が差し引かれます。さらに、高度な検索や応募優先機能を使うには有料プランへの加入が必要な場合もあります。契約前にはサービスごとの料金体系や、どこまでが無料でどこからが有料かを確認し、収支に合うかどうかをシミュレーションしておきましょう。
契約書・支払い条件の確認を怠らない
契約や支払いは自己責任です。契約前には必ず書面(もしくはPDF)で契約書を交わし、報酬・納期・成果物の定義など重要事項を明記する必要があります。また、取引相手の評価や過去のトラブル履歴も事前に確認しましょう。メッセージの記録や契約内容の保存を徹底し、万一に備えた証拠保全も欠かせません。
マッチングアプリで得た収入の確定申告・税金
マッチングアプリを通じて収入を得た場合、その金額に応じて確定申告が必要になることがあります。個人事業主として利用するケースだけでなく、副業での活用であっても、申告義務や税負担が発生することを理解しておきましょう。
個人事業主は自分で申告・納税が必要
業務委託として報酬を受け取る形式が多いため、原則として自分で所得を集計し、確定申告を行います。企業に雇用されている会社員とは異なり、原則として年末調整はありません。報酬の種類(例:原稿料やデザイン料など)によっては、発注元の企業によって所得税が源泉徴収されるケースがありますが、最終的な税額の計算と納税は、確定申告を通じて自分自身で行う必要があります。
収入と経費を日々帳簿に記録し、年に一度、税務署に申告することで税務処理を完了させなければいけません。期日までに納付しないと延滞税や加算税が発生する可能性があるため、注意が必要です。
副業利用なら「20万円超」で確定申告が必要
本業が会社員などで、マッチングアプリの収入が副業の場合、年間の所得が20万円を超えると確定申告が必要になります。ただし、20万円以下でも住民税の申告義務はあるため、自治体への対応が別途求められる点にも留意しましょう。開業届を出していない副業の場合、所得区分は雑所得とされることが多い一方、継続的な業務であれば事業所得として申告し、より多くの控除を受ける選択肢もあります。
青色申告の活用で節税効果が得られる
マッチングアプリを通じた収入を「事業所得」として青色申告することで、特別控除などの節税措置を利用できます。e-Taxで申告するか、電子帳簿保存の要件を満たすことで、最大65万円の特別控除が受けられます。
赤字の繰越や家族への給与の経費算入といった特典もあり、帳簿をしっかり付ける体制が整っていれば大きなメリットがあります。現在ではクラウド会計ソフトの普及により、複式簿記での記帳も比較的容易になってきています。
マッチングアプリは個人事業主の成長を支える強力なツール
マッチングアプリは、営業力や人脈が限られる個人事業主にとって、継続的な案件獲得を支援する有力な選択肢です。登録・利用は比較的簡単で、プロフィールの充実や評価の積み重ねによってチャンスが広がる仕組みが整っています。一方で、希望の案件がすぐ得られるとは限らず、契約内容の確認や費用の把握など注意点もあります。適切な情報収集と慎重な対応を行いながら活用すれば、ビジネスの安定と収益性向上に大きく貢献するツールとなるでしょう。

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ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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