- 更新日 : 2025年1月7日
個人事業主に社印(角印)は必要?最低限持っておきたい印鑑も解説
個人事業主は、会社で使用するような社印(角印)を用意する必要はありません。個人事業主は、事業を始めるにあたり、どのような種類の印鑑を作成しておくとよいのでしょうか。個人事業主が持つべき印鑑の種類や従来の印鑑の代替策について解説します。
なお、マネーフォワード クラウド確定申告では、個人事業主やフリーランスの方が確定申告する際に知っておきたい基礎知識や、確定申告の準備、確定申告書の作成方法・提出方法などを分かりやすくまとめた「青色申告1から簡単ガイド」を無料で用意しております。
チェックリスト付きなので、情報収集だけでなく、書類作成・申告手続きを行う時にもお使いいただけます。
この記事を読む方におすすめ
税理士監修で、40ページ以上の情報がギュッと詰まったお得な1冊となっていますので、毎年使える保存版としてご活用ください。
目次
「マネーフォワード クラウド確定申告」なら日々の取引入力→申告書の作成→申告作業が、オンラインで完結します。
取引明細の自動取得と仕訳の自動作成に対応しており、手入力を減らしてカンタンに記帳・書類を作成。来年の確定申告は余裕を持って対応できます。
PC(Windows/Mac)だけでなく、スマホアプリからも確定申告が可能です。

個人事業主に社印(角印)は必要?
社印とは、一般的に角印のことをいいます。角印とは、印面が四角の印鑑のことです。
個人事業主は角印を作成しなくてもよい
角印には、基本的に法人名(商号)が彫られます。そのため、社印としても知られています。角印は、請求書への押印など、法人が業務で使用する印鑑であるため、個人事業主が作成する必要はありません。
個人事業主が角印を作成するメリット
個人事業主が角印を作成するメリットは、屋号を持っている場合に発揮されるでしょう。屋号は、個人事業主が氏名の代わりに使用する名称のようなものです。屋号を用いた印鑑で請求書や領収書に押印したい場合などに活用できます。
個人事業主が最低限持っておきたい印鑑
個人事業主は、領収書や請求書を交付する際などに印鑑を押印します。ビジネス用としてどのような印鑑をそろえておくべきなのでしょうか。個人事業主が持っておくと便利な印鑑の種類を4つ紹介します。
丸印
丸印は、代表者印のことで、個人事業主の実印として使われる印鑑のことです。契約書類への押印や金融機関からの融資を受ける場合に必要です。基本的に個人事業主の氏名が彫られるため、個人事業主の代表印と個人の実印は兼用で使用します。
角印
角印は、社印のように四角い印鑑のことです。個人事業主の屋号などが彫られます。契約書以外の、領収書や請求書、見積書などの書類に押印する際に使用します。
住所印
住所印は、個人事業主の事業所の住所などが彫られた印鑑です。大きな長方形の形が一般的で、代表者名や電話番号などが一緒に彫られることもあります。市販の領収書に発行者の情報を効率よく記載したい場合に便利です。
銀行印
銀行印は、個人事業主の銀行口座に届け出た印鑑のことです。個人名だけ、または個人名+屋号で作成します。小切手や手形を発行する際にも必要になる印鑑です。セキュリティの関係上、実印などとは別に作成しておくとよいでしょう。
マネーフォワード クラウド確定申告では、個人事業主やフリーランスの方が知っておきたい"経費"のキホンや勘定科目を分かりやすく1つにまとめた「個人事業主が知っておくべき経費大辞典」を無料で用意しております。
税理士監修で、経費の勘定科目や具体例だけでなくワンポイントアドバイスもついているお得な1冊となっていますので、ぜひ手元に置きたい保存版としてご活用ください。
個人事業主が事業用に購入した印鑑は経費になる?
個人事業主が事業で使用することを目的に購入した印鑑の購入費用は、全額を経費にできます。経費に計上する際に使用する勘定科目は、「消耗品費」または「事務用品費」が一般的です。
個人事業主の印鑑登録は必要?
