生命保険料控除について

サラリーマンは毎月の給料から、所得税および復興特別所得税が源泉徴収(天引き)され、12月に会社が行ってくれる年末調整で所得税の精算が行われますので、税金の手続きは会社が代行してくれます。生命保険料控除についても同様で、生命保険料控除証明書を会社に提出すれば、自分で確定申告をする必要はありません。

しかし、日々の仕事が多忙で、年末調整の際にうっかり書類の提出を怠ってしまったといったケースが考えられます。例えば、生命保険料控除を受けるための生命保険料控除証明書の提出を忘れたといった場合です。

年末調整のタイミングで生命保険料控除を受けなかった場合や、証明書の提出を忘れた場合、サラリーマンでも翌年以降に確定申告をすれば、納め過ぎている税金の還付が受けられます。
この還付申告ができる期間は、翌年の1月1日から5年間となっていますので、その期間に必要な書類をそろえ、申告をします。

生命保険料控除とは

確定申告の際に所得の控除が受けられる制度がいくつかあります。その中のひとつとして、生命保険や介護医療保険、個人年金保険に関する控除があります。それが生命保険料控除です。

生命保険料控除は、税金を納めている人が一定の生命保険料、個人年金保険料や介護医療保険料を支払った場合に、一定の金額の所得控除が受けられるという制度です。

生命保険料控除でいくら還付されるのか

生命保険料控除は、平成24年分から税法が改正されました。

それまでは生命保険料には「死亡した際の補てんのため」の生命保険と、「老後のため」の年金保険との2つでした。平成24年分より、「生存期間中に病気などをした際の補てん」をするための医療保険・がん保険・介護保険についても控除が認められるようになりました。

税法改正にともない、生命保険を契約したタイミングによって、適用される控除額が異なりますので注意しましょう。

生命保険料控除は、平成23年12月31日以前に契約した保険であれば、生命保険と年金保険でそれぞれ最大50,000円、合わせて最大10万円の控除を受けられる旧契約が適用されます。平成24年1月1日以降の契約であれば、生命保険、医療保険・がん保険・介護保険、年金保険それぞれで最大40,000円、合わせて最大12万円の所得控除が受けられる新契約が適用されます。

現在、生命保険料控除は、上記の新契約と旧契約の2つの制度が同時に走っている状態となっています。そのため、契約時期と支払った年間の保険料によって、新旧のどちらか、もしくは両方の適用を受ける計算方式の内、控除額が大きい方を選ぶことになります。

生命保険料控除の計算式は以下の通りです。

新契約(平成24年1月1日以降に加入した保険)

年間の支払保険料控除額
20,000円以下支払保険料等の全額
20,000円超~40,000円以下(支払保険料×1/2)+10,000円
40,000円超~80,000円以下(支払保険料×1/4)+20,000円
80,000円超一律40,000円

旧契約(平成23年12月31日までに加入した保険)

年間の支払保険料控除額
25,000円以下支払保険料等の全額
25,000円超~50,000円以下(支払保険料×1/2)+12,500円
50,000円超~100,000
以下
(支払保険料×1/4)+25,000円
100,000円超一律50,000円

新契約と旧契約の両方で一般の生命保険料控除が適用されるケースでは、それぞれの保険料の控除合計額となりますが、限度額は40,000円になります。

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(出典:生命保険料控除|所得税|国税庁

生命保険料控除を受けるための還付申告で必要なものは

還付申告に必要なものは、以下の4つになります。

1.確定申告書A第一表・第二表

税務署でもらえます。また、電話して郵送してもらうことも可能です。国税庁のWebサイトからプリントアウトもできます。
サラリーマンの方が確定申告をする場合は、申請書Aを利用すると良いでしょう。

2.源泉徴収票

年末から翌年1月頃に会社から交付されます。

3.生命保険料控除証明書

10月頃に、契約している保険会社から送られてきますので、必ず保管しておいてください。

4.印鑑

シャチハタなどではなく、朱肉を使う印鑑が必要です。

書類の提出方法については、

・税務署に持って行く
・税務署に郵送する
・地域に設けられた還付申告センターなどに持って行く
・インターネットを利用して申告する

といった方法がありますので、提出しやすい方法で申告を行います。

生命保険料控除の還付申告の手続きは、それほど難しくはありませんが、会社から交付される源泉徴収票や保険会社から送られてくる生命保険料控除証明書など、申告に必要な書類がありますので、それらをしっかりと準備しておくことや、記載の内容をよく確認することなど、請求漏れがないように気をつけましょう。

年末調整の際に申告を忘れてしまった生命保険料控除に関しては、正しく確定申告をすることで、払いすぎた税金が還付されますので、そのようなケースに該当する人は、ぜひ、確定申告で還付を受けてみてはいかがでしょうか。

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監修:大道 智之 (税理士)

税理士法人ナレッジラボ 代表社員
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