• 更新日 : 2022年3月25日

確定申告における傷病手当金の取り扱いをわかりやすく解説

確定申告における傷病手当金の取り扱いをわかりやすく解説

皆さんは傷病手当金というものがどういうものかご存じでしょうか。じつは、ケガや病気が理由で会社を休まなければならず、休んでいる間は給与が支払われない場合に、健康保険組合等から傷病手当金が支給されます。今回は、傷病手当金制度の内容や確定申告においての取り扱いについて解説していきます。

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傷病手当金とは何か?

傷病手当金は、ケガや病気による入院や長期休業によって、休んでいる期間の給料等が支払われない場合に、被保険者とその家族の生活を保障することを目的に、健康保険組合等で設けられた制度です。

傷病手当金を受ける要件

次の(1)〜(4)の条件をすべて満たした場合に支給されます。

(1)業務以外の事由による病気やケガの療養のための休業であること

病気やケガで休業することが要件なので、健康保険を使わない自由診療での入院や自宅での療養でも支給されます。ただ、業務上に起こったケガや病気は、労災保険でカバーする範囲になるので、傷病手当金は支給されません。業務上に起こったケガには、通勤途中における交通事故も含まれます。また、美容整形などは病気とはいえないので対象にはなりません。

(2)仕事に就くことができないこと

就業不能かどうかの判定は、医師などの意見をもとに、被保険者の仕事の内容を考慮して判断されます。

(3) 4日以上仕事に就けなかったこと(待期期間である連続する3日間を含む)

傷病手当金の支給には病気やケガを治すため仕事を休んだ日が3日間以上連続して続く必要があります。このことを待期といい、待期期間経過後、4日目以降の休業期間にたいして支給されます。したがって、2日間休んで3日目に会社に行った場合、待期は完成しないことになります。次の日にその病気や怪我が原因でまた休んだとしても「連続した3日間の待期」にはならないため、傷病手当金は支給されないことになります。
(3) 4日以上仕事に就けなかったこと(待期期間である連続する3日間を含む)
出典:全国健康保険協会

(4)休業した期間に、給与の支払いがないこと

給与が支払われなかった際の生活を守るための制度のため、給与の支払いがある場合には、傷病手当金は支給されません。ただし、傷病手当金の額よりも低い給与しか支給されない場合は、差額分が支給されます。

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支給期間

傷病手当金が支給される期間は、最長で18ヶ月間(1年6カ月間)です。傷病手当金の支給の後、いったん出社し、その後また休業した場合でも、出勤した日数も含めて通算で1年6カ月になります。
支給期間
出典:全国健康保険協会

傷病手当金の支給額

傷病手当金の支給額は、1日につき被保険者の標準報酬日額の3分の2相当額が支給されます。標準報酬日額というのは、標準報酬月額を30日で割った金額になります。標準報酬月額は、第1級の58,000円から第47級の1,210,000円までの全47等級に区分されており、その等級に該当する金額のことをいいます。

たとえば、標準報酬月額が39万円の場合、それを30日で割ると、標準報酬日額が15,000円となります。傷病手当金は標準報酬日額の3分の2相当額なので、15,000円に3分の2を掛けた、10,000円ということになります。

資格喪失後の継続給付について

1年以上の期間、被保険者として働いており、退職する日の前日までの時点で傷病手当金を支給されているか、または、支給される条件を満たしていれば、退職後も継続して給付を受けることが可能です。ただし、いったん仕事をすることが可能になった場合に支給は停止し、その後、また仕事をすることが不可能な状態になっても、支給は復活されません。

労災保険の休業補償給付を受けている場合

労災保険からの休業補償給付と健康保険の傷病手当金の両方を受け取ることが原則的にはできません。これは、傷病手当金が「生活の保障」という側面があるため、労災保険からの休業補償給付によって、ケガや病気で働けない状態で給与が得られなかったとしても、生活の保障は受けられると判断されるためです。ただし、休業補償給付で受けとれる日額が、傷病手当金で受けとれる日額より少ないときは、その差額が支給されます。

傷病手当金の確定申告においての取り扱い

傷病手当金については、非課税であり、所得税は課されません。したがって、確定申告も不要です。なお、大企業が運営している健康保険組合ではさらに上乗せして付加金が給付される場合がありますが、それについても非課税になります。

傷病手当金については、初めて知ったという人も多いのではないかと思います。税にせよ、社会保障にせよ、知らないと損をすることがたくさんあります。今回のテーマは、知らないと損をする制度の紹介ですので、概要だけでも頭の片隅において置かれるとよいでしょう。

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