• 更新日 : 2023年11月30日

個人事業主が屋号付き銀行口座を開設!銀行比較・口座は分けるべき?

個人事業主必見!屋号入り銀行口座を開設できる銀行比較

銀行口座を開設する際に、屋号を付けた名称で開設したいという方も多いのではないでしょうか?個人事業主は個人名で口座開設をするのが一般的ですが、屋号をつけることで自身が行っている事業(○○自動車、○○興業など)を取引先にアピールできるというメリットがあります。
屋号付きの銀行口座開設にあたって、銀行によって異なる点をまとめてみました。

広告

\確定申告の書類は自動作成でカンタンに!/

広告
来年の確定申告をもっとラクに

日々の取引入力、申告書の作成から申告作業まで、1つで完結するのが「マネーフォワード クラウド確定申告」。家計簿感覚で簡単に使えるので、初めての方にも多くご使用いただいています。

スマホのほうが使いやすい方は、アプリからも確定申告が可能です。

マネーフォワード クラウド確定申告
詳細はこちら 無料で使ってみる

そもそも個人事業主は事業用の銀行口座を開設すべき?

銀行口座を開設できるのは、法人や個人、人格のない社団等、身分を証明できる方に限られます。マネーロンダリング(資金洗浄)やテロ資金供与を防止する観点から、人格のない社団が口座を開設する際には特に厳しい書類審査があります。

個人事業主の場合、事業を行っていたとしても身分は「個人」になりますので、個人名での口座開設となります。現在では、ほとんどの方が個人名の銀行口座を持っていますので、新たに事業用の銀行口座を開設する必要はないと思うかもしれません。

個人事業の場合、事業所得を計算するにあたって問題となるのが入金や支出を「事業用」と「事業外」に区分しなければならないという点です。事業外の入出金まで事業所得に含めてしまうと正しい所得を計算することができないからです。

そこで事業用の専用口座を作って事業にかかるものだけを集めれば、事業外の入出金が混在するリスクを回避することができます。また、一か所に集めておけば、通帳の中から事業外の入出金を一つ一つ確認し除外していくという手間が省けますので効率的です。

【参考】個人事業主・フリーランスの屋号とは?決め方やよくあるQ&Aを紹介!

個人事業主が銀行口座を事業用・プライベート用で分けないデメリット

個人事業主は、銀行口座を事業用とプライベート用に分けることが望ましいです。実際のところ、銀行口座を分けないメリットは、事業用口座を開設する手間が省ける点のみと考えられます。

一方、事業用口座とプライベート用口座を分けないデメリットは多いです。主なデメリットとしては、次の点が挙げられます。

  • キャッシュフローが見えにくくなる
  • 帳簿付けが間違いやすくなる
  • 取引先から信用を得にくくなる

それぞれのデメリットについて解説します。

キャッシュフローが見えにくくなる

事業用とプライベート用の資金をすべてまとめて1つの口座で管理すると、実際に事業に使える資金がどの程度なのかがわかりにくくなります。口座残高の全額が事業用資金ではないため、現在どの程度の資金があり、どの程度まで使えるのかが一目ではわかりません。

一方、事業専用の口座を開設すると、残高全額が事業用の資金のため、キャッシュフローが一目でわかります。手元にある資金を把握し、今後の事業計画を立てるためにも、事業用とプライベート用に口座を分けておくことが必要です。

帳簿付けが間違いやすくなる

入出金をすべて銀行口座で管理している場合、通帳やWeb明細をもとに帳簿付けをすることで、見落としが減ります。しかし、事業用とプライベート用の資金を1つの口座で管理している場合、帳簿付けのときにプライベートの入出金と混ざってしまうこともあるかもしれません。

また、入出金ごとに「事業用か」「プライベート用か」を判断する必要があり、帳簿付けの時間も長引いてしまいます。スムーズかつ間違えずに帳簿付けをするためにも、事業用口座とプライベート用口座は分けておきましょう。

取引先から信用を得にくくなる

個人用口座を事業用口座としても利用する場合、取引先は個人名義の口座に入金することになります。

初めて取引をする相手であれば、「信用できる事業者なのだろうか?」「事業者登録をしていないのだろうか?」と不安を感じるかもしれません。個人事業主側が入金する場合も、明細には個人名が記載されるため、取引先に不安を与える可能性があります。

