ふるさと納税の確定申告

確定申告をすることにより節税効果が高くなるふるさと納税ですが、確定申告が面倒だと思われる方も多いのではないでしょうか。手続き方法は意外と簡単です。所得税と住民税の税額が減ることに加え、品物の特典も多くあります。この特典の受給は一時所得扱いになるため、50万円までの支給分については課税されません。ただし、全額戻るというわけではありませんので、注意点も含めてご説明します。

ふるさと納税とは

ふるさと納税とは、地方自治体へ寄付することです。
自分の住む地域だけでなく、他の自治体への寄付が可能です。そして、ふるさと納税を行うことにより、その地域の特産品がもらえることが多く、この特典が魅力でもあり、注目されている制度です。
節税の観点でいうと、所得税の寄付金控除の対象となることが、節税になります。ただし、年末調整ではこの控除ができず、確定申告のみで控除を受けられるため、注意が必要です。

寄付金控除

ふるさと納税は、寄付金控除の対象です。
寄附金控除とは、国や地方公共団体など特定の団体に寄付をした場合に、所得控除を受けられるものです。
平成27年度税制改正において、ふるさと納税の控除限度額を住民税所得割額の20%(改正前は10%)に引き上げること、確定申告が不要(ふるさと納税ワンストップ特例制度)になるなどの、制度の改革が行われ、より控除を受けやすい体制になりました。

ただし、適用を受けられるのは、ふるさと納税を行う自治体の数が5団体以内である場合に限られます。

確定申告書はどこから手に入れるのでしょう?

確定申告の用紙は税務署の窓口でもらえます。この様式は全国同一なので、所轄の税務署以外で入手しても構いません。国税庁のホームページから用紙をダウンロードできるので、パソコンとプリンタをお持ちの方はここから用紙を受信して印刷すると簡単です。

2種類の申告用紙

・A様式
A様式は予定納税のない会社員や年金生活者の方向けで、給与所得、雑所得、配当所得、一時所得のみの方が使用します。
・B様式
B様式は所得の種類を問わず誰でも使用できます。個人事業主の方はB様式になります。

申告に必要なもの

申告に必要なものは以下の4点になります。

・源泉徴収票
・還付金受取口座の通帳
・印鑑
・寄附金受領証明書(寄附先の自治体が発行)

申告書の記入

ふるさと納税をした場合の記入方法について、申告書Aを例に説明します。

第一表は集計を、第二表は内訳を記載します。第二表から記載していくとよいでしょう。

「寄附金控除」欄の「寄附先の所在地・名称」に、ふるさと納税をした都道府県または市区町村名を記入します。

「上以外の寄附金」の欄に、ふるさと納税で支払った金額の合計を記入します。

「住民税に関する事項」の「寄附金税額控除」「都道府県、市区町村分」に、ふるさと納税の合計金額を記入します。

その他の記入箇所は通常の確定申告と同じように記入します。

ふるさと納税の控除額の計算方法

ふるさと納税による控除額は、ふるさと納税額から2,000円を控除した金額を上限とし所得税及び住民税が減額(住民税所得割額の20%が上限)されます。
所得税及び住民税の減額について詳しくは以下の通りです。

① 所得税     (寄付金-2000円※1)×所得税率(復興特別所得税を含む)
② 住民税(基本分)(寄付金-2000円※1)×10%
③ 住民税(特例分) ①及び②により減額しきれない部分は、住民税所得割額の20%を上限として

※1 所得税は総所得金額等の40%、住民税は総所得金額等の30%が上限です。

ふるさと納税では原則として自己負担の2000円を除いた全額が控除の対象となりますが、控除される寄付金額には、収入や家族構成などに応じて一定の上限があり控除できないふるさと納税額が生じますので事前に確認をしておくことが大事です。

控除されるふるさと納税額の目安については、総務省HP等にて寄付金控除額の計算シミュレーションができます。

申告書の提出方法

・持参する
税務署へ持参し控用に受付印をもらいます。

・郵送する
この場合は返信用封筒を同封して郵送します。受付印を押した控用が返送されてきます。

・e-TAX(電子申告)
インターネットで各種手続きを行う国税庁のシステムです。こちらのシステムを利用するには、住民基本台帳カードとICカードリーダライタというICカードをパソコンに読み取らせる機器が必要です。

いずれも締切日の3月15日までです。

ワンストップ特例

ワンストップ特例制度とは、ふるさと納税をした後に確定申告をしなくても寄附金控除が受けられる仕組みです。
各自治体の期限までに「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」に必要事項を記入して、寄附した自治体に送付すると寄附金上限額内で寄附したうち2,000円を差し引いた金額が住民税から全額控除してもらえます。
この特例制度を受けられるのは、ふるさと納税のために確定申告する方です。年収2,000万円を超える所得者や、医療費控除等で確定申告が必要な場合は、確定申告で寄附金控除を申請します。
また1年間の寄附先が5自治体以内である必要があります。
確定申告の手間が省けるのでおすすめです。

ワンストップ特例については詳しくは総務省による説明をご覧ください。

物品を受け取った場合は課税される?

ふるさと納税をしたことで自治体から、野菜や米、海産物などの食べ物やイベントのチケット、工芸品など品物を受け取ると送料を含めた表示価格が一時所得となります。一時所得の合計金額が50万円以下であれば課税されません。
しかし、ふるさと納税で受け取った物品、そのほか競馬や懸賞金なども合わせて一時所得が50万円を超えると課税されてしまいます。

また、ふるさと納税は寄附金控除扱いとなりますので、所得税の節税のほか、翌年の住民税が減額されます。一定の制約があるため寄附金額と同額の減税より少なくはなりますが、寄附と控除がセットになった節税効果の高いシステムとなっています。

最後に

ふるさと納税をすると所得税と翌年の住民税が減額されますが、寄附金全額が戻るというわけではありません。いずれにしても大変還元率の高い寄附金控除となっていますのでぜひ利用されてみてはいかがでしょうか。

参考:一定の寄附金を支払ったとき(寄附金控除)(国税庁)

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監修:三井 啓介 (公認会計士 / 税理士)

税理士法人ゆびすい
ゆびすいグループは、国内8拠点に7法人を展開し、税理士・公認会計士・司法書士・社会保険労務士・中小企業診断士など約250名を擁する専門家集団です。
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