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  • 更新日 : 2021年8月16日

所得税の青色申告承認申請書とは?<記入例あり>書き方と手続き

所得税の青色申告承認申請書とは?<記入例あり>書き方と手続き

個人事業主は、確定申告青色申告で行うことで、節税できるというメリットがあります。開業後に青色申告をしたいなら、税務署に開業届を提出するときに、青色申告承認申請書も一緒に提出しておきましょう。

本記事では、青色申告のメリットや注意点、青色申告承認申請書の作成・提出方法について説明します。

そもそも青色申告とは

確定申告には、青色申告と白色申告があります。
白色申告とは実は、「青色申告以外」という意味です。
青色申告は所得税法に定められた一定の帳簿を備え付け、取引を記録し、帳簿や書類を一定期間保管する納税者のみが選択できる確定申告方法です。

青色申告の概要

青色申告の対象となるのは、不動産所得、事業所得、山林所得が生じる事業を営んでいる人です。納税地の税務署長に青色申告承認申請を行い、承認を受けると青色申告ができます。

青色申告のメリット

青色申告による確定申告を行うと、以下のような税務上の特典を受けられます。

(1)青色申告特別控除
税金の計算をするときに、青色申告特別控除として10万円もしくは55万円(e-Ttaxまたは電子帳簿保存を行った場合には65万円)を所得から控除できます。

(2)純損失の特別控除
赤字が出た場合、翌年以降3年にわたって、黒字の所得から控除できます。

(3)純損失の繰戻し還付
赤字分を前年の所得から控除して、前年の税金の還付を受けられます。

(4)青色事業専従者給与の必要経費算入
青色事業専従者である親族に払った給与を全額必要経費に算入できます。

(5)貸倒引当金の計上
原則として、売掛金残高の5.5%を貸倒引当金として計上できます。(金融業の場合は 3.3%になります。)

(6)少額減価償却資産の即時費用化
取得価額30万円未満の少額減価償却資産は、年間計300万円まで必要経費として計上できます。

青色申告にデメリットはある?

青色申告で55万円または65万円の控除を受けるためには、複式簿記で記帳しなければならず、手間がかかります。
また、確定申告の期限に遅れてしまうと控除額は10万円となってしまいます。

青色申告をするには青色申告承認申請書が必要

青色申告をしたい個人事業主は、事前に税務署の承認を受ける必要があります。青色申告の承認申請をした日によって、いつから青色申告ができるかが変わってくるため注意しましょう。

「所得税の青色申告承認申請書」とは?

青色申告の承認申請では、「所得税の青色申告承認申請書」を税務署に提出します。
この「所得税の青色申告承認申請書」は、開業届提出時に合わせて提出することも可能です。
また、白色申告をしていた個人事業主が、「所得税の青色申告承認申請書」を提出することにより、青色申告に切り替えることができます。

「所得税の青色申告承認申請書」の提出期限

申請書を開業時に提出する場合と、開業後に白色申告から切り替える場合とでは次のような違いがあります。

(1)開業後最初の確定申告から青色申告したい場合
開業日から2ヶ月以内に「所得税の青色申告承認申請書」を提出する必要があります。開業日から2ヶ月経過してから出した場合には、最初の年度については青色申告ができません。

(2)途中から青色申告に切り替える場合
既に事業を行っている場合には、青色申告による申告をしようとする年の3月15日までに「所得税の青色申告承認申請書」を提出しなければなりません。3月15日に間に合わなければ、青色申告の開始が1年遅れてしまうことになります。

「所得税の青色申告承認申請書」の提出方法

納税地の税務署の窓口に持参するか、郵送によっても提出できます。初心者には多少わかりにくいですが、e-Tax(国税電子申告・納税システム)により電子申請することも可能になっています。

