収入印紙とは?金額は?領収書に貼る際の印紙税額一覧と貼り方・購入方法を解説

備品を購入した際、領収書に収入印紙が貼られているケースがあります。しかし、経費精算などの領収書では、収入印紙が貼られているのをあまり見かけないのではないでしょうか。実は、収入印紙が必要になるのは領収書の金額が5万円以上の場合のみなのです。

この記事では、収入印紙と領収書の関係について説明していきます。

収入印紙とは?

収入印紙とは、主に国に対する税金(印紙税や登録免許税等)や手数料等を支払う目的で発行される証票です。
よく収入印紙と収入証紙を混同しがちですが、両者を区別するのは支払先です。
収入印紙は国に対して支払うもので、収入証紙は地方公共団体へ支払うものという点で大きな違いがあります。

収入印紙は、印紙税法の課税文書を作成した場合に必要になります。
課税文書は、契約書や約束手形など20種類ありますが、以下では特に、領収書に絞って解説していきます。

領収書に収入印紙が必要な時

領収書に収入印紙が必要なるのは、記載された受取金額が5万円以上の領収書を作成した時です。

なお、収入印紙が必要かどうかは以下の手順で判断します。

(1)印紙税の課税事項を証する文書(契約書、受取書、証書など)であるか

  • (1)に該当する場合は、以下の(2)へ
  • (1)に該当しない場合は収入印紙不要

(2)非課税文書に該当するか

  • (2)に該当しない場合は収入印紙が必要
  • (2)に該当する場合は収入印紙不要

上記を領収書に当てはめると以下のようになります。

  • 「(1)印紙税の課税事項を証する文書であるか」について
    領収書の定義は、印紙税でいうと「売上代金に係る金銭又は有価証券の受取書(17号文書)」になります。したがって領収書は受取書になるため、(1)に該当することになります。
  • 「(2)非課税文書に該当するか」について
  • 領収書に記載された受取金額が5万円未満(※)であれば非課税文書になります。
    ※平成26年3月31日までに作成された領収書については、記載された受取金額が3万円未満のものが非課税とされていました。

つまり、領収書に記載された受取金額が5万円以上のものは、収入印紙が必要になります。

また、収入印紙が不要になるケースとして、「紙」として領収書を発行しない場合があります。具体的には、銀行振込の場合でメール等により領収書を送付した場合が該当します。
この場合は電子的に領収書を作成することが大切です。紙として発行すると受取金額が5万円超のときに収入印紙が必要になります。

また、クレジットカード決済やキャッシュレス決済時に、領収書に「クレジットカード利用」等がわかる旨が記載されていれば、収入印紙が不要になります。
収入印紙が不要になる理由のポイントは、クレジットカード決済やキャッシュレス決済では、すぐにお店が金銭を受領していないことです。
お店が金銭を受領していないため、たとえ書類に領収書と記載されていても、その時点で金銭を受け取った事実がないため、収入印紙が不要になります。
このケースの注意点は、領収書に「クレジットカード利用」等の記載がなければいけません。この記載がない場合は現金決済のときの領収書となにも変わらないため、受取金額が5万円超で収入印紙が必要になります。

領収書に収入印紙を貼らないとどうなる?

領収書に収入印紙が必要な場合、貼り忘れてしまうと、過怠税(かたいぜい)という税金が課されます。

収入印紙が必要な領収書を例にして解説しましょう。

200円の収入印紙を貼る必要がある領収書に対して、貼り忘れた場合は600円の過怠税が発生します。金額の内訳は、当初払うはずだった200円の3倍(200×3=600)という計算です。

ただし税務調査前、貼り忘れを自主的に申し出た場合は、1.1倍に軽減されます。
この場合は220円(200×1.1=220)です。

収入印紙は、領収書を作成する時までに貼る必要があります。また、相手先から収入印紙を求められることもあるため、日常的に注意しなければいけません。

領収書に収入印紙が不要な場合は?

上述した通り、領収書に記載された受取金額が5万円未満の場合は、非課税になります。
したがって、5万円未満の領収書に対し、収入印紙を貼る必要はありません。

また、事業者同士で取引を行い、お互いに債権と債務がある場合に代金を相殺することがあります。この場合の領収書は、相殺しているため金銭の受取がありません。したがって、相殺部分は非課税となり、収入印紙を貼る必要はありません。
ただし、相殺できなかった部分の金額に対しては通常の領収書と同じように課税対象になります。

収入印紙はいくらから貼り付ける?

受取金額が5万円以上の領収書に対しては収入印紙を貼る必要があり、さらに、収入印紙の額面は、領収書の受取金額によって異なります。詳しく確認していきましょう。

領収書に貼り付ける印紙代はいくら?

