副業別の「所得の種類」まとめ その副収入は雑所得?事業所得?

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確定申告といえば、知っていれば得することもあれば、知らなければうっかり脱税していることもあります。本来なら、確定申告はすべての社会人が知っておきたいルールですが、残念ながら学校や会社では教えてくれません。

とくに会社員やアルバイトの方は、確定申告に触れる機会はほとんどないでしょう。ただ、最近の副業ブームもあり、今年初めて確定申告に挑戦する会社員も少なくないはず。

今回は、副収入を申告する際に混乱しがちな、仕事別の「所得の種類」についてお話します。あなたの副業は何所得になるのでしょうか?(執筆者:元国税局職員・お笑い芸人 さんきゅう倉田)

確定申告が必要な会社員


一口に確定申告といっても、確定申告で計算する所得税は10種類と多岐に渡ります。会社からのお給料は「給与所得」、個人事業者が仕事で得た稼ぎは「事業所得」、不動産の賃貸収入は「不動産所得」とさまざまです。

国税庁は、確定申告が必要な人として例を挙げています。心配な方はそちらを見ていただくとして、該当するケースが多いのは次のような場合です。

<確定申告が必要な給与所得者>

・年収が2,000万円を超える人
・2カ所以上で働き給与をもらっている人
・会社員としての収入以外に20万円を超える所得がある人
・医療費控除を受ける人
・住宅ローン控除を受ける人
・6自治体以上にふるさと納税した人 など

参考|給与所得者で確定申告が必要な人

会社員やパート・アルバイトの場合は、基本的に年末調整で済む人がほとんどで、給与以外にも所得があったり、控除を受けたりする人が確定申告をすることになります。

働き方改革で増えつつある「副業」「兼業」も確定申告の対象となりますが、副業や兼業の所得が20万円以下なら申告は必要ありません。ここでいう“所得”とは、収入から経費を引いたものです。年に40万円の売上があって材料費などの経費が30万円なら、所得は10万円となります。

仕事別の所得区分まとめ


仕事によって所得の種類は異なります。なので、副収入を申告するときは自分の仕事が何所得に当てはまるのか確認しながら、確定申告書を埋めたり必要な書類を揃えたりすることになります。

あなたの副業は何所得になるのでしょうか? ぼくが出会ったことのある仕事の所得区分を一覧にまとめてみました。

ライター、イラストレーター

事業所得か雑所得に該当します。本業なら事業所得になりますが、会社員が副業としてやっていれば雑所得になる場合が多いと考えられます。

フリマなどで自分で使った日用品を販売

非課税です。家電、家具、衣類、車といった生活用動産に該当するものは、売って利益が出ても税金がかかりません。ただし、30万円を超える貴金属や骨董品を売って利益を得た場合は課税されます。

売るつもりで仕入れた場合は、生活用動産ではないので税金がかかります。

株の売買

譲渡所得に該当します。物を売ったときの利益は譲渡所得です。不動産も同じです。

仮想通貨

雑所得に該当します。億り人の方は注意しましょう。

不動産投資

不動産所得に該当します。

居酒屋のアルバイト

給与所得に該当します。ほとんどのアルバイトは給与所得です。

キャバクラ、クラブ、ガールズバー

給与所得に該当します。可能性として事業所得を排除できませんが、店から空間的・時間的拘束を受け、従属性もあるなら給与所得です。給与所得の場合、経費は認められません。

オーナーやママであれば、事業所得に該当する方もいるかもしれません。

ギャンブル

一時所得に該当します。競馬も競輪も競艇もパチンコも、ギャンブルで得たお金は一時所得です。なお、日本の宝くじは非課税です。

芸人

事業所得に該当します。確定申告をすると、「あなたは売れていないので雑所得です」と言われることがありますが「売れていなくても芸人を事業として行っています!」と誇りを持って言いましょう。

所得を圧縮して節税も


給与所得以外であれば、経費や、収入を得るために支出した金額を、収入から差し引いて所得を圧縮することができます。所得を圧縮することで節税対策ができます。

ライターなら取材費やパソコンの購入代金、イラストレーターは画材や美術館の入館料、不動産投資であれば建物の減価償却費や管理委託費、芸人であれば衣装代やコントに使う小道具、株や仮想通貨であれば取得費などそれぞれの仕事に関係する費用を差し引けるようになっています。

経費の判定が出来ない方は、とりあえずレシートや領収証を保管しておいて、翌年の確定申告の時期に、税務署で聞いたり、税理士の先生に聞いたりすると良いでしょう。

さんきゅう倉田さんの記事一覧

■2019年1月16日掲載:
確定申告のよくある間違いと修正方法~税務署で大暴れしないために!~

■2019年1月10日掲載:
【2019年版】確定申告時期! 1月・2月・3月にやること徹底ガイド

■2018年12月12日掲載:
元国税職員が見た「追徴課税の現場」 “謎の社員”の給与振込先は…

■2018年11月19日掲載:
「おじいさんは山へガサ入れに…」 元国税芸人さんきゅう倉田が「#税務童話」をつくってみた

※掲載している情報は記事更新時点のものです。

執筆:さんきゅう倉田(元国税職員/芸人)

大学卒業後、東京国税局を経て、よしもとクリエイティブ・エージェンシーで芸人に転身。将来の夢「天下り」、好きな領収証「コクヨ」、無人島に一つ持っていくとしたら「振替伝票」。著書に『読めば必ず得する税金の話』(総合法令出版)、『笑う数学』(KADOKAWA)がある。
Twitter:https://twitter.com/thankyoukurata
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