「所得税の青色申告承認申請書」の書き方

青色申告の承認申請は、「所得税の青色申告承認申請書」に必要事項を記入し、税務署に提出すればできます。

「所得税の青色申告承認申請書」は、国税庁のホームページからダウンロード可能になっています。直接税務署に赴き、書式をもらうこともできます。

所得税の青色申告承認申請書

出典:所得税の青色申告承認申請書|国税庁

宛名

宛名

納税を行う税務署名を記入します。すなわち「納税地(自身の住所)」を管轄する税務署名を記入することになります。

提出日

提出日

窓口に提出する日を記入します。郵送であれば投函日を記入します。

納税地

納税地

「住所地・居所地・事業所等」の中で該当するものを選択し、住所と電話番号の記入をします。

  • 住所地:住民票のある場所であり、納税地は一般的には住所地になります
  • 居住地:国内に住所を持たず、居所のみある人は居所地が納税地となります
  • 事業所等:国内に住所、居所のどちらかがあり、かつ、事業所などがある人はその事業所などの所在地を納税地とすることができます

上記以外の住所地、事業所等

上記以外の住所地、事業所等

上記の納税地以外に住所地・事業所等がある場合は記入します。

氏名、生年月日、職業、屋号

氏名、生年月日、職業、屋号

職業:実際の事業内容を記入します。
屋号:店名、社名などを記入します。
※特にない場合は記入しなくても問題ありません。

所得税の申告年

所得税の申告年

青色申告で申告をする年を記入します。

事業所又は所得の基因となる資産の名称及びその所在地

事業所又は所得の基因となる資産の名称及びその所在地

事業所や資産の名称、たとえば「本店」、「○○支店」、「○○営業所」、「○○荘」、「山林」とその名称とその所在地や電話番号を記入します。記入しきれないときは適宜の用紙に書いて添付してください。事務所などが複数ある場合は、すべてを記入します。不動産所得、山林所得のある方は、所有している物件名・山林名、その所在地をすべて記入します。

所得の種類

所得の種類

事業所得、不動産所得、山林所得の中で該当するものを選択します。

いままでに青色申告承認の取消しを受けたこと又は取りやめをしたことの有無

いままでに青色申告承認の取消しを受けたこと又は取りやめをしたことの有無

青色申告承認の取消しを受けたり、又は取りやめの届出をしたりしたことの有無を記入します。
なお、過去に承認の取消しを受けたことがある場合、その通知を受けた日から1年以内は、申請が却下されることがあります。

本年1月16日以降、新たに業務を開始した場合、その開始した年月日

本年1月16日以降、新たに業務を開始した場合、その開始した年月日
1月16日以降に開業した場合には、その日から2ヶ月以内に青色申告承認の申請を行う必要があります。

相続による事業継続の有無

相続による事業継続の有無

相続によって、事業の承継があった場合には(1)を選択し、創造開始年月日を記入します。

その他参考事項

その他参考事項

  1. 簿記方式 簡易簿記、複式簿記、その他から選択します。
    なお簡易簿記の場合と複式簿記の場合では、控除の内容が以下のように異なってきます。
    簡易簿記:青色申告控除が最大10万円
    複式簿記:青色申告控除が最大65万円
  2. 備付帳簿名 青色申告のために備え付ける帳簿名を選択します。
  3. その他

関与税理士

関与税理士

税理士に開業届を依頼する場合は、顧問税理士の名前が記載されます。

新たに事業を始めた場合のその他諸届け

次に、個人が事業を新たに開始した場合、青色申告承認申請書の他に提出が必要な諸届について説明します。

個人事業の開廃業等届出書

事業の開始等の事実があった日から1ヶ月以内に提出する必要があります。

青色事業専従者給与に関する届出書

青色事業専従者給与額を必要経費に算入しようとする場合に提出が必要となります。提出期限は青色申告承認申請書と同じです。

その他、都道府県税事務所へ個人事業を開始したことを申告する必要があります。
開業した年にはさまざまな届出が必要になりますので、事前にしっかりと調べましょう。
とくに青色申告は税にかかわる大事な部分です。青色申告の承認申請は、開業後すぐに対応する事項として意識しておくことをおすすめします。

青色申告の申請後の流れ

申請に対する審査期間に関しては、審査内容やそのときの処理件数などにより異なってきます。

提出後に行われる税務署の審査では、1年以内に青色申告の承認取消しの通知を受けていないか、青色申告の取りやめ届出書を提出していないかという2点の確認方法で行われます。