領収書の受取金額に対する収入印紙の金額は以下の通りです。

領収書の受取金額収入印紙の金額
5万円未満非課税
5万円以上~100万円以下200円
100万円超~200万円以下400円
200万円超~300万円以下600円
300万円超~500万円以下1,000円
500万円超~1千万円以下2,000円

【引用】国税庁|「No.7105 金銭又は有価証券の受取書、領収書」

なお、受取金額が1千万円以上の場合は、国税庁のサイト内「No.7141 印紙税額の一覧表(その2)第5号文書から第20号文書まで」を参考にしてください。

非課税範囲となる受取金額5万円未満の判定方法とは?

印紙税では、領収書に記載される受取金額を以下の3つに分けています。

区分意味
売上代金営業として行う資産の譲渡または使用させること、役務の提供をしたことによる対価(手付けを含む)の金額
売上代金以外の金額借入金、担保としての保証金、保険金などの金額
営業に関しない金額営利を目的としない金額(印紙税は非課税)

※ここでの「営業」とは、一般通念による営業をいい、おおむね営利を目的として反復継続して行うことを指します。

上記の表に沿って、領収書に記載される受取金額を区分します。
さらに、以下の計算により受取金額が5万円未満かどうかを判定します。

合計金額 = 売上代金 + 売上代金以外の金額

計算の結果、合計金額が5万円未満の場合は非課税となり、収入印紙が不要です。

この合計金額は、消費税及び地方消費税が区分記載されている場合、税抜価格で判断します。なお、「区分記載されている」とは、税込価格と税抜価格の両方が記載されているなどにより、その取引における消費税及び地方消費税が明らかな場合です。

もし区分記載されていない場合は、合計金額の計算を税込価格で行うことになります。

収入印紙はどこで買える?購入方法を解説

ここで、収入印紙の購入方法について紹介します。販売されている場所は以下になります。

  • 郵便局
  • 法務局
  • 役所
  • 金券ショップ
  • コンビニ
  • 商店など

役所や法務局では、法的な書類に収入印紙が必要なことが多いため、隣接している売店などで購入することができます。ただし、土日祝日は休みとなるため注意が必要です。その点、コンビニや一部の郵便局などは休みなく開いているケースがあるため、購入しやすいでしょう。

購入する際、収入印紙の金額は事前に決めておきましょう。収入印紙は金額により31種類(200円、1000円、1万円など)に分かれており、一般的に広く使われている200円は購入しやすいですが、高額なものとなるとコンビニなどで取り扱っていない場合もあります。

収入印紙は経費精算できる?

収入印紙は「租税公課」の勘定科目で、使ったときに経費として計上することができます。

収入印紙における経理の詳細や決算時の処理については収入印紙を買ったときの勘定科目は何を使えばいい?にて解説しています。

収入印紙の貼り方

収入印紙の貼付方法や貼り方、貼る位置には決まりがなく、また領収書のどの部分に貼っても問題ありません。複数枚貼る場合は、上下か左右に並べて貼ることが一般的です。

収入印紙を貼ったあとは、印鑑が収入印紙の彩紋と領収書に半分程度かかるように押印します。なお、収入印紙へ押印することを消印(けしいん)といいます。「割り印」※ではありません。
※割り印は、複数枚の紙に押印し、離したときに印影が割れるため割り印といわれます。
収入印紙は紙から離すことがないため、厳密には割り印とはいいません。

消印で注意すべき点は、「一見して誰が消印をしたかが明らかとなる程度」かつ「通常の方法では消印を取り去ることができないこと」の2つです。これらを満たすものとしては、印鑑かボールペン(消せないものに限る)が一般的です。

印鑑の場合は、会社名または担当者の氏名がわかる印鑑であればゴム印などでも問題ありません。ボールペンの場合は、会社名や商号、担当者の氏名で自筆をしてもよいとされています。

収入印紙を間違えて貼ったときは、消印をしていない場合と収入印紙が破れていない場合にのみ、国税庁で新しいものと交換してくれます。

どうしても不安な場合や間違った場合、失敗した場合は、国税庁または近くの税務署に問い合わせてみましょう。

収入印紙を郵送したいとき

収入印紙を郵送する場合は、荷物の追跡記録がつく簡易書留や一般書留が望ましいです。
収入印紙の金額が高額な場合は、配送事故の際に補償を受けられるオプションを付けておくほうが無難です。

収入印紙を購入する前であれば、相手に銀行振込などで収入印紙の代金を渡し、相手側で購入してもらうほうが、かかる時間の短縮になる場合もあります。

まとめ

収入印紙について、領収書に関連した部分を主に解説しました。
収入印紙が不要な領収書は、受取金額が5万円未満のものです。また、収入印紙を貼る場合は、領収書と収入印紙の彩紋にかかるように消印をしましょう。

【参考】
国税庁|印紙税額の一覧表(その2)第5号文書から第20号文書まで
国税庁|印紙の消印の方法
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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