取引先から信用を得るためにも、口座の名義は個人名を避けるほうがよいでしょう。屋号を表示できる銀行口座なら、取引先に安心感を与えやすくなります。

広告

\確定申告の書類をカンタン・自動作成!申告作業をラクに/

「通常口座」と「屋号付き口座」の開設方法の違い

個人事業主が「通常口座」を開設する場合と「屋号付き口座」を開設する場合には、以下のような違いがあります。

通常口座

  • ネット、テレビ電話、郵送などさまざまな方法で開設可能
  • どの支店の口座も開設可能
  • 初回来店時に口座開設が可能(キャッシュカードは後日郵送)

屋号付き口座

  • 窓口のみの受付
  • 自宅や事務所から最も近い支店の口座しか開設できない
  • 開設までに1週間程度かかる場合もあり
  • 開業届の提出が必須

メガバンクの屋号付き銀行口座開設手続きの流れと持ち物

メガバンクの屋号付き銀行口座開設手続きの流れと持ち物

個人事業主が事業用口座を開設する場合、屋号付きの銀行口座を検討できます。屋号を口座名義人として記載できるため、取引先からも信用を得やすくなるでしょう。口座開設手続きの必要物や印鑑についてまとめました。

屋号を確認できるものとして、ウェブサイトなどをプリントアウトして提出する方が多くなっています。その際に、印鑑は個人名のものが使用可能です。以下、各メガバンクの注意点となります。

三菱UFJ銀行

屋号付き口座の開設 可能
口座開設の必要物
  • 現住所が記載された本人確認書類
  • 屋号で営業していることを示す商号登記簿謄本や公共料金の領収書など
  • 印鑑
印鑑 個人のものも可能

三菱UFJ銀行では、屋号付き口座の開設に対応しています。Webやアプリでも口座開設は可能ですが、すでに個人名義で三菱UFJ銀行口座を開設している場合は、屋号付き口座の申し込みは店舗で行います。

現住所が記載された本人確認書類に加え、屋号で営業していることを示す書類が必要です。印鑑は個人のものでも問題ありませんが、インク内蔵型の三文判等は利用できません。屋号の郵便物や屋号が記載された公共料金領収書、事務所の賃貸契約書などの提出が初回来店時に求められます。

参考:三菱UFJ銀行

みずほ銀行

屋号付き口座の開設 可能
口座開設の必要物
  • 現住所が記載された本人確認書類
  • 印鑑
印鑑 個人のものも可能

みずほ銀行でも、屋号付き口座の開設が可能です。法人口座の開設が可能な店舗で受け付けているため、出かける前に屋号付き口座の開設に対応しているか確認しておきましょう。

口座開設には、現住所が記載された本人確認書類と印鑑が必要です。運転免許証などの顔写真付きの本人確認書類なら1点で問題ありませんが、健康保険証や年金手帳などの顔写真のない書類は住民票や公共料金の領収書なども提出しなくてはいけません。

個人口座の開設の際と同様に、初回来店時は本人確認書類と印鑑のみ持参。屋号付き口座開設に関するヒアリングを行ってから、後日必要書類を提出する流れとなっています。
ただ、個人事業主の場合「犯罪による収益の移転防止に関する法律(犯罪収益移転防止法)」の観点から、口座の開設理由や目的によっては口座開設を断られるケースがあるようです。

参考:みずほ銀行

三井住友銀行

屋号付き口座の開設 可能
口座開設の必要物
  • 現住所が記載された本人確認書類
  • 印鑑
印鑑 個人のものも可能

三井住友銀行でも、屋号付き口座の開設に対応しています。Webで開設できないため、最寄りの店舗への来店が必要です。事前に予約をしてから、最寄り店舗に出かけましょう。

ただし、すでに三井住友銀行で口座を開設している場合は、新たな口座を開設できない可能性があります。疑問点や不明点は、窓口担当者に相談してください。

事業用口座は、営業性個人という区分での開設となります。開業届は、コピーではなく控えの原本が必要です。

参考:三井住友銀行

りそな銀行

屋号付き口座の開設 可能
口座開設の必要物
  • 現住所が記載された本人確認書類(顔写真付き公的書類の原本)
  • 印鑑
  • 個人事業開業届(受付印のあるもの)
  • 主たる事務所の確認書類
  • 事業内容確認書類、事業実態確認書類
印鑑 個人のものも可能