青色申告承認申請書の提出後、不備の連絡や取消しの通知がない限りは承認となります。
開業届を出した人、青色申告者となった人には「所得税の青色申告決算書」と「所得税の確定申告書」の記入用紙が郵送されます。また、申告書類はいつでも国税庁のホームページからダウンロード、印刷することができます。
また、国税庁のサイト「確定申告書等作成コーナー」では「所得税の青色申告決算書」と「所得税の確定申告書」の作成ができます。
e-Tax(電子申告)を選択すると、そのまま申告まで済ませることができます。

※e-Taxによる作成を行なうためには、選択する申告方法によって準備が必要となります。

  • 利用環境の確認(OS、ブラウザ等の確認)
  • 青色申告決算書がある場合はPCが必要
  • マイナンバーカード方式の場合
    ICカードリーダライタ又は、マイナンバーカード読取対応のスマートフォン
  • ID・パスワード方式
    利用者識別番号(IDとパスワード)

e-Taxについての詳細は青色申告をe-TAXで行う場合をご参照ください。

青色申告決算書などの記載方法については、税理士や青色申告会などが行なう記帳に関する指導を無料で受けることができます。

なお、2年連続して申告期限までに確定申告をしなかった場合、青色申告の承認が取り消しされます。青色申告の承認取消しの処分の通知を受けた場合には、通知を受けた日の翌日から3月以内であれば次の2通りの対応ができます。

  • 税務署長に対して再調査の請求をする
  • 国税不服審判所長に対して審査請求をする

青色申告をやめることはできる?

青色申告の承認を受けたけれど、手間がかかるので白色申告に戻したいと考える人もいるかもしれません。青色申告をやめる手続きについて説明します。

青色申告の承認を受けていても白色申告してもいい

青色申告の承認を受けた場合、毎年必ず青色申告しないといけないわけではなく、白色申告で確定申告を行ってもかまいません。白色申告した年には青色申告特別控除は受けられませんが、翌年は再び青色申告することもできます。

今後青色申告をするつもりがないという場合には、青色申告を取りやめようとする年の翌年の3月15日までに、「所得税の青色申告の取りやめ届出書」を税務署に提出すれば青色申告の承認は取り消されます。
所得税の青色申告の取りやめ届出書

出典:所得税の青色申告の取りやめ届出書|国税庁

例えば、令和2年分の確定申告から白色申告に戻したい場合には、令和3年の3月15日までに「所得税の青色申告の取りやめ届出書」を提出します。「青色申告を取りやめようとする理由」としては、「白色申告への切り替えのため」と記載します。
なお、一度白色申告に切り替えると、1年間は再び青色申告に戻すことができませんので、注意しておきましょう。

青色申告をやめたくなったら

複式簿記による帳簿付けが難しく、青色申告をやめたいと考える人もいるでしょう。青色申告でも10万円控除なら簡易簿記でかまいません。簡易簿記ならエクセルなどを使って家計簿と同じようにつけることもできます。

白色申告に戻しても、簡易簿記による帳簿付けは必要ですので、青色申告の10万円控除と手間は変わりません。青色申告には、青色申告特別控除以外のメリットもあるため、白色申告に戻すかどうかについてはよく考えましょう。

期限に注意して青色申告承認申請書を出そう

青色申告をする個人事業主は、青色申告特別控除などの税務上の特典を受けられます。個人事業を始めたら、青色申告をして節税を考えるのがおすすめです。

「所得税の青色申告承認申請書」には提出期限もあります。開業して最初の確定申告から青色申告したいなら、開業届と一緒に「所得税の青色申告承認申請書」を提出しておきましょう。

よくある質問

青色申告承認申請書とは何ですか?

節税のメリットのある青色申告を適用するために、税務署長に提出する申請書です。詳しくはこちらをご覧ください。

青色申告承認申請書の提出期限は?

開業直後に申請する場合は、開業日から2カ月以内に提出する必要があります。詳しくはこちらをご覧ください。

青色申告承認申請書の提出方法は?

税務署窓口持参、郵送、e-Tax(電子申請)の3つの提出方法があります。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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