確定申告を忘れた場合

今回は確定申告に対して、万が一忘れた場合にどう対応すべきか、また確定申告を忘れた場合にどういったペナルティが発生するのかという点についてまとめました。

確定申告の重要性

確定申告は毎年2月16日から3月15日までの間に、その年の所得を税務署に申告し、納税額を決定する作業を指します。基本的には一定の収入のある方は全て確定申告の対象になります。(※通常、会社員の方は会社が源泉徴収と年末調整を行うため対象外となります。)

確定申告の対象となる方は、原則的には住所地を所轄する税務署に行って確定申告を行います。実際に訪問しなくとも電子データでの申告や申告書類を郵送することもできます。

確定申告を忘れた場合の問題点

確定申告を忘れた場合には以下の2つの状況があります。

・申告期限後に申告を忘れたことに気付いた場合
・意図的に申告せず税務署から呼び出しを受けた場合

申告期限後に申告を忘れたことに気付いた場合は可能な限り早く申告を行うようにしましょう。この場合は、期限後申告として取り扱われます。さらに期限後申告が期限から2週間以内に自主的に行われたか、期限内申告をする意思が元々あったかでその後の状況が変わります。

それでは、確定申告を忘れた場合のそれぞれのケースについて詳細を見ていきます。

①帳簿の隠蔽や仮装があった場合

この場合は非常に悪質と見なされ、場合によっては重加算税が課される可能性があります。重加算税とは通常納付する金額に加えてさらに追加で税金を納めることです。

税率は、本来納付すべき税額に40%を乗じて計算した金額になります。たとえば、仮に100万円の税金を申告していなかった場合、100万円×40%=40万円になります。つまり本来100万円納めれば済んでいたところを、40万円も余分に払わなくてはなりません。

さらに申告期限の翌日から納付するまでの延滞した日数に応じて、利息に相当する延滞税も追加されます。延滞税率は、期限を過ぎて2ヶ月までは、年2.6%、2か月を過ぎると年8.9%になります。いずれも平成30年1月1日から平成30年12月31日までの期間が前提です。

先の例で言うと、1年間延滞した場合には、2ヶ月間は100万円×2.6%×60/365=4,273円と、2ヶ月を超える部分には100万円×8.9%×305/365=74,369円になります。
重加算税と延滞税を合計すると478,600円も余分に払わなくてはなりません。

②自主的に申告して無申告加算税が課される場合

この場合は期限後申告と見なされ無申告加算税が課されます。無申告加算税は原則として、納付すべき税額に対して、50万円までは15%、50万円を超える部分は20%の割合を乗じて計算した金額となります。なお、税務署の調査を受ける前に自主的に期限後申告をした場合には、この無申告加算税が5%の割合を乗じて計算した金額に軽減されます。

たとえば、仮に100万円の税金を申告していなかった場合、自主的に期限後申告をした場合には100万円×5%=5万円が無申告加算税の金額になります。

さらに申告期限の翌日から納付するまでの延滞した日数に応じて、利息に相当する延滞税も追加されます。

延滞税率は、期限を過ぎて2ヶ月までは、年2.6%、2か月を過ぎると年8.9%になります。いずれも平成30年1月1日から平成30年12月31日までの期間が前提です。

先の例で言うと、1年間延滞した場合には、2ヶ月間は100万円×2.6%×60/365=4,273円と、2ヶ月を超える部分には100万円×8.9%×305/365=74,369円になります。
無申告加算税と延滞税を合計すると128,600円も余分に払わなくてはなりません。

③自主的に申告して無申告加算税が課されない場合

②の中でも期限後申告が期限から1月以内に自主的に行われた、且つ期限内に申告をする意思があったと認めれる一定の場合に該当すれば、無申告加算税を課されません。この場合には、延滞税のみが課されます。

たとえば、仮に100万円の税金を申告していなかった場合、利息に相当する延滞税のみが追加されます。例えば20日間遅れた場合には100万円×2.6%×20/365=1,400円となります。

納税を滞納したとき

納付期限が過ぎても税金が納付されない場合には、税務署から督促状が送付されます。それでも納付がされない場合には、税務署への説明や一定の書類の提出が求められるケースがあります。その後、税金が多額であり、未納期間が長期間にわたるような場合には、財産の差し押さえ等の強制的な手続きが行われます。
納付した日までの延滞税も加算されていきます。

まとめ

確定申告は1年間の所得を申告し、納税額を決定する非常に重要な手続きです。

そのため、本来特定の期間に申告をしなかった場合には様々なペナルティが課されることになります。特に悪意のある者に対しての追加課税率は非常に高い税率となっています。

また、申告を忘れた期間が長くなるほど徴税額が膨大に増えていくため、必ず忘れることのないようにしましょう。



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監修:高木 健太郎 (税理士)

税理士法人ナレッジラボ 代表社員
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