印鑑登録は、市町村に印鑑を正式に登録することです。印鑑登録は、本人の意思表示の確認として活用されています。印鑑登録(印鑑登録証明書)が必要な場面は、不動産の売買や自動車の購入などの場面です。印鑑登録した印鑑は、実印として用いられることになります。事業で自動車や不動産の購入を考えている場合は、印鑑登録を済ませておくとよいでしょう。
マネーフォワード クラウド会社設立は、個人事業主が法人成りを検討したほうがよいタイミングをまとめた「法人化を検討すべき7つのタイミング」を無料で用意しております。
創業支援に強い税理士監修で、ポイントがまとまったお得な1冊となっていますので、ぜひ将来を見据えた情報収集でご活用ください。
個人事業主が電子印鑑を準備するメリット
電子印鑑とは、デジタル文書に印鑑のように付すことができるデータです。電子印鑑には、実物の印鑑のような印影を画像データとして用いるタイプや、印影に個別の識別データを付与したタイプがあります。
電子印鑑を作成するには、電子印鑑作成ソフトを利用します。無料のソフトと有料のソフトがあり、セキュリティを重視するなら有料ソフトがおすすめです。無料の電子印鑑作成ソフトは、簡易的な電子印鑑を気軽に作成したい場合に向いています。
個人事業主は、従来の印鑑の代わりに電子印鑑を利用する主なメリットを紹介します。
業務の迅速化・効率化
電子印鑑の利用は、文章の電子化が前提となっています。電子印鑑であれば、書類ひとつひとつに丁寧に押印する必要はありません。印鑑のかすれ具合も気にせずに済みます。電子データを貼り付けるだけで、簡単に電子印鑑を付与できるためです。
また、電子化を前提としているため、電子印鑑を付与した文書は、基本的にメールやシステム上でデータとしてやり取りすることになります。文書を郵送する必要がないため、業務の迅速化や効率化につながります。
書類の保管場所や管理コストの削減
電子印鑑を付与したデジタル文書は、電子帳簿保存法の要件に適った保存をすることで、電子データとして保存することが認められます。電子データで保存した文書については、紙に出力して保管する必要はありません。
原本として紙で保存しなくて済むため、書類の保管場所の確保が必要なくなり、管理コストの削減につながります。
社印は個人事業主には必要ない
会社で使用される会社名が彫られた四角の印鑑を社印(角印)といいます。個人事業主は会社組織ではないため、基本的に社印を作成する必要はありません。しかし、実印や銀行印などは事業でも使用する場面があります。使用頻度の高い印鑑は作成しておきましょう。文書をデータ化して電子印鑑を用いる方法もあります。

マネーフォワード クラウド確定申告の導入事例
データ連携機能を使って、銀行やクレジットカードの明細データを自動で取り込むようになってからは、会計ソフトへの入力作業が減ったので、作業時間は1/10くらいになりましたね。
ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
確定申告の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
個人事業主に税理士はいつから必要?不要と言われる理由や費用を解説
税理士は、会計や税務の専門家です。事業開始後まだ売上高が多くない個人事業主にとって、税理士の利用はややハードルが高いと考えがちですが、必ずしもそうではありません。個人事業主が税理士のスキルを活用して、事業の効率化や節税対策を図ることはよく見…
詳しくみる個人事業主がクレジットカードで経費を支払うときに領収書はいらない?
個人事業主は事業に必要な経費を払う際に、クレジットカードも利用できます。クレジットカードには多くのメリットがある一方、取り扱いには注意が必要です。たとえば、領収書の管理方法を誤ると、経費計上の際に問題となる可能性があります。 本記事では、個…
詳しくみる個人事業主の国民健康保険は高すぎる?安くする方法を解説
国民健康保険は、個人事業主などが加入する社会保障制度です。一般的に、国民健康保険の保険料は、法人が加入する社会保険より被保険者の負担額が高くなる傾向にあります。しかし、控除や経費を活用すると出費を抑えるのに役立つでしょう。本記事では、国民健…
詳しくみる会社員と兼業する個人事業主が加入する社会保険は?辞めた場合の手続きや失業保険・確定申告について解説
会社員と個人事業主を兼業している場合に、気になるのが社会保険です。会社で加入している社会保険に加入するのか、国民健康保険に加入しないといけないのか悩む人もいるでしょう。ここでは、会社員と兼業する個人事業主が加入する社会保険に加え、辞めた場合…
詳しくみる個人事業主として家賃収入を得るメリットや確定申告、経費による節税などを解説
個人事業主として家賃収入を得る不動産賃貸業は、自営業者や会社員の副業として人気があります。しかし、会社員は給与と別に収入を得ているので、確定申告が必要です。確定申告をする際には、納税額を抑えるためにも節税を考える必要があります。ここでは、個…
詳しくみる個人事業主がメルカリを利用するには?ショップ開設の流れや確定申告について解説
メルカリは個人事業主としても利用は可能です。ただし、本来メルカリは個人間取引の場として設計されているため、個人事業主は「メルカリShops」の利用が推奨されています。 この記事では、個人事業主がメルカリShopsを利用する際のメリットや注意…
詳しくみる