りそな銀行で個人事業主が屋号付き口座を開設するときは、最寄りの店舗への来店が必要です。顔写真付きの公的書類の原本や個人事業開業届などの上記の書類を準備して、店舗に出かけましょう。
口座開設の条件として、「りそなWebサービス」に契約していることが求められます。また、りそな銀行の本支店に普通預金もしくは当座勘定を保有し、なおかつ電子メールアドレスを保有していることも必要です。

事業において許認可証を取得している場合は、提示を求められることもあります。提出書類に不安があるときは、りそな銀行に直接問い合わせてみましょう。

事業用口座は、りそなビジネスダイレクト口座として扱われて、月額2,100円の経費が発生します。
ほとんどのメガバンクは「屋号名+本名」となります。本名を伏せたいという方にとって、それはちょっと…と思うかもしれませんが、先方からの振込の場合は屋号のみとすることもできます。窓口でそのようにする旨を伝え、書面できちんと申請するようにしましょう。

参考:りそな銀行

裏ワザ!どうしても屋号のみの口座を開設したい場合

ゆうちょ銀行では、屋号のみの銀行口座を開設することができます。サークルや同好会の会費徴収という名目での口座開設となりますので、通常必要となる本人確認書類と印鑑以外に、会員規約や会員名簿なども必要となります。

自宅で簡単!ネットバンクの屋号付き銀行口座開設手続きの流れと持ち物

ネットバンクでも、屋号付き銀行口座を開設できることがあります。原則として手続きをすべてWebで行えるため、銀行窓口に足を運ぶ必要がありません。

屋号付き口座に対応している主な銀行と、口座開設に必要な書類を紹介します。

楽天銀行

屋号付き口座の開設 可能
口座開設の必要物
  • 楽天銀行の個人口座
  • 個人事業開業届もしくは個人事業開始申告書のコピー

楽天銀行では、個人口座を開設している場合のみ、屋号付き口座の開設が可能です。楽天銀行の個人口座を所有していない場合は、まず個人口座を開設し、その後、「個人ビジネス口座」の開設を申し込みましょう。

Webで個人ビジネス口座の開設を申し込むと、書類提出用の封筒が送付されます。封筒に、屋号で事業をしていることを示す書類(個人事業開業届、個人事業開始申告書のいずれかのコピー)を入れて投函しましょう。

楽天銀行の個人口座を持っていない場合には、事前準備として、個人口座の開設が必要となります。その後、個人口座にログインして個人ビジネス口座開設をウェブで申し込むという流れになります。
また、本人確認書類として税務署に提出した「個人事業開業届」あるいは都道府県に提出した「個人事業開始申告書」の提出が別途必須になります。

参考:楽天銀行

PayPay銀行

屋号付き口座の開設 可能
口座開設の必要物
  • 現住所が記載された本人確認書類
  • 個人事業開業届や所得税の青色申告承認申請など

PayPay銀行では、屋号付き口座をWebで即日開設できます。ただし、提出する本人確認書類によって、口座開設までの期間や開設方法が異なる点に注意してください。

  • 運転免許証、マイナンバーカード:Webで最短即日開設が可能
  • カード型健康保険証:Webで最短7日で口座開設が可能
  • その他の書類:郵送で口座開設が可能

参考:PayPay銀行

GMOあおぞらネット銀行

屋号付き口座の開設 可能
口座開設の必要物
  • GMOあおぞら銀行の個人口座
  • 個人事業開業届などの個人事業主の確認書類
  • 会社案内や請求書などの事業内容が確認できる書類

GMOあおぞらネット銀行では、個人口座を開設している場合のみ、個人事業主口座の開設が可能です。個人口座を開設していない場合は、まず個人口座を開設し、その後、個人事業主口座の開設を申し込みましょう。

また、個人事業主口座を開設するときは、個人事業開業届の他に、会社案内などの事業内容を確認する書類も必要です。

参考:GMOあおぞらネット銀行

ジャパンネット銀行

ウェブサイト上で事業内容が確認できる、かつ開業後6か月以上経過していれば開業届の提出は不要です。対して、6か月以内の場合には開業届の提出が必要となります。ウェブサイトが存在しない場合には、開業届と合わせて許認可証や会社案内のパンフレットが必要となります。

住信SBIネット銀行

セブン銀行のATM利用手数料が、365日24時間無料かつ振込手数料が月3回まで無料となっている住信SBIネット銀行ですが、営業性個人口座の開設をすることはできません。法人か個人のみでの開設となります。

メガバンク、ネットバンクのメリット・デメリット

個人事業主の方が口座開設をする際の選択肢の一つにメガバンクやネットバンクがあります。安心感や利便性など、それぞれについてメリットとデメリットをご紹介します。

メガバンク編

メリット

  • 知名度などを含めて、信頼性がネットバンクに比べて高い
  • 同行、同支店ということによる恩恵を受けやすい
  • 実店舗を持っているという安心感がある

デメリット

  • インターネットバンキングの利用料がネットバンクに比べて割高になることがある

ネットバンク編

メリット

  • WEB上での操作性が抜群!事務所や自宅のPCから簡単に取引可能
  • 他行への振込が無料となる回数がメガバンクに比べて多い

デメリット

  • 実店舗がないことが、不安要素になる場合もある

メガバンクの場合とネットバンクの場合、それぞれに存在するメリット・デメリットを見てきました。それぞれのメリット・デメリットを比較した上で、どちらかに絞るのもいいですし、両方で口座を作るというのも検討できるかもしれません。

個人事業主は屋号付き銀行口座の開設を検討しましょう

信頼が全てといっても過言ではない個人事業主。振込先の口座に屋号が付いていることで、振込を行う側の安心につながることが考えられます。
個人事業主のみなさんは屋号付きの銀行口座の開設をぜひ検討してみてください。

広告

はじめての確定申告もラクラク安心に済ませる方法

確定申告がはじめての方や、簿記の知識に不安がある方、確定申告書類の作成を効率よく行いたい方は、確定申告ソフトの使用がおすすめです。

個人事業主向け会計ソフトの「マネーフォワード クラウド確定申告」は、確定申告の必要書類が自動作成でき、Windows・Macはもちろん、専用アプリも提供しています。

①取引明細は自動で取得

マネーフォワード クラウド確定申告|取引明細は自動で取得

銀行口座やカードを登録すると、取引明細を自動取得します。現金での支払いに関しても、家計簿のようなイメージで、日付や金額などを自分で入力することが可能です。

無料で試してみる

②仕訳の勘定科目を自動提案

マネーフォワード クラウド確定申告|仕訳の勘定科目を自動提案

自動取得した取引明細データや、受領後にアップロードした請求書・領収書などの情報をAIが判別し、仕訳を自動で入力します。学習すればするほど精度が上がり、日々の伝票入力が効率化されます。

機能の詳細を見る

③確定申告必要書類の自動作成機能

確定申告必要書類の自動作成機能

白色申告・青色申告の両方に対応しており、確定申告に必要な書類が自動で作成できます。また、マネーフォワード クラウド確定申告アプリで、スマホから直接の提出も可能です。印刷しての提出やe-Taxソフトでの提出にも対応しています。

広告
ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様

マネーフォワード クラウド確定申告の導入事例

データ連携機能を使って、銀行やクレジットカードの明細データを自動で取り込むようになってからは、会計ソフトへの入力作業が減ったので、作業時間は1/10くらいになりましたね。

ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様

右矢印アイコン もっと読む

よくある質問

「通常口座」と「屋号付き口座」を開設するあたっての違いは?

通常口座はネット、テレビ電話、郵送などさまざまな方法で開設可能なのに対し、屋号付き口座は窓口でのみ開設可能であることなどの違いがあります。詳しくはこちらをご覧ください。

メガバンクで屋号付き口座を開設するメリットは?

信頼性がネットバンクに比べて高いことや、同行・同支店ということによる恩恵を受けやすいこと、実店舗を持っているという安心感があることなどが挙げられます。詳しくはこちらをご覧ください。

ネットバンクで屋号付き口座を開設するメリットは?

事務所や自宅のPCから簡単に取引可能であることや、他行振込が無料となる回数がメガバンクに比べて多いことなどが挙げられます。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談していただくなど、ご自身の判断でご利用ください。

関連記事

広告